ダブル不倫(W不倫)のリスクとトラブル対処とは?主な理由やきっかけも解説
最終更新日: 2024年09月06日
- 夫と子どもはいますが不倫をしています。その不倫相手にも妻子がいます。双方とも性行為をしたいだけで離婚は考えていませんが、どのようなトラブルが想定されるでしょうか?
- ダブル不倫(W不倫)だが、現在の妻と別れる気はない。妻にバレた場合、どう対処すればよいか教えてほしい。
- ダブル不倫(W不倫)が発覚した場合、弁護士に依頼したらどのような対応をしてくれるのだろう?
自分や不倫相手にもそれぞれ配偶者がおり、肉体関係を持ちたいだけで離婚は考えていないケースがあります。
しかし、ダブル不倫(W不倫)が発覚すれば家族にも大きな影響が及ぶため、w不倫が発覚後は、最小限の損失ですむように迅速な対応が求められます。
そこで今回は、多くの民事事件に携わってきた専門弁護士が、w不倫の理由やきっかけ、ダブル不倫(W不倫)が発覚した場合のリスクや対処法等について詳しく解説します。
本記事のポイントは以下です。お悩みの方は詳細を弁護士と無料相談することが可能です。
- ダブル不倫(W不倫)をしてしまう理由に、ストレスを解消したい、スリルを味わいたい等があげられる
- 同窓会や職場の飲み会等がきっかけで、ダブル不倫(W不倫)に発展する可能性がある
- ダブル不倫(W不倫)が発覚した場合は、夫婦間での冷静な話し合いや、弁護士のサポートを受けるのが有効な対処法である
ダブル不倫(W不倫)をしてしまう理由は心の弱さ
ダブル不倫(W不倫)に走る理由は様々ありますが、家庭で満たされない部分を他で補おうとする願望が考えられます。
共通の悩みを抱えているから
不倫をしている自分も不倫相手も、配偶者から愛情を受けていない、夫婦関係に亀裂が入っているというケースが多いです。
配偶者から頼られる存在として、そしてセックスの相手としてみなされなくなった悩みを、不倫相手とのデートやセックスで埋め合わせたい、という願望が考えられます。
お互い割り切っているから
不倫をしている自分も、不倫相手もお互い配偶者や子どもがいます。w不倫の当事者の目当ては、配偶者からでは満たされない愛情とセックスです。
そのため、無理やり離婚して不倫相手と再婚したいという願望は無く、今ある家庭は壊さないと割り切っています。
ストレス解消したいから
自分が責任の重い仕事についていて給料は高いものの、配偶者や子どもは自分に対して何らの関心も感謝もしないので、ストレスが貯まっているケースはあるかもしれません。
仕事の悩みを聞いてくれる家族がいないならば尚更です。
しかし、自分の職務や努力を不倫相手(同じ職場で働く相手なら特に)が褒めてくれるならば、自尊心が満たされ性欲も発散できる、そのような理由で不倫に走る場合があります。
スリルを味わいたいから
配偶者や家族に軽んじられていると劣等感すら感じていた人が、若い頃のようにデートをし、レストランで食事をし、性行為する、というダブル不倫(W不倫)のスリルや優越感がたまらなくて、関係を継続するケースが考えられます。
しかし、ダブル不倫(W不倫)が発覚した場合には、取り返しがつかない事態となってしまうリスクもある点に、留意すべきです。
ダブル不倫(W不倫)のきっかけとなる4つの場所
ダブル不倫(W不倫)が成立するのは、相手もやはり似たような悩みや不満をもっていて、それを埋め合わせられる、と感じた場合です。
こちらでは、ダブル不倫(W不倫)のきっかけとなる「場」について取り上げましょう。
同窓会
同窓会で中学や高校時代の元カレと会い、卒業してからの話題をいろいろ語り合ううちに親密となるケースも考えられます。
お互いに家庭を持ちながら満たされない部分があると気づき、w不倫に発展するかもしれません。
帰省
実家に帰省し、たまたま幼馴染と会ってw不倫に発展したというケースもあるでしょう。
二人で思い出話に浸るうち、互いに同じような孤独感を持っていて、親密な関係になるかもしれません。
また、現在の配偶者とケンカをしたり、夫婦関係が冷え切ったりしている場合、「実家に帰る。」といえば、配偶者は不倫の疑いすら持たずに帰郷を許す可能性があります。
職場の飲み会
職場の親睦で上司や同僚、部下と飲み会を開く場合があります。お酒が入ると寡黙な人も気分が高揚するかもしれません。
職場の人たちの家庭での苦悩や不満を聞くうちに、自分との共通点に気付き、w不倫に発展するケースもあるでしょう。
習い事
習い事を教えている先生、または一緒に習っている生徒の一人と親しくなり、配偶者や家族の悩みを聞いてもらううちに、w不倫へ発展する可能性もあります。
共通の趣味があるからか、話題にも事欠かず自分の忘れかけていた熱情が蘇り、不倫にのめり込んでしまうかもしれません。
ダブル不倫(W不倫)が抱える主なリスク
ダブル不倫(W不倫)で自分や不倫相手は盛り上がっていても、それが発覚した場合、家庭崩壊の他、自分の仕事上のキャリアを失う等、取り返しのつかない結果を招くおそれがあります。
こちらでは、ダブル不倫(W不倫)が発覚した場合に想定される4つの深刻なケースを取り上げましょう。
家庭崩壊
自分の配偶者や家族の信用をいっきに失います。配偶者が子どもを連れ、家を出ていくかもしれません。
このケースでは、別居した配偶者から婚姻費用を請求される可能性があります。
婚姻費用とは、夫婦が婚姻生活を維持するために必要な費用です。
すでに夫婦関係が冷え切っていても、互いに生活を扶助する義務はあります。収入の多い方が、収入の少ない配偶者に対して生活に必要な金銭を支払わなければいけません。
婚姻費用は、配偶者の生活に必要な費用全てが対象です。具体的には次の通りです。
- 別居した家族の生活費(食費や水道光熱費等)
- 別居した家族がアパートを借りた場合はその家賃
- 公共料金や税金等
- 子どもの学費、養育費、治療費などの医療費
- 常識的に必要と考えられる交際費・娯楽費
どれくらいの婚姻費用を支払うべきかは、法律で「一律〇〇万円」と決まっているわけではありません。
各家庭の事情、それぞれの資産や収入、社会的地位によっても支払う費用は違ってきます。
婚姻費用の取り決めは、裁判所が公表している「養育費・婚姻費用算定表」をもとに算定しましょう。
ただし、婚姻費用を支払っても、不倫をされた配偶者や子どもの不信感は軽減されません。
配偶者や家族との関係を修復したいなら、婚姻費用の支払いとは別の対応を取る必要があります。
子どもへの悪影響
ダブル不倫(W不倫)の原因が配偶者や家族との不和であったとしても、子どもから見れば「父親(または母親)が自分達を裏切った。」と思うかもしれません。
たとえ夫婦で離婚に合意したとしても、子どもの不信感や反感は軽減されず、親権者を決めるとき、不倫した親との生活を拒否する可能性が高いです。
また、親が不倫をして離婚したという噂が学校で広まり、いじめの対象になるおそれがあります。
ダブル不倫(W不倫)をした親は、子どもから引き離されるとともに、子どもの恨みの対象になることも想定されます。
職場への影響
自分の職場の上司や同僚、部下とw不倫をしていた場合、職場で噂が広がるケースも考えられます。
ダブル不倫(W不倫)が発覚したとしても、いきなり退職を強要されるリスクはほとんどありません。
ただし、次のような処分を受ける可能性があります。
- ダブル不倫(W不倫)相手と引き離され、別の支店等に異動となる
- ダブル不倫(W不倫)をした責任を取らされ、相手ともども現在の担当から外されたり、減俸処分を受けたりする
ダブル不倫(W不倫)はしていたものの、仕事を誠実にこなし着実に実績を積んできた場合でも、職場の人との肉体関係が発覚し、これまでのキャリアを失う事態になるかもしれません。
何より、職場の人たちの冷ややかな目線に耐え切れず、仕事を辞める状況にまで追い詰められるおそれがあります。
慰謝料請求
不倫された方の配偶者から離婚を切り出され、それと同時に慰謝料請求を受ける場合もあります。慰謝料の相場は概ね100万円〜300万円です。
また、ダブル不倫(W不倫)の相手側の配偶者からも慰謝料請求を受ける可能性があります。
ダブル不倫(W不倫)が発覚すれば配偶者や家族の信用等を失う他、多額の慰謝料の支払いに苦しむリスクもあるのです。
ダブル不倫(W不倫)のトラブルに対する3つの対処法
ダブル不倫(W不倫)が発覚したら速やかに問題を解決するため、次のような対応をとりましょう。
関係の断ち切り
ダブル不倫(W不倫)が発覚しても、何とか夫婦関係の修復に努めたいならば、不倫相手とキッパリと別れる必要があります。
不倫相手との連絡に使っていたSNSやLINEは削除し、メールや電話も受信拒否にします。
また、職場の人が不倫相手だったならば、異動を申し出る等して距離をとりましょう。
夫婦間での冷静な話し合い
配偶者や家族に誠心誠意の謝罪を行い、対話に努め信頼回復を図る必要があります。
配偶者とは離婚の話を進めるのか、それとも関係修復を図るのか迷っているかもしれません。
その場合は、家庭裁判所で話し合うのもよい方法です。
調停による解決を図る場合、まず相手方の住所地または当事者が合意で定めた家庭裁判所に、「夫婦関係調整調停(円満)」の申立てを行います。
夫婦関係調整調停(円満)は、夫婦の関係修復の話し合いの他、離婚した方がよいかどうか迷っているケースでも利用可能です。
申立てのときは次の書類を準備しましょう。
- 調停申立書とその写し1通
- 夫婦の戸籍謄本(全部事項証明書):本籍地の市区町村役場で取得
- 収入印紙1,200円、連絡用切手
調停手続では、調停委員がまず夫婦双方の言い分を聴き、不倫に至った経緯を探ります。
その後、夫婦がどのように努力すれば関係修復を図れるのか、調停委員の助言を受けながら話し合っていきます。
弁護士への相談
ダブル不倫(W不倫)が発覚したなら、無理に自分の力だけで対応しようとせず、弁護士に相談しましょう。
弁護士は不倫の経緯をしっかりと聴いたうえで、次のアドバイスを行います。
- 不倫された配偶者や、不倫相手側の配偶者から慰謝料請求を受けた場合の対応
- 配偶者と離婚する場合の対処法、関係修復を図る場合の対処法の助言
- 問題解決のための協議や調停、裁判それぞれのポイント 等
まとめ
今回は、多くの民事事件に携わってきた専門弁護士が、ダブル不倫(W不倫)が発覚した場合の対処法等について詳しく解説しました。
ダブル不倫(W不倫)発覚後は、まず配偶者や家族に誠心誠意の謝罪を行い、今後の対応を冷静に検討しましょう。
ダブル不倫(W不倫)が発覚したら、なるべく早く弁護士に相談し、問題解決のためのアドバイスを受けましょう。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。