前科は会社にバレる?逮捕後の「会社への影響」と「解雇リスク」を抑えるために今できること

2026年02月05日

前科は会社にバレる?逮捕後の「会社への影響」と「解雇リスク」を抑えるために今できること

「警察から会社に連絡が入るのではないか」
「前科がついたら、今の会社にいられなくなるのではないか」

刑事事件の捜査を受けている状況では、このような不安を抱かれる方も少なくありません。

結論からお伝えすると、警察が本人の勤務先に対して、前科の有無や捜査状況を直接連絡することは、原則としてありません。

もっとも、対応を誤ってしまうと、長期間の欠勤や報道などをきっかけに、結果的に会社に知られてしまう可能性はあります。
一方で、早い段階から適切な対応をとることで、会社への影響を最小限に抑えながら解決できる余地も十分にあります。

この記事では、「会社に知られてしまう主なきっかけ」と、リスクを抑えるために重要となる「不起訴処分」の考え方について解説します。

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この記事を監修したのは

代表弁護士 春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
第一東京弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
宅地建物取引士

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前科・逮捕が会社にバレる3つのパターン

警察には守秘義務があるため、本人の事件について自ら会社へ通報することは通常ありません(公務員などの職業を除きます)。
それでも会社に知られてしまうケースとして、次のようなものが考えられます。

逮捕・勾留による欠勤が続いた場合

比較的多いのがこのケースです。
逮捕されると最大72時間、その後勾留が認められた場合には、さらに最大20日間、身体拘束が続く可能性があります。

連絡が取れない状態で欠勤が続けば、会社が家族へ連絡をしたり、事情を確認したりする中で、結果的に状況が伝わってしまうことがあります。

実名での報道

事件の内容や社会的関心の度合いによっては、逮捕時に実名で報道される可能性があります。
一度報道されると、インターネット上で情報が共有され、同僚や関係者の目に触れることも否定できません。

警察から会社への照会

頻度は高くありませんが、業務と関連する事件(横領や業務上の不正など)の場合、捜査の過程で警察が会社に照会を行うことがあります。この場合、捜査段階で会社が把握することになります。

「前科がつく=必ず解雇」ではないが、注意は必要

もし会社に知られた場合、「前科がついた」というだけで解雇されるのでしょうか?

日本の法律では、従業員の解雇には「客観的で合理的な理由」が必要です。プライベートな不祥事であっても、以下のような影響がある場合は、懲戒解雇が有効となる可能性があります。

  • 会社の社会的信用を著しく傷つけた場合(例:報道された、重大犯罪など)
  • 長期間拘束されて働けなかった場合
  • 業務に関連する犯罪の場合(例:経理担当の横領、ドライバーの飲酒運転)

そのため、会社への影響を抑えるためには、身柄拘束をできるだけ短くし、前科がつかない形で事件を終えることが重要になります。

盗撮などの具体的ケースでの解雇リスクについては、以下の記事で解説しています。

盗撮で逮捕されたら?その後の流れと解雇・前科のリスクを解説

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会社への影響を抑えるために重要な「不起訴処分」

「前科」とは、有罪判決を受けた履歴のことです。 実は、逮捕されても検察官に「起訴(裁判にかけること)」されなければ、前科はつきません。 これを「不起訴処分」と言います。

不起訴処分になれば、以下のメリットがあります。

前科がつかない

法律上は「前歴」にとどまり、履歴書の賞罰欄に書く必要もありません。

早期に社会復帰できる

裁判にならないため、拘束期間が短く済み、スムーズに職場復帰できる可能性が高まります。

解雇リスクが激減する

「罪に問われなかった」という事実は、会社側が解雇を検討する際、ご自身を守る強力な材料になります。

窃盗など具体的ケースでの複素処分獲得については、以下の記事で解説しています。

窃盗罪で起訴されるとどうなる?不起訴にする方法は?

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2022/01/20

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会社への影響を抑えるために弁護士ができること

捜査を受けている段階で弁護士に依頼することで、次のような対応が可能になります。

早期の身柄解放(早期釈放)

逮捕直後に弁護士が活動することで、「逃亡や証拠隠滅の恐れがない」ことを主張し、勾留を阻止できる可能性があります。 数日で釈放されれば、「体調不良」や「有給休暇」の範囲内で処理でき、会社に怪しまれずに復帰できるケースも多いです。

警察からの「呼び出し」は逮捕の前兆?取るべき対応と知っておくべきこと

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被害者との示談交渉

痴漢や盗撮、傷害などの被害者がいる事件では、早期に示談を成立させることが「不起訴」獲得への近道です。 被害届を取り下げてもらえれば、事件化せずに終了する(微罪処分など)可能性も高まります。これは当事者同士では難しく、弁護士の介入が不可欠です。

窃盗など具体的ケースでの示談交渉については、以下の記事で解説しています。

窃盗の示談は弁護士なしでも可能?やり方も弁護士が解説

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2022/01/20

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報道の回避・会社対応のアドバイス

弁護士が警察へ働きかけることで、実名報道のリスクを下げられる場合があります。また、万が一会社にバレてしまった場合でも、どのように説明すれば解雇を回避できるか、法的な観点からアドバイスを行います。

まとめ:不安な時こそ、スピード勝負です

「前科が会社にバレるか」を心配して検索している今の段階こそが、未来を変える分岐点です。

  • 逮捕されても、前科がつくとは限らない。
  • 会社に知られるきっかけの多くは、長期の身柄拘束や報道。
  • 「不起訴」と「早期釈放」を勝ち取れば、今の生活を守れる可能性が高い。

事態は刻一刻と進んでいます。不安を感じている今の段階で、早めに専門家へ相談することが、結果的にご自身の仕事や生活を守ることにつながります。

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