いじめで不登校になった場合どうすればいい?適切な対応方法を弁護士が解説!

2023年02月07日

いじめで不登校になった場合どうすればいい?適切な対応方法を弁護士が解説!

  • 「いじめでこどもが不登校になってしまった。学校に通ってもらいたいが、どうすればいいか。」
  • 「いじめによって学校に通えなくなったので、加害者が許せない。何かできる方法はないのか。」

親の立場からすると、どうにかして学校に通わせたいと思うものです。
しかし、一度、いじめを受けたこどもの立場に立ってみると、必ずしも学校に通わせることが正解であるとは限りません。無理して登校させることで、さらに、その子の心身に大きな傷を残す可能性があるからです。

そこで、こどもがいじめによって不登校になった場合の適切な対応方法について、専門の弁護士が詳しく解説します。

時間のない人はここを読むだけでOK!詳細は弁護士が無料相談でお答えします。

●味方であることを伝えて寄り添い、よく話を聞いてあげる姿勢が必要です。
●学校に通うことだけが正解ではありません。登校を強制しないで、解決策を探りましょう。
●不登校の問題については、弁護士を入れた解決方法もあります。

この記事を監修したのは

代表弁護士 春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
愛知県弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内総合法律事務所勤務
春田法律事務所開設

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こどもがいじめによって不登校になった場合の対応方法

こどもがいじめによって不登校になり、毎日、家にこもるようになるという問題が増えています。ご家族としては、何とかして家から出してあげたいと思うことでしょう。

しかし、無理に家から出そうとすることは、かえってお子さんを傷つける結果になり、良いことはありません。不登校時の適切な対応としては、良き相談相手になること、登校を強制しないこと、学校以外の選択肢を提示することです。具体的に説明していきます。

  • 良き相談相手になる
  • 登校を強制しない
  • 学校以外の選択肢の提示

良き相談相手になる

いじめを受けた側は、強い孤独感に襲われていることが多いです。そのため、味方がいるという安心感を与えることが非常に重要となっています。

こどもがいじめに遭っていることがわかったのであれば、まずは良き相談相手になるとよいでしょう。

何も話をしたくないときは、そっとしておくことも大事ですし、話をしたいときには「うん、うん」と話を聞いて、相槌を打つだけでもよいと思います。こどもが話したいことを聞いてあげましょう。

登校を強制しない

いじめにより不登校となった子は、学校が嫌でたまらないので、安心できる自宅に逃げ込んでいます。それなのに、登校を強制しては、こどもの逃げ場はどこにもなくなってしまいます。逃げ場がなくなった結果、こどもが自殺に至るケースも珍しくありません。

いじめによって不登校となる理由としては、例外なく、学校に行くことに対して、強い抵抗感や、恐怖心をもっています。それにもかかわらず、義務教育だから休まずに登校すべきと強制するのは、当該児童生徒に対して、ときに計り知れないストレスを与える結果となります。

学校に登校したいのに怖くて学校に登校できないという子どもの気持ちがわかったのであれば、無理に登校を強制することのないように注意してください。

学校以外の選択肢の提示

学校に行かなくとも、民間のフリースクールや、通信制学校といった代替施設は多数あります。スクールによっては、義務教育の履修に代えることも可能なようですので、お近くに当該施設があれば問い合わせしてみることをお勧めします。

また、こどもに特定の趣味や、スポーツの興味があるなら、こどもの活動内容に沿ったサークルもあります。こどもにとっては、好きなことに打ち込むことができ、その繋がりの中で、十分に社会性を身に着けることができます。

不登校となった場合のいじめ加害者との対応

不登校の問題を解決するにあたっては、いじめ加害者との対応が必要となる場合があります。被害者が学校に戻ることを前提として、その障害となっている加害者との問題解決に向けた話し合いをすることもあれば、学校に戻れなくなったのでその責任を問うということもあります。それぞれ、説明していきます。

  • 登校に向けた話し合い
  • 損害賠償請求

登校に向けた話し合い

学校が好きで、登校はしたい意向はあるものの、いじめの加害者がいるために登校ができないという児童生徒は当然にいるでしょう。いじめの被害者が、加害者の存在によって学校に通えないというのは、常識的に考えておかしいと思いますので、いじめの被害者が登校できるように、加害者との調整が必要となってきます。

まず、被害者と加害者が接触しないよう、クラス替えをすることがあります。加害者を移動させることもあれば、被害者を移動させることもあります。

また、クラス替えだけでは、被害者の恐怖心が十分に拭えないような場合、加害者やその保護者に対して、直接話を持ち掛けて、接触禁止のルールを取り決めることもあります。

このように、加害者と話し合いをして、被害者が登校しやすい環境調整を行うことが重要です。

損害賠償請求

対して、いじめ被害を受けて登校できなくなった児童生徒は、泣き寝入りしかないのでしょうか。この場合、いじめの加害者に対して損害賠償請求をすることが考えられます。

いじめも、その実態は、暴行や、名誉棄損などの違法行為であることから、これにより被害者に損害を与えた場合には不法行為責任という民事上の損害賠償責任が発生します(民法709条)。

損害賠償の対象となるのは、いじめそれ自体によって受けた精神的苦痛に対する慰謝料はもちろん、いじめによる傷害結果が生じたのであれば治療費なども対象となります。恐喝などの事案は、当然、いじめによって受けた経済的損害も含まれます。

実際の裁判例では、いじめによって学校に通えなくなり転校を余儀なくされたことの慰謝料を認定しています。

いずれにしても、いじめが法的な問題にまで発展すると、請求できる損害額はかなり大きな金額になっていきますので、謝って済まされる問題ではないことがご理解いただけるはずです。

弁護士がいじめによる不登校問題に対応

一般にはほとんど知られていないのですが、いじめによる不登校問題について、弁護士にできることがたくさんあります。以下、具体的にみていきます。

  • 登校に向けた交渉
  • 損害賠償請求交渉
  • 民事訴訟

登校に向けた交渉

登校に向けた交渉をするにあたっては、加害者に対して、クラス替えを求めたり、接触禁止事項を求めることが必要となってきます。しかし、これを被害者本人や、そのご家族が行うことは、非常に困難であることが予想されます。

そこで、登校に向けた交渉を弁護士に任せることも一つの手です。
弁護士が学校の担当者と協議をすることもありますし、加害者側と面談して交渉をすることもあります。

弁護士に登校に向けた交渉を依頼することによって、いじめの被害者が登校を再開できるように、最適な環境調整を実現することができます。

損害賠償請求交渉

弁護士が、加害者を相手方として、いじめによって不登校になったことの慰謝料を請求する交渉も可能です。

内容証明による通知書の作成や、加害者側との直接対応は、被害者側が行うことに相当の困難が予想されます。特に、金銭が絡んできますので、加害者側の反発も大きく、被害者側の心理的な負担は計り知れないでしょう。

このような交渉を弁護士に委ねることは、被害者にとってもメリットが大きいと思われます。

民事訴訟

加害者に対して損害賠償請求をしても、加害者が一切の責任を認めない場合があります。この場合、加害者に対して民事訴訟を提起しなければなりません。

しかし、民事訴訟は、裁判のルールに習熟していなければ、本来であれば勝訴できた事案であっても敗訴してしまう危険があります。そのため、民事訴訟のプロである弁護士に依頼することが無難です。

まとめ

いかがでしたか。こどもがいじめによって不登校となった場合、弁護士において対応できることは意外と多くあります。

お子さんが不登校になったときは、まずお子さんの話をよく聞き、何をしたいのかよくヒアリングすることから始めてください。そして、お子さんの希望が分かったのであれば、それを実現するために最も適切な手段を考えて、早めに実行していくことが大切です。

こどもの不登校に困ったときは、一人で悩んだり、無理に登校を求めたりせず、専門の弁護士に相談してみましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。ご不明な点があるときやもっと詳しく知りたいときは、下にあるLINEの友達追加ボタンを押していただき、メッセージをお送りください。弁護士が無料でご相談をお受けします。

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