自己破産ができる条件とは?「自分はできない」と判断する前に知っておきたいポイント

2026年02月27日

自己破産ができる条件とは?「自分はできない」と判断する前に知っておきたいポイント

「借金が多すぎて返せないけれど、自分は自己破産の条件を満たしているのだろうか?」
「ギャンブルや浪費が原因だと、自己破産は難しいと聞いた……」

自己破産は、誰でも無条件に認められる制度ではありません。ただし、インターネット上で言われている「自己破産ができない人」の条件には、実情とは異なる理解が広まっているケースも少なくありません。

本記事では、法的な「自己破産が認められる条件」と、「難しいとされがちなケースへの考え方」について、できるだけ分かりやすく解説します。

この記事を監修したのは

代表弁護士 春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
第一東京弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
宅地建物取引士

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自己破産が認められるための「2つの基本条件」

法律上、自己破産が認められるためには、主に次の2点を満たす必要があります。

「支払不能」の状態であること

単に「借金の金額が多い」というだけでは足りず、収入や資産、年齢、家族構成などを総合的に考慮したうえで、「今後も継続して返済を続けることが困難である」と裁判所に判断される必要があります。

目安としては、3年〜5年程度かけても完済の見通しが立たない場合、支払不能と評価される可能性が高いとされています。

「免責不許可事由」に該当しない(または裁量免責が認められること)

自己破産の最終的な目的は、借金の支払義務を免除してもらうこと(免責)ですが、破産法では、一定の場合には免責を認めないと定められています。これを「免責不許可事由」といいます。

詳しくは後述します。

「自己破産が難しい」とされる主なケース(免責不許可事由)

次のような事情がある場合、原則として免責が認められない可能性があるとされています。

  • 浪費やギャンブル
    収入に見合わない高額な買い物、パチンコ・競馬などのギャンブル、FXや仮想通貨などの投資行為が該当します。
  • 財産隠し
    破産手続きの直前に財産の名義を変更したり、意図的に隠したりする行為です。
  • 特定の債権者への偏った返済
    「親族にだけ先に返済する」など、一部の債権者を優遇する返済行為が該当します。
  • 虚偽の説明
    裁判所や弁護士に対して、事実と異なる説明をすることも問題になります。

【重要】免責不許可事由があっても検討される「裁量免責」

ここで、すぐに自己破産を断念する必要はありません。
実際は、浪費やギャンブルといった免責不許可事由がある場合でも、裁判所の判断により免責が認められるケースが多くあります。

その理由が、「裁量免責(さいりょうめんせき)」という制度です。

裁量免責とは、借金の原因に一定の問題があった場合でも、本人が反省していること、手続きに誠実に協力していること、今後の生活再建に向けた姿勢が見られることなどを踏まえ、裁判所が総合的に判断し、免責を認める仕組みです。

弁護士は、反省文の作成に関する助言や家計状況の整理などを通じて、裁量免責が認められるようサポートを行います。

自己破産が適さない場合に検討される「別の解決策」

仮に自己破産が適切でないと判断される場合や、ご本人が破産を希望しない場合には、次のような方法が検討されます。

  • 個人再生
    借金を大幅に減額し、原則3〜5年で分割返済する手続きです。自己破産と異なり、浪費・ギャンブル等の借金の理由による制限はありません。
  • 任意整理
    将来利息の全部もしくは一部をカットし、元本のみを分割で返済していく方法です。

自己破産ができるか不安な方へのFAQ

Q.専業主婦や無職でも自己破産はできますか?

A. 可能です。

収入がない、または収入が著しく少ない場合は、「支払不能」であることを裏付ける事情と評価されることがあります。配偶者の収入で生活している場合でも、ご本人名義の借金については整理の対象になります。

Q.過去に自己破産したことがありますが、2回目もできますか?

A. 可能です。

ただし、前回の破産手続きから7年が経過していない場合には、免責不許可事由にあたりますので、裁判所が破産を認めない場合もあります。2回目の場合は手続きが慎重に進められる傾向があり、管財事件として扱われるのが一般的です。

Q.生活保護を受給していますが、自己破産の条件を満たしますか?

A. 条件を満たします。

生活保護費を借金返済に充てることは原則認められていないため、生活保護を受給している方は、早めに債務整理、とくに自己破産を検討する必要がある状況といえます。

まとめ:まずは「自分の状況」を専門家に確認しましょう

「ギャンブルをしていたから無理だ」と自己判断してしまう方は少なくありません。
しかし、自己破産が認められるかどうかは、借金の理由だけで決まるものではなく、現在の生活状況や手続きへの向き合い方も重要な判断材料になります。

不安がある場合は、弁護士に相談し、ご自身の状況で裁量免責が見込めるかどうかを一度確認してみることをおすすめします。

当事務所では、債務整理に関する初回相談を無料で行っています。

「自分は対象になるのか知りたい」
「破産以外の方法も含めて比較したい」
「家族に知られず進められるか不安」
このような段階でも問題ありません。

自己判断であきらめてしまう前に、まずは現在の収支や借入状況を整理し、法的にどの選択肢が現実的かを確認してみませんか。
一人で悩み続けるよりも、専門家に状況を共有することで、解決への道筋が具体的に見えてきます。
生活を立て直す第一歩として、ぜひ一度ご相談ください。

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