依頼者が抱えていた課題
過去に同種事案の検挙歴があり、被害者に怪我を負わせてしまった
依頼者は、休日にお酒を飲んで帰宅する途中、駅のエスカレーターにて前方を歩いていた女性(未成年)の衣服内をスマートフォンで盗撮してしまいました。
その際、スマートフォンが女性に当たったことで行為が発覚し、動揺した依頼者はエスカレーターを逆走してその場から逃走を図りました。被害者である女性は依頼者を追いかけた際に転倒し、擦り傷や打撲などの怪我を負われたほか、所持されていたバッグも破損させてしまうという事態に発展しました。
帰宅後、依頼者は自身の身勝手な行動と事の重大さを痛感し、深く反省するとともに今後の対応について当事務所へご相談されました。
本件の課題としては、
- ・依頼者には5年前に同種の行為で厳重注意を受けた前歴(再犯)があること
- ・盗撮行為だけでなく、逃走によって被害者に怪我や物品の損壊という実害を与えてしまっていること
- ・被害者が未成年であり、精神的・肉体的な苦痛が極めて大きいと予想される中で、どのように謝罪と被害弁償を進めるべきか
といった点があり、慎重な対応が求められていました。
春田法律事務所の対応と結果
被害者側の心情に配慮して冷却期間を設け、誠実な協議の末に示談が成立
弁護士は、被害者が未成年者であることを踏まえ、保護者様へご連絡を差し上げて面談の機会をいただきました。面談では、依頼者の深い謝罪の意をお伝えするとともに、怪我や物品の損壊についての事実関係を確認しました。
当初、被害者側の精神的ショックや処罰感情は大きく、面談から2週間後には「示談には応じられない」とのご連絡を受けました。
ここで無理に交渉を急ぐことは被害者感情をさらに害することにつながるため、弁護士は実務的な見立てに基づき、被害者側のお気持ちの整理がつくまで一旦時間を置く(冷却期間を設ける)方針を採りました。
その後も誠意を持った対応方針を維持した結果、約1ヶ月後に保護者様から、治療費や被害弁償等の条件面を含めて再度協議の機会をいただくことができました。
改めて丁寧な話し合いを重ねた結果、最終的に60万円の被害弁償を行うことでご納得いただき、無事に示談が成立しました。
その後、事件は書類送検されましたが、被害者側に対する十分な被害弁償が行われ示談が成立している事情が考慮され、検察官の判断により不起訴処分となりました。
絶望的な状況からであっても、専門家が介入して被害者側の心情に配慮した適切なステップを踏むことで、最善の解決を導くことができた事案です。
