大麻で捕まったらどうなる?逮捕から判決までの流れと対処法を解説!

最終更新日: 2025年03月27日

大麻で捕まったらどうなる?逮捕から判決までの流れと対処法を解説!

  • 大麻の所持で逮捕されてしまった。刑務所へ入らなければいけないのだろうか?
  • 大麻に関する罪で有罪となれば、どのような罪になるのだろう?大変不安だ。
  • 大麻で逮捕されたとしても不起訴処分を目指したい。何かよい方法があれば知りたい。

大麻は心身に大きな悪影響を与える、非常に危険な薬物です。

そのため、「麻薬及び向精神薬取締法」で大麻は厳しく規制され、「大麻草の栽培の規制に関する法律」では無免許での栽培等が禁止されています。

大麻に関する法律に違反した場合、懲役(拘禁刑)または情状により罰金刑を追加されるでしょう。

そこで今回は、多くの刑事事件に携わってきた弁護士が、大麻に関する罪で有罪となった場合の刑罰、逮捕されたときの対処法等を詳しく解説します。

本記事のポイントは以下です。お悩みの方は詳細を弁護士と無料相談できます。

  • 大麻の栽培や製造、輸出入の他、譲渡・譲受、施用(使用)、所持のすべてが規制対象
  • 被疑者が大麻に関する罪で逮捕されると、送致→勾留→起訴・不起訴という流れで刑事手続が進む
  • 大麻に関する罪で逮捕されるのが不安なときは、早く弁護士と相談した方がよい

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この記事を監修したのは

代表弁護士 春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
第一東京弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内総合法律事務所勤務
春田法律事務所開設

詳しくはこちら

大麻で捕まったら問われる罪

大麻の流通過程のすべてが規制対象です。大麻の製造や施用(使用)はもちろん、所持だけでも罪に問われます。

大麻に関する罪で有罪となれば、必ず懲役が言い渡されるでしょう。なお、懲役は2025年6月1日に拘禁刑に変更されます。

出典:麻薬及び向精神薬取締法|e-GOV法令検索

出典:大麻草の栽培の規制に関する法律|e-GOV法令検索

所持

大麻の所持が発覚し有罪となれば、次のような罰に処されます(麻薬及び向精神薬取締法第66条)。

  • 単純所持:7年以下の懲役
  • 営利目的:1年以上10年以下の懲役、または情状により1年以上10年以下の懲役および300万円以下の罰金

たとえば、警察官が繁華街の路地裏等を巡回中、不審な人物を発見して職務質問したときに所持品検査が行われ、大麻が発見された場合などは通常現行犯逮捕となります。

大麻の発見後は警察署に連行され、取調官から厳しい取り調べを受けるでしょう。

譲渡・譲受

大麻の譲渡・譲受が発覚し有罪となれば、次のような罰則を受けます(麻薬及び向精神薬取締法第66条)。

  • 単純譲渡・譲受:7年以下の懲役
  • 営利目的:1年以上10年以下の懲役、または情状により1年以上10年以下の懲役および300万円以下の罰金

大麻の売買や贈与、交換等によって所有権を移転し、大麻の所持を実際に移転した場合、譲り受けた側も罰則の対象となります。

ただし、単なる売買契約のように所持の移転を伴わない譲渡の合意だけであれば、譲渡の着手がないので、未遂罪も成立しません。

栽培

大麻の栽培が発覚し有罪となれば、次のような罰に処されます(大麻草の栽培の規制に関する法律第24条)。

  • 単純栽培:1年以上10年以下の拘禁刑
  • 営利目的:1年以上の有期拘禁刑、または情状により1年以上の有期拘禁刑および500万円以下の罰金

大麻草の栽培は禁止されており、栽培を行う場合は厚生労働大臣や都道府県知事から、特別な免許を受けなければいけません。

製造・輸出入

大麻の製造・輸出入が発覚し有罪となれば、次のような罰則を受けることになります(麻薬及び向精神薬取締法第65条)。

  • 単純製造・輸出入:1年以上10年以下の懲役
  • 営利目的:1年以上の有期懲役、または情状により1年以上の有期懲役および500万円以下の罰金

医薬品医療機器等法の承認を受ければ、大麻草から製造された医薬品の使用が可能です。ただし、大麻草から製造された医薬品は、医師が処方しなければ使用できません

施用(使用)

大麻の施用(使用)が発覚し有罪となれば、次のような罰に処されます(麻薬及び向精神薬取締法第66条の2)。

  • 単純施用:7年以下の懲役
  • 営利目的:1年以上10年以下の懲役、または情状により1年以上10年以下の懲役および300万円以下の罰金

2024年12月12日以降、大麻は麻薬及び向精神薬取締法の「麻薬」と位置づけられ、新たに大麻の施用(使用)が禁止されることとなりました。

大麻で捕まった後の流れ

被疑者が大麻に関する罪で逮捕された場合、他の罪と同じ流れで刑事手続が進みます。

起訴されると刑事裁判へ移行し、被疑者は「被告人」と呼ばれ、公開の裁判に出廷しなければなりません。

逮捕

大麻所持による現行犯逮捕や、家族や第三者の通報で警察に大麻の使用を疑われ、後日逮捕される可能性があります。

警察署で取調官から厳しい取り調べを受け、大麻を使用した動機や経緯、誰から購入したか等を質問されるでしょう。

大麻に関する罪で逮捕された後、48時間以内に検察官へ身柄が送致されます。

送致

検察に身柄を送致された後、検察官からも大麻に関する取り調べを受けます。

検察官は、被疑者が大麻使用や逃亡、証拠隠滅のおそれがあると判断したときは、引き続き警察の留置施設に拘束する手続きを進めるでしょう。

身柄の拘束は、被疑者を逮捕後72時間以内で、かつ被疑者を受け取ったときから24時間以内に、裁判所へ勾留請求を行う必要があります。

勾留

検察官の勾留請求を裁判所が認めたときは、被疑者は留置施設で引き続き身柄の拘束を受けます。

勾留期間は原則10日です。やむを得ない事由があれば、検察官の請求によってさらに10日間延長できます(刑事訴訟法第208条)。

勾留されている間、被疑者は警察や検察の取り調べを受ける他、大麻等の証拠物を押収するため家宅捜索が行われる等、迅速に捜査が進められるでしょう。

出典:刑事訴訟法|e-GOV法令検索

起訴・不起訴

大麻に関する捜査が終了したときは、検察官は被疑者を起訴するか不起訴にするかを決定します。

不起訴になるケースは次の通りです。

  • 嫌疑なし:被疑者の大麻に関する疑いが晴れた
  • 嫌疑不十分:証拠が乏しい
  • 起訴猶予:被疑事実は明白であるが、情状酌量の余地がある

犯罪白書(令和5年版)によれば起訴猶予率は38.2%と、4割近くが不起訴処分となっています。

一方、起訴された場合は刑事裁判に移行し、裁判所が有罪か無罪かを言い渡すでしょう。

参考:犯罪白書令和5年度版「薬物犯罪・処遇」|法務省

刑事裁判・判決

被告人が大麻に関する罪を認めている場合、基本的に2回の公判期日で裁判は終了するでしょう。

第1回公判期日は次のような形で進められていきます。

1.人定質問:裁判官が被告人の本人確認(名前・職業・住所・本籍地)をする
2.起訴状朗読:検察官が大麻に関する起訴状を読み上げる
3.黙秘権の説明:裁判官から被告人に黙秘権が認められる旨を告知する
4.罪状認否:起訴状に誤りがあるかないか、被告人・弁護人に確認する
5.冒頭陳述:被告人が大麻の使用、所持した動機や経緯、被告人の経歴や前科等を、検察官が具体的に述べていく
6.証拠調べ:供述調書等の証拠を調べ、被告人等に質問する
7.求刑・弁論:検察官が論告求刑を、弁護人は被告人の弁論を行う
8.結審:裁判官が被告人に意見陳述の機会を与え、結審する

第2回公判期日では、第1回目で検察側や弁護側が主張した内容、提出された証拠等、一切の事情を考慮したうえで、裁判官が有罪か無罪かの判決を言い渡すでしょう。

なお、検察側や弁護側は判決に不服があれば、さらに上級裁判所へ控訴できます。

大麻で捕まったら弁護士に相談を

大麻に関する罪で逮捕されても、慌てず今後の対応を冷静に検討しましょう。

逮捕前に弁護士と相談すれば、有益なアドバイスやサポートを得られます。

弁護士に相談

弁護士は相談者の事情を慎重にヒアリングした後、次のような法的アドバイスを行います。

  • 相談者の大麻に関する罪が、どれくらいの罪になるか
  • 大麻の使用や所持等で自首する有効性
  • 大麻に関する罪で逮捕されたとき、どのような弁護活動を行うか
  • 不起訴処分の可能性
  • 起訴され刑事裁判となった場合の対応

事前に弁護士に私選弁護人を依頼していれば、警察に逮捕されてもすぐに弁護士と面会でき、今後の対応を相談できます。

また、自首を望むときは弁護士が付き添い(自首同行)、勾留された場合は早期釈放を働きかけます。

現行犯で逮捕され弁護士を選任する余裕がない場合は、警察官に家族へ連絡したいと申し出て、家族から弁護士に依頼してもらうとよいでしょう。

勾留の回避

弁護士は勾留の回避を目指すとともに、勾留された場合は次のように説得し、被疑者の早期釈放に尽力します。

  • 被疑者は大麻に関する罪の初犯である
  • 被疑者は大麻の使用や所持等を深く反省している
  • 被疑者に大麻使用の常習性はない
  • 被疑者の所持していた大麻は微量である
  • 被疑者に大麻使用、逃亡、証拠隠滅のおそれはない
  • 今後の捜査に被疑者は協力する
  • 弁護士が身元引受人となる

弁護士の主張に警察側が納得し、早期釈放を認める場合もあるでしょう。

たとえ送致されたとしても、検察官が被疑者の事情を考慮し早期釈放や、在宅事件による捜査とする可能性もあります。

自白強要についての助言

弁護士が私選弁護人となれば、捜査機関による「自白の強要」のリスクをアドバイスできます。

被疑者の大麻ではないのに警察から逮捕された等の否認事件の場合、自白を強要されることがないよう十分な注意が必要です。

万一、自白の強要と感じるときは、不適切な取り調べを受けていると弁護士に報告しましょう。弁護士が抗議すれば、捜査機関へのけん制になります。

不起訴処分の働きかけ

弁護士は粘り強い弁護活動で不起訴処分を目指します。

被疑者にとって有利な事情の聴取や証拠を収集後、弁護士は不起訴のための意見書を作成し、検察官に提出します。

検察官は意見書だけでなく、次のような事情を考慮したうえで、不起訴にするか否かを判断するでしょう。

  • 被疑者が初犯かつ常習性も確認できない
  • 大麻に関する罪を反省し、捜査に協力的だった
  • 販売目的の大麻所持ではなかった
  • 所持していた大麻の量が非常に少なかった
  • 家族が被疑者の監視強化に協力している

不起訴処分となれば、今回の件で起訴されるおそれはありません。被疑者は刑事裁判で有罪となる不安から解放されます。

大麻で捕まったときは春田法律事務所まで

今回は数多くの刑事事件を担当してきた弁護士が、大麻に関する罪で逮捕されたときの対応等を詳しく解説しました。

春田法律事務所は、刑事問題の解決に力を入れている法律事務所です。大麻に関する罪で逮捕されることが不安なときは、弁護士と今後の対処法をよく相談しましょう。

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