露出行為で逮捕されたら?今後の流れと弁護士に相談すべき理由

2026年04月13日

露出行為で逮捕されたら?今後の流れと弁護士に相談すべき理由

「露出行為」と一括りにしても、その態様によって適用される法律は「公然わいせつ罪」「迷惑防止条例違反」「軽犯罪法」と多岐にわたります。

早期の釈放や不起訴処分の獲得には、事件直後の初動が何よりも重要です。

本記事では、露出事件で逮捕された際の見通しを時系列で解説するとともに、被害者との示談交渉や再発防止策など、前科を避けるために取るべき行動をガイドします。

この記事を監修したのは

代表弁護士 春田 藤麿
代表弁護士 春田 藤麿
第一東京弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内法律事務所勤務
当事務所開設
資格
宅地建物取引士
情報処理安全確保支援士

「家族が逮捕された」「示談したい」など、300件以上の刑事事件のご相談に対応してきました。(※2026年3月時点)これまでの実務経験をもとに、法律のポイントを分かりやすく解説しています。

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露出行為で問われる可能性のある犯罪

露出行為と一括りに言っても、その態様や状況によって適用される法律や犯罪名は異なります。

主に以下の3つの犯罪に問われる可能性があります。

公然わいせつ罪

公然わいせつ罪は、刑法第174条に定められている犯罪です。「公然とわいせつな行為をした者」が処罰の対象となります。

  • 公然と:
    不特定または多数の人が認識できる状態を指します。
    公園、道路、駅のホーム、スーパーマーケットの店内などが典型例です。

  • わいせつな行為:
    いたずらに性欲を興奮・刺激させ、一般の人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反する行為を指します。
    性器を露出する行為は、この「わいせつな行為」の典型とされています。

法定刑は「6ヶ月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金、または科料」です。

迷惑防止条例違反

各都道府県が定める迷惑防止条例(正式名称は「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」など)でも、露出行為が規制されています。

多くの条例では、公共の場所や公共の乗り物において、人を著しく羞恥させ、または不安を覚えさせるような卑わいな言動をすることを禁止しています。

公然わいせつ罪が成立するほど悪質ではないケース、例えば下着を執拗に見せつけるといった行為も、この条例違反に問われる可能性があります。

罰則は各自治体の条例によって異なりますが、例えば東京都の場合、「6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金」と定められており、常習者にはさらに重い罰則が科されることもあります。

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軽犯罪法違反

軽犯罪法第1条20号には、「公衆の目に触れるような場所で公衆にけん悪の情を催させるような仕方でしり、ももその他身体の一部をみだりに露出した者」を処罰する規定があります。

これは、性的な意図がなくても、他人に不快感や嫌悪感を与えるような形で身体を露出した場合に適用される可能性があります。例えば、悪ふざけで公衆の面前で臀部を出すといった行為が該当します。

罰則は「拘留(1日以上30日未満)または科料(1,000円以上1万円未満)」と、他の2つに比べて軽微です。

露出で逮捕された後の流れを時系列で解説

露出行為で逮捕されると、刑事訴訟法に基づき、以下のような流れで手続きが進みます。

この流れを理解しておくことは、今後の見通しを立てる上で非常に重要です。

警察での取り調べ(逮捕後48時間以内)

逮捕されると、警察署の留置場に身柄を拘束され、外部との連絡は基本的にできなくなります。

ただし、弁護士とはいつでも面会が可能です(接見交通権)。

この期間に、警察官による事件の取り調べが行われ、「供述調書」が作成されます。

警察は、逮捕から48時間以内に、身柄と事件に関する書類を検察官に送致するか、被疑者を釈放するかを決定しなければなりません。

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検察への送致・勾留請求

警察から事件の送致を受けた検察官は、送致から24時間以内に被疑者を取り調べます。

そして、引き続き身柄を拘束して捜査する必要があると判断した場合は、裁判所に対して「勾留請求」を行います。

この時点で「勾留の必要なし」と判断されれば釈放されますが、捜査自体は在宅事件として継続されます。

勾留(最大20日間)

裁判官が検察官の勾留請求を認めると、原則として10日間、身柄拘束が継続されます。

この間も取り調べなどの捜査は続きます。

さらに捜査が必要な場合、検察官は一度だけ、最大10日間の勾留延長を請求できます。

これが認められると、逮捕から起算して最大23日間、社会から隔離された状態で過ごすことになります。

起訴・不起訴の決定

検察官は、勾留期間が満了するまでに、被疑者を刑事裁判にかける「起訴」か、かけない「不起訴」かを最終的に決定します。

  • 起訴
    有罪判決を求めて刑事裁判を提起することです。罰金刑を求める「略式起소」と、法廷での審理を求める「公判請求」があります。

  • 不起訴
    裁判にかけず、事件を終了させる処分です。嫌疑が不十分な場合のほか、罪を犯したことは明らかでも、被害者との示談が成立している、深く反省しているといった事情を考慮して起訴を見送る「起訴猶予」という処分があります。
    前科をつけないためには、この不起訴処分、特に起訴猶予を目指すことが極めて重要です。

刑事裁判

公判請求(起訴)されると、公開の法廷で刑事裁判が開かれます。

裁判では、検察官が有罪を立証し、被告人側(弁護人)が反論します。

最終的に裁判官が有罪か無罪か、有罪の場合はどのような刑罰を科すかを決定します。

日本の刑事裁判における有罪率は99.9%以上と言われており、起訴されると極めて高い確率で有罪判決を受け、前科がつくことになります。

露出での逮捕がもたらす5つのリスク

露出行為での逮捕は、単に罰則を受けるだけでなく、その後の人生に深刻な影響を及ぼす様々なリスクを伴います。

前科がつく可能性がある

起訴され、罰金刑であっても有罪判決が確定すれば「前科」がつきます。

前科がつくと、一部の国家資格の取得が制限されたり、特定の職業(公務員、警備員など)に就けなくなったりする可能性があります。

また、将来再び何らかの事件を起こしてしまった際に、不利な情状として考慮されることもあります。

実名で報道されるリスク

被疑者の職業(公務員や教員など)や社会的地位、事件の悪質性などによっては、逮捕された事実がテレビや新聞、インターネットニュースで実名報道されるリスクがあります。

一度ネット上に情報が拡散すると「デジタルタトゥー」として半永久的に残り、就職活動や人間関係において計り知れない不利益をもたらします。

会社や学校に知られ、解雇・退学になるおそれ

逮捕・勾留による長期の身柄拘束で無断欠勤が続いたり、実名報道されたりすることで、事件が勤務先や学校に発覚する可能性は高いです。

その結果、会社の就業規則や学校の校則に基づき、懲戒解雇や退学といった厳しい処分を受けるおそれがあります。

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長期間、身柄を拘束される可能性がある

前述の通り、逮捕から起訴されるまでの間、最大で23日間も身柄を拘束される可能性があります。

その間は当然、仕事や学業に戻ることはできず、家族と自由に会うこともできません。

この身体的・精神的拘束は、本人だけでなく家族にとっても大きな負担となります。

家族や友人との関係が悪化する

逮捕の事実は、家族に多大な精神的ショックと心配をかけます。

また、弁護士費用や示談金など、経済的な負担を強いることにもなりかねません。

友人や知人からの信頼を失い、それまでの人間関係が根底から覆ってしまうことも覚悟しなければなりません。

露出事件で逮捕されたら速やかに弁護士に相談すべき理由

もし露出行為で逮捕されてしまったら、あるいは逮捕されそうだと感じたら、早い段階で弁護士に相談することが、その後の人生を左右する重要な行動です。

早期釈放や前科回避の可能性が高まる

弁護士は、逮捕直後から本人と面会し、取り調べへの対応をアドバイスできます。

さらに、逃亡や証拠隠滅のおそれがないことなどを検察官や裁判官に主張する意見書を提出し、勾留を防いだり、早期釈放を実現したりするための活動を行います。

また、後述する示談交渉を進め、不起訴処分を獲得することで、前科がつくのを回避できる可能性が大幅に高まります。

被害者との示談交渉をスムーズに進められる

露出事件において不起訴処分を得るためには、被害者の方に謝罪し、許しを得る「示談」が極めて重要です。

しかし、加害者本人が被害者に直接連絡を取ることは通常許されず、かえって被害者の感情を害する危険もあります。

弁護士が代理人として間に入ることで、被害者の心情に配慮しながら、適切な示談金の額を提示し、冷静かつ円滑に交渉を進めることができます。

取り調べへの適切な対応方法がわかる

逮捕直後は、誰でも動揺し、冷静な判断ができません。

警察官の厳しい追及や誘導によって、意図せず自分に不利な内容の供述調書に署名してしまうおそれがあります。

弁護士は、黙秘権の適切な使い方や、供述すべきこと・すべきでないこと、供述調書のチェックポイントなどを具体的にアドバイスし、不当に重い処分が下されるのを防ぎます。

再発防止に向けた根本的な解決策も相談できる

露出行為の背景には、性的嗜好の問題だけでなく、強いストレスや依存症などが隠れているケースも少なくありません。

刑事事件に詳しい弁護士は、単に刑事手続きを有利に進めるだけでなく、再犯防止のための専門クリニックやカウンセリング機関の紹介など、根本的な問題解決に向けたサポートも行ってくれます。

こうした再犯防止への具体的な取り組みは、反省の情を示すものとして、検察官や裁判官の判断にも良い影響を与えます。

露出行為での逮捕に関するよくある質問

現行犯でなくても後日逮捕されますか?

はい、十分にあり得ます。

露出行為の目撃者による通報や、現場周辺の防犯カメラ映像、車両のナンバーなどから身元が特定され、後日、警察が逮捕状を持って自宅を訪れる「通常逮捕」に至るケースは少なくありません。

「逃亡のおそれ」や「証拠隠滅のおそれ」があると警察が判断した場合、後日逮捕される可能性は高まります。

初犯でも実刑になる可能性はありますか?

ゼロではありませんが、可能性は低いと言えます。

初犯であり、行為態様が悪質でなく、被害者との示談が成立していれば、不起訴処分や罰金刑で終わることが大半です。

しかし、白昼堂々と子どもの前で行うなど極めて悪質なケースや、全く反省の態度が見られない場合などには、正式な裁判となり、執行猶予付きの懲役刑や、ごく稀に実刑判決が下される可能性も否定できません。

示談金の相場はいくらですか?

露出事件の示談金に明確な相場はありませんが、一般的には10万円~50万円程度が一つの目安とされています。

ただし、この金額はあくまで目安です。

被害者が受けた精神的苦痛の度合い、露出行為の態様(時間、場所、しつこさなど)、加害者の社会的地位や資力など、様々な事情を総合的に考慮して決定されます。

弁護士に依頼し、適切な金額で交渉することが望ましいでしょう。

自首すれば逮捕されませんか?

必ず逮捕されないとは言い切れません

自首は、刑法上の「任意的減軽事由」であり、刑が軽くなる可能性はありますが、逮捕を完全に回避できる保証はありません。

捜査機関が「逃亡や証拠隠滅のおそれがある」と判断すれば、自首をしても逮捕されることはあります。

しかし、自ら警察に出頭し、深く反省している態度を示すことで、逮捕されずに在宅事件として扱われる可能性は高まります。

自首を検討する場合でも、まずは弁護士に相談し、出頭のタイミングや方法について助言を得るのが賢明です。

まとめ

露出行為は、公然わいせつ罪などの犯罪に該当する、決して軽視できない行為です。

万が一逮捕されれば、前科がつく可能性、実名報道、失職・退学、長期間の身柄拘束など、人生を大きく揺るがす深刻なリスクに直面します。

もしあなたが、あるいはあなたの家族が露出行為で逮捕されてしまった、または逮捕されるかもしれないと不安に思っているのであれば、何よりもまず、刑事事件に実績のある弁護士に相談してください。

専門家である弁護士に早期に依頼することが、早期の身柄解放、前科の回避、そして人生の再スタートを切るための道筋です。

一人で抱え込まず、勇気を出して専門家の扉を叩いてください。

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※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。

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