書類送検の「その後」どうなる?流れ・期間・前科がつく可能性をわかりやすく整理
2026年03月04日

「警察から『書類送検する』と言われたが、この先どうなるのだろうか」
「逮捕はされていないけれど、刑事責任を問われるのではないか」
このような不安を抱える方は少なくありません。
書類送検(正式には書類送致)とは、警察が捜査した事件について、関係書類や証拠を検察官に送る手続きのことを指します。逮捕されていない場合でも、捜査の結果として行われることがあります。
本記事では、書類送検された後の一般的な流れ、処分が決まるまでの期間、前科がつく可能性があるのかといった点について、法的知識に基づいてわかりやすく解説します。
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書類送検とは?逮捕との違い
まず前提として、書類送検されたからといって、直ちに有罪が確定するわけではありません。
また、書類送検と逮捕は別の手続きです。
- 逮捕
逃亡や証拠隠滅のおそれがある場合などに、身柄を拘束する措置。 - 書類送検
身柄を拘束せず(または釈放後に)、捜査資料のみを検察庁へ送る手続き。
書類送検の場合、多くは「在宅事件」として扱われ、仕事や学校に通いながら、必要に応じて検察庁からの呼び出しを待つことになります。
在宅事件での呼び出し時期や流れについては、以下の記事で解説しています。
書類送検された「その後」の流れ
書類送検後、処分が決まるまでの流れは、概ね次の3段階です。
検察官による捜査(呼び出し)
書類送検されると、事件の担当は警察から検察官へ引き継がれます。
検察官は送致された書類を確認し、必要がある場合には被疑者を検察庁に呼び出します。
- 取り調べ
事件の経緯や事実関係、反省の状況などについて確認されます。 - 回数
事件の内容によって異なり、呼び出しが行われないケースもあれば、複数回行われる場合もあります。
警察や検察からの呼び出しへの対応方法については、以下の記事で解説しています。
起訴・不起訴の決定(処分)
検察官は捜査結果を踏まえ、「起訴(裁判にかける)」か「不起訴(裁判にかけない)」かを判断します。
ここが最も重要な分かれ目になります。
判決・刑の内容(起訴された場合)
起訴された場合は裁判が行われ、有罪か無罪か、また有罪の場合はどのような刑罰(懲役・罰金など)が相当かが判断されます。
最終的な3つの処分パターン
書類送検後の結論は、主に次の3つに分かれます。
処分 | 内容 | 前科の有無 |
① 起訴(公判請求) | 公開の法廷で裁判が行われる。拘禁刑などの可能性がある最も重い処分。 | 有罪判決ならつく |
② 略式起訴(略式命令) | 裁判は開かれず、書面審理のみで「罰金刑」などが科される。スピーディーに終わる。 | つく(罰金でも前科) |
③ 不起訴処分 | 裁判にかけられず、事件が終了する。「おとがめなし」の状態。 | つかない |
不起訴の主な理由
- 嫌疑不十分
犯罪を立証するための証拠が十分でない場合。 - 起訴猶予
犯罪の成立は認められるものの、反省の状況や示談の成立などを考慮し、今回は起訴を見送る判断。
書類送検から処分までの期間
処分が決まるまでの期間について、法律上の明確な期限は設けられていません。
- 比較的早いケース
書類送検から1〜2か月程度で判断が出ることもあります。 - 時間がかかるケース
事件内容が複雑な場合や、検察庁の事情によっては、半年から1年近く連絡がないこともあります。
なお、連絡が来るのが遅いからといって、事件が終了したわけではありません。
検察庁からの呼び出しは、電話や書面で突然届くことが一般的です。
よくある質問(FAQ)
Q:書類送検されたことは、会社や学校に知られますか?
A:原則として、警察や検察が会社や学校に連絡することはありません。
ただし、報道された場合や、頻繁な呼び出しによって欠勤が目立つ場合、事件の性質上関係先に連絡が必要な場合などには、知られる可能性があります。
Q:示談が成立すると結果は変わりますか?
A:被害者がいる事件では、示談の有無が処分に大きく影響します。
示談が成立している場合、不起訴(起訴猶予)となる可能性が高まるのが一般的です。
刑事事件における示談交渉のメリットと相場については、以下の記事で解説しています。
Q:「前歴」と「前科」の違いは何ですか?
A:前科は、有罪判決を受けた場合にのみ生じます。判決で執行猶予付きとなっても前科として扱われます。
書類送検され、不起訴となった場合は前科はつきませんが、捜査対象となった事実として前歴が残ります。
前歴は一般に公開されるものではなく、履歴書に記載する必要もありません。
前科が会社にバレるリスクと解雇を避けるための対策については、以下の記事で解説しています。
Q:海外旅行には行けますか?
A:在宅事件の場合、原則として移動の自由は制限されません。
ただし、長期間不在にすると呼び出しに応じられず、問題になる可能性があるため、事前に相談しておくのが安心です。
まとめ
書類送検されたからといって、必ず前科がつくわけではありません。
検察官が証拠や事情を踏まえて起訴・不起訴を判断するため、対応の仕方によって結果が変わる可能性があります。
特に被害者がいる事件では、示談が成立しているかどうかや、どのような対応をしているかが処分に影響するケースも少なくありません。早い段階で適切な対応を取ることで、不起訴となる可能性が高まることもあります。
「このままどうなるのか不安」「前科を避けたい」「示談を進めたい」とお考えの方は、一度弁護士に相談してみることをおすすめします。状況を整理したうえで、今後取るべき対応について具体的なアドバイスを受けることができます。
当事務所では、書類送検後の対応や示談交渉についてのご相談を初回無料で受け付けています。
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