弁護士法人 春田法律事務所

これって不倫?不倫の基準や慰謝料の基準を弁護士が解説

これって不倫?不倫の基準や慰謝料の基準を弁護士が解説

2021年09月21日

キスだけでも不倫なの?
不倫の基準はあるの?
不倫の慰謝料の基準はどうなっているの?

配偶者の不倫が疑われる場合で性行為まではしていない、あるいは性行為の証拠までは無いケースがあります。このような場合にも慰謝料が請求できる不倫なのかと疑問に思うことはあるでしょう。また、慰謝料はいくらになるのかその基準がわからない方もおられるでしょう。

そこで、今回は、これらの問題について不倫問題を数百件解決してきた専門弁護士が解説します。

この記事を監修したのは

春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
愛知県弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内総合法律事務所勤務
春田法律事務所開設

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一般に不倫と思われる基準は様々

法律上の不倫と一般的に使われる不倫とはその範囲が異なります。また一般的にも何を不倫と考えるかについての基準は人によって異なります。ここでは、不倫と思われることのある行動についていくつか見てみましょう。

  • 内緒で食事
  • 手を繋ぐ
  • 抱擁
  • キス
  • 性交渉

内緒で食事

まずは、配偶者に内緒で食事に行く行動です。異性の同僚や友人と二人きりで食事に行くことを不倫と考える夫婦もあります。

たとえ予め伝えられた場合であっても、配偶者は良い顔をしない可能性は高いですが、内緒でそのようなことをして事後的に知られたときには、たとえ本当に男女関係がなかったとしても夫婦間では不倫と同様に問題になることがあります。

手を繋ぐ

次に、異性と手を繋ぐ行動です。大人の男女が手を繋ぐことは友人であろうと同僚であろうと普通はありません。手を繋いでいる場合には、男女として親しい関係、お互いに好意をもっている関係であると考えられます。

そのため、仮に本当に肉体関係がなかったとしても手を繋ぐ行為自体を不倫と考える夫婦は多いのではないでしょうか。

抱擁

外国人の場合には挨拶の際に軽いハグをすることは慣習としてあります。しかし日本人同士の場合、それは普通ではありません。

ましてや軽い抱擁ではなく、数十秒、数分の間も抱擁をしていれば、それは挨拶ではなく、お互いに男女として好意を持つ者同士の言動と考えて間違いないでしょう。

そのため、ほとんどの夫婦は、このような抱擁を不倫と考えるのではないでしょうか。

キス

仮に性交渉までは本当にしていなかったとしても、キスをしたのであれば、不倫であることは争いようがないでしょう。キスを不倫ではないと考える夫婦はほとんどいないでしょう。

性交渉

最後に性交渉です。性交渉は法律上の不倫においても中心的な行為ですし、一般的にもほとんどの方は性交渉が不倫という点に争いはないことでしょう。

法律上の不倫といえる基準は?

さて次は、法律上の不倫と判断される行為についてご説明します。

法律上の不倫の基準
  1. 不倫とは?
  2. これも不倫にあたる?
  3. 同性でも不倫?
  4. たとえ1回でも不倫!

不倫とは?

不倫は、法律上、不貞行為といいます。不貞行為は、民法第709条の不法行為に該当する行為で、損害賠償義務を負う違法行為です。

そして、不貞行為とは、婚姻共同生活の平穏を侵害する行為と定義されます。

このように婚姻共同生活の平穏を侵害する行為の典型は性交渉ですが、性交渉以外であっても婚姻共同生活の平穏を侵害する行為は不貞行為に該当します。

先ほど挙げました、内緒で食事をする行為や手を繋ぐ行為、抱擁は一般的には男女関係を伺わせる怪しい行為ではありますが、これくらいの行為は未だ損害賠償義務を負わせるほどの婚姻生活への侵害行為とは評価することは難しく、原則、不貞行為には該当しません。

これも不倫にあたる?

それではいかなる行為が法律上の不倫に該当するのか具体的に見て行きましょう。

メッセージでの愛情表現

LINEなどのメッセージで、「愛しいてる」などの愛情表現がなされることがあります。このようなメッセージのやり取りだけでは不貞行為には該当しないのが原則です。

もっとも、このようなメッセージのやり取りも婚姻共同生活の平穏を侵害する行為であると判断し慰謝料を認めた判例もあります。ただし、慰謝料は低額にとどまります。

キス

一般的な感覚としてもキスは不倫に該当しますし、法的にもキスは婚姻共同生活の平穏を侵害する不貞行為に該当します。

家に行く

次に、相手の家に行く行為についてです。このような行為が不貞行為に該当するかどうかは、
家に行って性交渉をしたと推認されるかどうかがポイントとなります。

例えば、相手の家に入ってから5分ほどで出てきたのであれば、性交渉があったとはまず認められませんし、日中の時間帯に1時間ほど滞在しただけであればやはり性交渉を認定することは困難です。

他方、相手の家に宿泊をしたのであれば性交渉があったと推認することが可能です。ただし、そのような行為が1回だけですと酔いつぶれたから泊まったなどの言い逃れが通る可能性があります。そのため、相手の家に泊まった証拠が2回以上は欲しいところです。

ホテルに行く

ラブホテルは性交渉を目的に利用するホテルですから、そこに出入りしていること自体から性交渉を認定することができます。

それ以外のホテルであっても、一緒の部屋に泊まる特別な理由がない限りは性交渉を認定することができます。

性風俗の利用

性風俗は、法律上認められた性的サービスゆえ、普通にサービス受けるだけであれば、法律上の不倫、不貞行為ではありません。

もっとも、女性スタッフと個人的にやり取りをするようになり、店外でも性的サービスを受けるようになったときは、たとえお金が対価になっていたとしても、不貞行為に該当します。

同性でも不倫?

ここまでは異性との不倫関係を前提としてきましたが、性的関係は異性とのものに限らず、同性同士もあります、

そして、同性であれば性交渉をしても構わないと配偶者が許容していたという事情がない限り、婚姻共同生活の平穏が害されることに変わりはありませんので不貞行為に該当します。

近時の判例も、同性との性的関係について不貞行為になることを認めています(令和3年2月16日東京地裁判決)。

たとえ1回でも不倫!

1回であっても性交渉をすれば法律上の不倫、不貞行為に該当し、慰謝料が発生します。

当たり前のことなのですが、インターネット上の記事に、1回だけの性交渉は不貞行為には該当しないと書いているものがありましたので、念のため、ご説明しました。

不倫を証明する証拠の基準

ここまでどのような行為が、法律上の不倫、不貞行為に該当するのかについてご説明しました。しかし、いかに不倫だと主張してもそれを立証できなければ、慰謝料請求などの責任を問うことはできません。

例えば、配偶者の携帯電話やパソコンから性交渉の動画や写真が見つかることがあります。このような証拠があれば、不倫を直接立証することができます。

このような直接的な証拠がない場合でも、ホテルに二人で入って数時間後、あるいは翌朝に二人で出てきた写真や動画があれば性交渉を立証することができます。

一方、ホテルに入るところだけや出るところだけを撮影した場合には、翻意してホテルを出たなどの言い逃れができてしまいますので、出入りの両方を押さえることが重要です。

また、LINEなどのメッセージも不倫を立証する証拠になることは多く、性行為に関する描写や二人でホテルや旅館、相手の自宅に泊まったことがわかる内容があれば性交渉を立証することができます。

関連記事:嫁・旦那に浮気を否定された!?対処法を弁護士が解説:春田法律事務所

不倫の慰謝料が発生する基準

以上のように性交渉などの不倫を立証することができる場合も、必ず不倫の慰謝料が認められるとは限りません。そのような場合について以下ご説明します。

既婚者と知らなかった

まず、性交渉をした相手が独身だと思っていた、既婚者とは知らなかったときには、不倫の慰謝料は認められません。この場合、婚姻共同生活の平穏を侵害する故意が認められないからです。

ただし、既婚者と疑ってしかるべきであったのに、漫然と独身と信じていた場合には過失があるとして慰謝料が認められます。

例えば、出会い系サイトで知り合って1回会っただけであれば既婚者とわからなくてもやむを得ないといえます。

一方、LINEのアイコンが子どもと一緒に写った写真だったのなら、配偶者がいることを疑うべきであり、特段その点を追及せずに独身と信じていたのであれば過失ありと判断されるでしょう。

夫婦関係が破綻していた

繰り返しになりますが、法律上の不倫、不貞行為とは、婚姻共同生活の平穏を侵害する行為です。もし、夫婦関係が既に破綻していたのであれば、平穏な婚姻共同生活は存在せず、性交渉などをしてもそれが侵害されることはないということになります。

よって、夫婦関係が既に破綻していた場合には、不倫の慰謝料は認められません。

もっとも、ここでいう破綻とは、一般的に使われる破綻という言葉よりも相当破綻の程度は重いものをいいます。具体的には、既に2,3年の間別居していたのであれば破綻が認められる可能性は高いですが、ただ夫婦仲が悪かったという程度では破綻とは認められません。

不倫の慰謝料の算定基準

最後に、不倫の慰謝料を算定する基準についてご説明します。

交通事故の慰謝料については通院期間などをもとにした明確な算定方法が確立されていますが、不倫の慰謝料についてはそのような算定方法が確立されていません。

概ね争いのない考えとしては、不倫の結果離婚する場合は200万円、離婚しない場合は100万円という考えです。

そして、婚姻期間や不倫期間の長短、従前の夫婦関係の良し悪し、不倫による妊娠・出産の有無、不倫発覚後の不倫相手の態度など様々は事情を考慮して、上記の金額が上下することとなります。

例えば、婚姻期間が1年と短く、夫婦が離婚しない場合には慰謝料は100万円に届かず70、80万円になる可能性が高いですし、不倫期間が20年以上などの長期でかつ離婚する場合には慰謝料は500万円近くになる可能性があります。

関連記事:離婚後は不倫相手に慰謝料請求できない!?弁護士が解説:春田法律事務所

まとめ

以上、不倫の基準や慰謝料の基準について解説しました。

不倫相手に慰謝料を請求したい、不倫相手の配偶者から慰謝料をされた、いずれの場合も最善の解決のためには、不倫問題を専門とする弁護士にご相談ください。

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この記事を監修したのは

春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
愛知県弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
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