誘拐で不起訴となる条件とは?問われる罪と不起訴の獲得に向けた対策を解説

最終更新日: 2023年09月13日

誘拐で不起訴となる条件とは?問われる罪と不起訴の獲得に向けた対策を解説

  • 誘拐の嫌疑で逮捕されたが、不起訴にできる方法はないか
  • 誘拐に関する罪に問われているが、何とか示談に持ち込めないか
  • 弁護士に相談するメリットが知りたい

営利やわいせつ、身代金目的で誘拐事件が発生したという事件を、ニュースや新聞で見聞きした人は多いでしょう。

誘拐は重い罪に問われます。たとえば身代金目的拐取罪に問われると、無期懲役が言い渡されるおそれもあります。しかし、被害者側と示談が成立すれば減刑の他、不起訴処分で済む可能性もあるでしょう。

そこで今回は、多くの誘拐事件に携わってきた刑事事件の専門弁護士が、誘拐で不起訴獲得となるためのポイント、そして弁護士に相談するメリット等を詳しく解説します。

本記事のポイントは以下です。お悩みの方は詳細を弁護士と無料相談することが可能です。

  • 誘拐事件で示談が成立した場合、減刑や不起訴処分となる可能性も期待できる
  • 弁護士に相談・依頼をすれば、豊富な実績をいかし示談成立の可能性が高まる
  • 示談交渉が得意な弁護士を選ぶポイントは連絡手段の豊富さ、迅速な対応、実績で判断

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この記事を監修したのは

代表弁護士 春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
第一東京弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内総合法律事務所勤務
春田法律事務所開設

詳しくはこちら

誘拐で不起訴獲得となるためのポイント

誘拐とは、他人をだまして誘い出し連れ去る行為です。誘拐は営利やわいせつ、結婚、加害、身代金と様々な目的で行われる犯罪です。

いずれの誘拐も卑劣な犯罪であるため刑罰は重く、身代金目的による誘拐ならば、裁判所から最高で無期懲役を言い渡される可能性があります。

ただし、誘拐という重い罪で逮捕されても、不起訴となるケースがあります。

嫌疑不十分

警察から誘拐の嫌疑をかけられたならば、突然逮捕・勾留という自体が想定されます。

しかし、その後に「嫌疑不十分」として不起訴となる可能性があります。

嫌疑不十分とは、捜査機関が捜査を行ったものの、誘拐に関する犯罪の成立を認定すべき証拠が十分揃わなかった、というケースです。

嫌疑不十分で不起訴処分となった場合、再逮捕される可能性はありません。

ただし、検察官の判断により嫌疑不十分のため、処分保留で一旦釈放されても、後日、捜査機関が新たな証拠を発見したら、再逮捕・起訴される可能性があります。

適切な示談成立

誘拐に関する罪は加害者・被害者との示談が成立すれば、不起訴となる可能性を高められます。

示談とは、加害者側が一定の金銭を支払い、被害者から被害届を提出しない、または取り下げてもらう和解の方法です。

ただし、加害者本人と被害者の間で、直接冷静に話し合える状況には、なかなかならないでしょう。

示談を成立させたいのならば、法律の専門家である弁護士のサポートが必要となるでしょう。

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誘拐で不起訴を目指すためにすべきこと

誘拐の嫌疑で逮捕された場合、なるべく速やかに弁護士と面会し、今後の対応を共に検討したほうがよいでしょう。

逮捕されてから早期に弁護士のサポートがあれば、不起訴や減刑により加害者側の損失を最小限に抑えられる場合があります。

専門弁護士への相談

誘拐の嫌疑で逮捕されてしまった場合、逮捕後72時間以内は家族との面会が認められないものの、弁護士(私選弁護人や当番弁護人)との面会は可能です。

逮捕されたら、留置場では自分のスマートフォンやパソコンが一切使えなくなります。ただし、逮捕された本人が弁護士を呼ぶ方法はあります。

  • 国選弁護人の場合:勾留後に警察官等へ「国選弁護人を呼んでください。」と伝える
  • 当番弁護人の場合:逮捕直後に警察官等へ「国選弁護人を呼んでください。」と伝える
  • 私選弁護人の場合:逮捕前から私選弁護人に依頼していれば、逮捕直後でも警察官等に「〇〇法律事務所の〇〇弁護士に連絡してください。」と伝えられる

ただし、国選弁護人を呼べるタイミングは勾留された後に限定されます。そのため、国選弁護人は勾留を阻止する活動はとれないので注意しましょう。

当番弁護士の場合、逮捕・勾留されていればどのタイミングでも呼べますが、呼べるのは1回限定となります。

一方、私選弁護人ならばいつでも呼べて、継続的な弁護が可能です。

弁護士(私選弁護人)が面会に来たら、誘拐の嫌疑で逮捕された経緯を説明し、どのように対応すべきかを弁護士からアドバイスしてもらえます。

また、逮捕・勾留されてしまうのは、証拠隠滅や逃亡のおそれがあるためです。

そこで、弁護士は逮捕された本人が証拠隠滅、逃亡のおそれがないという客観的証拠を収集し、捜査機関側に早期釈放・早期保釈を主張します。

示談交渉

弁護士と対応を協議したら、弁護士が法律の知識や、数多くの示談にかかわってきた経験を活かし、被害者と交渉します。

加害者本人が被害者との示談を直接行おうとしても、被害者側は精神的ショックや加害者への恐怖心、さらに怒りもあって、交渉に応じないケースが多いです。

その場合、弁護士が被害者側を説得すれば、示談交渉に応じる可能性も高くなります。

弁護士は被害者に直接会い、加害者の謝罪の意を伝えた後、交渉を開始します。弁護士は被害者の状態等を踏まえ、示談金額・示談の条件を提示し被害者側と話し合います。

被害者が加害者へ直接謝罪するよう要求しない限り、被害者側の心情を考慮し、基本的に加害者と面会は行いません。

示談の金額・条件に被害者側が納得すれば、示談書を取り交わし和解が成立します。

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誘拐で不起訴獲得を目指す法律事務所の特徴

弁護士のサポートがあれば早期釈放・早期保釈はもちろん、被害者との示談も成立し、不起訴へ大きく前進する可能性があります。

誘拐の嫌疑で逮捕されそうなときは、私選弁護人となる弁護士を選んでおきましょう。

ただし、法律事務所ならばどこでもよいわけではなく、誘拐をはじめとした刑事事件を扱い、示談交渉に実績のあるところに依頼するのがポイントです。

連絡手段が複数

まず誘拐の嫌疑で逮捕されたら、速やかに法律事務所と連絡をとる必要があります。逮捕前に私選弁護人を選んでいれば、警察官等に連絡を取ってもらえます。

そのとき、連絡手段が豊富にある法律事務所を選ぶと安心です。

連絡手段には電話やメール・FAXの他、LINEのようなコミュニケーションアプリ等の利用があげられます。

逮捕された本人の代わりに家族が法律事務所と連絡をとりたい場合、連絡手段が複数あれば余裕を持って対応できます。

迅速な対応

24時間対応で、かつ逮捕されてからすぐに対応できる法律事務所を選ぶべきです。

弁護士が本人の拘束されている警察署へ急行し、面会すれば、逮捕された本人は精神的にも安心できるでしょう。

また、逮捕からわずかな時間しか経っていない状態で面会できるなら、本人の記憶も明確で、逮捕の経緯や逮捕当時の状況を正確に弁護士へ伝えられます。

なお、捜査機関の捜査や手続きは迅速に進められていきます。

弁護士の対応が遅いと、逮捕された本人はどう対処してよいかわからず、どんどん不利になっていくので注意が必要です。

実績が豊富

誘拐をはじめとした刑事事件の示談交渉に、豊富な実績を持つ法律事務所を選びましょう。

豊富な実績があるかどうかは、各法律事務所が開設しているホームページで確認してください。

ホームページで主に次のような内容が掲示されているか確認します。

  • 「示談交渉実績〇〇〇〇件」と、具体的な数字をあげている
  • 誘拐をはじめとした刑事事件の示談交渉の事例が豊富に掲載されている
  • 刑事事件専門と明示されている

上記の内容が確認できれば、刑事事件を得意とし、示談交渉に豊富な実績を持つ法律事務所といえます。

費用や活動内容が明確

弁護士にサポートを依頼した場合、費用設定、活動の流れを明確に説明する法律事務所を選びましょう。

費用設定の場合は「着手金〇〇万円・成功報酬〇〇万円」というように、具体的な数字が明記してあれば依頼しやすくなるでしょう。

また、捜査や刑事手続きがどのように進められるのか、弁護士の弁護活動がどのように行われていくのか等を、知ることで安心できます。

費用や活動内容については、詳しくホームページで明記している法律事務所もあります。

誘拐で不起訴を目指すなら当事務所にご相談を

今回は誘拐等の刑事事件に携わってきた専門弁護士が、誘拐に関して不起訴となる方法、不起訴となるためどんな法律事務所を選ぶべきか、等について詳しく解説しました。

ただし、誘拐事件は被害者へ示談金を支払いさえすれば、容易に解決できる犯罪ではありません。示談金を支払うのはもちろん、誠心誠意、被害者へ謝罪し反省する姿勢が必要です。

誘拐事件を引き起こしたら、弁護士に相談して早期の問題解決を目指してみてはいかがでしょうか。

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