リベンジポルノで逮捕?弁護士が解説する削除と示談交渉の流れ
最終更新日: 2026年04月10日

元交際相手との私的な写真や動画をネットに公開してしまった…。
「リベンジポルノ」は、軽い気持ちで行ったとしても、被害者に深刻な精神的苦痛を与えるだけでなく、あなた自身が逮捕され、重い刑事罰を科される可能性がある重大な犯罪です。
もしあなたがリベンジポルノに当たる行為をしてしまい、「逮捕されたらどうしよう」「前科がついてしまうのか」と不安な日々を過ごしているなら、一刻も早く弁護士に相談すべきです。
この記事では、リベンジポルノ問題に詳しい弁護士の視点から、問われる罪、逮捕の可能性、逮捕後の流れ、そして事態を穏便に解決するための具体的な対処法まで、詳しく解説します。
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リベンジポルノとは?問われる罪と逮捕の可能性
リベンジポルノに該当する行為とは
「リベンジポルノ」とは、一般的に、元恋人などから同意なく私的な性的画像や動画を公表・拡散される被害を指す言葉です。
法律上は「私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律」(通称:リベンジポルノ防止法)によって規制されています。
この法律における「私事性的画像記録」とは、具体的に以下のようなものを指します。
- 性的な部位(性器、肛門、乳首など)が写っている写真や動画
- 性交やわいせつな行為の様子が写っている写真や動画
- 下着姿などで性的に人の羞恥心を害する姿態が写っている写真や動画
これらの画像や動画を、相手の同意なくインターネット上のウェブサイト、SNS、掲示板などに投稿する行為はもちろん、不特定多数の人にメールやメッセージアプリで送信する行為も処罰の対象となります。
「リベンジ」という言葉から復讐目的の行為が連想されますが、動機は問われません。
好奇心、金銭目的、あるいは第三者が面白半分で拡散した場合でも、リベンジポルノに該当し、罪に問われます。
リベンジポルノで問われる罪
リベンジポルノ行為は、主に以下の犯罪に問われる可能性があります。
弁護士に相談することで、ご自身のケースがどの罪に該当し、どの程度の処罰が見込まれるかを具体的に把握できます。
- 私事性的画像記録提供等罪(リベンジポルノ防止法)
不特定多数の人が閲覧できる状態にすると「公表罪」が成立し、「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」が科されます。
特定の個人やグループに提供した場合は「提供罪」となり、「1年以下の懲役または30万円以下の罰金」に処されます。 - 名誉毀損罪(刑法230条)
リベンジポルノの公開は、被害者の社会的評価を著しく低下させる行為です。
そのため、リベンジポルノ防止法違反に加えて名誉毀損罪が成立する可能性があります。
法定刑は「3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金」です。 - 脅迫罪(刑法222条)
「言うことを聞かないと写真をばらまくぞ」などと、画像の公開をちらつかせて相手を脅した場合、脅迫罪が成立します。
法定刑は「2年以下の懲役または30万円以下の罰金」です。
これらの罪はそれぞれ独立しているため、複数の罪が成立し、より重い刑罰が科される「併合罪」となるケースも少なくありません。
リベンジポルノで逮捕されるケース
リベンジポルノを行ったからといって、必ずしも全員が逮捕されるわけではありません。しかし、以下のようなケースでは逮捕される可能性が非常に高まります。
- 被害者が警察に被害届や告訴状を提出した:
被害者が警察に相談し、正式に処罰を求める意思を示した場合、警察は捜査を開始し、加害者の特定に動きます。 - 証拠隠滅や逃亡のおそれがあると判断された:
警察からの連絡を無視したり、投稿した画像や動画を慌てて削除したり、スマートフォンを破棄したりする行為は、「証拠隠滅のおそれあり」と見なされ、逮捕の理由になります。 - 被害の拡散状況が深刻である:
画像が多数のサイトに転載されるなど、被害が広範囲に及んでいる場合、事態の悪質性が高いと判断され、逮捕に至る可能性が高まります。
逮捕されると、長期間身柄を拘束され、会社や学校に行けなくなるなど、社会生活に計り知れないダメージを受けます。そうなる前に、弁護士へ相談することが極めて重要です。
リベンジポルノで逮捕された後の流れ
万が一、リベンジポルノで逮捕されてしまった場合、刑事手続きは以下の流れで進みます。各段階で弁護士がどのようなサポートができるかを知っておくことが大切です。
警察による取り調べ(逮捕後48時間以内)
逮捕されると、まず警察署の留置場に身柄を拘束され、警察官による取り調べを受けます。
この48時間以内に、警察は事件を検察官に送致(送検)するか、釈放するかを判断します。
逮捕直後から弁護士(私選弁護人)を呼ぶことができ、今後の見通しや取り調べへの対応についてアドバイスを受けられます。
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検察への送致と勾留請求(送致後24時間以内)
事件が検察官に送られると、検察官は24時間以内に、さらに身柄拘束を続ける「勾留」を裁判所に請求するか、釈放するかを判断します。
弁護士は、検察官や裁判官に対し、勾留の必要性がないことを主張する意見書を提出するなどして、早期釈放を目指します。
勾留と捜査(最大20日間)
裁判所が勾留を認めると、原則10日間、身柄拘束が続きます。
さらに捜査が必要と判断されれば、最大10日間延長され、合計で最大20日間、警察署の留置場で過ごすことになります。
この間、会社や学校を無断で休むことになり、解雇や退学のリスクが現実のものとなります。
弁護士は、勾留決定に対する不服申し立て(準抗告)を行うなど、身柄解放に向けた活動を継続します。
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起訴・不起訴の決定
勾留期間が満了するまでに、検察官はあなたを刑事裁判にかける「起訴」か、かけない「不起訴」かを最終的に決定します。
不起訴処分となれば、刑事裁判は開かれず、前科もつきません。
リベンジポルノ事件で不起訴を獲得するためには、後述する被害者との示談成立が極めて重要な鍵となります。
逮捕を回避し事態を収束させるための対処法
リベンジポルノ行為をしてしまった場合、逮捕や起訴を回避し、事態を穏便に収束させるために、ただちに取るべき行動があります。
ただし、自己判断で動くと事態を悪化させる危険もあるため、必ず弁護士に相談しながら進めるようにしてください。
投稿した画像や動画を削除する
まず、被害の拡大を防ぐために、投稿した画像や動画を速やかに削除することが重要です。
しかし、削除しただけでは犯罪の事実が消えるわけではありません。
また、警察の捜査が始まった後に削除すると「証拠隠滅」と見なされ、逮捕の可能性を高めるリスクもあります。
削除の方法が分からない、複数のサイトに拡散しているといった場合は、専門家である弁護士に削除請求を依頼するのが確実です。
被害者との示談交渉を進める
逮捕や起訴を回避するために、最も効果的な方法が「被害者との示談」です。
示談とは、加害者が被害者に謝罪し、示談金を支払うことで、当事者間で問題を解決する合意を指します。
しかし、加害者が直接被害者に連絡を取ろうとしても、被害者の怒りや恐怖から交渉を拒絶されたり、感情的になって話が進まなかったりするケースがほとんどです。
また、法外な示談金を要求されるリスクもあります。
公平な第三者であり、法律の専門家である弁護士が間に入ることで、被害者も冷静に交渉に応じやすくなります。
弁護士は、適切な示談金の額を算定し、被害届の取下げや加害者を許すという「宥恕(ゆうじょ)文言」を含む示談書を作成することで、不起訴処分の獲得を強力に後押しします。
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警察に自首する
まだ警察が事件を認知していない段階であれば、自ら警察署に出頭して罪を告白する「自首」も選択肢の一つです。
自首が成立すれば、刑が軽くなる可能性があります。
しかし、自首したからといって必ず逮捕されないという保証はなく、そのまま逮捕されるケースもあります。
どのタイミングで、どのような証拠を持って、どう話すかなど、戦略的な準備が不可欠です。
自首を検討する場合は、まず弁護士に相談し、弁護士と一緒に出頭(同行自首)することをお勧めします。
弁護士が同行することで、不当な取り調べを防ぎ、逮捕を回避できる可能性も高まります。
リベンジポルノ問題を弁護士に相談・依頼するメリット
リベンジポルノ問題は、時間との勝負です。
少しでも早く弁護士に相談・依頼することで、あなたが得られるメリットは計り知れません。
逮捕・勾留の回避や早期釈放が期待できる
弁護士は、捜査機関に対して「逃亡や証拠隠滅のおそれがないこと」「被害者との示談交渉を進めていること」などを具体的に主張し、逮捕や勾留をしないよう働きかけます。
万が一逮捕されても、勾留請求をしないよう検察官に意見したり、勾留決定に対して準抗告を行ったりすることで、早期の身柄解放を目指すことができます。
被害者との示談交渉をスムーズに進められる
前述の通り、当事者同士での示談交渉は極めて困難です。
弁護士が代理人となることで、被害者の感情的な反発を和らげ、冷静な話し合いの場を設けることができます。
弁護士は、法的な観点から適切な示談条件を提示し、あなたにとって不利益が大きくなりすぎないよう交渉を進めます。
示談が成立すれば、不起訴処分となる可能性が飛躍的に高まります。
投稿の削除請求を迅速に行ってくれる
被害の拡大は、被害者の苦しみを増大させるだけでなく、あなたの刑事処分を重くする要因にもなります。
弁護士は、ウェブサイトの管理者やサーバーの運営会社に対し、法律に基づいた手続き(送信防止措置依頼)を迅速に行い、画像の削除を求めます。
個人で対応するよりも、はるかにスピーディかつ確実に削除を実現できる可能性が高まります。
精神的な負担を軽減できる
「いつ逮捕されるかわからない」という恐怖や、将来への不安、被害者への罪悪感など、加害者が抱える精神的ストレスは想像を絶するものがあります。
弁護士に依頼すれば、法的な見通しや今すべきことが明確になり、一人で抱え込む状況から解放されます。
今後の手続きを全て任せられる専門家がいるという事実は、大きな精神的な支えとなるでしょう。
リベンジポルノに関するよくある質問
同意の上で撮影した写真や動画を公開しても罪になりますか?
はい、罪になります。
「撮影すること」に同意があったとしても、それは「公開すること」への同意にはなりません。
相手の明確な同意なく、私的な性的画像を公開すれば、リベンジポルノ防止法違反に問われます。安易な考えで公開することは絶対にやめてください。
リベンジポルノの示談金の相場はいくらですか?
示談金の額に決まった相場はありませんが、一般的には数十万円から数百万円程度になることが多いです。
金額は、以下のような様々な事情を考慮して決定されます。
- 画像の悪質性(顔がはっきり写っているかなど)
- 拡散の範囲や期間
- 被害者が受けた精神的苦痛の度合い
- 被害者の社会的地位
- 加害者の反省の態度や資力
個別の事案に応じた適切な示談金額については、弁護士に相談して判断を仰ぐのが最善です。
家族や会社に知られずに解決することは可能ですか?
可能性はあります。
弁護士に早期に依頼し、逮捕・勾留を回避して在宅捜査のまま不起訴処分を獲得できれば、家族や会社に知られることなく事件を終結させられる可能性は十分にあります。
しかし、逮捕・勾留されて長期間身柄を拘束されたり、事件が報道されたりすれば、秘密にしておくことは極めて困難になります。
だからこそ、発覚する前、あるいは発覚後すぐに行動を起こすことが何よりも重要なのです。
まとめ
リベンジポルノは、被害者の尊厳を著しく傷つける許されない行為であり、加害者には厳しい社会的・法的制裁が待っています。
軽い気持ちで行ってしまった場合でも、放置すれば逮捕され、前科がつき、あなたの人生を大きく狂わせてしまう可能性があります。
もしあなたがリベンジポルノに当たる行為をしてしまい、深い後悔と不安の中にいるのであれば、決して一人で悩まないでください。
事態を最小限のダメージで収束させるためには、専門家である弁護士の力が不可欠です。
多くの法律事務所では、初回相談を無料で行っています。
まずは勇気を出して、リベンジポルノなどの刑事事件に詳しい弁護士に連絡し、現状を正直に話すことから始めてください。
それが、あなた自身と被害者の未来を守るための、確実な第一歩です。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。
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