離婚調停の費用はいくら?申立費用から実費・弁護士費用まで総まとめ
最終更新日: 2026年06月22日

離婚調停を申し立てようと思ったとき、「いったいいくらかかるの?」と不安に感じる方は多いものです。離婚調停にかかる費用は大きく3種類に分けられます。この記事では、申立費用・実費・弁護士費用の全体像を整理し、費用の目安をわかりやすく解説します。
「思っていたより安い」「弁護士を頼むとこんなにかかるのか」など、費用の全体像を把握したうえで調停の準備を進めましょう。
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離婚調停にかかる費用は3種類
離婚調停にかかる費用は、次の3種類に整理できます。
費用の種類 | 内容 | 目安 |
申立費用 | 家庭裁判所への申立てに必要な費用 | 数千円 |
実費 | 書類取得費・交通費・コピー代など | 数千〜1万円台 |
弁護士費用 | 弁護士に依頼する場合に発生 | 50万〜100万円程度 |
申立費用と実費だけであれば合計1〜3万円程度に収まることが多く、弁護士に依頼しない場合の調停は比較的低コストで申し立てられます。
一方、弁護士に依頼する場合は費用が大きく増えます。本記事では申立費用と実費を中心に解説し、弁護士費用については後述します。
また、費用は「申立時」「期日ごと」「成立時」の3つのタイミングで発生します。期日が増えるほど交通費や弁護士費用が積み上がるため、早期解決を目指すことが費用を抑える上でも重要です。
申立費用の内訳(収入印紙・郵便切手)
離婚調停を家庭裁判所に申し立てる際には、収入印紙と郵便切手が必要です。いずれも申立時に一括で準備します。
収入印紙:1,200円
離婚調停(夫婦関係調整調停)の申立手数料は、収入印紙1,200円分です。裁判所の窓口または郵便局で購入し、申立書に貼付します。
申立理由や財産の多寡にかかわらず、一律1,200円です。
郵便切手:裁判所の指定する額(目安3,000〜4,000円程度)
郵便切手は、裁判所が相手方への呼出状・通知書の郵送に使用します。金額は裁判所によって異なりますが、おおむね3,000〜4,000円分を求められることが多いです。
余った切手は調停終了後に返還されます。
実費の内訳(書類取得費・コピー代・交通費)
申立書に添付する書類の取得費、申立書のコピー代、そして調停期日への交通費が実費として発生します。
書類取得費
申立書には、戸籍謄本や住民票などの添付書類が必要です。以下が一般的な取得費の目安です。
書類 | 取得先 | 費用(目安) |
戸籍謄本(夫・妻それぞれ) | 本籍地の市区町村 | 450円/通 |
住民票 | 住所地の市区町村 | 200〜300円/通 |
標準的な申立では夫婦の戸籍謄本2通と住民票を準備することが多く、取得費の合計は1,000〜2,000円程度が目安です。
なお戸籍謄本は本籍地が遠方にある場合、郵送申請が可能です。
コピー代
申立書は提出用・相手方送付用・自分の手元保管用として複数部準備する必要があります。裁判所によって部数の指定は異なりますが、一般的に2〜3部のコピーが必要です。
コンビニのコピー機を利用する場合、1部10〜20円程度なので費用はわずかですが、準備漏れのないよう事前に確認しましょう。
交通費
調停は通常月1回の期日が設定されます。解決まで数回〜十数回かかることがあり、裁判所への往復交通費が期日ごとに発生します。
たとえば裁判所まで片道500円(往復1,000円)の場合、5期日で5,000円、10期日で10,000円が交通費としてかかります。調停が長引くほど費用が積み上がるため、期日数を抑えることが費用節約につながります。
弁護士なしで進めた場合の費用総額シミュレーション
弁護士を立てずに自分で調停を進める場合(本人申立)、費用は申立費用と実費のみです。調停が何期日で解決するかによって、費用の総額が変わります。
【パターン1】比較的早期に解決したケース(3期日)
費用項目 | 金額 |
収入印紙 | 1,200円 |
郵便切手 | 3,000〜4,000円程度 |
書類取得費 | 1,000〜2,000円程度 |
コピー代 | 100〜200円程度 |
交通費(3期日分) | 3,000〜6,000円程度 |
合計(目安) | 約8,000〜13,000円 |
【パターン2】長引いたケース(10期日)
費用項目 | 金額 |
収入印紙 | 1,200円 |
郵便切手 | 3,000〜4,000円程度 |
書類取得費 | 1,000〜2,000円程度 |
コピー代 | 100〜200円程度 |
交通費(10期日分) | 10,000〜20,000円程度 |
合計(目安) | 約15,000〜27,000円 |
いずれのケースでも、弁護士なしであれば実費合計は数万円以内に収まることがわかります。
ただし、申立書の作成・証拠の整理・調停委員への主張など、すべてを自分でこなす必要があります。法的な知識が必要な場面では、弁護士への依頼も選択肢として検討する価値があります。
調停が長引くほど費用も期間も増えます。調停期間の平均や長引く要因については、こちらの記事で詳しく解説しています。
弁護士ありで進めた場合の費用総額
弁護士に依頼する場合は、上記の実費に加えて弁護士費用が発生します。一般的な目安は着手金・報酬金を合わせて50万〜100万円程度です。
費用の内訳(着手金・報酬金・日当・相談料)や費用を抑えるポイントについては、こちらのページで詳しく解説しています。
費用を抑える2つのコツ
コツ1:早期解決を目指して準備を整える
調停が長引くほど、期日ごとの交通費や弁護士費用が積み上がります。期日数を抑えることが、費用節約の最も直接的な方法です。
そのためには、申立前に「何を求めるのか」「どの条件なら合意できるのか」を自分の中で整理しておくことが大切です。
財産分与・親権・養育費など争点ごとに希望条件と許容範囲を明確にしておくと、調停委員への説明がスムーズになり、期日数を減らしやすくなります。
コツ2:書類・証拠の準備を自分で行う
弁護士に依頼する場合も、財産に関する資料(預金通帳・不動産登記・年金記録など)を自分で集めておくと、弁護士への依頼の手間が減り、費用を圧縮できるケースがあります。
特に財産分与が争点になる場合は、婚姻期間中の主な財産(預貯金残高・不動産評価額・退職金見込み額など)をリストアップしておくことで、弁護士との打ち合わせ時間を短縮できます。
費用よりも大切なこと:弁護士に依頼する3つのメリット
費用面だけを見れば本人申立はコストを抑えられますが、調停の結果が離婚後の生活に長期的な影響を与えることも多くあります。
費用対効果を考えたとき、弁護士への依頼が合理的な判断となるケースは少なくありません。
メリット1:主張を法的に整理してもらえる
感情的になりがちな調停の場で、法的な観点から主張を組み立ててもらえます。
調停委員に伝わりやすい形で意見を代弁してもらえることで、より有利な条件を引き出せる可能性が高まります。
特に慰謝料・財産分与の金額など、根拠を示して主張する必要がある場面では、弁護士の存在が大きな差を生みます。
メリット2:相手の不当な主張に対応できる
相手に弁護士がついている場合や、不当な条件を突きつけられている場合でも、弁護士が対等に交渉します。法的な根拠のない要求を適切に退けることができます。
相手方だけが弁護士を立てている状況では、交渉力に大きな差が生じるため、注意が必要です。
メリット3:親権・財産分与・養育費をまとめて解決できる
離婚に付随する複数の問題を同時に扱えるため、後から「あの条件を変えたい」となるリスクを減らせます。
一度決まった条件の変更は容易ではないため、調停段階で適切な条件を取り決めることが重要です。
弁護士に依頼することで、見落としがちな条件(面会交流の頻度・養育費の終期・財産の名義変更など)を漏れなく盛り込むことができます。
財産分与の種類や離婚で損しないための基礎知識については、こちらの記事でわかりやすく解説しています。
よくある質問
Q. 申立費用は相手と折半できますか?
基本的に申立人が全額負担します。調停が成立した際、費用の分担を合意内容に盛り込むことは可能ですが、相手方への請求に強制力はありません。
Q. 調停が不成立になった場合、費用は戻ってきますか?
戻りません。収入印紙・郵便切手・書類取得費は、結果にかかわらず返還されません。ただし余った郵便切手は返還されます。
Q. 相手が出席しない場合も費用はかかりますか?
はい、かかります。期日が設定されるたびに交通費が発生します。相手が正当な理由なく出席しない場合は調停不成立となり、審判や裁判に移行する場合があります。
Q. 財産分与や慰謝料の調停は申立費用が変わりますか?
離婚調停(夫婦関係調整調停)の申立費用は、争う金額にかかわらず収入印紙1,200円で一定です。財産分与や慰謝料を同時に申し立てる場合も、申立費用は変わりません。
Q. 相手方にも費用はかかりますか?
相手方(申立てを受けた側)には、申立費用はかかりません。調停に出席するための交通費は相手方の自己負担となります。弁護士を立てた場合は、相手方も弁護士費用を自分で負担します。
Q. 調停が成立したあとに費用は発生しますか?
調停成立後、離婚届の提出や財産分与に伴う不動産の名義変更(登録免許税)、年金分割の手続きなどで別途費用が発生することがあります。
調停自体の費用は成立時点で終了しますが、手続き全体のコストとして把握しておきましょう。
まとめ
離婚調停にかかる費用を整理すると、以下のとおりです。
ケース | 費用の目安 |
弁護士なし(3期日程度で解決) | 約1〜1.3万円 |
弁護士なし(10期日程度で解決) | 約1.5〜2.7万円 |
弁護士あり | 実費+弁護士費用50万〜100万円程度 |
費用だけを見れば本人申立はコストを大きく抑えられます。
一方で、調停で決まった条件は離婚後の生活に長く影響します。「費用をかけても適切な条件を取り決める」のか、「自分で進めてコストを抑える」のか、状況に応じて判断することが大切です。
特に、相手方が弁護士を立てている・財産分与や慰謝料の金額が大きい・親権争いが見込まれるといったケースでは、弁護士への依頼を強くおすすめします。
費用やご状況についてご不安な点がある方は、まずは無料相談をご活用ください。
調停が不成立になった場合の弁護士費用の目安や、その後の対応策については、こちらの記事で解説しています。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。
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