離婚相談は無料で始めるのが正解?知っておきたい窓口・メリット・注意点
2024年12月27日
- パートナーと離婚したいがどこに相談してよいかわからない。無料の相談サービスはあるだろうか?
- 離婚の相談が気軽にできるところを探している。無料ならばなおうれしい。
- 無料の離婚相談には条件や制約があるのだろうか?あれば教えてほしい。
パートナーと離婚したいとき、まずは誰かに相談したいでしょう。しかし、親や兄弟に相談すると、親族内に動揺が走るかもしれません。
離婚相談のプロに相談し、パートナーとの話し合いのポイントを知りたい人もいるでしょう。
そこで今回は、離婚問題の解決に豊富な実績のある専門弁護士が、離婚相談を無料で利用できる窓口、利用するときの注意点等について詳しく解説します。
本記事のポイントは以下です。お悩みの方は詳細を弁護士と無料相談することが可能です。
- 離婚問題を無料で相談できる窓口として、市区町村の窓口や弁護士会・法テラス等がある
- 離婚相談窓口を利用すれば、スムーズに離婚できる場合もあり、自分に合った弁護士を選べるメリットもある
- 無料の離婚相談は時間が短い点に注意しよう
離婚相談を無料でできる窓口
無料で離婚相談が可能な窓口はいろいろあります。公共団体・民間団体問わず、相談を受け付けているところがあります。
無料の離婚相談窓口は事前に予約し、予約日時に訪問するのが一般的です。
市区町村の役所
お住いの市区町村役場で、夫婦関係や家族に関する無料相談を受け付けている場合があります。離婚相談だけでなく、夫婦関係を修復するための相談も可能です。
相談を担当するのは主に弁護士で、当番制で対応する場合が多いでしょう。
相談時間は30分以内、事前に予約するのが一般的です。通常、市区町村役場の開庁時間以外の相談は受け付けていません。
公平性を重視し、「相談者1人につき〇か月で1回利用可」という条件付きの自治体もあります。
弁護士会
都道府県の弁護士会では、離婚相談を無料で受け付けているところもあります。
相談時間は30分以内、事前に電話やメールで予約するのが一般的です。弁護士が当番制で、相談に応じる形がほとんどです。
弁護士会によっては初回相談のみ無料と設定しているところもあれば、最初から有料となっているところもあります。
相談予約を行う前に、無料か有料か確認しておきましょう。
法テラス
法テラス(日本司法支援センター)は、法律問題で悩む人たちが、より身近で法律相談を受けられるようにと設立された法務省所管の法人です。
離婚問題をはじめ法律問題の相談窓口となっています。
なお、経済的に余裕のない人は「民事法律扶助制度」の利用が可能です。
民事法律扶助制度では、弁護士等の無料法律相談が受けられます。ただし、1回の相談時間は30分までです。1つの問題につき3回が上限という制約もあります。
家庭裁判所
家庭裁判所内に「家事相談室」が用意されています。
こちらは、家庭裁判所調査官が家庭裁判所で扱う離婚等の案件について、質問を受け、説明する場所です。
調査官が離婚の相談に応じるわけではなく、調停離婚や裁判離婚を行った方がよいかや、手続きを行う場合の書類作成のアドバイス等を行います。
法律事務所
法律事務所でも無料相談を行っているところがあります。
法律事務所の場合、事前に相談予約を入れて、予約日に事務所を訪問したり、電話で相談する形が一般的です。
法律事務所によって、いろいろな方法で無料相談を行っています。
- 対面での初回無料相談
- 電話やメール・LINEでの無料相談 等
24時間365日、無料相談を受け付けている法律事務所もあります。
離婚相談を無料でするメリット
パートナーと離婚する前に無料の離婚相談を利用すれば、有益なアドバイスを得られます。
自分のニーズに合った弁護士を見つけられる可能性もあるでしょう。
冷静な判断ができる
相談員(弁護士)のアドバイスを聴いてから、パートナーと離婚の話し合いをした方が冷静に対応できます。
パートナーとの離婚を協議するときに、相談員は次のようなアドバイスを行うでしょう。
- 突然離婚を切り出すと、パートナーは慌てて感情的になるおそれがある
- パートナーが不倫をした等の理由で離婚するときは、証拠を事前に揃えておく
- まずはパートナーに離婚したい理由を説明し、交渉に応じてもらう
- パートナーがエキサイトし暴力を振るいそうなら、実家やホテルに泊まり、身の安全を確保する
- 財産分与を話し合う前に、夫婦の共有財産がどのくらいあるか把握しておく
- 子がいる場合、子に離婚を打ち明けるタイミングについて検討する
予想される問題を整理して事前準備を行っておけば、パートナーとの協議も冷静に行えるでしょう。
スムーズな離婚ができる
相談員(弁護士)は、離婚手続きの詳しい手順について説明します。
協議離婚→調停離婚→裁判離婚という流れで解決方法がいろいろあると知れば「このままだと離婚できない」という不安を払しょくできるでしょう。
ただし、調停や裁判で離婚問題を解決する場合は、数多くの必要書類を収集し、裁判所に提出しなければなりません。
自分の力だけでは調停・裁判の手続きに手間取る場合、弁護士に代行を依頼した方がよいです。
弁護士を選べる場合もある
法律事務所で離婚相談をすれば、自分のニーズに合った弁護士と出会える可能性があります。
離婚の交渉・裁判に詳しい弁護士はホームページでチェックできます。
- 離婚問題に携わった具体的な数字が明記されている:「離婚交渉成功累計〇〇件」等
- 離婚に関する相談事例・トピックが豊富に掲載されている
- 離婚手続きの流れや弁護士費用(目安)が明示されている
上記の内容が明記されていれば、離婚問題の解決に実績豊富な法律事務所といえるでしょう。
ただし、実際に相談をしてみなければ、弁護士の人柄や、親切丁寧な対応を行う人物なのかわかりません。
弁護士と相談してみて、「この弁護士なら代理人を任せられる」と思ったときは、そのまま委任契約を締結してもよいでしょう。
離婚相談を無料でするときの注意点
無料の離婚相談は時間が制限され(30分以内)、相談予約も必要です。
効率的に相談ができるよう、前もって相談内容を整理しておきましょう。
どのように離婚したいか考えておく
あなたが希望する離婚条件を事前に検討しておきましょう。
- 自分は専業主婦(主夫)なので離婚後の生活費が気になる→財産分与割合を多くしたい
- 子を連れて離婚するとき金銭面に不安がある→子の養育費の支払いを受けたい
- パートナーが不倫したせいで離婚を決意した→慰謝料請求を行いたい
実際にどのような方法で離婚条件を取り決めていくかは、相談員のアドバイスを受けながら判断しましょう。
あらかじめ質問を用意しておく
無料の離婚相談ができる時間は30分程度が一般的です。
スムーズに進めるため、質問内容をメモ書きしておいて、順番に相談員へ質問しましょう。メモ書きをみせながら質問すれば、相談員も要領よく回答できます。
相談員のアドバイスの内容はメモしておいた方が、忘れないので安心です。
一般に、初回相談無料の法律事務所は、初回相談後に有料(30分5,000円が目安)で相談できます。お金さえ支払えば何回でも相談可能な場合もあるでしょう。
証拠を収集し持参する
パートナーが原因で離婚を決意した場合、相談前に証拠を集め、相談員に提示した方がよいです。
たとえば、あなたがパートナーからDVを受けている場合は、次の証拠を持参しましょう。
- パートナーから暴力や暴言を受けている画像や動画・音声
- 医師の診断書
- DVによるケガを医療機関で治療した際の領収書 等
証拠を提示すれば、相談員は深刻な状態にあるかどうかが把握できます。
ケースによっては相談員となった弁護士が、まず警察署や福祉事務所に助けを求めて、「緊急一時保護施設( シェルター)」を利用するよう、促す場合もあります。
相談員、緊急一時保護施設に避難しDVから逃れたら、パートナーと別居して安全を確保しつつ、離婚手続きを進めていくようにアドバイスするでしょう。
関係者を整理しておく
無料の離婚相談を利用する前に関係者を可能な限り整理しておきましょう。
パートナーの不倫が原因で離婚を決意した場合は、関係者を次のように整理します。
- 相談者:婚姻期間〇年、パートナーとの夫婦仲はこれまで良好だった
- 子:人数や年齢
- パートナー:不倫が疑われる期間・不倫の証拠等の有無
- 不倫相手:パートナーの知人か否か等
相談員は、パートナーが不倫している確実な証拠を見つけられない場合や不倫相手がわからない場合、証拠収集を行う方法(提携先の探偵を紹介する場合もある)について、アドバイスします。
また、婚姻期間やパートナーの不倫期間がある程度わかる場合は、相談員が慰謝料の金額(目安)を提示できるでしょう。
できるだけ関係者や現在の状況を整理したうえで相談した方が、今後の対応を決めやすくなります。
離婚相談を無料ですべき人
パートナーと離婚を協議する前に、無用な争いを避けたい、有利な条件で離婚したいと思うときは、無料の離婚相談を受けた方がよいです。
相談をするだけではなく、弁護士にサポートを依頼するかどうかも慎重に検討しましょう。
条件で揉めたくない
パートナーが離婚に同意したとしても、離婚条件で揉める可能性はあります。
相談を受けた弁護士は、次のようなアドバイスを提供するでしょう。
- 財産分与で揉めた場合、分与割合をどのくらい譲歩できるか決めておく
- 子の養育費の支払いを優先する場合、財産分与や慰謝料の金額を低めに設定し、その分養育費を多めにもらえるよう交渉する 等
事前に条件内容や譲歩内容を決めておけば、パートナーと交渉するとき、柔軟な対応が可能になります。
有利な条件で離婚したい
有利な条件で離婚の手続きを進めたい場合、相談を受けた弁護士は、次のようなアドバイスを行います(パートナーの不倫が離婚原因の場合)。
- 確実な証拠の撮影:パートナーと不倫相手が2人でラブホテル等を出入りする画像や動画
- パートナーの謝罪文の保管や音声の録音:パートナーを問いただし、不倫の事実を認めた証拠の保管
不倫相手への慰謝料請求や、離婚の調停・訴訟を行わないかわりに、上記の証拠を交渉材料として、希望する離婚条件をパートナーに認めさせるのも1つの方法です。
時間や労力を割きたくない
弁護士に相談すれば、協議離婚が進展しない場合の対応策や、裁判で離婚問題を解決する手順等について詳しく聞けます。
自分だけで離婚問題をあれこれ悩むよりも、スピーディに離婚手続きを進められます。
代理で交渉してほしい
法律事務所で弁護士の無料相談を利用した後、「弁護士に交渉を任せた方がよい」と判断したときは、代理人を依頼しましょう。
弁護士が交渉役としてパートナーと話し合うので、法律の知識や豊富な交渉経験を活かし、理性的に交渉を進められます。
弁護士の説得で、提示した離婚条件にパートナーが同意する可能性も高まるでしょう。
すでに相手側に弁護士がついている
相手方が弁護士を立てている場合は、こちらも速やかに弁護士と相談のうえ、代理人を依頼しましょう。
弁護士を代理人に立てないまま、相手方の弁護士と話すと、法律に不慣れな人は圧倒的に不利です。
弁護士にサポートを依頼すれば、不利な条件で離婚する事態を避けられます。
離婚相談を無料したいなら春田法律事務所がおすすめ
今回は離婚交渉に尽力してきた専門弁護士が、無料の離婚相談窓口を利用するメリット等について詳しく解説しました。
無料相談を利用するときは、相談時間や相談可能な日時・回数をよく確認したうえで、予約を行いましょう。
春田法律事務所では、初回相談を無料で提供しています。まずは気軽に弁護士と相談し、離婚に関する不安や悩みを打ち明けてみましょう。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。