不倫で慰謝料請求された…どう対応する?弁護士が減額・拒否の可否を解説
最終更新日: 2026年05月21日

不倫相手の配偶者から慰謝料請求の書面が届いた。突然のことで、どうすればいいかわからない。そんな方に向けて、弁護士がまず取るべき行動を解説します。
結論から言えば、「無視・放置」だけは避けるべきです。時間が経つほど選択肢は狭まります。
この記事でわかること
- 請求を受けたときに最初にすべきこと
- 法的に慰謝料を支払わなくていいケース
- 減額できる可能性がある事情
- 内容証明・訴状が届いた場合の対応手順
- 弁護士費用の目安
まず確認する「請求の種類」と緊急度
届いた書面の種類によって、対応の緊急度が変わります。
| 書面の種類 | 緊急度 | 対応期限の目安 |
|---|---|---|
| 口頭・LINE・メール | 低 | 明確な期限なし。 ただし発言が証拠になるため早めに弁護士へ相談 |
| 内容証明郵便(弁護士なし) | 中 | 書面記載の期限(通常2週間程度) |
| 弁護士名義の内容証明 | 高 | 記載期限内に回答が必要。 こちらも弁護士を立てて対応 |
| 訴状(裁判所から特別送達) | 最高 | 答弁書の提出期限(通常30日以内)。 期限超過で請求額が確定 |
訴状が届いた場合は、期限内に答弁書を提出しないと自動的に請求が認められてしまいます。受け取ったら速やかに、弁護士に連絡してください。
請求金額が相場内かどうかも確認する
不倫慰謝料の一般的な相場は以下のとおりです。
- 離婚に至った場合:100〜300万円
- 離婚しない場合:50〜150万円
- 交際期間が短い・証拠が弱い:50万円以下
相場を大幅に超える金額(500万円以上など)が請求されている場合は、交渉で大幅に減額できる可能性があります。
慰謝料を支払わなくていいケース
不倫があったとしても、法的に支払い義務が発生しない場合があります。
既婚者と知らなかった(知りようがなかった)
慰謝料請求が認められるには、あなたに「故意または過失」が必要です。
相手が独身と偽っていた、結婚指輪をしていなかった、SNS上でも独身とわかる情報しかなかった、といった事情がある場合、支払い義務がなくなるか大幅に軽減されることがあります。
「知らなかった」と主張するだけでは認められません。なぜ知らなかったのか、その経緯を具体的に説明できることが重要です。
相手の婚姻関係がすでに破綻していた
不倫慰謝料は「婚姻関係の平和」を侵害したことへの賠償です。
そのため、すでに夫婦関係が実質的に破綻していた場合(長期の別居・家庭内別居・離婚協議中など)は、慰謝料が認められないことがあります。
「破綻していた」の立証はあなた側が行う必要があります。相手が離婚の話をしていた、別々に生活していたなどの事実を記録として残しておきましょう。
肉体関係がなかった
不貞行為が法的に問題になるのは「肉体関係があった場合」に限られます。食事や連絡のやり取りだけでは、慰謝料請求の対象にはなりません。
時効が成立している
慰謝料請求権には時効があります。
- 被害者が不倫の事実と相手の氏名を知った時から3年
- 不倫があった時から20年(除斥期間)
いずれかが経過していれば「時効の援用」を行うことで支払いを拒否できます。ただし時効は自動的に成立するものではなく、援用の手続きが必要です。
時効の詳しい仕組みについては、以下の記事もあわせてご覧ください。
減額できる可能性がある事情
支払い義務は生じるものの、請求額より低い金額で解決できる場合があります。減額に有利に働く主な事情は以下のとおりです。
- 交際期間が短かった(数週間〜数ヶ月程度)
- 相手から積極的にアプローチされた
- 既婚者と知ったのは関係が始まってからだった
- 相手の夫婦関係にもともと問題があった
- 誠実に謝罪し、早期解決に協力的である
- 支払い能力に限界がある
減額交渉は法的な根拠の積み上げが必要です。具体的な交渉術・事例・相場については、専用の解説ページもあわせてご確認ください。
請求を受けたらすぐやること
対応を誤ると後から取り返しがつかなくなります。以下の3点を優先してください。
① 弁護士に速やかに相談する
「まだ弁護士を立てるほどでは…」と思う方も多いですが、相手が弁護士を立てた時点でこちらも同じ土俵で対応する必要があります。弁護士なしで回答・署名・支払いをすると、後から覆すのが困難になります。
春田法律事務所は初回相談無料です。書面の内容をお伝えいただければ、その場で状況を確認した上で対応方針をご提案します。
② 自分で相手に直接連絡しない
相手の配偶者や弁護士に対して、感情的なメッセージを送ることは厳禁です。謝罪・言い訳・反論のいずれであっても、証拠として使われる可能性があります。
すべての交渉は弁護士を通じて行ってください。
③ 証拠になるものを整理・保存する
相手が独身だと思っていた根拠(トーク履歴・プロフィール画像・連絡の流れ)、交際の経緯、相手の夫婦関係についての発言など、記憶が新鮮なうちに記録しておきましょう。
これらは交渉・裁判の両方で重要な材料になります。
弁護士費用の目安
費用が心配で相談をためらっている方のために、目安をお伝えします。
| 段階 | 費用の目安 |
|---|---|
| 初回相談 | 無料〜1万円(春田法律事務所は初回無料) |
| 示談交渉(代理) | 着手金10〜20万円+成功報酬(減額分の15〜20%程度) |
| 訴訟対応 | 着手金20〜30万円+成功報酬 |
【費用対効果の例】
200万円の請求が弁護士交渉で80万円に減額された場合
・減額分:120万円
・成功報酬(20%):24万円
・着手金15万円を含む弁護士費用合計:約39万円
・実質的な節約額:81万円
弁護士費用を差し引いても、自分で対応するより経済的になるケースがほとんどです。
春田法律事務所の対応例
不貞相手の夫から200万円の請求+不貞相手から200万円の請求→不貞相手の夫に120万円、不貞相手に0円で和解(男性)
依頼人の主導性がやや大きい事案でしたが、不貞相手の夫からの請求については、不貞相手夫婦が離婚していないことや不貞相手と依頼人の妻の合意した慰謝料額を参考に減額に成功。
不貞相手からの慰謝料請求については法的根拠がないとして請求を全額退けた。
慰謝料300万円の請求→証拠不足で相手が請求を断念(男性)
慰謝料300万円を請求された事例。
LINEのやりとりから肉体関係を持った当時に既婚者と認識していなかったことやそのことに過失がないことを主張したところ、相手が請求を断念。
よくある質問
Q. 内容証明が届いたが無視し続けるとどうなる?
A. 無視を続けると相手方が訴訟を提起する可能性があります。訴状が届いた後も対応しなければ、請求額がそのまま確定判決になります。
仮に支払い義務がないケースでも、無視していると支払いを命じられてしまう場合があります。
Q. 相手の夫婦はまだ離婚していない。必ず支払わないといけないか?
A. 必ずしもそうではありません。婚姻関係が実質的に破綻していたと認められれば、支払い義務がなくなる場合があります。また離婚しない場合は相場が下がります(50〜150万円程度)。
Q. 家族(親・職場)に請求のことがバレることはあるか?
A. 相手が意図的に通知しない限り、訴訟段階でも家族に自動的に知らされることはありません。
ただし自宅に書面が届く場合があるため、気になる方は早めに弁護士に対処法を相談してください。
Q. 慰謝料を一括で払えない場合はどうする?
A. 分割払いの交渉は可能です。示談書に分割払いの条件(毎月いくら・何回で完済など)を明記し、公正証書化することで双方の合意を法的に固めます。詳しくは以下の記事をご覧ください。
Q. 配偶者と不倫相手の配偶者の両方から請求された。どうすればいい?
A. 配偶者からの請求(離婚慰謝料)と不倫相手の配偶者からの請求は別々に対応が必要です。両方から請求を受けている場合は、優先順位と戦略を弁護士と整理することを強くお勧めします。
まとめ
- 届いた書面の種類を確認し、訴状の場合は期限内対応が絶対
- 「既婚と知らなかった」「婚姻破綻」「時効」に該当すれば支払い義務がなくなる可能性がある
- 相場超過の請求は交渉で減額できるケースが多い
- 相手に直接連絡せず、弁護士を通じて対応する
- 早期に動くほど選択肢が広がる
慰謝料請求を受けてお困りの方は、まず春田法律事務所の無料相談をご利用ください。状況を整理した上で、対応方針をご提案します。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。
職員が丁寧にお話を伺います初回無料
不倫・離婚などの実績






