後遺障害が認定されない(非該当)5つの理由と、結果を覆す「異議申し立て」のポイント
2026年03月17日

「半年以上治療したのに、後遺障害が『非該当』になってしまった…」
「まだ首が痛いのに認定されないなんて、納得がいかない」
痛みを抱えながら通院を続け、申請した後遺障害。しかし、届いた結果通知書に「非該当(認定されない)」と記載されており、大きなショックを受ける方は少なくありません。
実は、後遺障害が認定されないのには「一定の理由」があります。ただし、一度非該当になったからといって、必ずしもそれで終わりというわけではありません。適切な対策を講じることで、結果が見直される可能性もあります。
この記事では、後遺障害が認定されない主な理由と、非該当の結果に対して行う「異議申し立て」のポイントを解説します。
交通事故における後遺障害の基礎知識については、以下の記事で解説しています。
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後遺障害が「認定されない(非該当)」となる5つの主な理由
後遺障害の審査では、「痛みを訴えているかどうか」ではなく、提出された診断書や画像資料などから「医学的に証明できるか」が客観的に判断されます。
認定されなかった場合、次のいずれか(または複数)が理由となっている可能性があります。
通院期間や通院頻度が不足している
むちうちなどの神経症状で後遺障害(14級など)が認められるためには、一般的に「事故から症状固定まで、約6か月以上の通院」が一つの目安とされています。
また、通院期間が長くても「月に1~2回程度しか通院していない」など頻度が少ない場合、審査機関から「回復が困難と見込まれる症状ではない」と判断され、認定が難しくなることがあります。
事故直後からの「症状の一貫性」がない
たとえば、「事故直後は首が痛かったが、数か月後に新たに腰の痛みを訴え始めた」という場合です。
事故から時間が経過してから新たな症状が出てくると、「事故との因果関係」が疑われることがあります。その結果、後遺障害として認められないケースもあります。
客観的な医学的証拠(画像や検査結果)が乏しい
「痛い」「しびれる」といった自覚症状だけでは足りないと判断されることがあります。
MRI検査を受けていなかったり、神経学的検査(スパーリングテストなど)の結果がカルテに十分記載されていなかったりすると、医学的な裏付けが不十分として非該当となる可能性があります。
提出した「後遺障害診断書」の内容が不十分
後遺障害診断書の記載内容は、認定結果に大きく影響します。
自覚症状の記載が簡略であったり、「今後改善が見込まれる」といった記載がある場合、審査に不利に働くことがあります。診断書の記載内容が十分でないことが、非該当の原因となるケースもあります。
事故と症状との因果関係が不明確
事故内容と怪我や痛みの症状に関連性が無いと判断される場合、後遺障害の認定手続きに影響が出る可能性が高くなります。
特に持病がある場合などには事故と症状の因果関係が問題とされる可能性も高くなるため、因果関係が否定されることもあります。
認定されなかった場合、慰謝料はどうなる?
後遺障害が非該当となった場合、賠償額に影響が及びます。
- 後遺障害慰謝料が支払われない
- 逸失利益(将来の収入減に対する補償)が認められない
たとえば14級が認定されれば、弁護士基準では110万円の後遺障害慰謝料が目安となりますが、非該当であればこの部分は加算されません。
そのため、認定の有無によって最終的な賠償額に大きな差が生じることがあります。非該当の通知後、保険会社から入通院慰謝料のみの内容で示談提案がなされることもありますが、内容を十分に確認せずに署名するのは避けたほうがよいでしょう。
非該当を覆す「異議申し立て」とは
非該当の通知が届いた場合でも、その結果に不服があるときは「異議申し立て」を行うことができます。これは、審査機関に再度審査を求める正式な手続きです。
ただし、前回と同じ資料をそのまま提出するだけでは、結果が変わらない可能性が高いといえます。
異議申し立てでは、「なぜ前回は認定されなかったのか」を通知書から分析し、不足していた点を補う「新たな医学的資料」や補足説明を提出することが重要です。
異議申し立てを行う際の主な対策
非該当から認定を目指すためには、次のような対応が検討されます。
- 新たな画像検査の実施(より詳細なMRI撮影など)
- 医師の意見書や医療照会回答書の取得
- カルテや診療報酬明細書の確認
- 日常生活状況報告書の作成
これらを整理し、医学的・法的に整合性のある主張を組み立てる必要があります。専門的な知識が求められるため、個人で進めるのが難しい場合もあります。
認定されない不安や、非該当の結果は弁護士へご相談を
後遺障害が認定されなかった場合や、これから申請を検討している方は、弁護士への相談を検討することも一つの方法です。
加害者側の保険会社任せにする申請方法(事前認定)では、被害者に有利な証拠を集めてもらうことは期待できません。弁護士が代理人となり、被害者自身で証拠を揃えて申請する「被害者請求」のルートに切り替えることで、認定確率、および異議申し立ての成功率は飛躍的に高まります。
「非該当の通知が届いたが、納得できない」
「痛みが残っているのに、保険会社から示談を迫られている」
このような悔しい思いをされている方は、示談書に署名する前に弁護士へ相談することをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
Q:主治医に「骨に異常がないから後遺症ではない」と言われ、後遺障害診断書を書いてもらえませんでした。どうすればよいですか?
A:レントゲンで異常がなくても、神経症状が残るケースはあります。医師が後遺障害制度に詳しくない場合もあるため、必要に応じて弁護士が説明を行ったり、後遺障害に理解のある医療機関への相談を検討したりする方法もあります。
Q:保険会社に任せて申請(事前認定)した結果、非該当になりました。もう見直しはできませんか?
A:異議申し立てを行うことは可能です。資料を補充したうえで、被害者請求の方法で再度審査を求めることも検討できます。
Q:事故前から腰痛がありました。これが理由で非該当になりますか?
A:既往症がある場合でも、事故によって症状が悪化したと医学的に説明できれば、認定が検討されることがあります。事故前後の画像比較や医師の所見が重要になります。
Q:軽い追突事故で物損扱いになっていますが、首の痛みが続いています。後遺障害は認定されますか?
A:物損事故のままでは、軽い事故として後遺障害申請に支障が生じる可能性があります。人身事故への切り替えが必要となることがあるため、早めに確認することをおすすめします。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。
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