前科がバレたら会社はクビ?懲戒解雇の可能性と前科回避のためにできること
2026年02月24日

「警察の捜査を受けているが、もし有罪(前科)になったら今の仕事を失ってしまうのだろうか」
「会社に知られて、これまで築いてきたキャリアに影響が出るのではないか……」
事件を起こしてしまった場合、多くの方が仕事や将来への影響について強い不安を抱えます。
結論からお伝えすると、有罪判決を受けて前科がついた場合、就業規則の内容や事案の内容によっては、懲戒処分や懲戒解雇に至る可能性があります。
もっとも、すべてのケースで直ちに解雇になるわけではなく、個別事情によって判断されます。
この記事では、どのような場合に解雇リスクが高まるのか、そして仕事への影響をできる限り抑えるために何ができるのかを、刑事事件に注力する弁護士の視点から解説します。
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前科がつくと懲戒解雇になるのか?
有罪判決(罰金刑・執行猶予付き判決・実刑など)が確定すると「前科」がつきます。
前科がついた場合の会社の対応は、主に就業規則の内容を基準に判断されます。
多くの企業では、就業規則に以下のような規定が設けられています。
・会社の名誉や信用を著しく損なう行為があったとき
前科がつくと、これらの規定に該当すると判断される可能性があります。
ただし、処分の内容(戒告・減給・出勤停止・諭旨解雇・懲戒解雇など)は、事件の内容や影響の程度、勤務状況などを総合的に考慮して決められるのが一般的です。
処分が重くなりやすい代表的なケース
特に次のような場合は、会社が重い処分を検討する傾向があります。
業務に直接関連する犯罪
・顧客情報を不正に持ち出した
・業務上の立場を利用して不正行為をした
このように会社へ直接的な損害や信用低下を与えた場合は、厳しい処分につながる可能性があります。
社会的評価への影響が大きい犯罪
重大犯罪や、社会的非難が強いとされる犯罪(性犯罪、重大な飲酒運転など)は、報道や風評によって会社のイメージに影響が及ぶ場合があります。そのため、事案の内容次第では懲戒解雇が検討されることもあります。
もっとも、事案の軽重、反省状況、示談の有無などによって結果は大きく異なります。
特に社会的非難が強い性犯罪(盗撮など)のケースについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
前科が与える将来的な影響
仮に退職に至らなかった場合でも、前科は今後のキャリアに一定の影響を及ぼす可能性があります。
履歴書の賞罰欄
履歴書に賞罰欄がある場合、有罪判決が確定していれば記載義務が生じます。虚偽の記載をすると、後に発覚した場合にトラブルとなる可能性があります。
資格・業務制限
医師、看護師、保育士、警備員など、一部の職種では「罰金刑以上の前科」がある場合に資格制限(欠格事由)が設けられていることがあります。制限内容や期間は資格ごとに異なります。
仕事への影響を抑えるために重要な「不起訴処分」
「できる限り仕事への影響を抑えたい」とお考えであれば、そもそも前科をつけないこと、すなわち不起訴処分を目指すことが重要です。
不起訴になれば前科はつかない
検察官が「起訴しない」と判断する処分を不起訴処分といいます。
不起訴となれば裁判は開かれず、有罪判決も出ません。そのため前科はつきません。
有罪判決を前提とする就業規則の場合、不起訴であれば懲戒解雇の根拠がなくなる可能性が高まります。
不起訴を獲得するためには「早期の示談成立」
不起訴を目指すうえで重要になることが多いのが、早期の示談成立です。
被害者がいる事件では、
・適切な賠償
・被害者の処罰感情の緩和
といった事情が、検察官の判断に影響することがあります。
もっとも、示談は必ず成立するものではなく、事件の内容や証拠状況なども総合的に考慮されます。そのため、早い段階で弁護士に相談することが重要です。
【FAQ】前科と仕事に関するよくある質問
Q. 取り調べを受けただけで前科になりますか?
いいえ。警察の取り調べを受けただけでは前科にはなりません。前科になるのは、検察官に起訴され、裁判で有罪判決が確定した場合です。
起訴されるかどうかは「取り調べ段階でどのような対応をしたか」「示談が成立しているか」などによって大きく左右されます。
早い段階で弁護士に相談することで、不起訴を目指す具体的な方針を立てることができます。
Q. 会社に知られずに示談を進めることは可能ですか?
在宅事件(逮捕されていない事件)の場合、適切に対応すれば会社に知られずに解決できる可能性はあります。
もっとも、ご本人が直接被害者に連絡を取るとトラブルになるおそれがあります。弁護士が代理人として間に入ることで、被害者と適切な距離を保ちながら示談交渉を進めることができます。
会社への影響を最小限に抑えるためにも、自己判断で動くのではなく、まずは弁護士に状況を整理してもらうことが重要です。
Q. 前科がつくかどうかはいつ決まりますか?
起訴され、裁判で有罪判決が確定した時点で前科となります。
事件が検察官に送致された後、比較的短い期間で起訴・不起訴が判断されることが多いため、その間にどのような弁護活動ができるかが重要になります。
示談の成立や反省状況の整理など、起訴前にできる対応は限られた時間の中で進める必要があります。
「まだ起訴されていないから大丈夫」と考えるのではなく、判断が下る前の段階で弁護士に相談することが、結果を左右するポイントになります。
早めの相談が将来への影響を左右します
「仕事への影響をできるだけ抑えたい」
「前科を回避できる可能性があるなら、早めに動きたい」
刑事事件では、初動対応が結果を大きく左右します。
起訴前の段階で弁護士が介入することで、示談交渉や検察官への意見提出など、取れる対応の幅が広がります。
当事務所では、ご相談者様の生活や仕事への影響をできる限り抑えることを重視し、適切な弁護活動を行っています。まずは現在の状況についてご相談ください。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。
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