弁護士法人 春田法律事務所

妻が不倫して妊娠した!?夫のとるべき行動を弁護士が解説

妻が不倫して妊娠した!?夫のとるべき行動を弁護士が解説

2019年09月21日

妻が不倫相手の子を中絶した場合の慰謝料相場は?
不倫相手の子は夫の子になってしまうの?
不倫で妊娠した妻とは離婚すべき?

妻が不倫をして妊娠、出産した場合、通常の不倫よりも不倫をされた夫の苦労は大きく、また解決しなければならない法的問題も増えます。

今回は、妻が不倫をして妊娠した場合の対処法について、不倫問題を数百件解決してきた専門弁護士が解説します。

この記事を監修したのは

春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
愛知県弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内総合法律事務所勤務
春田法律事務所開設

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妻が不倫妊娠をして中絶する場合

妻が不倫相手の子を妊娠し、中絶を選択することがあります。この場合、夫は不倫相手に対してどのような対応をとることができるのか見ていきましょう

慰謝料請求の相場

まず、不倫相手に対しては慰謝料を請求することができます。

不倫慰謝料の相場は、不倫の結果、離婚する場合には200万円、離婚しない場合には100万円です。この金額は、婚姻期間や不倫期間の長短、従前の夫婦関係の良し悪しなどの事情によって増減します。

妻が不倫相手の子を妊娠し、中絶した場合、不倫の事実だけでなく、妻の身体も傷つけられたことによって、夫の精神的苦痛は一層大きなものとなります。そのため、妊娠、中絶の事実は慰謝料を増額する事情となります。

もっとも、通常この事実だけで100万円も増額することはなく、50万円以下の増額にとどまるでしょう。

中絶費用も請求できる?

妻が中絶する場合、その手術費用が十数万円かかります。不倫のために家計からこのような支出をすることについて、夫としては納得がいかないことでしょう。そこで、中絶費用について不倫相手に対して請求できるのでしょうか。

不倫相手に性交渉を強いられて妻が妊娠をした場合や、不倫相手から中絶を強いられたという場合などには、妻は中絶費用を不倫相手に請求できる可能性があります。

一方、妻と不倫相手が合意の上で性交渉をし、妻自身の判断で中絶を選択したのであれば、不倫相手に中絶費用を請求する法的根拠はありません。

もちろん、中絶費用を支払うよう不倫相手に請求し、不倫相手が了承するのであれば問題ありませんが、不倫相手が拒否する場合には強制的に支払わせる方法はありません。

このように妻が中絶費用を請求できない以上、夫も当然に請求できないということになります。

妻が不倫で妊娠して出産した子は自分の子なの?

妻の不倫と妊娠が発覚した場合、妊娠している子は自分の子ではないかもしれない、不倫相手の子かもしれないと不安になることはあるかと思います。

ここでは、妻が妊娠した場合の対応についてご説明します。

  • 親子関係になってしまう!
  • 戸籍に入れないためには?
  • 不倫相手への慰謝料請求

親子関係になってしまう!

結婚から200日経過後に生まれた子及び離婚から300日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎した子と推定され、婚姻中に懐胎した子は夫の子と推定され、法律上の親子関係が生じます(民法第772条)。

このように妻が妊娠した子は、夫の子であると推定され、法律上の親子関係が生じてしまい、戸籍に夫の子と記載されてしまいます。不倫相手との子かもしれないのに法律上、親子になってしまうのです。

それを防ぐためには、次の対応が必要となります。

戸籍に入れないためには?

不倫相手の子と法律上の親子関係になることを防ぐためには、子の出生を知った時から1年以内に嫡出否認の訴えを提起します(民法第778条)。

この訴えの中でDNA鑑定がなされ、生まれた子が自分の子なのか不倫相手の子なのか確定することになります。そして、自分の子ではなかったときは、法律上の親子関係は否定され、戸籍の訂正も可能となります。

とはいえ、出生届によって一度は夫の子として戸籍に記載され、戸籍の訂正も線が引かれるに過ぎず、完全に記載が消えるわけではありません。

このように不倫相手の子について戸籍に記載が残ることを避けるためには、戸籍法上は違法状態とはなってしまいますが、嫡出否認の訴えが終わるまでは出生届を出さない必要があります。

不倫相手への慰謝料請求

先ほど、妻が中絶した場合の慰謝料請求についてご説明しましたが、出産した場合ももちろん、夫から不倫相手に対して慰謝料請求ができます。

中絶した場合とは異なり、不倫相手の子が一時的にとはいえ戸籍に載ってしまうこと、嫡出否認の訴えが必要になることなど、出産をした場合には、夫の負担は大きくなります。

そのため、中絶した場合よりも出産した場合の方が慰謝料は高額になります。離婚しない場合には100万円が相場ですが、出産した場合には離婚せずとも300万円以上の慰謝料が認められるケースもあります。

不倫して妊娠した妻と離婚する?修復する?

妻が不倫をして妊娠した場合、夫は、このまま結婚を続けるのか、離婚するのか選択を迫られることになります。

最終的にいずれを選択するのかは夫の判断となりますが、ここではそれぞれの場合について、法的にはどのような対応になるのかについてご説明し、判断材料としていただきたいと思います。

離婚する場合

不倫をした妻と離婚する場合、通常の離婚と同様、慰謝料、財産分与、親権、養育費を決める必要があります。

不倫慰謝料だけでなく離婚慰謝料も

不倫をして離婚する場合の不倫慰謝料は200万円が相場ですが、離婚する場合には、不倫慰謝料に加えて、離婚すること自体から受ける精神的苦痛に対する慰謝料も加算されます。

この離婚慰謝料も加えると250万円から300万円が相場です。

慰謝料よりも財産分与が大きくなることも

不倫した妻と離婚する際に問題となることがあるのが財産分与です。

不倫が離婚原因の場合も、そうでない場合と同様に、夫婦の財産を半分に分配することになります。不倫は財産分与には影響しないのです。

そのため、例えば、夫婦の財産が1000万円ある場合には、お互いが500万円ずつの分配を受けることになりますが、不倫をした妻から夫への慰謝料が300万円とすると、夫には800万円が残り、妻には200万円を支払うことになります。

もっと極端なケースを例にすると、夫婦の財産が10億円だった場合には、妻は慰謝料を300万円支払う一方、財産分与として4億9700万円を受け取ることになります。

このように不倫は財産分与に影響をしないことから、離婚することによって、夫は慰謝料よりも大きな支出を強いられる可能性があるのです。

子と生活できなくなることも

不倫した妻との間に既に実子がいる場合には、離婚の際に親権者をいずれとするのか決める必要があります。

妻のせいで離婚することになるのに、子と離れて生活することに納得がいかず、親権を取りたいと考える方も多いでしょう。

ところが、不倫をしたというだけでは妻から親権を取ることはできません。不倫はしていたけれども子の養育には何ら問題ないという場合には親権者として不適格とは判断されないのです。

そして、不倫をした妻が親権者となった場合には、子と生活できなくなり、加えて、毎月、養育費も払わなければなりません。養育費は子のためのものですから、不倫をしたとしても養育費を請求する権利は認められるのです。

離婚しない場合は夫婦間契約

一方離婚しない場合ですが、妻との間で何らかのケジメをつけたいと考える方もおられるでしょう。その場合には、夫婦間契約の作成をおすすめします。

夫婦間契約とは文字通りの夫婦の間で交わす契約です。必ずしも、不倫があった場合にだけ交わされる契約ではありませんが、不倫があった場合で離婚しない場合には、夫婦関係を続けるための条件や再度不倫をしたときの離婚条件を定めます。

例えば、下記のような内容を定めます。夫婦間契約は法的効力を否定される可能性がありますので、作必ず弁護士に相談して作成しましょう。

  • 夫が求めたときは携帯を見せること
  • 携帯電話のGPS情報を常に共有すること
  • 不倫したときは直ちに離婚すること
  • 親権者は父親とすること
  • 離婚する際の慰謝料は500万円とすること
  • 妻は財産分与を放棄すること

妻が不倫で妊娠した場合の本当にあった事例

最後に、妻が不倫相手の子を妊娠し、夫が不倫相手を訴えた判例についてご紹介します。

事例

夫婦は結婚して15年以上になり、その間に二人の子をもうけました。妻が主治医と不倫関係になり、それから半年後に不倫相手の子を妊娠しました。不倫相手は、父親の名を隠すことを条件に出産に同意し、出産後、妻は夫の子として出生届を出しました。

出産して約1年後、夫は、不倫相手の妻からDNA鑑定を求められていると、妻から不倫を告白されました。DNA鑑定の結果、第三子は、不倫相手の子であることが確定しました。しかし、それでも不倫相手は自身が父親であることを否定し続けました。

妻から夫に対し親子関係不存在確認訴訟を、夫は嫡出否認の訴えを提起しましたが、前者は嫡出推定が及んでいることを理由に、後者は嫡出否認の訴えの出訴期間を経過していることを理由に、不適法却下となりました。

その後、夫婦は離婚し、妻が三人の子の親権者となりました。

以上の経緯を踏まえ、夫は不倫相手に対して慰謝料を請求する訴訟を提起しました。

裁判所の判断

不倫によって子が生まれたこと、DNA鑑定の結果を踏まえても父親であることを否定し続けた態度、その後に夫婦は離婚に至ったことなどを考慮して、裁判所は、慰謝料としては500万円が相当と判断しました。

まとめ

以上、妻が不倫相手の子を妊娠した場合の対処法について解説しました。

妻が妊娠した子との親子関係を否定したい、不倫相手に慰謝料を請求したいなどのご要望があるときは、不倫問題を専門とする弁護士にご相談ください。

関連記事:奥さんが不倫で妊娠!?不倫相手が妊娠!?対処法を弁護士が解説:春田法律事務所

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この記事を監修したのは

春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
愛知県弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内総合法律事務所勤務
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