覚せい剤に強い弁護士を名古屋で見つけるには?その方法を徹底解説
最終更新日: 2022年07月06日
覚せい剤に強い弁護士はどうやって探せばいいの?
覚せい剤に強い弁護士は何をしてくれるの?
弁護士費用はどれくらいかかるの?
ご自身や家族が覚せい剤に巻き込まれた場合、覚せい剤に強い弁護士に依頼をしたいと思う方は多いことでしょう。ですが、どのような弁護士が覚せい剤に強いのか、その判断方法がわからないのではないでしょうか。
今回は、刑事事件を数百件解決してきた専門弁護士が覚せい剤に強い弁護士について解説します。
覚せい剤に強い弁護士を名古屋で依頼すべき?
覚せい剤に強い弁護士を探すにはどのようにすればよいのか。ここでは、覚せい剤に強い弁護士は何をしてくれるのかご説明します。
・釈放する
・接見禁止の解除
・嫌疑不十分にする
・起訴猶予を得る
・執行猶予を得る
逮捕を回避する
まずは逮捕の回避です。
薬物事件は証拠隠滅を防ぐために大抵は逮捕、勾留されます。しかし、逮捕される前に弁護士が警察に対して、証拠隠滅の可能性が乏しいことや捜査へ協力する姿勢を示すことで逮捕せずに在宅捜査としてもらえることがあります。
逮捕されると仕事や学校など日常生活に多大な支障が生じますので、逮捕を回避できるかもしれないという点は覚せい剤に強い弁護士に依頼をする大きなメリットでしょう。
釈放する
逮捕され、その後に勾留されると最長23日間、身柄拘束が続きますし、再逮捕があればさらに長期の身柄拘束が続きます。
もっとも、逮捕されたとしても、その後の勾留を回避できることがあります。勾留するかどうかを決めるのは裁判官、裁判所です。捜査機関は勾留が必要と考えても、裁判官、裁判所が不要と判断すれば勾留はされないのです。
覚せい剤に強い弁護士によれば、裁判官、裁判所に対して勾留は必要ないことを説明することで勾留を回避し、釈放できる可能性が高まります。
接見禁止の解除
勾留された場合、通常は弁護士以外でも警察署で面会することが可能ですが、裁判官が関係者との口裏合わせなど証拠隠滅を防ぐために面会の禁止を設定することがあります。
そうすると弁護士以外とは面会することができなくなり、精神的な辛さが増します。
このように面会の禁止が設定された場合も、覚せい剤に強い弁護士に依頼をすることで少なくとも家族については面会の禁止を解除できる可能性が高まります。
嫌疑不十分にする
全く身に覚えのない覚せい剤の嫌疑をかけられるというケースはしばしばあります。このような場合、捜査に対してどのような対応をするのかが非常に重要です。
依頼を受けた時点で既に捜査機関の思い通りの証拠を作成されており、手遅れになっているようなケースによく遭遇します。
できる限り早期の段階で覚せい剤に強い弁護士に依頼をすることで、最善の方針、戦略を立てることができ、その結果、検察官が嫌疑は不十分として起訴を断念する結果に持ち込める可能性が高まります。
起訴猶予を得る
犯行を認めていて、証拠も十分で、起訴すれば有罪判決になるケースであっても、検察官は必ず起訴するわけではありません。被疑者の反省や前科前歴の有無、今後の更生環境などを考慮してそのようなケースでも起訴猶予として起訴しないことがあります。
大麻取締法違反であれば約24%、麻薬及び向精神薬取締法違反であれば約12%、覚醒剤取締法違反であれば約7%が起訴猶予となっています。やはり重い罪ほど起訴猶予になる可能性は低くなります。
覚せい剤に強い弁護士は、起訴猶予としやすくなる材料を揃えて検察官に示していきますので、起訴猶予となる可能性が高まります。
執行猶予を得る
令和2年の統計によれば、大麻取締法違反であれば約86%、麻薬及び向精神薬取締法違反であれば約81%、覚醒剤取締法違反では約36%の事件で刑の全部を猶予する執行猶予判決が出ています。
初犯の覚せい剤では営利目的でない限り、大抵は執行猶予が付きます。他方、薬物事件の前科がある場合や、初犯で営利目的の場合には実刑判決となる可能性が高くなります。
このように執行猶予を得ることが容易ではないケースでは、覚せい剤に強い弁護士に依頼することによって、執行猶予を得る可能性が高まります。
覚せい剤に強い弁護士を名古屋で見つける方法は?
以上、覚せい剤に強い弁護士についてご説明しました。それでは、そのような弁護士はどのようにして見つけたら良いのでしょうか。
・国選でいい?私選がいい?
・覚せい剤に強い弁護士の探し方
覚せい剤に強い弁護士の判断方法
覚せい剤に強い弁護士かどうかを判断する方法は以下の3点です。
解決実績が多いこと
1点目は、薬物事件の解決実績が多いことです。
解決実績が豊富であれば正確な事件の見通しのもと最適な戦略を立てることができます。それによって、釈放、不起訴、執行猶予といった結果を獲得する可能性が高まります。
100件以上の解決実績があれば、解決実績が豊富といってよいでしょう。
直ぐに対応してくれること
2点目は、依頼をしたら直ぐに対応してくれることです。
逮捕、勾留されている場合には、即日、対応してくれるかどうかによって釈放されるタイミングが数日変わってくる可能性があります。また在宅捜査のケースであっても、直ぐに対応してくれなければ、示談や不起訴のためにできることが限られていきます。
そのため、直ぐに対応してくれるかどうかも覚せい剤に強い弁護士かどうかを判断するポイントとなります。
親身によく話を聞いてくれること
3点目は、依頼者の話を親身になってよく聞いてくれることです。
多くの方は警察沙汰を初めて経験しますので、その後にどうなってしまうのかと不安を抱えて生活します。そのような際に、いつでも親身に話を聞いてくれて、疑問や不安を解消してくれる弁護士は心強いものです。
覚せい剤に強い弁護士かどうかを判断するにあたっては、このように親身によく話を聞いてくれる弁護士であるかも見るようにしましょう。
国選でいい?私選がいい?
国選弁護人のままでいいのか、私選弁護士を依頼するべきなのかというご相談はよくあります。
国選弁護人は必ずしも刑事事件の経験がある弁護士が選任されるとは限りませんし、やはり被疑者やその家族から依頼を受けているわけではありませんので、あまり熱心ではないことが多いのは事実です。
私選でも早期釈放が困難なケースや、私選でも国選でも判決は変わらないというケースでは、国選のままでも良いでしょう。もっとも、そのようなケースでも丁寧な対応を求めたいという場合には私選の弁護士に依頼をすると良いでしょう。
覚せい剤に強い弁護士の探し方
覚せい剤に強い弁護士の判断基準についてはお分かりいただけたかと思います。それでは、そのような弁護士はどのようにして探せばよいのでしょうか。
知人や弁護士会に紹介してもらう方法も考えられますが、知人がたまたま覚せい剤に強い弁護士を知っている確率は低いですし、弁護士会は誰が覚せい剤に強い弁護士であるのかを把握していません。
一番良いのはインターネットで検索することです。「覚せい剤に強い弁護士」などと検索をすれば覚せい剤を扱っている弁護士が検索結果に表示されます。ただし、その全てが覚せい剤に強い弁護士であるとは限りませんので、先ほど挙げました判断基準を踏まえて検討する必要があります。
覚せい剤に強い弁護士が名古屋で解決した事例
以上、覚せい剤に強い弁護士についてその探し方も含めて解説しました。次に、薬物事件の基本的な流れを確認した上で、実際の解決事例をいくつか見てみましょう。
・覚せい剤の所持と使用で執行猶予を得た事例
・重大事件で執行猶予を得た事例
・覚せい剤使用で不起訴処分を獲得した事例
解決までの基本的な流れ
薬物事件の多くは逮捕、勾留されますが、在宅捜査となるケースもあります。その場合、2回ほど警察から呼び出しを受け、取り調べなどの捜査を受けます。通常は2、3か月ほどで警察から検察庁へ事件が送致され、その後1、2か月ほどで検察官から呼び出しを受け、起訴か不起訴かの判断がくだります。
他方、逮捕されたときは、逮捕から48時間以内に警察から検察に事件が送致されます。そこから24時間以内に検察官は裁判官に対して勾留を請求し、裁判官は勾留決定をします。
その後最長20日間勾留され、その間に検察官が起訴、不起訴の判断をします。
不起訴となればそれで事件は終結です。起訴された場合には正式裁判(公判)となり、裁判所で審理、判決を受けることになります。
覚せい剤の所持と使用で執行猶予を得た事例
依頼者は、20年以上、一度も逮捕されることなく、日常的に覚せい剤を炙りで使用してきました。ある日、いつものように売人から覚せい剤を購入してホテルで使用をしていました。部屋のインターホンが鳴ったため、ドアを開けると警察官5,6人が入って来て覚せい剤を押収され、現行犯逮捕されました。
前妻から当事務所に連絡があり、弁護の依頼を受けました。
依頼者は体質的に覚せい剤を吸っても多少気持ちがリラックスする程度で、錯乱状態になったり、日常生活に全く支障がなかったことから、これまでタバコのように日常的に覚せい剤を吸ってきたということでした。
初めて警察に逮捕されたことで深く反省しており、二度と覚せい剤は使用しないと固く決意をしていました。20日間の勾留期間の後、覚せい剤の使用で再逮捕され、10日間の勾留の後、覚せい剤の所持と使用で起訴されました。
300万円の保釈金で保釈が許可されました。初犯のため、予定通り執行猶予がつき、事件は解決となりました。
重大事件で執行猶予を得た事例
依頼者には、前科はありませんでしたが、キャッシュカードのすり替え窃盗の実行役として現行犯逮捕され、尿検査で覚せい剤の反応が出た事から覚せい剤取締法でも再逮捕されました。
当初は国選弁護人が就いていましたが、逮捕から4日後、家族から当事務所に弁護の依頼がありました。
組織的な悪質な窃盗事件であり、加えて覚せい剤使用の事実もあり、初犯とはいえ実刑判決が濃厚な事案でした。
まずは、窃盗事件の被害者と示談交渉を試みましたが、被害感情は非常に強く、弁護士と話し合い自体を拒絶されました。
依頼者は単身生活でしたが、保釈後は実家へ転居してもらい、両親の監督下で今後は生活してもらうこととしました。また、依頼者は薬物に依存する傾向がみられましたので、薬物依存の更生支援をするNPOに連絡をとり、依頼者には集団ミーティング、カウンセリングに定期的に通ってもらうようにしました。
そして、公判では、情状証人として母親とNPO法人の職員に出廷してもらい、今後の更生環境について示しました。検察官は、懲役4年6月の求刑をしましたが、懲役3年、執行猶予5年保護観察付きの判決となり実刑を免れ、事件は解決しました。
覚せい剤使用で不起訴処分を獲得した事例
30代の依頼者は10年ほど前に覚せい剤を使用していた時期がありましたが、それ以降は一切覚せい剤を使用することなく生活をしていました。ところが、半年ほど前から交際するようになった女性が覚せい剤を使用する女性で、その影響で再び覚せい剤を使用するようになってしまいました。
自宅で覚せい剤を彼女と使用していたところ、彼女が錯乱状態となり警察に電話をしてしまい、異変を察知した警察が自宅を訪ねてきました。驚いた依頼者は窓から逃走しました。
残された彼女は尿検査の結果覚せい剤の陽性反応が出ましたが、寝ている間に依頼者に覚せい剤を打たれたと供述した結果、依頼者に対して覚せい剤の他人使用の容疑で逮捕状が出て、約1か月後、逮捕されました。
逃走期間に覚せい剤を抜いていた依頼者は尿検査の結果、覚せい剤の反応はでませんでした。そのため、彼女に対して覚せい剤を打ったかどうかが争点となりました。
彼女は自分で使用していたのであって、寝ている間に覚せい剤を注射するなどということは有り得ないという依頼者の話は信用できるものでした。そこで、捜査段階では黙秘をして供述調書は作成しない方針としました。
警察からは厳しい追及を受け、黙秘を貫くことは容易ではありませんでしたが、20日間の勾留の末、処分保留で釈放となり、その後、不起訴処分となり事件は解決しました。
覚せい剤に強い弁護士に名古屋で依頼するときの費用は?
弁護士費用は大きく分けると、着手金と成功報酬金から構成されます。加えて、接見日当を設定している法律事務所もあります。
着手金は依頼するときに支払います。30万円が相場ですが、否認事件など難易度の高い事件の場合には50万円ほどに設定している法律事務所もあります。
他方、成功報酬金の定め方は法律事務所によって様々です。不起訴、釈放、執行猶予などの成功結果に対して10万円から50万円ほどが設定されます。
弁護士費用の総額としては、60万円から80万円ほどが相場といって良いでしょう。
まとめ
以上、覚せい剤に強い弁護士についての解説でした。
勾留されてもいい、前科がついてもいいという場合であれば覚せい剤に強い弁護士に依頼をする必要性は高くないでしょう。一方、逮捕勾留を回避したい、前科を避けたい、執行猶予を得たいというご要望があるときは、手遅れになる前に覚せい剤に強い弁護士にご相談ください。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。