連帯保証人がいる借金を債務整理したら保証人はどうなる?影響と対策を解説
2026年06月04日

「債務整理したいが、親が連帯保証人になっているので迷惑をかけたくない」――こうした事情から相談を躊躇している方は少なくありません。
連帯保証人がいる場合、債務整理の方法によって保証人への影響が大きく変わります。「保証人への影響をゼロにできるか」「どの方法なら影響を最小限にできるか」を中心に、弁護士が具体的に解説します。
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連帯保証人とは
連帯保証人とは、借金をした本人(主債務者)が返済できなくなった場合に、代わりに返済する義務を負う人のことです。
「保証人」と異なり、連帯保証人には「まず本人に請求してほしい(催告の抗弁権)」と言えません。債権者は本人と同様に、連帯保証人に対して直接・全額の請求ができます。
連帯保証人になることが多い場面としては、消費者金融・奨学金(連帯保証人型)・住宅ローン・事業資金の借入などがあります。
債務整理の種類別・連帯保証人への影響
| 手続き | 保証人がいる借金を対象にした場合 | 対象から外した場合 |
|---|---|---|
| 任意整理 | 整理のタイミングで保証人に請求が及ぶ可能性 | 保証人への影響なし |
| 個人再生 | 減額分が保証人に請求される可能性 | 全件対象のため外せない |
| 自己破産 | 免責後に保証人に全額請求が来る | 全件対象のため外せない |
任意整理の場合
任意整理は整理する債務を選べます。連帯保証人がいる借金を対象から外せば、その借金については通常どおり返済を続けることになり、保証人への請求は生じません。
ただし、対象から外した借金も返済し続ける必要があるため、返済計画の現実性を弁護士と確認してください。
保証人がいる借金も含めて整理する場合は、整理した時点で保証人に請求が及ぶことになります。事前に保証人に状況を説明しておくことが重要です。
任意整理の手続きの流れや相談から返済再開までのステップについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
個人再生の場合
個人再生はすべての借金が対象になるため、連帯保証人がいる借金も含まれます。本人の借金が減額されると、差額分が保証人に請求される可能性があります。
小規模個人再生では、保証人がいる債権者が再生計画に反対することで手続きが進まなくなるケースがあります。保証人がいる借金の扱いは事前に弁護士と詳細を確認してください。
個人再生の仕組みや住宅ローン・自宅を守るための条件については、こちらの記事で詳しく解説しています。
自己破産の場合
本人の借金の返済義務が免除(免責)されます。しかし連帯保証人の保証債務は免除されないため、債権者は保証人に全額を請求できます。
自己破産は保証人への影響が最も大きい手続きです。保証人が返済できない場合、保証人自身も債務整理が必要になることがあります。
自己破産が家族や仕事に与える影響については、以下の記事で詳しく解説しています。
保証人への影響を最小限にする方法
任意整理で保証人がいる借金を対象から外す
最も直接的な方法です。保証人がいる借金だけを除外して整理することで、その債務については保証人への請求が発生しません。
ただし対象から外した分の返済は継続する必要があります。月々の返済可能額との兼ね合いを弁護士と確認することが重要です。
保証人と一緒に弁護士に相談する
本人が自己破産を選択する場合など、保証人への請求が避けられないケースでは、本人と保証人が同時に弁護士に相談することで、保証人側の対応策(任意整理・自己破産)も含めてまとめて検討できます。
債務整理前に保証人に状況を説明する
突然、債権者から請求が来て保証人が驚くことのないよう、事前に状況を正直に説明しておくことが、保証人との信頼関係を守るうえで重要です。
こんなご相談が多く寄せられています
ケース1:親が連帯保証人で定年退職後の方
状況
消費者金融の借金200万円(親が連帯保証人)と奨学金(機関保証型)の合計300万円。
自己破産を検討しているが、定年退職した親に一括請求が来ると生活が成り立たなくなる。
対応例の考え方
自己破産では消費者金融の保証人(親)への一括請求が発生します。
この場合、消費者金融の借金は任意整理で保証人への影響を避けつつ、奨学金(機関保証型・保証人なし)は別途対応するという方法が考えられます。
任意整理のみで月々の負担が十分に下がるかどうかを試算した上で判断することが重要です。
親の生活への影響を最小限にしながら借金を整理するためには、弁護士が全体を把握して最適な手続きの組み合わせを提案することが必要です。
※こちらはあくまで参考であり、実際の案件とは異なります。
ケース2:兄弟が連帯保証人の借金がある方
状況
兄が連帯保証人になっている借金(残債80万円)がある。兄には子どもがいて、住宅ローン審査を控えている。保証人になっていることを今さら打ち明けることも難しい。
対応例の考え方
任意整理でこの80万円を対象から外し、残額を自分で返済し続けることで、兄への請求も、兄への告知も不要にできます。
他の借金のみを整理しながら、兄の保証人になっている借金は丁寧に返済を続ける計画を立てることが現実的です。
整理する借金と継続返済する借金を明確に分けた上で、月々の返済可能額を超えないプランを弁護士と設計することが重要です。
※こちらはあくまで参考であり、実際の案件とは異なります。
ケース3:住宅ローンで配偶者が連帯保証人になっている方
状況
住宅ローンに配偶者が連帯保証人として名前が入っている。個人再生を検討しているが、住宅ローン・自宅・配偶者への影響が心配。
対応例の考え方
個人再生の「住宅資金特別条項」を利用することで、住宅ローンを対象から除外し、他の借金のみを減額する手続きが可能です。
住宅ローンを従来どおり返済し続ける限り、自宅を手放さずに手続きを進められます。配偶者への直接の影響も、住宅ローンの返済を継続する限りは発生しません。
ただし住宅ローン以外の借金(消費者金融・クレカ等)の保証人が配偶者である場合は別途確認が必要です。
※こちらはあくまで参考であり、実際の案件とは異なります。
ケース4:保証人自身が請求を受けて困っているケース
状況
知人の借金の連帯保証人になっており、知人が行方不明になった。債権者から一括返済を請求されているが、自分にも返済する余裕がない。
対応例の考え方
保証人自身も任意整理・個人再生・自己破産の対象になれます。
保証人が受けた請求は通常の借金と同様に扱われ、弁護士への依頼により取り立てを止めることができます。
保証人として受けた請求だからといって、支払いを拒む手段はほとんどありませんが、分割払いの交渉や債務整理による解決は可能です。
※こちらはあくまで参考であり、実際の案件とは異なります。
保証人自身が請求を受けた場合の対応
本人が債務整理をした結果、保証人に債権者から請求が来た場合、保証人は以下の対応ができます。
- 返済が可能な場合:分割払いの交渉を行う
- 返済が困難な場合:保証人自身が任意整理・個人再生・自己破産を申請する
保証人の返済義務も通常の借金と同様に扱われるため、弁護士に相談することで解決策を探せます。「保証人として請求を受けた」という特殊な事情があっても、法的な解決策は通常の借金と同様に適用されます。
よくある質問
Q. 保証人への請求をどうしても避けたい場合は?
A. 任意整理でその借金を対象外にするか、保証人がいない他の借金だけを整理する方法があります。
ただし保証人がいる借金の返済を継続できるかどうかを現実的に確認することが重要です。
Q. 保証人が親の場合、親の信用情報への影響はあるか?
A. 本人の債務整理で保証人の信用情報に事故登録はされません。
ただし保証人が返済を肩代わりした後に滞納すると、保証人自身の信用情報に影響が出ます。
Q. 住宅ローンの連帯保証人はどうなるか?
A. 住宅ローンを個人再生で「住宅資金特別条項」を使って維持する場合、連帯保証人への影響を抑えられることがあります。
ただし個別の状況によって大きく異なるため、弁護士への相談が必須です。
Q. 保証人に知られずに債務整理はできるか?
A. 任意整理で保証人がいる借金を対象外にすれば、保証人への請求は発生しません。その場合、保証人に知られることなく手続きを進められます。
Q. 保証人が複数いる場合はどうなるか?
A. 複数の連帯保証人がいる場合、債権者は各保証人に全額を請求できます(保証人間で案分されるわけではありません)。
保証人が複数いる場合の対応は個別に弁護士に確認してください。
まとめ
- 連帯保証人がいる借金を債務整理すると、方法によって保証人に請求が及ぶ
- 任意整理は対象から外せるため保証人への影響を最小限にできる
- 個人再生・自己破産は全件対象のため保証人への影響を避けることが難しい
- 保証人と一緒に弁護士に相談するのが最善のケースも多い
- 保証人が請求を受けた場合は保証人自身も債務整理できる
- 事前に保証人に状況を伝えておくことが信頼関係を守るうえで重要
任意整理・個人再生・自己破産の3つの手続きの違いについては、こちらの記事でわかりやすく解説しています。
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※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。
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