主婦が不倫するのはなぜ?慰謝料請求のリスクも解説
最終更新日: 2024年02月29日
- 退職した職場の同僚との不倫が発覚したらどのような事態になってしまうのか
- 専業主婦であっても不倫の慰謝料請求を受ける可能性はあるのか
- 不倫が発覚した場合、どのような対応をすればよいか知りたい
働きに外へ出ていて、多くの人達と交流の場がある給与所得者・自営業者のみならず、専業主婦も不倫に走る可能性があります。
しかし、不倫が発覚したら家庭崩壊はもちろん、配偶者から離婚の申し出や慰謝料を請求されるかもしれません。非常に大きな代償を支払うおそれもあるのです。
そこで今回は、多くの民事事件に携わってきた専門弁護士が、主婦が不倫に走る理由、不倫が問題になったときの適切な対応等について詳しく解説します。
本記事のポイントは以下です。お悩みの方は詳細を弁護士と無料相談することが可能です。
- 夫婦関係の悪化がきっかけとなり、不倫に走ってしまう人もいる
- 不倫が発覚すれば子どもへの悪影響や離婚請求、慰謝料請求を受けるおそれがある
- 不倫が発覚した場合は、夫に誠心誠意の謝罪をするとともに、今後どのような対応をとればよいか弁護士と相談する
主婦が不倫に走る理由
一見、専業主婦は交友関係が狭い印象を受けるものの、スマートフォンで利用できる「マッチングアプリ」等で、不倫相手を容易に見つけられる可能性は高いです。
こちらでは、専業主婦が不倫に走る4つの理由を取り上げましょう。
配偶者との関係悪化
夫は仕事が忙しくいつも深夜に帰宅するのですれ違いの生活を送っている、子どもの教育方針でよく意見が対立する等という場合、次第に関係が悪化するおそれがあります。
土曜・日曜は夫婦共通の趣味やレジャーを楽しめればよいのですが、このような機会がなければ妻は孤独を感じ、不倫に走るかもしれません。
配偶者への不満
夫が不倫とまではいかなくとも、妻との性生活にマンネリを感じ性風俗等へ通うようになり、妻を相手にしなくなったケースも考えられます。
夫とのセックスレスで性欲や愛情への不満が高まり、自分を女性として扱ってくれる不倫相手のもとに走る可能性があります。
配偶者の不倫
夫が不倫していて、専業主婦が仕返しのつもりで不倫に走る場合も考えられます。
また、妻にもともと不倫願望があり、「夫が不倫しているのだから、自分もしたい。」と不倫をはじめるケースはあるでしょう。
お互い不倫をしているので、片方が不満を募らせる事態はあまり考えられません。ただし、いずれ婚姻関係が破綻し、結局離婚に進む可能性が高いです。
新しいことを始めた
次のように新たな仕事や、サービスの利用を開始したケースが該当します。
- バイトやパートを始めた
- SNSやLINEを始めた
- 習い事教室に通い始めた
- スポーツジムに通い出した
- 冗談のつもりでマッチングアプリを利用した
このような新しいことを始めると、交友関係も広がります。新しくできた友人と不倫関係に発展する可能性もあるのです。
主婦の不倫が抱えるリスク
専業主婦の不倫が発覚すれば、夫や子どもから信頼を失う他、経済的なリスクや周囲の冷ややかな視線にさらされる事態も想定されます。
経済面
夫から離婚を切り出される可能性があります。離婚の原因が妻の不倫であれば、今後の離婚交渉は不利になってしまいます。
離婚の原因は妻本人にあるので当然、慰謝料は請求できません。また、専業主婦なので離婚成立後は経済的に困窮するおそれもあります。
専業主婦から正社員としての就職が叶えば、経済的な心配は減るかもしれません。
しかし、就職活動がうまくいかずパートやアルバイト、非正規従業員にとどまる場合は、不安定な収入で生活を維持しなければいけません。
子どもへの影響
母親の不倫を子どもが知れば、母子の信頼関係は大きく損なわれてしまうでしょう。
離婚のときに夫婦は子どもの親権を話し合いますが、子どもが母親についていくのを拒否し、父親が親権者となる可能性もあります。
不倫という軽率な行動をとったために、実の子どもから信頼を失い、子どもを手放す事態になるかもしれません。
友人を失う
専業主婦の不倫が発覚した場合、友人からも距離をおかれてしまい、相談相手すら失う可能性があります。
ただし、友人の中に自らも不倫し、深刻な事態に直面した人がいれば、有益なアドバイスを行ってくれるかもしれません。
世間体
不倫が発覚してしまうと、近所の人達に噂が広がり、冷ややかな視線や嘲笑を受けるおそれがあります。
当然、近所の方々との交流も難しくなり、コミュニティの中で孤立してしまうかもしれません。そうなれば自宅にも外にも、自分の居場所がない状況となるでしょう。
慰謝料請求
不倫を行った専業主婦は有責配偶者であるため、夫から慰謝料請求を受けるリスクがあります。
慰謝料の金額は、不倫の期間や回数等でも異なってきますが、裁判離婚では概ね100万円〜300万円が目安です。
専業主婦は働いて収入を得ていないので、裁判所から慰謝料の支払いを命じられた場合は、自分の預金を切り崩す等して対応する必要があります。
主婦の不倫が問題になったときの適切な対応
不倫が発覚した場合は、夫に誠心誠意謝罪し、今後どのような対応をとるかよく話し合う必要があります。
こちらでは、適切な対応方法3つをそれぞれ解説していきます。
離婚か否かの決断
夫婦で離婚するか否かを冷静に話し合いましょう。
しかし、夫婦ともにエキサイトしてしまい、話し合いがなかなか進まないかもしれません。
離婚に向けて話し合う内容は多岐にわたり(例:親権、養育費、慰謝料、財産分与等)、離婚成立までに長期間を要する可能性もあります。
もしも、夫婦で離婚するか、それとも関係修復のどちらを目指すかで悩んだら、家庭裁判所で話し合うのもよい方法です。
調停による解決を図りたいなら、相手方の住所地または当事者が合意で定めた家庭裁判所に、「夫婦関係調整調停(円満)」の申立てを行いましょう。
こちらの調停は、夫婦の関係修復の話し合いはもちろん、離婚した方がよいかどうか迷っている場合でも利用可能です。
調停手続では、調停委員がまず夫婦双方の言い分を聞いたうえで、夫婦関係が悪化した原因を探ります。
その後、どのように努力すれば関係改善ができるかを助言し、関係修復の可能性等について話し合っていきます。
関係の断ち切り
離婚ではなく夫婦の関係を修復したいならば、不倫相手との関係をキッパリと断ち、夫や家族の信頼回復に努める必要があります。
当然、不倫相手と連絡をとっていたSNSやLINEは削除、電話やメールは受信拒否にして関係を断ち切りましょう。
弁護士への相談
専業主婦が夫や家族に不倫を知られた場合は、速やかに弁護士へ相談しましょう。
まず弁護士に不倫の原因や経緯をしっかりと説明します。そのうえで弁護士は次のような点についてアドバイスを行います。
- 不倫発覚後、離婚を望むのか夫婦の関係修復を望むのか
- 離婚する場合はどのような費用がかかるのか
- 専業主婦は有責配偶者なので自分から離婚を主張できるのは、協議や調停に限定される旨
- 夫と関係修復を図りたいときは、どのような対応を取るべきか 等
専業主婦がすでに夫と別居していて、夫側がなかなか話し合いに応じてくれないならば、弁護士に代理人を依頼してみましょう。
弁護士は主婦本人に代わり、夫側へ交渉を行います。夫も、法律の専門家である弁護士が交渉役なので、話し合いに応じてくれる可能性が高いです。
まとめ
今回は、多くの民事事件に携わってきた専門弁護士が、専業主婦の不倫が発覚した場合、本人はどのような対応をとるべきか等について詳しく解説しました。
自らの不倫が原因で離婚した場合、専業主婦は経済的にも厳しい状態となります。そのため、夫と離婚を話し合うか、関係修復を目指すのか冷静に検討する必要があります。
不倫が発覚したときは、まず弁護士と相談し、今後の対応の仕方を話し合ってみましょう。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。