窃盗の被害届を取り下げるには?示談の流れと弁護士相談の重要性
最終更新日: 2026年04月13日
窃盗事件を起こしてしまい、被害届を出されるかもしれない、あるいはすでに出されてしまったと悩んでいませんか。
窃盗罪は重い刑罰が科される可能性のある犯罪ですが、被害届を取り下げてもらうことで、逮捕や起訴を回避できる可能性が高まります。
本記事では、窃盗事件における被害届の取り下げ方や示談の流れ、そして弁護士に相談する重要性について詳しく解説します。
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窃盗で被害届を出されたらどうなる?逮捕後の流れと刑罰
警察による捜査と逮捕の可能性
窃盗の被害者が警察に被害届を提出すると、警察による捜査が開始されます。
防犯カメラの映像、目撃者の証言、現場の遺留品などから加害者が特定されると、警察から呼び出しを受けたり、突然逮捕したりする可能性があります。
特に、逃亡や証拠隠滅の恐れがあると判断された場合は、逮捕される確率が高くなります。
逮捕後の手続きの流れ
逮捕されると、まずは警察署で最長48時間の取り調べを受けます。
その後、検察に送致され、検察官が最長24時間以内に勾留(引き続き身柄を拘束すること)を請求するかどうかを判断します。
勾留が決定すると、原則として10日間、延長されると最長20日間の身柄拘束が続きます。
この間に検察官は、起訴(裁判にかけること)か不起訴かを決定します。
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窃盗罪の刑罰
刑法第235条によれば、他人の財物を窃取した者は窃盗罪となり、「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」に処されます。
初犯であっても、被害額が大きい場合や手口が悪質な場合は、実刑判決を受ける可能性があります。
窃盗の被害届は取り下げられる?その効果とは
被害届の取り下げは可能か
結論から言うと、被害届の取り下げは可能です。
被害者が「加害者を処罰してほしい」という意思を撤回し、警察や検察に対して被害届や告訴を取り下げる手続きを行うことで成立します。
被害届取り下げの効果と不起訴処分の関係
被害届が取り下げられると、検察官は「当事者間で事件が解決している」と判断しやすくなります。
その結果、起訴猶予による「不起訴処分」を獲得できる可能性が極めて高くなります。
不起訴になれば、刑事裁判にかけられることはなく、前科もつきません。
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注意点:窃盗罪は非親告罪
注意しなければならないのは、窃盗罪は「非親告罪」であるという点です。
非親告罪とは、被害者の告訴がなくても起訴できる犯罪のことを指します。
つまり、被害届が取り下げられたからといって、法的に必ず捜査が終了したり不起訴になったりするわけではありません。
しかし、実務上は被害届の取り下げが検察官の判断に非常に大きな影響を与えます。
被害届を取り下げるための唯一の方法「示談交渉」
示談交渉の具体的な流れ
被害届を取り下げてもらうための最も有効かつ現実的な方法が「示談」です。示談交渉の一般的な流れは以下の通りです。
- STEP1:被害者への謝罪と被害弁償
まずは被害者に対して真摯に謝罪を行い、盗んだ品の返還や被害額の弁償を提案します。
被害者の処罰感情を和らげることが、示談の第一歩となります。 - STEP2:示談金の交渉と相場
被害弁償に加えて、精神的苦痛に対する慰謝料などを含めた「示談金」の額を交渉します。
窃盗の示談金の相場は、被害額に加えて数万円〜30万円程度が目安とされることが多いですが、事件の性質や被害者の感情によって大きく変動します。 - STEP3:示談書の作成と締結
双方が示談内容に合意したら、示談書を作成します。
示談書には、示談金の金額や支払い方法に加えて「被害届を取り下げる」「これ以上の処罰を望まない(宥恕条項)」という文言を必ず盛り込むことが重要です。 - STEP4:被害届の取り下げ
示談が成立した後、被害者から警察または検察へ「被害届の取下書」を提出してもらいます。
これにより、捜査機関に示談の成立と処罰感情の喪失を正式に伝えることができます。
示談交渉はいつまでに行うべきか
示談交渉は、早ければ早いほど良いです。
逮捕前であれば逮捕を防げる可能性があり、逮捕後であれば勾留を防ぐ、あるいは起訴される前(逮捕から最長23日以内)に示談が成立すれば、不起訴処分となる可能性が高まります。
起訴決定後に示談が成立しても前科を避けることは難しいため、スピードが命となります。
示談交渉を弁護士に依頼すべき理由
- 加害者本人では交渉が難しいケースが多い
窃盗の被害者は加害者に対して強い怒りや恐怖を抱いており、直接の連絡や面会を拒否されることがほとんどです。
また、捜査機関は加害者本人に対して被害者の連絡先を教えることはありません。 - 逮捕・勾留のリスクを低減できる
弁護士が介入し、示談交渉を進めていることを捜査機関に伝えることで、逃亡や証拠隠滅の恐れがないと判断されやすくなり、逮捕や長期の身柄拘束(勾留)を回避できる可能性が高まります。 - 適切な示談条件で解決できる可能性が高まる
弁護士は法律の専門家として、過去の判例や相場に基づいた適正な示談金を提示し、冷静に交渉を進めることができます。
法的に有効な示談書を確実に作成し、「被害届の取り下げ」の条項も漏れなく盛り込むことが可能です。 - 家族や職場への影響を最小限に抑えるサポート
早期に弁護士が介入して示談をまとめ、逮捕や起訴を防ぐことができれば、事件が職場や学校、周囲の人に知られるリスクを最小限に抑えることができます。
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窃盗の被害届に関するよくある質問
Q. 被害届を取り下げてもらえば、必ず不起訴になりますか?
必ずとは言い切れません。
窃盗罪は非親告罪であるため、被害届が取り下げられても検察官の判断で起訴される可能性はゼロではありません。
しかし、初犯で被害額がそれほど大きくなく、示談と被害届の取り下げが完了していれば、不起訴になる可能性は非常に高くなります。
Q. 示談金が払えない場合はどうなりますか?分割払いは可能?
示談金が一括で払えない場合、被害者が合意すれば分割払いも可能です。
ただし、被害者としては一括払いを望むことが多く、交渉が難航する可能性があります。
弁護士に間に入ってもらうことで、現実的な支払い計画を提示し、納得してもらいやすくなります。
Q. 家族や会社に知られずに解決することはできますか?
逮捕される前に弁護士に依頼し、迅速に示談を成立させて被害届の提出を防ぐ、あるいは取り下げてもらうことができれば、警察の介入を最小限にし、家族や会社に知られずに解決できる可能性が高まります。
Q. 被害届が出されているか確認する方法はありますか?
加害者本人が警察に問い合わせても、被害届の有無を教えてもらえることはほとんどありません。
弁護士であれば、警察に問い合わせて状況を確認したり、被害者側と接触して状況を把握したりすることが可能な場合があります。
まとめ:窃盗事件は早期の弁護士相談が解決への鍵
窃盗事件を起こしてしまった場合、放置すれば逮捕や起訴、そして前科がつくという重いペナルティが待っています。
これを回避するためには、被害者との示談を成立させ、被害届を取り下げてもらうことが最も有効な手段です。
しかし、加害者本人が示談交渉を行うことは極めて困難です。
窃盗事件を起こしてしまい不安な日々を過ごしている方は、手遅れになる前に、刑事事件や示談交渉に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。
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