離婚するメリットを解説!デメリットや押さえるべきポイントも詳しく紹介

最終更新日: 2023年09月28日

離婚するメリットを解説!デメリットや押さえるべきポイントも詳しく紹介

  • 離婚を真剣に検討しているがどのようなメリットがあるのだろう?
  • 離婚で考えられるデメリットがあれば教えてもらいたい
  • 離婚をするときに押さえるポイントがあれば知りたい

すでに愛情や関心を失っている配偶者と離婚できるなら、同居するストレスから解放され、自由な時間を確保でき、人生の新たなスタートを切れます。

配偶者と一緒にいるのが不快、耐えられないという場合は、離婚を検討してみましょう。

ただし、離婚のときにはメリットだけではなく、デメリットもあります。その内容や離婚のときに取り決める内容もよく確認しておく必要があります。

そこで今回は、多くの民事事件に携わってきた専門弁護士が、離婚で得られるメリットや、離婚するとき気を付けるべき点について詳しく解説します。

本記事のポイントは以下です。お悩みの方は詳細を弁護士と無料相談することが可能です。

  • 離婚すると精神的な安定が得られ、配偶者本人や配偶者の親族との煩わしい関係も解消できる
  • 離婚すると経済的な困窮や新たな生活環境になじめないおそれもある
  • 離婚する前に、どのように収入を確保するか、住居はどうするか等をよく考えておく

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この記事を監修したのは

代表弁護士 春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
第一東京弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内総合法律事務所勤務
春田法律事務所開設

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離婚するメリット

離婚が成立した場合は、配偶者と同居していた不快感から解放され、自分の望んだ生活が得られるでしょう。

こちらでは、離婚して得られるメリット4つを取り上げましょう。

ストレスから解放される

一緒にいるだけで不快な配偶者と離婚すれば、精神的ストレスから解放されます。

配偶者からモラハラ・DVを受けた等、深刻な事態に発展していなくとも、「性格の不一致」により同居しているだけで、精神的に疲弊するケースがあります。

最高裁判所事務総局の報告によれば、離婚の動機として「性格が合わない」をあげた人が圧倒的に多いです(離婚原因の43%以上を占める)。

性格の不一致から、いがみ合うような事態が起き、新たなトラブルへ発展する前に離婚した方が、お互いのためにもなるでしょう。

出典:令和3年司法統計年報(家事編) | 最高裁判所事務総局

自由な時間が増える

離婚により不快な配偶者との関係が解消された分、家事の時間は大きく短縮されるでしょう。

離婚で得た自由な時間を自分の趣味やレジャーに利用したり、子どもと楽しむ時間に充てたりできます。

自分の行動を束縛しようとする相手はいなくなるので、離婚前にできなかったいろいろな物事へ挑戦する機会も増えます。

親族との付き合いがなくなる

配偶者との関係が冷めきっている他、配偶者の親族が自分に不満をいう、配偶者の親族と仲よくなれなかった、という方は親族との付き合いもなくなるので安心です。

配偶者と婚姻関係を解消すれば、当然に配偶者の親族とも縁が切れます。

婚姻中、我慢しなければいけなかった親族とのかかわりも、離婚後は一切不要です。

子どもへよい影響をもたらすこともある

配偶者が自分や子どもにモラハラ・DVを行っているのなら、速やかに離婚を進めましょう。

配偶者から子どもが罵倒されたり、暴力を受け続けたりすれば、精神的にも肉体的にも深刻な事態となります。

配偶者と離婚し、その後は決して会わないように心がければ、平穏な日常を徐々に取り戻せます。子どもにとって身体の回復はもちろん、精神的にもよい影響をもたらすでしょう。

離婚するデメリット

離婚するときはメリットだけではなく、離婚後に想定される様々なデメリットもよく確認しておく必要があります。

こちらでは、3つのデメリットを取り上げましょう。

経済的な支えがなくなることもある

特に収入がない配偶者、パート・アルバイトをしている配偶者は、離婚後、生活に困窮してしまう可能性があります。

自分だけではなく、小さな子どもを連れて離婚するならば、子どもの生活費・教育費等をどうするかも考慮する必要があります。

そのため、配偶者と財産分与や慰謝料、子どもの養育費をどうするのかについて、しっかりときめておきましょう。

別居のときは、実家へ一時的にせよ戻った方がよいでしょう。家賃や様々な生活費が削減できる他、実家に戻れたという精神的な安定も得られます。

もちろん、自分の力で収入を確保するには、就職活動を開始する等、経済的に安定した生活を送るための努力が必要です。

世間体が気になることもある

離婚して実家に戻ったとき等、隣近所の住民から「出戻り」と揶揄されてしまう可能性があります。

特に地方では閉鎖的な一面もあるので、地域内で離婚したという噂が広がるかもしれません。

世間体を気にする場合、たとえば一時的に実家へ戻り、今後の生活をどうするか決めた後、自分の素性など誰も知らない場所で再スタートを切ってもよいでしょう。

生活環境がよくないこともある

離婚した直後、自分と子どもが引越しをして、生活環境の変化に戸惑う可能性があります。

自分は生活環境の変化に順応できても、子どもは生活環境になかなか馴染めない場合があるでしょう。特に子どもの通う学校が変わった場合は、うまく集団の中へ入れるか不安かもしれません。

ただし、離婚後も同じ学校に通えても、今度は離婚を同級生にからかわれ、いじめを受ける可能性もあります(特に小学生や中学生の場合)。

もしも、自分たちが離婚したせいで、子どもの生活環境の悪化が懸念されるときは、たとえば子どもが高校生を卒業したら離婚する等、離婚する時期を夫婦で話し合った方がよいでしょう。

離婚で最大限のメリットを受けるために押さえるべきポイント

離婚を決意したならば、離婚後の不安もしっかりと解消したうえで手続きを進めたいものです。

こちらでは、離婚前に押さえておくべき6つのポイントを説明しましょう。

離婚理由の整理

配偶者と話し合いで離婚する場合は、まず夫婦間のどのような部分が問題で婚姻を継続したくないのか、明確に説明するため離婚理由を整理します。

配偶者から理由を問いただされ、「ただ何となく。」と返答しても到底納得はされません。

離婚を切り出し、話し合いを進めていくときに、しっかりとその理由を答えられるようにしておきましょう。

慰謝料請求の準備

配偶者が離婚原因をつくったならば、その証拠を収集し、慰謝料請求の準備を進めましょう。

ただし、夫婦の話し合いで慰謝料についての取り決めができなかった場合、調停離婚や裁判離婚で慰謝料を認めてもらう努力が必要です。

具体的には調停や裁判のとき、自分の主張を裏付ける証拠書類の収集・提出があげられます。

相手の浮気が理由で離婚し、慰謝料を得たい場合、浮気相手と性交したという確実な証拠が必要です。

それには、探偵事務所に調査依頼をすれば、詳細な調査報告書、浮気現場の画像・動画等が提供されます。

取得した調査報告書等は証拠能力が高く、そのまま訴訟の証拠書類・証拠物として提出できます。

このように、専門家に依頼する等しっかりと準備したうえで、確たる証拠が取得できれば、慰謝料請求は認められるでしょう。

住居の確保

離婚前から別居しているならともかく、離婚後は確実に新たな住まいが必要となります。

自分の住居を確保するため、自分に合ったアパート・マンションを探すのは大切な作業です。

しかし、なかなか理想的な物件が見つからない、手ごろな賃料の物件がない、という場合は無理をせず実家に戻っても構いません。

実家で安定した生活を送りながら、そのまま住み続けるか、それとも新たな住居に移り住むか、慎重に検討しましょう。

離婚後の収入・生活費の確認

離婚後は自分や子どもが、お金に困らない安定した生活を送れるのか、冷静に収入等を確認します。自分が収入を得ていない立場だった場合は、なるべく早く就職活動をはじめた方が無難です。

生活の困窮を避けるため、次の方法を考えてみましょう。

  • 財産分与の取り決め:婚姻期間に夫婦で得た財産の配分を決める、現金が受け取れるよう話し合う。
  • 子どもの養育費の取り決め:親権を持たない相手と、毎月の支払金額・方法・期日を取り決める。
  • 児童扶養手当・児童手当の申請:市区町村役場で相談後、支給金額や条件を確認し、手続きを進める。
  • 就職する:離婚前から仕事に就いていた場合を除き、無職の人は就職活動を進める。

弁護士への相談

離婚するメリットやデメリットを事前に知りたいならば、法律の知識を持ち、離婚問題に携わってきた弁護士へ相談しましょう。

弁護士は、相談者の悩みや不明点をしっかりとヒアリングし、的確なアドバイスを行います。弁護士を代理人にすれば、相手との交渉も任せられるので安心です。

まとめ

今回は多くの民事事件に携わってきた専門弁護士が、離婚のメリット・デメリット、そして離婚前に確認するべきポイント等を詳しく解説しました。

夫婦間に子どもがいるならば、離婚が子どもの幸福となるのかも、よく考慮する必要があるでしょう。

離婚を決意したらまず弁護士と相談し、離婚手続きの進め方についてよく話し合ってみましょう。

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