不倫慰謝料の分割払いが滞納!泣き寝入りしないための法的対処法

最終更新日: 2025年12月16日

「これまで毎月振り込まれていた慰謝料が、今月は入金されていない…」
「連絡をしても返事がなく、このまま支払いが止まってしまうのではないかと不安になる」

示談によって決めた不倫慰謝料の分割払いでも、一度滞納が起こると、今後きちんと支払われるのか心配になります。
約束が守られなかったことに対し、不満や不安を感じるのは自然なことです。

ただし、感情的に連絡を重ねるだけでは、状況が改善しないケースも少なくありません。
滞納が発生した場合は、早めに状況を整理し、法的な手続きを含めた対応を検討することが重要です。

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この記事を監修したのは

代表弁護士 春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
第一東京弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
宅地建物取引士

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滞納が起きたらまず確認したい合意内容と書類

慰謝料回収の進め方は、どのような形で合意したかによって異なります。まずは、手元にある書類を確認しましょう。

公正証書(強制執行認諾文言付き)がある場合

比較的スムーズに対応できる状況です。
裁判を改めて起こすことなく、相手の給与や預貯金に対する差し押さえ手続きを検討できます。

示談書・誓約書(当事者間で作成したもの)がある場合

合意内容の証拠にはなりますが、直ちに強制執行を行うことはできません。
まずは内容証明郵便による催告を行い、それでも支払いがなければ、支払督促や訴訟といった裁判所の手続きを進める必要があります。

口約束やLINEでのやり取りのみの場合

後から合意内容を争われる可能性があります。
これまでの入金履歴(通帳の記録など)やLINEのやり取りを保存したうえで、できるだけ早く弁護士に相談することが重要です。

「期限の利益喪失」による残額の一括請求

示談書には、期限の利益喪失条項が設けられていることがあります。
これは、分割払いが守られなかった場合に、残りの金額を一括で請求できるという取り決めです。

滞納が確認された時点で、内容証明郵便を送り、「期限の利益を喪失したため、残額○○万円を○月○日までに支払ってください」と通知することで、支払いを強く求めることができます。

給与差し押さえ(強制執行)という選択肢

催告を行っても支払いがなされない場合、強制執行の手続きを検討することになります。

預貯金よりも給与を対象とするケースが多い理由

預貯金の差し押さえは、その時点で口座にある残高しか回収できません。
一方、給与の差し押さえは、相手が勤務を続けている限り、完済まで継続的に回収できる点が特徴です(原則として手取り額の4分の1まで)。

勤務先への通知が与える影響

給与差し押さえを行う場合、裁判所から相手の勤務先に通知が送られます。
そのため、勤務先に金銭トラブルがあることが知られる可能性があり、これを避けたいと考えて、差し押さえ手続きの途中で支払いに応じるケースも見られます。

不倫慰謝料の滞納対応を弁護士に依頼するメリット

分割払いが滞納された場合、ご本人だけで対応を続けることには限界があります。弁護士に依頼することで、次のような具体的なメリットがあります。

相手との直接のやり取りから解放される

滞納している相手に対して、
・振り込みの確認
・催促の連絡
・言い訳への対応
を繰り返すことは、大きな精神的ストレスになります。

弁護士が介入すれば、以後の連絡はすべて弁護士を通じて行われるため、相手と直接やり取りする必要はありません。感情的な衝突を避けつつ、冷静に回収手続きを進めることができます。

状況に応じた「次の一手」を判断してもらえる

滞納があった場合でも、
・すぐに一括請求すべきか
・もう一度分割交渉をすべきか
・差し押さえに進むべきか
は、事案ごとに判断が異なります。

弁護士であれば、示談書の内容、滞納回数、相手の収入状況などを踏まえ、最も現実的な回収方法を検討したうえで対応を進めます。

内容証明・裁判所手続きをスムーズに進められる

期限の利益喪失の通知や、差し押さえに向けた手続きは、書面の記載内容や手順を誤ると、思うように進まないことがあります。

弁護士に依頼すれば、
・内容証明郵便の作成・送付
・支払督促や訴訟の対応
・強制執行(差し押さえ)の申立て
まで、一連の流れを任せることができます。

相手に「本気で回収する意思」が伝わりやすい

弁護士名で通知が届くことで、相手に「このまま放置できない」「法的手続きに進む可能性がある」 という認識を持たせる効果が期待できます。

その結果、
・滞納分をまとめて支払ってくる
・分割条件の見直しに応じてくる
といった形で、態度が変わるケースも少なくありません。

よくある質問(FAQ)

Q.給与の差し押さえを検討していますが、費用倒れになることはありませんか?

請求額によっては、費用対効果を慎重に検討する必要があります。
請求額が数万円程度と少額の場合、手続費用が上回ってしまう可能性があります。
一方で、残額が数十万円以上ある場合や、今後の支払いを確実にするための手段としては、給与差し押さえが有効となるケースもあります。
具体的な費用や回収見込みについては、事前に無料相談で試算したうえで判断することが可能です。

Q.相手が転職してしまい、現在の勤務先が分かりません。どうすればよいでしょうか

状況によっては、弁護士を通じた調査が可能です。
弁護士は「弁護士会照会(いわゆる23条照会)」という制度を利用し、金融機関などに対して情報照会を行うことができます。
これにより、預貯金口座の動きなどから、現在の勤務先を特定できる場合もあります。

Q.支払いが遅れた分について、利息(遅延損害金)も請求できますか?

請求できる場合があります。
示談書に遅延損害金の利率が定められている場合は、その内容に基づいて請求します。
特に定めがない場合でも、法定利率(年3%など)が適用され、滞納期間に応じた金額を上乗せして請求できる可能性があります。

まとめ:精神的負担を減らすためにも早めの対応を

分割払いが滞っている状況で、毎月相手に連絡を取り続けることは、大きな精神的負担になります。
また、対応を先延ばしにするほど、回収が難しくなるケースもあります。

弁護士に依頼すれば、
・相手への督促
・内容証明郵便の送付
・裁判所への差押申立て
まで、一連の手続きを任せることができます。

支払いが滞り始めた段階で、早めに専門家へ相談することが、結果的に解決への近道となる場合もあります。

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