個人再生の手続きの流れ|相談から認可確定まで3つのフェーズで解説

2026年02月18日

個人再生の手続きの流れ|相談から認可確定まで3つのフェーズで解説

「個人再生を始めると、いつ借金が減るの?」「裁判所には何回行く必要がある?」
個人再生は、自己破産や任意整理と比べて手続きがやや複雑で、一般的には約6ヶ月〜1年程度の期間がかかるとされています。

ただし、あらかじめ全体の流れを把握し、専門家のサポートを受けながら進めることで、手続きを円滑に進めやすくなります。本記事では、相談から手続き完了までの流れを、時系列で分かりやすく解説します。

なお、「そもそも個人再生とはどのような手続きなのか」「自分が条件を満たしているか知りたい」という方は、先に以下の記事で基礎知識をご確認ください。

個人再生とは?借金を大きく減らし、マイホームを守るための仕組みと条件

コラム

2026/02/17

個人再生とは?借金を大きく減らし、マイホームを守るための仕組みと条件

この記事を監修したのは

代表弁護士 春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
第一東京弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
宅地建物取引士

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個人再生手続きのロードマップ

個人再生は、大きく分けて「準備期」「申立・調査期」「再生計画の認可期」の3つのフェーズで進みます。

準備期(依頼 〜 申立て前)

【期間目安:1ヶ月〜4ヶ月】
弁護士と協力しながら、裁判所に提出する書類を揃えていく期間です。

弁護士への相談・受任通知

弁護士が窓口となることで、多くの場合、受任通知送付後から督促や返済は一旦止まります

書類収集と資産調査

家計簿、通帳、給与明細、退職金証明書など、さまざまな資料を準備します。資産状況についても、裁判所に正確に説明できるよう整理します。

履行テスト(積み立て訓練)の開始

多くの裁判所では、申立て前後から「履行テスト」が行われます。
これは、認可後に予定される返済額を毎月積み立てることで、将来的に継続した返済が可能かを確認するためのものです。

申立・調査期(申立て 〜 開始決定)

【期間目安:1ヶ月〜2ヶ月】
裁判所に申立てを行い、個人再生の要件を満たしているかが確認される段階です。

裁判所へ個人再生の申立て

弁護士が作成した申立書類を、管轄の裁判所へ提出します。

個人再生委員との面談

裁判所によっては、「個人再生委員(中立的な立場の弁護士)」との面談が行われます。
借金の経緯や家計状況について質問されますが、原則として弁護士が同席し、必要なフォローを行います

再生手続の開始決定

裁判所が要件を満たしていると判断した場合、再生手続開始決定が出され、次の段階へ進みます。

再生計画の認可期(開始決定 〜 確定)

【期間目安:2ヶ月〜4ヶ月】
減額後の返済計画を確定させ、裁判所の認可を受ける最終段階です。

債権額の確定

債権者からの届出をもとに、最終的な借金額を確定させます。

再生計画案の提出

「借金を一定割合まで減額し、残額を原則3年(最長5年)で返済する」といった具体的な計画を作成し、裁判所へ提出します。
住宅ローン特則を利用する場合は、その内容もここに含めます。

書面決議(債権者の意見確認)

小規模個人再生では、債権者の過半数が反対しなければ、再生計画は可決されます。
実際は、自己破産よりも一定の回収が見込める点から、同意されるケースも多く見られます

再生計画の認可・確定

裁判所の認可後、官報掲載を経て確定します。これにより、減額後の返済計画が正式にスタートします。

個人再生をスムーズに進めるためのポイント

個人再生は提出期限やルールが細かく定められているため、以下の点に注意が必要です。

書類準備のスピード

役所や勤務先から取り寄せる書類も多いため、早めの対応が重要です。

履行テストの管理

振込の遅れが続くと、手続きに影響が出る可能性があります。

家計簿の正確性

収支が整理されているほど、裁判所での確認もスムーズになります。

よくある質問(FAQ)

Q:履行テストのお金を1回でも振り込み忘れたらどうなりますか?

A:状況によりますが、継続的な遅れがある場合は、手続きの継続が難しくなることがあります
うっかりしたミスであっても評価に影響する可能性があるため、自動振込の設定などで管理することが望ましいでしょう。

Q:住宅ローン特則を使う場合、いつ銀行に連絡しますか?

A:一般的には、申立て前の「準備期」から弁護士が金融機関と調整を行います。
条件確認や調整が必要となるため、通常のケースより準備期間が長くなることがあります。

Q:手続き中に会社を辞めてしまったら?

A:個人再生は安定した収入が前提となるため、収入が途絶えると手続きに影響が出る可能性があります。
退職を検討している場合は、事前に弁護士へ相談し、対応方針を整理することが重要です。

まとめ:専門家と一緒に段階的に進めることが大切

個人再生は、債務整理の中でも事務作業が多く、計画性が求められる手続きです。その一方で、住宅を維持しながら借金の負担を軽減できる可能性があるという大きな特徴があります。

「履行テストを続けられるか不安」「再生計画のイメージが湧かない」
そうした場合は、早めに専門家へ相談し、現状を整理することで、無理のない進め方を検討しやすくなります。段階を踏んで進めることで、現実的な形で認可を目指すことができます。

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