すぐ怒る旦那に疲れたから離婚したい!?専門弁護士が解説

最終更新日: 2024年09月18日

  • すぐキレる旦那との離婚は可能なのか
  • すぐキレる旦那と離婚しないことで、被るリスクは?
  • すぐキレる旦那との離婚を考えたときにやるべきこと

「怒り始めると手がつけられない」という旦那を持つ妻は常に気を使って生活をしていることでしょう。このような旦那は、すぐキレる傾向があるうえに、何がきっかけでキレるのかもわからない傾向があります。すぐキレる旦那と生活をともにすることに疲れて、離婚を考える方もいます。

そこで今回は、すぐキレる旦那と離婚するために必要な基礎知識・離婚しないと被るリスク・必要な準備について解説します。

本記事のポイントは以下です。お悩みの方は詳細を弁護士と無料相談することが可能です。

  • すぐキレる旦那との離婚は、相手も合意すればできる。できない場合は調停・裁判へと発展する可能性もある
  • すぐキレる旦那によって「暴力・暴言を振るわれる」「心身の健康を損なう」「子どもの身に危険が及ぶ可能性がある」といったリスクを被る可能性がある
  • すぐキレる旦那との離婚を考えているなら、「キレたときの状況の記録」「離婚成立までの流れを把握」「無理せず弁護士に相談」の3つが大切

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この記事を監修したのは

代表弁護士 春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
第一東京弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内総合法律事務所勤務
春田法律事務所開設

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すぐ怒る旦那に疲れた!キレる理由は?

旦那がすぐキレる理由は、さまざまです。キレる要素は1つであったり、いくつもの要素が絡み合っている場合もあります。ここでは、旦那がすぐキレる理由を、以下の7つから解説します。

  • 肉体的に疲れている
  • ストレスが溜まっている
  • 心の病気
  • プライドが高い
  • 感情のコントロールができない
  • 被害者意識が高い
  • 相手をコントロールしたいと思っている

1つずつ見ていきましょう。

肉体的に疲れている

旦那がすぐキレる理由の1つ目は、肉体的に疲れていることです。

すぐキレる旦那の怒りには、日々仕事に追われて肉体的な疲れが影響していることが考えられます。

仕事で追い込まれたり、仕事で嫌なことがあったりすると、そのことが頭から離れなくなりモヤモヤ・イライラが溜まるものです。普段許せることであっても、このような場合はすぐキレる原因につながる可能性もあります。

特に中間管理職となる30代から40代は、上からも下からも仕事が押し寄せてくることがあるため、板挟みの状況になりやすい傾向にあります。そのため「以前よりも旦那がキレやすくなった」と感じることもあるでしょう。

旦那がキレやすいのは、体力的に余裕がなくなっていることが原因の1つといえます。

ストレスが溜まっている

旦那がすぐキレる理由の2つ目は、ストレスが溜まっていることです。

ストレスフルになると怒りっぽくなる傾向を持つ人は少なくありません。普段は聞き流すことができることでも、ストレスが溜まってくると、キレる要素の1つとなる可能性があります。

旦那がキレやすくなったと感じるようなときは、人事異動があったり昇進したりして環境に変化があったことが要因として考えられます。仕事だけではなく、家庭内・その他の人間関係からもストレスを受けている可能性もあります。

心の病気

旦那がすぐキレる理由の3つ目は、 心の病気です。

旦那がキレやすいと感じた場合に疑うことの1つとして、心の病気があります。キレる症状が目立つ病気としては、うつ病・双極性障害(躁うつ病)・統合失調症・不眠症、強迫性障害等の病気が考えられます。

特に「非定型うつ病」の場合は、気分の浮き沈みが激しく、嫌なことで落ち込む一方、うれしいことがあると突然気分が晴れて興奮します。非定型うつでは気分の上下がまったく読めないため、対応する妻は一段と気を遣うことになります。

プライドが高い

旦那がすぐキレる理由の4つ目は、プライドが高いことです。

すぐキレる旦那は、「自分が正しい」というプライドを持っている傾向があります。そのため、自分が持っている判断力・知識に自信を持ち、マウントを取りたいと考えている可能性があります。

このような旦那に対して、プライドを傷つけるような言葉を言うと、キレてしまう恐れがあります。

すぐにキレる旦那は、自分が人よりも優秀であり、他人の正しさを認めない傾向があるといえます。

感情のコントロールができない

旦那がすぐキレる理由の5つ目は、感情のコントロールができないことです。

感情がコントロールできない原因として、幼い頃のトラウマ・更年期障害などさまざまな原因が考えられます。

トラウマとは、「個人で対処できないほどの圧倒されるような体験によってもたらされる心の傷」のことをいいます。たとえば、仕事で上司から叱責されたり緊張が続いたりする場面において、その状況がトラウマへの刺激となり、突然キレてしまうことにつながる可能性があります。

また、更年期障害では、男性ホルモンであるテストステロンの低下によってキレやすさを引き起こしやすくなるとされています。

いずれの状態も、個人でのコントロールが難しいといえます。

出典:困った人は、困っている人 | 国立研究開発法人 科学技術振興機構

被害者意識が高い

旦那がすぐキレる理由の6つ目は、 被害者意識が高いことです。

すぐキレる旦那は実は、被害者意識を持っている可能性があります。「こんなに頑張っているのに誰も認めてくれない」「自分のことをわかってくれない」など、他者が自分の考えていることを察してくれないことに不満を持つ傾向があるのです。

このような旦那は「妄想性パーソナリティ障害(PPD)」の可能性もあります。妄想性パーソナリティ障害とは、他者が信頼できず、何の根拠もなく「他者が自分を陥れようとしている」と思い込んでしまう病気です。

自分の正しさを証明するために、妻に何度も問う傾向がある場合は、妄想性パーソナリティ障害を疑ってしまうでしょう。

相手をコントロールしたいと思っている

旦那がすぐキレる理由の7つ目は、相手をコントロールしたいと思っていることです。

すぐキレる旦那は、プライドが高く、気に入らないことがあると怒りで相手をコントロールしようとすることがあります。

たとえば、旦那がキレたとき、妻は悪くなくても「ごめんね」と謝ってしまいます。その後も引き続き、旦那の機嫌を損ねないように気を遣い、旦那のいいなりになってしまうことがあるでしょう。

すぐキレる旦那は、妻に恐怖心を植え付けて、コントロールすることを真の目的としています。

旦那に怒られる・すぐにキレて怖いから言い返せなくなってしまう妻を、思い通りに支配することで、優越感を覚えている可能性があるのです。

これらの状態は、有形化された暴力はなくとも、心理的な暴力で人を支配したり傷つけたりする、モラハラの一種ともいえます。

すぐ怒る旦那に疲れた!離婚しないことで被るリスク

すぐキレる旦那と一緒に生活していても、妻は我慢すればいいと思い込み、離婚を決断できないことも少なくありません。しかし、離婚しないことで被害が拡大する可能性もあるのです。ここでは、すぐキレる旦那と離婚しないことで被るリスクを、以下の3点から解説します。

  • 暴力・暴言を振るわれる
  • 心身の健康を損なう
  • 子どもの身に危険が及ぶ可能性がある

1つずつ見ていきましょう。

暴力・暴言を振るわれる

すぐキレる旦那と離婚しないことで被るリスクの1つ目は、暴力・暴言を振るわれることです。

すぐキレる旦那は、どのようなことに対して不満を持ち、何でキレるのかわからない傾向があります。その日の気分で妻の言動が気になったり、ちょっとしたことに抑止が効かずキレたりすることもあり、常に暴力・暴言の危険にさらされている状態が続くことが考えられます。

そのため、ケガや精神的な傷を負う可能性もあります。

心身の健康を損なう

すぐキレる旦那と離婚しないことで被るリスクの2つ目は、心身の健康を損なうことです。

すぐキレる旦那に耐えようとして、一緒に過ごすことは、日常生活の中で緊張を強いられることになります。妻は気付かないうちに心身が疲弊し、健康を損なってしまう可能性があります。

また、妻だけではなく子どもへの影響も与えかねません。旦那が妻に怒鳴ったり・叱責したりする姿がトラウマとなって子どもに残る懸念もあります。

子どもの身に危険が及ぶ可能性がある

すぐキレる旦那と離婚しないことで被るリスクの3つ目は、子どもの身に危険が及ぶ可能性があることです。

すぐキレる旦那は、自分の感情をコントロールできないだけではなく、行動を自分では止められない可能性があります。そのため、キレ始めたら誰にも止められなくなり、暴言だけでなく、暴力に及ぶことも考えられるのです。

暴言・暴力は妻だけではなく子どもにも向かうことが考えられます。子どもの身に何かあってからでは遅いのです。キレる旦那には我慢せずに、早急に手を打つ必要があるといえます。

すぐにキレる旦那との離婚を考えたときにやるべきこと

最後に、すぐキレる旦那との離婚を考えたらやるべきことを、以下の3点から解説します。

  • キレたときの状況を記録しておく
  • 離婚成立までの流れを把握しておく
  • 一人で無理せず弁護士に相談する

1つずつ見ていきましょう。

キレたときの状況を記録しておく

すぐキレる旦那との離婚を考えたらやるべきことの1つ目は、キレたときの状況を記録しておくことです。

すぐキレる旦那であっても、外面がよく普段はおとなしい傾向があり、周囲には「優しそうな人」と認識されている可能性があります。そのため、相談しても「そんな人には見えない」など取り合ってもらえないことが考えられます。

すぐキレる旦那と離婚を考えたら、キレているときの状況を動画で撮影したり、音声を録音して証拠を残しておくことがおすすめです。これらが難しい場合は、状況をメモしたり日記にして記録を残しておくとよいでしょう。

万が一、ケガをした場合は病院へ行き診断書を書いてもらうようにしましょう。

離婚成立までの流れを把握しておく

すぐキレる旦那との離婚を考えたらやるべきことの2つ目は、離婚成立までの流れを把握しておくことです。

離婚を成立させるためには、家を出たり別居したりするだけではいけません。お互いが話し合い、離婚に対して合意をする必要があります。

しかし、キレやすい旦那の場合、冷静な話し合いが難しいことも考えられます。話し合いが困難であれば、裁判所の手続きも必要になります。第三者である調停委員の介入で合意を調整する調停離婚・裁判上の離婚などがあります。

お互いがすぐに合意できない場合は、離婚が成立するまでの期間が長期化する可能性が高まります。

一人で無理せず弁護士に相談する

すぐキレる旦那との離婚を考えたらやるべきことの3つ目は、一人で無理せず弁護士に相談することです。

すぐキレる旦那と離婚を考えても、話を切り出す前に弁護士に相談しておくことがおすすめです。一人で決断して話をしても、すぐキレる旦那は受け入れないだけでなく、暴言・暴力によって妻をコントロールし始める可能性があります。

また、その状況に対して何も言えなくなってしまったり、子どもにも危険が及んだりする可能性があるためです。

弁護士に事前に相談することで、どのように話を進めるとよいか、また今後どのような展開になる可能性があるか、どのような対応が必要かなど、アドバイスを受けることが可能です。

また、弁護士に依頼すれば、調停離婚・裁判離婚になってもサポートが受けられるため安心です。

まとめ

今回は、すぐキレる旦那と離婚するために必要な基礎知識・離婚しないと被るリスク・必要な準備について解説しました。

すぐキレる旦那は、さまざまな理由でキレやすくなっている可能性があります。肉体的な疲労・ストレス・心の病気や、自身の性質としてプライドが高いこと・感情のコントロールができないこと、・被害者意識が強いことなどがあります。

このような旦那は、妻を自分より下に見る傾向があり、妻をコントロールしようしてしまいます。コントロールが長引くと、妻は心身ともに疲弊し大切な我が子を守れなくなってしまう可能性もあるのです。

すぐキレる旦那に対して、我慢を続ける必要はありません。離婚を検討することも必要です。離婚の専門家である弁護士に早めに相談して、解決へと前進していくことをおすすめします。

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