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窃盗被害者に対する謝罪はどのようにすべきか?示談交渉における弁護士の役割を解説します!

窃盗被害者に対する謝罪はどのようにすべきか?示談交渉における弁護士の役割を解説します!

2021年12月07日

 

窃盗被害者に対する謝罪はどのようにすべきか?示談交渉における弁護士の役割を解説します!

  • 窃盗をして捕まってしまった。すぐにでも店舗に謝罪に行きたい。
  • お金を盗んでしまった相手に対して謝罪文を書こうと思うが、どうすればよいのかわからない。

窃盗事件を起こしてしまった場合、まず、加害者の頭をよぎることとしては、被害者に対する謝罪であることが多いと思います。
しかしながら、謝罪をしようとしても、どのようにすれば失礼がないのか、そもそもどのように謝罪をすればよいのかもわからないということも多いでしょう。

もちろん、被害者の連絡先すらわからないという場合には、謝罪の準備をしたところで、どうしようもありません。

そこで、今回は、何百件という示談交渉を成立させてきた弁護士が、窃盗被害者に対してすべき謝罪の方法を徹底解説したいと思います。

それでは、早速、まいりましょう。

この記事を監修したのは

篠田 匡志
弁護士篠田 匡志
第一東京弁護士会 所属
経歴
立教大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
金沢市にて総合法律事務所勤務
春田法律事務所入所

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窃盗事件における謝罪の重要性を弁護士が解説

窃盗事件における謝罪の重要性を弁護士が解説人の財産を盗んだのであれば、すぐにでも被害者に謝るべきであると、一般的に言われることがあります。
しかしながら、窃盗の加害者とはいえ、被害者と面会した際に怒りをぶつけられるのではないかと躊躇するのは当然ですから、加害者が被害者に謝罪をすることは、それほど簡単なことではありません。

それでも、加害者が被害者に謝罪をすることで得られる以下のようなメリットもあります。

  • 処罰感情の軽減
  • 有利な刑事処分を得る
  • 今後の自分自身の更生

それぞれ具体的に見ていきましょう。

処罰感情の軽減に必要

犯罪の被害を受けたことにより、被害者には非常に大きなストレスがかかっているものです。被害者が抱えているストレスは、犯人が誰かもわからないという不安、盗まれた被害品が返ってくるのかという不安などから生じています。時に、被害届を出したことにより、加害者から逆恨みをされるのでは、という不安を感じておられる被害者の方もいます。

いずれにしても、被害者は、窃盗被害から受けたストレスによって、「なぜ自分はこのような目に遭わなければいけないのか」「加害者を許せない」という感情が大きくなります。
被害者がこのような心理状態にいるのに、示談の話を始めたところでよい結果は得られないでしょう。

他方で、加害者が謝罪をすることにより、被害者にとっては、犯人がどこの誰かがわかるようになり、かつ、犯人が認めていることがわかります。また、被害回復がなされるのかどうかの見通しもつくようになります。

素性もわからない相手を信用する人はいないと思います。しかし、ある程度、相手の素性がわかってくれば、なぜ犯行に至ったのか、なぜ自分が被害に遭ったのかを把握することができ、処罰感情も若干緩和されるものです。

加害者の謝罪は、被害者が感じているストレスを取り除き、処罰感情を軽減することができる重要な行為です。

有利な刑事処分を得るために必要

被害者に謝罪をしたことは、検察官において加害者を起訴するかどうか、裁判所における判決の量刑に影響があると考えられます。

刑事処分を受ける場合、加害者は、当該処分の判断権者に対して、犯罪事実の概要を具体的に説明する必要があります。検察官の取り調べであったり、裁判所における被告人質問がこれに該当します。

どの場面においても、よく質問されるのが、被害者に謝罪をしたかどうかという点です。
加害者が反省していると述べておきながら、被害者に一切の謝罪もしていないことを明らかにされると、反省の態度に説得力がなくなります。
しかしながら、加害者が、もし、被害者に謝罪をしていれば、検察官や裁判官から謝罪の有無を聞かれても、自信をもって反省の態度を示すことができます。

そして、反省している態度を示すことは、最終的な処分で迷う際、有利な判断を得るための後押しになります。

今後の自分自身の更生に必要

謝罪は、被害を受けた相手に向けられた行為ではありますが、自分のためにも重要です。
謝罪を通して、自分のしたことを見つめ直す機会にもなりますし、謝罪を受けた相手の反応から何がいけなかったのか、今後気を付けていくべき問題はどこにあるのか、多くのフィードバックを受けることができます。

謝罪によって、自分自身の反省点と否が応でも向き合わなければならなくなります。それは、自分の弱い部分をさらけ出すことでもあり、非常に辛い体験ではあります。特に、被害者から問題点を指摘されることは、非常に重いことだと思います。
しかし、その経験こそが、自分自身の更生につながり、より一層、強くさせるのです。

窃盗は、繰り返しがちな犯罪なので、反省が不十分だと、また同じ犯行を行う可能性が高いです。次の処分は、より重いものとなりますから、場合によっては実刑判決を受けるなど、取り返しのつかない結果になります。

前科が積み重なる前に、謝罪を通じて、窃盗の原因を除去しておくことは、ご自身の更生に極めて重要なことと言えるでしょう。

弁護士が教える窃盗被害者への謝罪の仕方

弁護士が教える窃盗被害者への謝罪の仕方では、具体的に窃盗の被害者に対して、どのように謝罪をすればよいのでしょうか。何の考えもなく、単に謝罪したい意思を被害者に押し付けたところで、ただの迷惑になりますから、謝罪の仕方も非常に重要なのです。

そこで、以下では、示談交渉を行う弁護士としての謝罪の仕方について、詳しく見ていきます。

謝罪文を作成する

直接謝罪の言葉を述べることもよいのですが、その場で伝えたいこと全て伝えることは難しいですし、言わなくてよいようなことを言ってしまうことで逆効果の謝罪になることもあります。

そこで、予め伝えたいことを整理しておく意味でも、被害者に渡す謝罪文を準備しておくことが効果的です。

また、被害者は、必ずしも加害者と直接会って、謝罪の言葉を言ってもらいたいと考えているわけではありません。むしろ、直接会いたくないと思う被害者の方の方が多いので、謝罪をしたいということであれば、謝罪文にしてほしいという要望は非常に多いのです。

謝罪文の書き方

とはいえ、いざ謝罪文を書こうとしても、どのように手を付けたらよいのか分からない方も大勢いらっしゃるかと存じます。

まず、インターネットで「謝罪文」と検索しますと、よく目にするような謝罪のひな形が見つかります。確かに、謝罪のひな形は、相手に対して失礼のないように無難に作成されているものですが、反面、中身が全くありません。このようなひな形を受け取っても、被害者は何も心動かされることはないでしょう。

謝罪文の目的は、被害者に事実を伝えて、加害者に対して持っている様々な不安要素を取り払うことで、処罰感情を軽減し、示談の話し合いに進んでいただくことにあります。
そのためには、加害者の素性がわかるように、家族構成や、社会的地位といった具体的な事実を盛り込むことが必要です。

また、被害者は、なぜ自分が被害に遭わなければならなかったのかを気にしています。そのため、犯行に至ったいきさつを具体的に説明し、事件の真相を明らかにすることも効果的なのです。

さらに、被害者は、また同じ被害に遭うのではないかと恐怖を感じて過ごしていることもあります。
これについては、加害者として、もう二度と窃盗を行わないことを具体的な対策と併せて説明し、被害者を安心させることが有用です。具体的な対策とは、二度と被害者や店舗に近づかないことの誓約であったり、家族の監督などがこれにあたります。

他方で、繰り返し謝罪の言葉を何度も述べる謝罪文をよく見ます。しかし、謝罪の言葉を何回も読まされても、事件の真相は全くわかりません。被害者は、加害者が書いた長い謝罪文を読みたいはずもありませんから、謝罪の言葉を最小限にして、他の伝えたい言葉のために限られた紙片を使うべきです。

窃盗被害に合わせた謝罪の仕方

上記でご説明した謝罪文の書き方は、あくまで謝罪の一例となります。これが全てのケースに当てはまる謝罪の方法というわけではありません。窃盗被害の内容や、被害者の要望によって、謝罪の仕方を変更することに問題はありません。

被害者の中には、謝罪文は不要なので、金銭的な補償の話を早くしてほしいという方もいるでしょうし、直接謝罪の言葉を聞きたいという方もいるでしょう。

謝罪をするにあたっては、被害者に対して、加害者の一方的な気持ちを押し付けないことが重要なので、窃盗被害に合わせて、謝罪の仕方を考える必要があります。もし、どのような謝罪をすべきか悩むことがあれば、一度、弁護士に相談をすることも有用です。

窃盗被害者への謝罪を弁護士に依頼する必要性

窃盗被害者への謝罪を弁護士に依頼する必要性では、窃盗被害者に対して謝罪をするにあたり、弁護士に仲介に入ってもらう意味はあるのでしょうか。窃盗事件であっても、謝罪のために弁護士を入れる必要性を、以下では具体的に説明します。

  • 被害者は窃盗犯人と会いたくないのが普通
  • 弁護士の効果的な謝罪方法
  • 有利な示談書作成への布石

被害者は窃盗犯人と会いたくないのが普通

これまでの説明において、被害者が当然に窃盗犯人の謝罪を受けることを前提に説明をしてきました。しかしながら、現実問題として、被害者は、窃盗犯人と直接会いたくないのが普通ですし、氏名・連絡先すら教えたくないはずです。
そのため、被害者の氏名・連絡先が全く分からない場合、加害者としては、謝罪をしたくとも、何もできないことになります。

そこで、謝罪の仲介役となる弁護士の存在が重要なのです。被害者の氏名・連絡先といった情報は、担当の刑事や、検察官が把握しているので、弁護士であればこれらの者から被害者の情報を得ることができます。

また、被害者としても、加害者に教えるのではなく、弁護士が仲介に入っているのであれば、安心して情報を開示することができます。

このように、被害者において、そもそも加害者に一切の情報を開示したくないと考えている事案では、弁護士は必要不可欠な存在といえます。

他方、コンビニやスーパーでの窃盗など、加害者において被害店舗の場所を把握している場合であっても、加害者が直接、店舗に出向くのは慎重にするべきです。
店舗であったとしても、そこに働いている人が、加害者と直接会いたくないと考えるのは同じですし、営業時間に仕事の邪魔をすることにもなりますから、被害者と連絡ができるからといって相手の都合を無視するべきではないでしょう。
この場合であっても、弁護士を通じて、被害者において謝罪を受け入れる意向があるのかどうか、確認をした上で、相手の都合にも配慮した謝罪を心掛けるべきです。

弁護士の効果的な謝罪方法

窃盗の加害者と被害者が1対1で面談することが、必ずしも事態をよい方向に進めるとは限りません。
謝罪の場において、加害者は、伝えるべきこと、伝えてはいけないこと、様々な判断を迫られます。しかし、加害者としては、被害者を前にしますと、冷静に最適な判断を下すことは難しいと思われます。
これは、加害者に適切な判断能力があるかどうかという問題ではなく、犯罪行為を行った相手とのパワーバランスの問題です。加害者としては、立場上、最適な対応方法を見出すことができたとしても、被害者に対する遠慮もあって、十分に意向を伝えることができない場面も多いのです。

しかし、加害者と被害者との間に仲介役となる弁護士がクッションになることで、加害者としては、弁護士を通じて、伝えるべきことを言いやすくなります。
また、被害者としても、窃盗を行った加害者本人には強く言えたことがあっても、弁護士が相手となると、かなり穏当な表現になることが多いと思われます。

さらに、弁護士を仲介役とする方が、交渉相手として被害者の信頼を得やすいといえます。相手の信頼を得ないことには、なかなか本音を話してもらえませんが、被害者と信頼関係を築くことによって示談の条件を教えてくれるようになります。

有利な示談書作成への布石

加害者が直接被害者と示談交渉を行った場合、示談できたとしても被害者側に一方的な条件を押し付けられることが多く、加害者において、これを受け入れざるを得ないことも多いのが現実です。

この問題も、加害者本人が、立場上、毅然と被害者の提示する条件を拒否することができないことに起因しているというべきでしょう。

しかし、明らかに過剰な条件について、単純に断ればよいという問題でもありません。加害者が条件を拒否したことによって交渉決裂となってしまえば元も子もありません。また、同様の理由で、加害者から、時機を無視して、何でも要求を通してしまうことも交渉決裂のリスクとなります。

加害者から要求を提示したり、被害者の意向を拒絶することは、具体的な交渉の状況によって、プロが判断すべき事項となりますから、交渉経験のない一般の方において、簡単に見極めができるものでもありません。
交渉決裂の危険を避けつつ、上手に加害者の要求を通すための交渉術が必要不可欠なのです。

交渉の流れを見極めながら、加害者の立場でも必要な要求を通すことは十分に可能ですから、謝罪を交渉のプロである弁護士に依頼することが、結果的に有利な示談書作成への布石となります。

まとめ

いかがでしたか。今回は、窃盗加害者が、被害者に対して謝罪をする場面を前提に、謝罪の仕方を説明しました。

謝罪の場面になると、なぜか「早く謝罪をしなければならない」という加害者側の都合が前に出すぎてしまい、被害者の意向は考慮されないことが多いのです。

しかし、許すかどうかを決めるのは被害者ですから、被害者の意思を無視して、謝罪の意思を押し付けるべきではありません。

もし謝罪が必要となった場合でも、一度、冷静になって、被害者の気持ちを考え、最適な方法を探ることが、結果的に自分のためになるのです。
もちろん、最適な謝罪の方法が分からない場合、自分ひとりで考えたり、悩むのではなく、謝罪のプロである弁護士に相談することも良いと思います。

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この記事を監修したのは

篠田 匡志
弁護士篠田 匡志
第一東京弁護士会 所属
経歴
立教大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
金沢市にて総合法律事務所勤務
春田法律事務所入所

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