弁護士法人 春田法律事務所

大麻に強い弁護士ができることや選び方について解説

大麻に強い弁護士ができることや選び方について解説

2021年11月23日

大麻に強い弁護士ができることや選び方について解説大麻に強い弁護士ができることや選び方について解説

  • 大麻で逮捕されるとどうなるの?
  • 大麻で逮捕されたり刑務所にいかない方法はあるの?
  • 大麻事件はどのような弁護士に依頼をすればいいの?

大麻事件の容疑をかけられた場合、このような不安や疑問をもつことでしょう。今回は大麻事件を含む刑事事件を数百件解決してきた専門弁護士がこれらのことについて解説します。

この記事を監修したのは

春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
愛知県弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内総合法律事務所勤務
春田法律事務所開設

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大麻の法律について弁護士が解説

大麻の法律について弁護士が解説まずは、大麻事件の検挙状況や大麻に関する法律の規定について確認をしておきましょう。

  • 若年層の検挙が急増している
  • 規制される行為と刑罰の重さ
  • 大麻の使用は処罰されない

若年層の検挙が急増している

覚せい剤など他の薬物と異なり、大麻で検挙される人の7、8割が20代や30代と若い年代が占めています。

この点は現在も変わりはないのですが、平成26年頃から検挙人数が増加し、ここ5年ほどで3倍近くに急増しました。とりわけ、未成年者と20代の若者の検挙の増加がこの急増に寄与しています。

当事務所にご相談、ご依頼のある大麻事件もそのほとんどが未成年者と20代の若者です。30代以上の方は初犯ではなく、薬物事件の執行猶予中であったり、再犯の方が多い傾向にあります。

令和2年版 犯罪白書

規制される行為と刑罰の重さ

大麻取締法で処罰の対象とされている行為と、対応する刑罰の重さは以下の表のとおりです。

営利目的、つまり大麻を売って利益を上げる目的があった場合には、刑罰は重くなり、初犯であっても執行猶予は付かずに実刑判決となる可能性が高まります。

規制行為 所持、譲渡、譲受 裁判、輸出、輸入
目的 単純 営利目的 単純 営利目的
刑罰 5年以下の懲役 7年以下の懲役

情状により7年以下の懲役及び200万円以下の罰金

7年以下の懲役 10年以下の懲役

情状により10年以下の懲役及び300万円以下の罰金

大麻の使用は処罰されない

覚醒剤取締法は、覚醒剤の使用を一般的に禁止していますし、麻薬及び向精神薬取締法は、免許を受けた麻薬研究者以外の施用、受施用を禁止しています。

一方、大麻の使用について規制して罰則を定めた規定は大麻取締法に存在しません。このように大麻について使用罪がない理由について明確に記載した文献は、実は見当たりません。

とはいえ、使用罪を定めていないから法律は大麻の使用を認めている、許容しているということではありません。大麻の使用には通常、所持を伴いますので、尿から陽性反応が出れば状況証拠から大麻の所持を立証することは不可能ではありません。

大麻事件の流れを弁護士が解説

大麻事件の流れを弁護士が解説次に、大麻事件が検挙されてから判決までの流れについて解説します。

大麻事件の流れ
  1. 逮捕のきっかけ
  2. 勾留される期間
  3. 起訴?不起訴?
  4. 保釈の手続き
  5. 公判の進み方
  6. 判決は執行猶予か実刑か
  7. 未成年事件は成人事件と異なる

逮捕のきっかけ

大麻取締法が規制している行為は、先ほどご説明しましたとおり、所持、譲渡、譲受、輸出入、栽培があります。それぞれの行為によって捜査方法は異なり、逮捕に至る経緯に違いがあります。

以下、各行為ごとに典型的な逮捕のきっかけについて見てみましょう。

所持の場合

まず、大麻所持で逮捕されるケースでもっとも多いのは、職務質問と所持品検査です。

街中を歩いているときや、車を走らせているときに警察に呼び止められ、所持品検査の結果、大麻と思われるものが発見され、簡易鑑定で陽性反応が出て現行犯逮捕されるケースが典型です。

譲渡と譲受の場合

大麻の譲渡や譲受については、大麻の買い手や売り手を逮捕した際に、SNSやメールなどを捜査して芋づる式に逮捕するケースが多くあります。

また、インターネット上の掲示板やSNSで大麻の取引がなされているのを警察のサイバーパトロールが見つけて、そこから買主や売主を特定し逮捕するケースもあります。

輸入と輸出の場合

大麻の輸出入については、保安検査で手荷物から大麻が発見されて現行犯逮捕となるケースがあります。

また、国際郵便での大麻の輸出入が税関で確認され、国内の送り主や送付先を特定して逮捕するケースもあります。

栽培の場合

大麻の栽培については、栽培キットの販売元を逮捕したことをきっかけに、顧客名簿から芋づる式に逮捕されるケースがあります。

また、異臭がすると近所の人から警察にタレコミがあって逮捕されるケースや、大麻を買った人が逮捕されてその入手先についての捜査で栽培者が特定され逮捕されるケースもあります。

勾留される期間

以上の経緯で逮捕された後は最長23日間、勾留されることとなります。逮捕から48時間以内に検察庁へ事件が送致され、そこから24時間以内に検察官が裁判官に10日間の勾留を請求し、裁判官が勾留を認めます。

検察官が勾留を請求しないことはほぼありませんが、裁判官が勾留を認めないケースはしばしばあります。

10日間の勾留の後に、検察官は10日間(最終日が休日の場合はその直前の平日まで)の勾留延長を裁判官に請求します。このようにして最長23日間、勾留されることになります。

しかし、被疑事実が1つではない、例えば、大麻の所持と栽培など2つある場合には、再逮捕され、さらに最大23日間の勾留がなされることがあります。

起訴?不起訴?

通常、勾留期間の最終日に検察官が起訴か不起訴かの判断を出します。起訴する場合には当日起訴されますし、不起訴の場合はその日に釈放され事件終結となります。

ただし、勾留期間中に全ての捜査が終わらなかったときは、勾留最終日に処分保留で釈放され、その後、起訴、不起訴が決まることもあります。

保釈の手続き

起訴されたときは、裁判所に保釈の請求をします。罪証隠滅の可能性などが低い場合には、保釈金を納付して保釈されることになります。

保釈金は逃亡を防ぐために裁判所に預け入れるものですから、被告人の経済力によってその金額はさまざまです。一般的な経済力の場合には、150万円から300万円の間に収まることがほとんどです。

公判の進み方

公判、つまり刑事裁判は、起訴されてから1か月後くらいに第1回の期日が指定されます。

初犯の大麻所持事件で、犯行を認めているケースなどは通常、第1回の公判期日で審理が終わり、その2、3週間後に判決が言い渡されます。

一方、執行猶予中の再犯など実刑判決となる可能性が高いケースや、犯行を否認しているケースなどは複数の証人の取り調べが行われることが多く、この場合、審理期間が半年から1年になることもあります。

判決は執行猶予か実刑か

大麻事件の判決は執行猶予判決か実刑判決のいずれかです。初犯であれば執行猶予が付く可能性が高いですが、営利目的の場合には初犯であっても実刑判決となる可能性が高くなります。

未成年事件は成人事件と異なる

以上は成人の事件を前提とした流れで、未成年者の場合には多少異なります。未成年者の場合には、罰するのではなく健全な大人に成長するために適切な措置を講じることを重視されるからです。

まず、捜査に時間を要しないケースでは検察官は、逮捕後、勾留ではなく、勾留に代わる10日間の観護措置を裁判官に請求します。すると、警察署の留置施設ではなく少年鑑別所に入ることになります。

そして10日間の観護措置の後に、家庭裁判所に事件が送致され、さらに3週間から4週間の間、少年鑑別所にて非行の原因などの調査を受けます。

そして少年鑑別所で過ごす3週目か4週目に審判の日が指定され、そこで保護観察処分、少年院送致などの判断が下ることとなります。

未成年者の場合、家庭環境に問題があるなど家庭に戻しては更生が難しいと判断されると、初犯であっても少年院送致となることがあります。

大麻事件で弁護士ができること

大麻事件で弁護士ができることここまで大麻に関する法律の定めや事件の流れについて見てきました。それでは、大麻事件について弁護士に依頼をすると何をしてくれるのでしょうか。

ここでは大麻事件で弁護士ができることについてご説明します。

  • 逮捕を回避する
  • 釈放してもらう
  • 接見禁止の解除
  • 嫌疑不十分にする
  • 起訴猶予を得る
  • 執行猶予を得る

逮捕を回避する

大麻事件は関係者との口裏合わせの可能性を懸念されますので、原則として逮捕、勾留されます。

しかし、警察に逮捕しないことを弁護士が求めることで逮捕はされず在宅捜査にしてもらえることがあります。

釈放してもらう

大麻事件で逮捕された場合、先ほどご説明しましたとおり検察官が10日間の勾留を裁判官に請求し、裁判官が勾留を認めると10日間の勾留が始まります。

弁護士に依頼をした場合、弁護士から裁判官、裁判所に対して勾留の必要はないことを説明し、その結果、釈放してもらえるケースがあります。

特に最近は初犯の単純所持のケースで、大麻の入手先についても正直に供述しているような場合には、弁護士が入ることで釈放してもらえるケースが増えてきました。

接見禁止の解除

逮捕、勾留された場合、通常は、弁護士以外の一般の方も警察署で面会することが可能です。

しかし、大麻事件は共犯者や売人など関係者がいることから口裏合わせなどの証拠隠滅を防ぐために、弁護士以外との面会の禁止、接見禁止を裁判官が設定することがあります。

このような接見禁止が付いている場合も家族は事件に関与していないことが通常ですから、弁護士が裁判官、裁判所に対して求めることで、家族については接見禁止を解除してもらえることが多くあります。

嫌疑不十分にする

大麻事件では証拠が不十分なケースがしばしば見られます。

例えば、大麻が自宅や車から見つかったものの自分のものではないというケース、共同所持の嫌疑をかけられたものの自分は関与していないケース、大麻リキッドを所持していたものの大麻であることを知らなかったケースなどが典型です。

このような証拠が不十分なケースでは、弁護士が入って取り調べなどの捜査に対して適切な対応をとることで不起訴処分となる可能性が高まります。

起訴猶予を得る

他方、証拠は十分で起訴すれば有罪判決になるケースであっても検察官の裁量で不起訴処分、起訴猶予処分となるケースがあります。

大麻事件の不起訴率は56%で、そのうちの24%が起訴猶予です。初犯で所持量が少なく、常習性も認定されず、再犯防止のために十分な環境を整えているようなケースでは起訴猶予となることがあります。

このような起訴猶予としやすくなる材料を揃えて検察官に示していくことは弁護士の重要な仕事です。

参照元:検察統計調査:統計でみる日本

執行猶予を得る

令和2年の統計によれば、大麻取締法違反で有罪判決を受けた人員は2004名、そのうち全部執行猶予判決を受けたのは1735人、約86%が執行猶予判決を受けています。

初犯の場合はよほどのことがない限りは執行猶予が付きます。一方、過去に薬物犯罪で執行猶予判決を受けたことがある場合や、初犯であっても営利目的が付いている場合には実刑判決となる可能性が高くなります。

過去に執行猶予判決を受けたことがある場合、その判決から7年ほど経過していれば執行猶予を得られる可能性がある程度出てきますが、4、5年ほどであれば執行猶予を得るハードルは相当高くなります。

このように執行猶予を得ることが簡単ではないケースでは、弁護士、特に大麻事件に強い弁護士を付けることが重要となります。

 

参照元:通常第一審事件の有罪(懲役・禁錮)人員  罪名別刑期区分別  全地方裁判所:司法統計

大麻事件で弁護士が不起訴にした事例

大麻事件で弁護士が不起訴にした事例ここでは弁護活動によって大麻事件で不起訴を獲得した具体的な事例について見てみましょう。

  • 初犯の所持事件
  • 大麻リキッドの所持事件
  • 共同所持事件

初犯の所持事件

警察に停車を求められ、車内の所持品検査を受けたところ、ドアポケットに入っていた電子タバコのようなカートリッジから乾燥した植物片が発見されました。警察は大麻を疑い、簡易検査の結果は偽陽性だったことから、正式鑑定に回すということで解放されました。

後日逮捕を回避するために当事務所に依頼をしました。

電子タバコだと言われてもらったカートリッジで、依頼者はその中身を見たこともありませんでした。弁護士から警察に確認すると、やはり鑑定結果は大麻でした。

そこで、大麻の認識も所持の故意もなかったことを主張する意見書を警察へ提出し、逮捕はしないよう求めたところ、在宅捜査となりました。

書類送検の後、検察官から呼び出しがありましたが、その後、嫌疑は不十分と判断され、不起訴処分となりました。

大麻リキッドの所持事件

繫華街を歩いていたところ警察官に所持品検査をされました。所持していたリキッドについて大麻リキッドではないかと疑われ、鑑定に回すということで押収されました。

CBDだと言われて友人からもらったものが、実は大麻なのではないかと不安になり当事務所に依頼をしました。

3週間ほどしてやはり大麻成分が検出されたという連絡が警察からありました。事前の打合せのとおり、大麻リキッドであるとの認識は一切なかったことを警察に供述しました。

その後、書類送検となりましたが、弁護士から不起訴を求める意見書を提出したところ、嫌疑不十分とされ、不起訴処分となりました。

共同所持事件

友人らと駐車場に車を停車していたところ、警察官に職務質問をされ、友人らの一人がポケットの中に大麻を所持していたことから、全員が大麻の共同所持で現行犯逮捕されました。

依頼者は、確かに一緒にいた友人らと以前大麻を吸ったことはあるものの、今回友人が大麻を所持していることは全く知りませんでした。

連日接見して、取り調べに対して適切な対応を助言しました。そして、勾留延長決定に対する準抗告が認容され、勾留期間は4日に短縮され、勾留最終日に処分保留で釈放されました。

その後、検察官は共同所持を証明することは困難と考え、1か月ほどして不起訴処分となりました。

大麻事件の弁護士費用や弁護士の選び方

大麻事件の弁護士費用や弁護士の選び方最後に、大麻事件を弁護士に依頼する際に気になる弁護士費用や弁護士の選び方について解説します。

弁護士費用の相場

弁護士費用の内訳は、着手金と成功報酬金に分かれます。なお、1回の接見ごとに3万円から5万円の日当を設定している法律事務所もあります。

通常、着手金は依頼時と裁判時に支払います。いずれも30万円が相場ですが、否認事件については着手金を50万円から100万円に設定している法律事務所もあります。

成功報酬金については法律事務所によって様々な定め方をしています。起訴前の釈放の報酬、起訴後の保釈の報酬、接見禁止解除の報酬など法律事務所によって設定している報酬もあれば、設定していない報酬もあります。

成功報酬金の金額については、事件の難易度に応じて設定していることが多いです。例えば、不起訴の成功報酬金は30万円が相場ですが、執行猶予中の事件などは50万円ほどの成功報酬金が設定されることもあります。

このように成功報酬金の内訳や金額は法律事務所によって様々ですが、概ね大麻事件の弁護士費用の相場は、着手金と成功報酬金を合わせて60万円から80万円です。

大麻に強い弁護士の選び方

刑事事件を取り扱っている弁護士は多くいます。しかし、一口に刑事事件といっても刑事事件を専門としていない弁護士でも問題なく対応できる簡単な事件もあれば、そうでない事件もあります。

大麻事件はノウハウを詳しく書いた本があるわけではありませんので、多くの事件を担当した経験からノウハウを蓄積していく他ありません。

したがって、過去にどれくらいの大麻事件を扱ってきたかという点が大麻に強い弁護士を選ぶための重要な指標となります。最低でも10件は経験している弁護士に依頼したいところです。

まとめ

以上、大麻事件について解説しました。

逮捕を回避したい、起訴されて前科が付くことを避けたい、執行猶予を得たい。いずれの場合も手遅れになる前に大麻事件に強い弁護士にご相談ください。

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この記事を監修したのは

春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
愛知県弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内総合法律事務所勤務
春田法律事務所開設

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