痴漢で逮捕されたら弁護士へ相談を!身柄解放・不起訴獲得に向けた活動を解説
最終更新日: 2023年07月12日
痴漢事件を起こしたことが周囲に知られると、社会的な信用を失い、生活に大きな影響があるかもしれません。
また、痴漢をしていない場合であっても、痴漢事件では被害者の供述だけで有罪の認定をされるおそれがあります。
そのようなことを防ぐためには、痴漢事件で逮捕された後は、痴漢事件に強い弁護士に依頼することが重要です。
そこで今回は、痴漢事件の専門弁護士が、弁護士に依頼すべき理由や痴漢事件で問われる罪・弁護活動について詳しく解説します。
痴漢で逮捕されたら弁護士に依頼すべき3つの理由
ここでは、痴漢で逮捕されたら弁護士に依頼すべき3つの理由を解説します。
・早期に身柄解放されることも
・周囲が知らないまま解決可能
それでは、1つずつ解説していきます。
示談交渉が可能
1つ目の理由は、示談交渉が可能になるからです。
示談交渉とは、逮捕後に加害者側と被害者側との間で解決を目指して話し合うことを指します。一般的な流れでは被害届の取下げなどを条件に、加害者側が示談金を被害者側に支払います。
基本的に、加害者本人が直接被害者と示談交渉することはできません。被害者が加害者に連絡先などの個人情報を教えることはまずないからです。
また、法律知識が疎い両者が話し合いを行っても、お互い感情的になり、円満な解決となりません。
痴漢事件に強い弁護士に依頼をすれば、警察官を通じて被害者の連絡先を入手し、交渉に入ります。被害者としても、中立な立場の弁護士と話すことで、落ち着いて交渉を受けることができます。
被害者から加害者に対する要望や制約についてもしっかりと弁護士に伝えることができるため、加害者側・被害者側共にメリットがあるでしょう。
早期に身柄解放されることも
2つ目の理由として、早期身柄解放があります。
痴漢事件は現行犯逮捕されることが多く、逮捕された後は72時間以内に10日間身柄拘束される勾留が決まり、その後起訴となります。
身柄拘束が続けば続くほど、被疑者の生活に支障を与えることは間違いありません。職場、学校、近所にも痴漢事件が知られわたってしまうかもしれません。
逮捕された後は72時間以内、検察官の勾留請求前の段階で弁護士に依頼をすれば、弁護士から検察官への意見書の提出をでき、勾留を防ぐ可能性が高まります。勾留請求された場合においても、弁護士が裁判官を説得し、身柄解放となるケースもあります。
早期身柄解放のために、逮捕後早急に痴漢事件に強い弁護士へと依頼することが重要です。
周囲が知らないまま解決可能
3つ目の理由として、周囲が知らないまま解決可能であることです。
痴漢事件で逮捕された場合、いくつかの段階で周囲に知られてしまうリスクがあります。たとえば、逮捕から72時間は拘束され、一般人との面会もできないため、家族にバレてしまう可能性があります。
また捜査機関による家宅捜査や差押え時には、家族だけでなく周囲にも知られてしまうかもしれません。
痴漢事件に強い弁護士に依頼すれば、逮捕後早期段階で身柄解放請求や示談交渉を迅速に進めることができ、周囲が知らないまま事件を解決に導きます。被疑者が事件後も平穏な生活を送るためには弁護士への依頼が何よりも重要です。
痴漢で逮捕されたら問われる罪とは?
痴漢で逮捕された際に問われる2つの罪について解説します。
・強制わいせつ罪
それでは、1つずつ解説していきます。
迷惑防止条例違反
1つ目は、迷惑防止条例違反です。
迷惑防止条例違反とは、主に以下の事柄を指します。
「人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であって、公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れること」
痴漢以外には、盗撮やストーカー行為・卑わいな言動などが該当し、違反した場合は6月以下の懲役又は50万円以下の罰金となります(都道府県によって刑罰は異なることがあります。)。
違反行為が常習的だと認められた場合、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金となります。
強制わいせつ罪
2つ目は、強制わいせつ罪です。
痴漢行為は迷惑防止条例において禁止されており、強制わいせつ罪に問われる可能性があります。
強制わいせつ罪は、
「十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした」
と規定されています。
痴漢行為の中でもその犯行態様によっては、強制わいせつ罪に該当する可能性もあるのです。
痴漢で逮捕されたら専門弁護士に依頼を!
痴漢で逮捕されたら、弁護士は実際どのように力になってくれるのでしょうか。ここでは、痴漢事件に強い弁護士が行う弁護活動について、詳しく見ていきます。
・取調べアドバイス
・身柄解放
・示談交渉
・不起訴獲得
それでは、1つずつ解説していきます。
接見
弁護士による対応内容の1点目は、接見です。
接見とは弁護士と被疑者が直接面会することです。逮捕後から勾留が決定されるまでの最大72時間は、家族を含めた一般人の面会が禁止されており、弁護士のみが接見できます。
72時間経過後も一般人面会の場合は、立会人がつき、会話内容を記録されます。また時間も制限されており、本音で話し合うことができません。
しかしながら、弁護人との接見では立会人はつかず、制限もないため、時間に縛られずに事件の詳細確認を行い、被疑者を落ち着かせて、今後どう対応すべきかを話し合うことが可能となります。
取調べアドバイス
弁護士による対応内容の2点目は、取調べアドバイスです。
警察官からの取調べ内容に対してどのような回答が適切か、弁護士が答え方についてのアドバイスを行います。
痴漢事件は被害者の感情が優先されており、実際よりも重たい罪に問われる可能性があります。そのため、弁護士のアドバイスを基に、正しい主張を行うことが重要です。
警察の取調べ・事情聴取では、不当な扱いを受けることもあります。場合によっては暴行や暴言もあり、実際にはそうではないのに、被疑者は警察の誘導によって、罪を認めざるをえない状況もあるかもしれません。
このような状況下では、正当な主張を行うことが重要であり、弁護士への依頼が極めて重要となります。
取調べ時に正しい主張を行うためには痴漢事件の知識が豊富な弁護士への依頼か必須となります。
身柄解放
弁護士による対応内容の3点目は、身柄解放です。
痴漢事件で逮捕されると、72時間以内に検察官の判断によって身柄解放、もしくは勾留請求どちらかが決定します。勾留が決定されるとなかなかその判断を覆すことができません。
勾留請求前の早期段階で弁護士に依頼すれば、弁護士は検察官への意見書の提出を行うなどして、身柄解放を行います。また、勾留請求をされた場合においても弁護士から裁判官を説得し、釈放を目指します。
身柄解放後も捜査は続くものの、被疑者が元の生活に戻るためにも、逮捕後は早期段階で痴漢意見に強い弁護士へと依頼することが重要です。
示談交渉
弁護士による対応内容の4点目は、示談交渉です。
逮捕後の早期段階で弁護士によって被害者との示談交渉が成立すれば、刑事事件化を防ぐことができます。また、身柄釈放や不起訴処分獲得の可能性も高まります。
示談交渉のステップは以下の通りです。
2.弁護士から被害者に直接連絡をとり、被害者側の状況・要望を確認した上で、示談交渉を進める。
3.加害者側が被害者に対して一定の金額(示談金)を支払い、許してもらう。。
弁護士が仲介役として入ることで、平和的に事件を解決できる可能性が高まるでしょう。
不起訴獲得
弁護士による対応内容の5点目は、不起訴獲得です。
検察官が不起訴・略式起訴・正式起訴のいずれの処分を選ぶかは、被害者との示談が成立しているか否かが大きく影響します。
前科のない初犯である場合や、痴漢の態様が軽微な場合、示談が成立すれば不起訴処分として事件を解決できる可能性が高まります。
弁護士は示談交渉の結果を検察官や裁判官に示談書として提出し、不起訴処分を求めます。
痴漢逮捕時には素早い弁護活動依頼が必要
今回は、痴漢事件の専門弁護士が、弁護士に依頼すべき理由や痴漢事件で問われる罪・弁護活動について解説しました。
痴漢事件で逮捕されてしまうと、前科がついたり、社会的な信用が損なわれたりし、その後の人生に大きな影響があるかもしれません。
痴漢事件で逮捕されたときには、一刻も早く痴漢事件に強い弁護士に依頼することがおすすめです。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。