青少年保護育成条例違反とは?弁護士費用も専門弁護士が解説
最終更新日: 2023年12月10日
- 青少年保護育成条例違反の行為にはどのようなものがある?
- 青少年保護育成条例違反の罪に問われたときに弁護士が行ってくれる活動を整理したい
- 青少年保護育成条例違反で弁護を依頼するときに弁護士をどう選べばいい?
青少年保護育成条例は各都道府県が制定している条例で、俗に淫行条例と言われることも多いです。これに違反すると逮捕され、処罰を受ける恐れがあります。そのため、青少年との淫行などが発覚した場合は、すぐに弁護士に相談し、適切に対応することが必要です。ただ、弁護士の選び方や費用について、よくわからない方もいるかもしれません。
そこで今回は、青少年保護育成条例違反の弁護経験が豊富な専門弁護士が、基礎知識から弁護士を選ぶポイントまで幅広く解説します。
本記事のポイントは以下です。お悩みの方は詳細を弁護士と無料相談することが可能です。
- 青少年保護育成条例では、未成年との淫交や深夜外出などを禁止している
- 自白事件では少しでも軽い罪での解決を、否認事件では無罪判決をそれぞれ目指す
- 青少年保護育成条例違反による事件の弁護経験や初動の早さなどで弁護士を選ぶ
青少年保護育成条例違反(淫行条例)とは?
青少年保護育成条例は、18歳未満の青少年の健全な育成を目的とした条例です。ここでは、以下の3つの基礎知識について詳しく解説します。
- 主な禁止行為
- 発覚するパターン
- 刑罰
それぞれを詳しく見ていきましょう。
主な禁止行為
青少年保護育成条例による主な禁止行為は淫行です。成人が18歳未満の相手と性交することや性的な行為を強要すること、さらには誘惑することなどが禁止されています。
ただ、青少年との性交すべてが違反行為になる訳ではありません。婚約中の場合や、これに準ずる交際関係にある場合などは、対象外となるケースがあります。
ただし、婚約中などの真摯な交際関係にあっても、青少年の保護者が警察に相談した場合などは、処罰される恐れがあるのです。 その他にも、青少年保護育成条例では、以下のような行為を禁止しています。
- 青少年の正当な理由なき深夜外出
- 売春や援助交際の勧誘
- 青少年へのわいせつ物の提供
各都道府県によって多少異なりますが、青少年を性被害などの危険から守るために禁止行為を定めています。
発覚するパターン
青少年保護育成条例違反が発覚する代表的なパターンとしては、青少年本人やその保護者が、警察に通報するパターンがあります。
たとえば、青少年本人が性的関係を強要されたと思っている場合や、保護者が子どものスマートフォンを見てわいせつな画像などを見つけた場合などです。
また、補導・職務質問により発覚するパターンもあります。警察は、繁華街など非行が行われやすい場所において街頭補導を行ったり、深夜に出歩いている青少年に職務質問したりしています。こうした補導・職務質問により、青少年保護育成条例の違反行為が発覚することもあるのです。
さらに近年では、インターネット上のSNSやウェブサイトに違法情報がないか巡回するサイバーパトロールによって、発覚することもあります。
刑罰
青少年保護育成条例違反の刑罰は、初犯か再犯かによって異なります。初犯の場合は、罰金刑のみが科される場合が多いようです。この場合は、略式手続きがとられます。
略式手続きとは、公判を行わず簡易裁判所で事件を処理する手続きです。簡易裁判所に対し、検察官がこの手続きを行うことで、迅速に結論が出ます。略式手続きでは、懲役刑が科されることはなく、原則として罰金刑が科されます。
一方再犯の場合は、起訴されて裁判となり、懲役刑が科せられることもあります。 特に淫行の場合は、法定刑に懲役刑が含まれていることもあり、起訴されて懲役刑が科される可能性が高いようです。
青少年保護育成条例違反(淫行条例)の2つのケース
ここでは、青少年保護育成条例違反で弁護士が考える2つのケースを解説します。
- 自白事件
- 否認事件
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
自白事件
違反行為を認めている場合は、弁護士と共に出頭することで、警察による逮捕や家宅捜索を避けることができたり、不起訴処分になったりする可能性が高まります。
また、被疑者が逮捕されていても、弁護士は検察官や裁判官に対して被疑者の勾留を却下するよう意見書を提出することが可能です。
これにより、すぐに釈放されることもあります。特に初犯の場合は、被害者との間で示談が成立すれば、不起訴処分になる可能性が十分にあります。
早い段階で弁護士に依頼し、被害者やその保護者との間で示談交渉を進めていくことで、被疑者の釈放に向けた弁護活動ができるのです。
否認事件
違反行為を否認している場合は、弁護士は事件の詳細を把握し、その主張を裏付ける証拠を収集します。
たとえば、淫行事件で「相手が18歳未満だと知らなかった」、「金銭のやりとりはなかった」と被疑者が主張するとします。その場合、被害者との連絡記録や当時の相手の服装、預金通帳などの客観的な証拠を収集するのです。
弁護士は、自白や被害者証言、物的証拠などに矛盾や不備がないかを調査し、否認の主張を裏付けます。また、警察の取調べで強調すべきことや被疑者の主張を補強する証拠についてアドバイスしたり、被疑者を不起訴処分にするよう求める意見書を提出したりします。
早い段階で弁護士に依頼することで、否認事件の過去の判例を調査し、先の流れを予測しながらそれぞれのケースに合った弁護活動を行うことができるでしょう。
青少年保護育成条例違反(淫行条例)で弁護士を選ぶポイント
ここでは、青少年保護育成条例違反で弁護を依頼する弁護士を選ぶポイントを3つ解説します。
- 青少年保護育成条例違反の弁護経験
- 初動の速さ
- 土日祝日も対応可能か
青少年保護育成条例違反の弁護経験
青少年保護育成条例違反は、全ての刑事事件の中では割合が少ないため、青少年保護育成条例違反の弁護経験がある弁護士は多くはありません。
また、青少年保護育成条例は一般的な刑法犯罪とは異なる独自の規定があり、裁判実務も異なることがあります。
青少年保護育成条例違反の弁護経験が豊富な弁護士は、被疑者にとって適切な戦略を選択し、最良の結果を得るために必要な専門知識と経験を持っています。
さらに未成年者が関与することが多く、社会的影響が大きい事件になることがあるため、被疑者とその家族に対する支援が求められることもあります。
青少年保護育成条例違反の弁護経験が豊富な弁護士であれば、その特性をふまえ弁護活動を行えるのです。
初動の速さ
青少年保護育成条例違反で逮捕されると、最短で翌日には勾留されるか否かが決まります。勾留されると原則10日にわたり拘束が続き、勾留延長が決定するとさらに最長10日にわたって拘束が続くのです。
しかし、逮捕直後に弁護士が動くことで、勾留を阻止できる可能性は高まります。勾留後も釈放を求める弁護活動を行うことはできますが、勾留前に比べるとかなりハードルが上がるため、初動の速さは重要です。
初動の早い弁護士は、被疑者の権利を最大限に保護し、最良の結果を得るための戦略を立てることができるでしょう。
土日祝日も対応可能か
青少年保護育成条例に違反して逮捕されると、翌日もしくは翌々日に検察庁に連行され、取調べを受けます。勾留請求された場合は、当日か翌日に勾留質問を受け、勾留されるか否かが決まります。
この流れは土日祝日であっても関係ありません。勾留却下の意見書提出などを行うためには、いつでも動ける弁護士が必要です。また実際の示談交渉では、相手が被害者の保護者である場合が多いでしょう。
保護者が平日に仕事をしている場合は、土日祝日の対応を求められることもあります。土日祝日にも対応可能な弁護士であれば、青少年保護育成条例違反についても柔軟に弁護活動を行うことができます。
青少年保護育成条例違反(淫行条例)の弁護士費用
最後に、青少年保護育成条例違反について当事務所の弁護士に解決を依頼する流れと費用を解説します。
- 流れ
- 費用
それでは、1つずつ解説します。
流れ
当事務所に依頼する流れは、以下のとおりです。
1.電話相談 | 電話にて、弁護士が相談の概要をお聞きします。早急に弁護士の対応が必要な事件や、今後その必要が出る可能性のある事件については、来所の日程調整をします。(所要時間:15分程度) |
2.来所相談 | ご来所いただいたら、事件の詳細をお聞きし、今後の見通しなどについてご説明します。(所要時間:1時間程度)当事者が逮捕され警察署などに留置されている場合は、弁護士が面会(接見)することもあります。 |
3.依頼 | ご依頼のときには、当事務所との委任契約が必要です。契約書の内容を十分にご説明し、署名捺印をいただきます。 |
4.弁護活動 | 弁護活動を開始します。起訴前の場合は、早期釈放のための申し立て、被害者との示談交渉などを行います。 |
5.公判(裁判) | 起訴された場合は、公判における弁護方針を立て、公判に臨みます。 |
費用
当事務所の費用は、以下のとおりです。
相談料 | 初回無料 | |
継続相談プラン | 10万円(税込11万円) | |
着手金 | 釈放済みの場合 | 30万円(税込33万円) |
逮捕されている場合 | 50万円(税込55万円) | |
成功報酬 | 逮捕・勾留阻止 | 20万円(税込22万円) |
勾留短縮 | 10万円(税込11万円) | |
保釈 | 10〜30万円(税込11万〜33万円) | |
示談・不起訴 | 20〜50万円(税込22万〜55万円) | |
執行猶予 | 0〜50万円(税込0〜55万円) | |
日当 | 無料 ※遠方の場合は別途 | |
自首同行 | 10万円(税込11万円) ※事件化した場合は、着手金から10万円(税込 11万円)の控除あり |
まとめ
今回は、青少年保護育成条例違反の基礎知識や弁護士を選ぶポイントなどについて解説しました。
青少年保護育成条例は青少年の健全な育成を目的としています。未成年者が関与するため、違反すると社会的影響も大きく、スピーディーな対応や被害者との適切な示談交渉が求められます。
そのため、青少年保護育成条例違反の解決には、法律の専門家である弁護士のサポートが欠かせません。青少年保護育成条例違反の弁護実績が豊富で、初動の早い弁護士に相談しましょう。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。