婚前契約書を作成する流れ

婚前契約書を作成する流れ

婚前契約は商取引の契約とは異なり、恋人間で締結されることから、第三者によるチェックが行き届きにくいという特性があります。

このような特性があることから、商取引における契約よりも一層、不当な契約から当事者を保護する必要性が高いのです。

そのため、単にパートナーがサインすればOKということにはならず、その作成プロセスの公平さ・公正さの確保に留意する必要があります。

詳しくは、コラム「婚前契約書を作成する上での留意点①」をご覧ください。

このような観点に留意しつつ、以下、婚前契約書が完成するまでの流れについてご説明します。

1 婚前契約書の作成についてパートナーに相談する

婚前契約書の作成を考えていることについてパートナーに話すのと、弁護士に相談するのといずれを先にするべきかについて決まりはありません。

もっとも、パートナーに婚前契約書を作りたいと話したときに拒絶反応や、誤解もたれることが心配な場合には、先に弁護士に相談をして、婚前契約に関する理解、知識を深めた後にパートナーと話した方がパートナーの了解を得やすいかもしれません。

2 弁護士に相談・依頼

婚前契約について初めて弁護士に相談に行く際は、パートナーと一緒ではなく、一人で相談に行くようにしましょう。

弁護士は利害が対立しうる当事者の双方から相談を受けることが禁止されているからです。

弁護士からは婚前契約をしたい動機・目的を尋ねられ、それが法的に契約可能な事柄なのか、可能な場合にはどのような契約内容になるのか説明されます。

また、仕事内容や家族構成、財産状況など様々なことについて話すことによって、弁護士からその他にも契約内容に盛り込むことが可能な事柄について提案を受けるでしょう

3 婚前契約の内容についてパートナーと話し合う

婚前契約書の案文ができたら、次はその内容をパートナーに検討してもらうことになります。

パートナーに提示して、その目的や内容について説明をすることが多いですが、弁護士から直接パートナーに説明することもあります。

婚前契約書の案文については、パートナーにも十分に検討し、理解し、納得してもらうことが非常に重要です。

よくわからないままにサインしてしまったということになると、後々、婚前契約の有効性を争われる可能性があるからです。

したがって、遅くとも入籍予定日や結婚式の日の7日前までにはパートナーに婚前契約書の案文を提示し、検討してもらいましょう。

パートナーに十分理解して納得してもらうために、パートナーにも弁護士に相談することを勧めると良いでしょう。

そして、パートナーからも婚前契約書に盛り込んで欲しい事柄があれば、それを検討して、婚前契約書の内容を固めていきます。

4 婚前契約書の調印

双方が婚前契約書の内容について了承したら、いよいよ次は調印です。

一方又は双方に弁護士が就いて作成、調印されたことを明らかにするために、弁護士も記名(又は署名)押印することもあります。

いずれにも弁護士が就いていない場合には、後々に署名捺印したことを否定されるようなことがないよう、印鑑登録がされた実印で押印することをお勧めします。

5 公正証書作成

私文書としての婚前契約書も勿論有効ですが、さらに公証役場で公正証書にすることも考えられます。

もっとも、ほとんどのケースでは、公正証書にするメリットはありません。

6 登記

夫婦の財産に関して規定した婚前契約は、登記することができます。

婚前契約の当事者である夫婦以外の第三者(債権者や相続人など)に対して婚前契約における取り決めを主張するためには登記をしておく必要があります。

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