公然わいせつは弁護士に相談。家族や会社に知られる前に解決を
2026年01月07日

公然わいせつ事件に関わってしまった方の多くは、逮捕や前科といった法的な不安に加え、「家族や会社に知られてしまうのではないか」という強い心配を抱えています。一度事件が周囲に知られると、これまで築いてきた信用や仕事、家庭生活に影響が出るおそれがあります。
もっとも、早い段階で弁護士に相談すれば、逮捕や勾留、前科、家族・会社への発覚といったリスクを小さくできる可能性があります。
この記事では、公然わいせつ罪の基本、放置することのリスク、弁護士に依頼するメリット、相談すべきタイミングや手続きの流れ、費用の目安などを整理して解説します。不安な状況の中で、少しでも冷静に次の一歩を考えるための材料としてご活用ください。
そもそも公然わいせつ罪とは?成立要件と罰則を解説
公然わいせつ罪は、刑法174条で定められている犯罪で、「公然とわいせつな行為をした場合」に成立します。有罪となると、6月以下の拘禁刑もしくは30万円以下の罰金又は拘留もしくは科料が科される可能性があり、罰金であっても前科が残ります。ここでは、公然わいせつ罪が成立する要件と罰則の概要を簡潔に確認します。
公然わいせつ罪の成立要件
公然わいせつ罪が成立するには、「公然性」と「わいせつな行為」という二つの要素が必要です。
「公然」とは|不特定または多数の人が認識できる状態
ここでいう「公然」とは、不特定または多数の人が行為を認識し得る状態を指します。実際に多くの人に見られたかどうかではなく、「見られ得る状況だったか」が問題となります。
公園や駅、路上などの公共の場はもちろん、たとえ室内でも、第三者が容易に出入りできる状況であれば、公然性が認められることがあります。また、インターネット上のライブ配信や動画投稿など、不特定多数が閲覧できる状態であれば、現実の場所以外でも公然性が成立し得ます。
行為が行われた場所や状況によって判断が分かれることも多いため、自分のケースが公然性にあたるか迷う場合は、弁護士に相談して確認することが望ましいでしょう。
「わいせつな行為」とは|具体的な行為の例
「わいせつな行為」とは、判例上、いたずらに性欲を刺激し、一般人の性的羞恥心を害し、社会通念に反するような行為を指します。
典型例としては、陰部の露出、公の場での自慰行為、屋外での性交などが挙げられます。ただし、行為の内容だけでなく、場所や時間帯、周囲の状況、目撃者の有無や反応なども総合的に考慮されて判断されます。
同じような行為でも、夜間の人通りの少ない場所で行った場合と、昼間の人通りの多い場所で行った場合とでは、評価が異なることがあります。自分の行為がわいせつ行為に当たるのか不安なときは、早めに弁護士の助言を受けることが大切です。
公然わいせつ罪の罰則と時効
公然わいせつ罪の法定刑は、刑法174条により「6月以下の拘禁刑もしくは30万円以下の罰金、または拘留もしくは科料」と定められています。罰金であっても前科となり、一定の職業への就業や再就職に影響が出る可能性があります。
また、公訴時効は行為が終わったときから3年とされています。3年経過後は起訴されませんが、時効が成立するまでの間は捜査が続く可能性があり、安心はできません。時効をあてにして待つのではなく、早期に専門家と今後の方針を検討することが重要です。
弁護士に相談せず放置するリスク|家族や会社に知られる可能性も
公然わいせつ事件を起こしてしまった後、「何もせずに様子を見る」ことは、一見すると楽な選択に思えるかもしれません。しかし、問題を放置すると、逮捕や長期の身体拘束、会社への発覚、家族との関係悪化、前科の確定といったリスクが高まり、社会生活全体に影響するおそれがあります。
以下では、代表的なリスクを整理してご説明します。
逮捕・勾留による身体拘束
公然わいせつ行為が発覚すると、現場での現行犯逮捕だけでなく、防犯カメラ映像や証言から後日逮捕に至ることもあります。逮捕されると警察署の留置場に収容され、最長で逮捕から23日間程度、身柄を拘束される可能性があります。
この間は、警察署内に留置されますので、会社や学校に行くこともできませんし、外部との連絡を取ることもできなくなります。その結果、無断欠勤が続いたり、警察から会社に連絡が入ったりして、事件が知られるきっかけとなります。身体拘束は、自由を奪われるだけでなく、日常生活や社会的信用に大きな影響を与える重大な事態です。
会社に知られ解雇されるリスク
逮捕や勾留による長期欠勤、報道・噂などを通じて事件が会社に伝わると、懲戒処分や解雇の対象となるおそれがあります。多くの会社の就業規則では、「刑事事件で有罪となった場合」「会社の信用を著しく損なった場合」などを懲戒事由としています。
公務員、教員、医療従事者、弁護士など、社会的信用が特に重視される職業では、起訴された段階で職務に大きな支障が出るケースもあります。会社に知られる前に逮捕を避けたり、在宅のまま捜査を進めてもらったりすることができれば、リスクを抑えられる可能性があります。
家族に関係を知られ、家庭が崩壊するリスク
事件が家族に知られるきっかけとしては、逮捕の連絡、警察からの電話、自宅への家宅捜索など、さまざまなものがあります。事件を知った家族は、驚きやショックから、強い不信感や怒りを抱くことも少なくありません。
配偶者から離婚を切り出されたり、子どもとの関係が悪化したりするなど、家庭生活に長期的な影響が残る場合もあります。弁護士に相談することで、警察とのやり取りの窓口を弁護士に一本化したり、逮捕を回避して在宅で手続きを進めたりすることにより、家族への影響をできるだけ小さく抑えられる可能性があります。
前科がつき、将来に影響が出るリスク
有罪判決を受けると前科がつきます。前科は法律上消えるものではなく、一定の職業への就職制限や、再犯時の量刑判断など、将来の場面で不利益となることがあります。
警備業や一部の資格業、公務員などでは、採用時の身元調査や資格要件に前科の有無が関係してくる場合があります。また、再度刑事事件を起こしてしまったときに、前科があることで刑罰が重くなる可能性もあります。
前科を避けるためには、不起訴処分を目指すことが重要です。そのためには、示談の成立や反省状況の整理、再発防止策の提示など、早い段階からの準備・対応が欠かせません。
公然わいせつ事件を弁護士に依頼する5つのメリット
公然わいせつ事件は、逮捕・勾留・前科といった法的リスクだけでなく、会社・家庭への影響も大きい事件です。早期に弁護士に依頼することで、これらのリスクを減らし、より良い形で事件を終わらせられる可能性が高くなります。
ここでは、弁護士に依頼する主なメリットを5つに分けてご紹介します。
逮捕・勾留を回避し、早期の身柄解放を目指せる
警察からの連絡があった段階(在宅事件)で弁護士が入れば、逃亡や証拠隠滅のおそれがないことを丁寧に説明し、逮捕を避けるよう働きかけることができます。在宅事件として進めば、通常の生活を送りながら捜査に対応することが可能です。
既に逮捕されてしまった場合でも、弁護士は勾留の必要性がないことを主張し、勾留請求に対する意見書を提出したり、勾留決定に対して不服申立てを行ったりします。結果として、勾留が認められない、あるいは期間が短くなることもあり得ます。
目撃者との示談交渉を任せられる
公然わいせつ事件では、目撃者が精神的なショックを受けていることも多く、対応には慎重さが求められます。加害者本人が直接連絡を取ることは、相手の負担を大きくし、事態を悪化させるおそれがあります。
弁護士が代理人となれば、捜査機関を通じて連絡先を確認し、目撃者の方の気持ちに配慮しながら、謝罪と被害弁償について冷静に話し合うことができます。示談が成立した場合、不起訴処分が選択される可能性が高まり、前科を避けられるケースもあります。
不起訴処分を獲得し、前科がつくのを防げる
弁護士の大きな役割の一つは、不起訴処分の獲得を目指すことです。不起訴となれば裁判にはならず、前科もつきません。
そのために弁護士は、示談の成立、反省の意を示す上申書の作成、カウンセリング受診や家族の監督体制など再犯防止策の提示など、さまざまな事情を整理して検察官に伝えます。こうした資料や事情が丁寧に示されることで、「起訴までは必要ない」と判断される可能性が高まります。
取り調べへの適切な対応をアドバイスしてもらえる
取り調べでの発言内容は、供述調書として記録され、後の判断に大きな影響を与えます。勢いで話したことや、あいまいな表現が不利な内容として残ってしまうこともあります。
弁護士は、取り調べの前に「どのような点が質問されるか」「答えにくい質問への対応」「黙秘権を使うべき場面」などを具体的にアドバイスします。また、作成された供述調書の内容に誤りや誤解があれば、署名・押印前に訂正を求めるよう指導します。こうしたサポートにより、不利な供述を防ぎ、事件を有利に進めやすくなります。
家族や会社に知られずに解決できる可能性が高まる
家族や会社に知られたくないという希望は、多くの方が強く抱くところです。弁護士に依頼することで、警察からの連絡窓口を弁護士に一本化し、自宅や職場への直接連絡を避けるよう働きかけることができます。
また、逮捕を避けて在宅事件として手続きを進められれば、仕事や学校を休まずに済むため、事件が発覚するきっかけを減らすことができます。もちろん、100%秘密を守れると断言することはできませんが、弁護士の関与により、知られるリスクを低減することは十分期待できます。
【状況別】弁護士に相談・依頼すべきタイミング
刑事事件では、「いつ相談するか」が結果に大きく影響します。ここでは、代表的な3つの場面に分けて、弁護士に相談・依頼すべきタイミングを説明します。
警察から連絡が来た・職務質問を受けた場合
警察から任意の出頭要請があったり、職務質問で身元確認をされたりした段階は、まさに弁護士に相談すべきタイミングです。この段階ではまだ逮捕されておらず、今後の対応次第で、在宅のまま捜査が進むかどうかが変わってきます。
「任意だから大丈夫」と思って安易に応じると、誘導的な質問にうまく説明できず、不利な供述調書が作成されてしまうことがあります。出頭前に弁護士に相談しておけば、話すべきこと・控えるべきことを整理し、どのような姿勢で臨むべきかアドバイスを受けることができます。
家族が逮捕されてしまった場合(即日接見)
家族が逮捕されたとの連絡を受けた場合、まず弁護士に接見を依頼することが重要です。逮捕直後の72時間は、家族であっても面会できないことが多く、本人は孤立した状態で取り調べを受けることになります。
弁護士であれば、時間帯を問わず接見が認められ、黙秘権や供述の注意点などを直接伝え、精神的な支えにもなることができます。早期に弁護士が入ることで、不利な供述を避け、勾留回避や早期釈放につながる可能性も高まります。
自首を考えている場合
自分から警察に出頭しようと考えている場合も、事前に弁護士に相談することをおすすめします。自首として評価されるかどうかによって、その後の処分が変わることがあるためです。
既に警察が捜査を進めている場合は、形式上は自首にならないケースもありますが、早期の出頭や真摯な反省として考慮されることがあります。弁護士が同行して自首を行うことで、逮捕を避けて在宅事件として取り扱ってもらえる可能性が生じることもあり得ます。
公然わいせつ事件の刑事手続きの流れ
公然わいせつ事件の手続きの全体像を知っておくと、「今どの段階にいて、次に何が起こるのか」を把握しやすくなり、不安も軽減されます。ここでは、逮捕をされた場合の一般的な流れを簡潔に追っていきます。
逮捕(現行犯逮捕・後日逮捕)
最初の段階は逮捕です。現場で警察官に身柄を確保される現行犯逮捕のほか、防犯カメラや証言から特定され、逮捕状に基づいて後日逮捕される場合もあります。逮捕されると、警察署の留置場で身柄を拘束され、外部と連絡を取ることはできなくなります。
警察・検察による取り調べ
逮捕後、警察は最長48時間以内に被疑者を検察庁に送致します。送致を受けた検察官は、さらに24時間以内に勾留請求をするかどうかを判断します。この間、警察・検察による取り調べが行われ、供述調書が作成されます。この72時間が、その後の方針を左右する重要な期間です。
勾留(最大20日間)
勾留が認められると、原則10日間、必要に応じてさらに10日間延長され、最大で20日間身柄拘束が続きます。逮捕の時点から数えると、最長で23日間拘束される可能性があるということになります。勾留中も取り調べは続き、その内容が起訴・不起訴の判断材料となります。
起訴・不起訴の判断
勾留期限までに、検察官は起訴するか、不起訴とするかを決めます。起訴には、正式な裁判を行う「公判請求」と、書面審理で罰金刑を科す「略式起訴」があります。不起訴になれば、その時点で刑事手続きは終了し、前科もつきません。弁護士は、この不起訴処分を目指して活動します。
刑事裁判
起訴されると刑事裁判に進みます。法廷で検察官が証拠を示し、弁護側は反論や情状を述べます。日本では起訴された事件の有罪率が高く、いったん裁判になってしまうと、前科を避けることは難しくなります。そのため、起訴前の段階での対応が非常に重要です。
公然わいせつ事件に詳しい弁護士の選び方と費用相場
公然わいせつ事件で弁護士を探す際には、「誰に頼むか」が今後の見通しに大きく影響します。ここでは、弁護士選びのポイントと費用の目安を簡潔に確認します。
刑事事件、特に性犯罪の解決実績が豊富か
公然わいせつなどの性犯罪では、示談交渉や不起訴を目指す弁護活動、メディア対応など、特有の配慮が必要です。事務所のホームページに刑事事件や性犯罪の事例・コラムが掲載されているか、解決実績が紹介されているかといった点をチェックすると参考になります。
迅速に対応してくれるか(即日接見・土日祝対応)
逮捕直後の対応は、時間との勝負です。「即日接見」「土日祝・夜間対応」など、緊急時にすぐ動ける体制が整っているかどうかは重要なポイントです。
初回相談の問い合わせに対する返信の早さや、説明の丁寧さも、実際の対応力を測る一つの目安になります。
料金体系が明確で、費用について丁寧に説明してくれるか
弁護士費用について不安を感じる方は多くいます。相談の時点で、費用の内訳や支払い時期、総額の目安を分かりやすく説明してくれるかどうかは、信頼できる弁護士かを判断する重要なポイントです。
見積書を出してくれるか、質問に対して誠実に答えてくれるかなども確認しましょう。曖昧な説明のまま契約することは避けるべきです。
公然わいせつ事件の弁護士費用の内訳と相場
一般的に、刑事事件の弁護士費用は、
- 相談料
- 着手金(依頼時に支払う基本費用)
- 報酬金(不起訴や執行猶予判決など結果に応じて支払う費用)
といった項目で構成されます。
相談料は30分5,000円程度が一つの目安ですが、初回相談無料の事務所も多く見られます。公然わいせつ事件の場合、着手金・報酬金ともに30万〜50万円程度を目安とする事務所が多いと言われていますが、事務所や事件の内容により幅があります。
正確な金額は、必ず相談時に見積りを出してもらい、納得したうえで契約するようにしましょう。
公然わいせつに関するよくある質問(FAQ)
Q. 初犯でも逮捕されますか?
初犯でも逮捕される可能性はあります。初犯であることは量刑や処分において有利な事情となり得ますが、「逮捕されない」という保証にはなりません。
行為の悪質性(常習性があったり、人通りの多い場所や未成年がいる場所での行為など)や、逃亡・証拠隠滅のおそれがあると判断されれば、初犯でも逮捕されることがあります。初犯だからと安心せず、早めに弁護士に相談して対応を検討することが大切です。
Q. 目撃者が誰か分からなくても示談は可能ですか?
目撃者が特定できない場合でも、弁護士を通じて捜査機関に連絡先の開示を求め、示談の可能性を探ることはできます。ただし、目撃者本人が連絡を望まない場合などは、示談が難しいこともあります。
そのような場合でも、性犯罪被害者支援団体などへの「贖罪寄付」を行い、その証明書を提出することで、反省の態度を示す方法があります。示談が成立しないケースでも、どのような対応ができるか、弁護士と相談しながら進めることが大切です。
Q. 家族や会社に内緒で手続きを進めることはできますか?
100%秘密を守れると断言することはできませんが、弁護士に依頼することで知られるリスクを減らせる可能性はあります。
一般的には、身元引受人として配偶者や両親などの家族に連絡がいってしまうことが多いですが、捜査当初から弁護士が介入することで、家族への連絡を止められることもあります。
また、逮捕を避けて在宅事件として進めることができれば、長期欠勤を避けられるため、会社に知られる可能性は低くなります。また、警察からの連絡窓口を弁護士にしてもらうことで、自宅や職場への直接連絡を減らすことも期待できます。
Q. 報道されないようにすることはできますか?
弁護士に依頼することで報道のリスクを減らせる可能性はあります。
一般的には逮捕された事件については報道されやすい傾向にあります。事件の当初から弁護士が入り、逮捕を避けることで報道のリスクをかなり下げられることが見込まれます。
万が一逮捕されてしまった場合でも、警察に対し、報道による不利益や影響の大きさを説明し、報道を差し控えるように求めることで報道のリスクが低下する可能性があります。
まとめ:公然わいせつはスピード対応が鍵。早期に弁護士へ相談を
公然わいせつ事件は、決して「軽い」問題ではありません。放置すると、逮捕・長期の身体拘束・前科・会社への発覚・家族との関係悪化など、生活のあらゆる面に影響が出るおそれがあります。
一方で、事件が発覚した段階で弁護士に相談し、早期に対応を始めれば、逮捕や勾留の回避、不起訴処分の獲得、家族や会社への影響の軽減が期待できるケースも多くあります。弁護士は、法律の専門家としてだけでなく、不安な状況にあるあなたの相談相手として、具体的な解決策と見通しを一緒に考えてくれます。
もし今、公然わいせつ事件に関わる不安を抱えているのであれば、一人で悩み続けるのではなく、まずは弁護士に相談してみてください。多くの法律事務所が初回の無料相談を設けており、今後の方針を検討するきっかけになります。早めの行動が、将来の選択肢を守るための大切な一歩となります。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。





