夫が逮捕されたら会社に知られる?警察からの連絡の有無や解雇を防ぐための対応を弁護士が解説

2026年02月18日

夫が逮捕されたら会社に知られる?警察からの連絡の有無や解雇を防ぐための対応を弁護士が解説

「夫が突然家に帰ってこない」「警察から逮捕の連絡が入った」
もしご主人が逮捕されてしまった場合、真っ先に心配されることの一つが、「会社に知られてしまい、仕事を失うのではないかという点ではないでしょうか。

結論から申し上げますと、逮捕されたとしても、警察から勤務先へ直接連絡が入ることは、原則としてありません。

もっとも、それだけで安心できるわけではありません。
逮捕に伴う長期間の欠勤や、事件内容によっては実名報道が行われることで、結果的に会社に知られてしまうケースも少なくないためです。

会社に知られないまま事態を収拾し、職場復帰を目指すためには、逮捕直後の初期対応が非常に重要になります。
この記事では、夫の逮捕が会社に知られてしまう主なパターンと、解雇のリスクを抑えるためにご家族や弁護士ができる対応について解説します。

この記事を監修したのは

代表弁護士 春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
第一東京弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
宅地建物取引士

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夫が逮捕されたら会社に知られる?警察から連絡は来るのか

逮捕された事実を、警察が勤務先へ伝えることはあるのでしょうか。

原則:警察から会社へ連絡が入ることはない

警察には守秘義務があるため、捜査対象者が逮捕された事実を、正当な理由なく第三者(勤務先を含む)に伝えることはありません。

取調べの中で勤務先を確認されることはありますが、これは捜査資料として記録するためのものであり、通常の事件であれば、その確認のために会社へ連絡が入ることは極めて稀です。

例外的に会社に連絡が入る可能性があるケース

もっとも、以下のような場合には、警察から会社へ連絡が入ったり、捜査が及んだりする可能性があります。

  • 事件が業務に関連している場合
    (例:会社資金の横領、業務中の重大な交通事故など)
  • 夫が公務員である場合
    (法令や内部規程に基づき、所属先へ通報されることがあります)
  • 逮捕の現場が職場であった場合
  • 職場に証拠品があり、押収が必要な場合

警察からの連絡以外で会社に知られてしまう主な原因

警察から直接連絡がなくても、会社に逮捕を知られてしまう最大の要因は、本人が出勤できなくなる期間が生じることにあります。

長期間の欠勤や連絡不能の状態

逮捕されると、警察署の留置施設に収容され、携帯電話などは一時的に使用できなくなります。
そのため、本人から会社へ連絡を取ることは困難になります。

適切な対応をしないまま欠勤が続くと、会社側は「重大なトラブルが起きているのではないか」と懸念し、警察に問い合わせるなどして事実が判明する可能性があります。

実名報道(ニュース・新聞など)

事件の内容や社会的影響の大きさによっては、テレビやインターネットニュースで実名報道が行われることがあります。
特に近年は情報の拡散が早く、同僚や取引先が報道を見て会社に伝えることで、勤務先に知られてしまうケースも見受けられます。

家族の対応による影響

会社からの問い合わせに対し、動揺した状態で「逮捕された」とそのまま伝えてしまうケースもあります。
もちろん、最終的には誠実な対応が必要になる場合もありますが、逮捕直後の段階で、すべてを詳しく説明する必要があるとは限りません。
初期対応を誤ることで、結果的に不利な状況を招いてしまうこともあります。

会社への対応を含め、夫が警察に逮捕された直後にご家族がすべきこと・できる対応については、こちらの記事も合わせてご一読ください。

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逮捕された場合、会社は解雇できるのか

「逮捕されたらすぐに解雇されるのでは」と不安に思われる方も多いですが、逮捕されたという事実だけを理由に解雇することは、法律上問題となる可能性が高いです。

「逮捕=犯人」ではない

日本の法律では「推定無罪の原則」があり、裁判で有罪が確定するまでは「罪を犯していない人」として扱われます。逮捕はあくまで「逃亡や証拠隠滅を防ぐための手続き」であり、処罰ではないからです。

現実的に生じやすいリスク

一方で、現実には次のような理由から、退職を余儀なくされるケースもあります。

  • 欠勤が長期化したことによる懲戒処分
  • 職場環境や本人の心理的負担から、結果的に退職を選択するケース

そのため、できるだけ早く身柄拘束を解かれ、職場に戻れる状態を作ることが、雇用を守る上で重要になります。

会社に知られない形で解決を目指すために弁護士へ相談を

会社への影響を最小限に抑えるためには、逮捕後できるだけ早い段階で弁護士に相談することが大切です。

早期釈放を目指した対応

逮捕から72時間以内に検察官や裁判官に対して「逃亡の恐れはない」「証拠隠滅はしない」と法的に主張し、「勾留」を阻止する活動を行います。 これが成功すれば、早期に釈放され、そのまま会社に出勤できる可能性があります。これは弁護士だからこそできる活動です。

なお、釈放されて在宅捜査(在宅事件)に切り替わった場合、その後の捜査で会社に知られるリスクや呼び出しの流れについては、以下の記事で詳しく解説しています。

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会社対応に関する具体的な助言

ご家庭や職場の状況に応じて、「どのように連絡を取るべきか」「誰に伝えるべきか」といった点について、具体的なアドバイスを受けることができます。

報道リスクへの対応

警察や検察に対して意見書を提出し、記者への情報提供(実名公表)を控えるよう働きかける活動も行うこともあります。

まとめ:早めの対応がご家族と仕事を守ります

夫が逮捕された場合、会社に知られるかどうかは、身柄拘束が長期化するかどうかが大きな分かれ目になります。

欠勤期間が長くなるほど、会社に事情を隠し通すことは難しくなります。
「仕事への影響をできる限り抑えたい」とお考えの場合は、早めに刑事事件に詳しい弁護士へ相談することをおすすめします。

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