不倫調査の費用が高すぎる!?弁護士が賢く依頼する方法を解説

最終更新日: 2023年07月03日

不倫調査の費用が高すぎる!?弁護士が賢く依頼する方法を解説

  • 不倫調査を依頼するとこんなに費用がかかるの?
  • 不倫調査の費用を安く抑えるコツを知りたい
  • かかった不倫調査の費用を相手に請求できない?

不倫調査の費用は安くありませんので、不倫調査を依頼しようと検討しているかた、不倫調査を依頼して費用を支払ったかたがこのようなことを考えるのはもっともなことです。

今回は、不倫問題を数百件解決してきた専門弁護士が不倫調査を賢く利用する方法について解説いたします。

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この記事を監修したのは

代表弁護士 春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
第一東京弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内総合法律事務所勤務
春田法律事務所開設

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不倫調査の費用の内訳

 

不倫調査の依頼をするのは初めてという方がほとんどでしょう。そこで、まずは不倫

・不貞行為調査の費用についてどのような費用項目があるのか、どのような費用体系があるのかについて知っておきましょう。

費用項目

不倫調査の費用については、各社がそれぞれ費用体系を設定していますが、その費用の項目は概ね同じです。

費用の大半を占めるのが、調査員の人件費です。その他に、調査に使用するバイクや自動車の車両費、交通費・飲食代・宿泊代などの経費、そして調査報告書の作成費用です。

人件費は「時間単価×調査員の人数」という計算になりますので、調査時間と調査員の人数によって不倫の調査費用は数十万円、百数十万円と変わってきます。

以下、代表的な費用体系として、時間制、パック制・定額制、成功報酬制についてご紹介します。

時間制

時間制は、調査員の1時間あたりの調査費用が定められており、調査時間に応じて不倫調査の費用が増えていく、一番基本的な料金プランです。

この日に対象者が不倫をすると見当がついている場合には、時間制の費用体系にすると、不倫調査の費用を最低限に抑えることができます。

もっとも、当たりがはずれてその日に証拠がとれなかった場合には、他の費用体系の方が割安だったということになってしまう可能性があります。

パック制・定額制

次に、パック制・定額制についてです。パック制・定額制は、不倫調査の時間について20時間、30時間、40時間で○○万円と調査時間と費用が一定額になっている費用体系です。

費用の上限がわかるので安心感がありますし、1時間あたりの料金が時間制よりも割安になっています。

ただし、パックの時間を全て使う必要がなかった場合の返金については各社対応が異なるようですから必ず確認しましょう。

成功報酬制

3つ目が成功報酬制です。この成功報酬制を設けている探偵業者は2割以下と少数派です。

成功報酬制の中にも、証拠が取れなかったら調査費用が一切かからないとしている探偵社もあれば、着手金と成功報酬に分けて証拠が取れなかったら成功報酬はかからないとしている探偵社もあります。

証拠が取れなければ調査費用があまりいただけないというリスクを探偵社が負う分、証拠が取れば場合の調査費用は高額に設定されていることが多いです。200万円近くになることもあります。

慰謝料請求をするには不倫相手の氏名と住所又は勤務先の情報が必要です。ラブホテルへの出入りは撮影したものの不倫相手の素性が分からないという場合には慰謝料請求ができないのです。

そこで、成功報酬制を選択する場合は、何をもって「成功」とするのかについて、契約時に明確にしておくべきです。

不倫調査の費用相場

不倫調査の費用の相場

さて、不倫の調査費用の仕組みについてはお分かりいただけたかと思いますので、ここでは、不倫調査の費用の相場についてご説明します。

調査員2名の調査費用は1時間1万5000円から2万5000円の範囲で設定されていることがほとんどですから、概ね1時間2万円が相場と言ってよいでしょう。

例えば、1日6時間で3日間の不倫調査の場合、費用は50万円ほどが相場ですし、10日間の不倫調査の場合には、費用は150万ほどが相場です。

多くの場合、不倫調査のためには、バイクや自動車での移動が必要です。調査費用が1時間2万円以下の場合には大抵、別途に車両費として1日1万円から2万円を設定しています。一方、調査費用が1時間2万円以上の場合には大抵車両費は無料となっています。

そのため、複数社を検討する場合には、調査費用の高い安いだけでなく車両費などのその他の費用も考慮して検討する必要があります。

不倫の調査費用を安く抑えるポイント

不倫調査の費用を安く抑えるポイント

不倫調査の費用は数十万、場合によっては200万円以上になることがあります。何も準備をせずにとりあえず依頼してみたという場合に費用は高額になっている傾向があります。

ここでは不倫調査の費用をできる限り安く抑えるためのポイントについてご説明します。

複数社の見積もりを取ること

探偵業者は全国展開の大手から個人経営まで多数あります。面倒かもしれませんが、必ず3社は問合せをして説明を聞き、見積もりを取りましょう。

調査内容、調査費用の違いを比較検討して、調査費用以外の諸経費や追加料金、キャンセル料など項の目にも着目しましょう。合理的理由がないのに高すぎる安すぎる業者は避けた方が良いです。

不倫の日を特定する

調査員の人件費が不倫調査の費用の大半を占めます。そのため、調査時間が長くなるほど調査費用は高くなります。

そのため、不倫調査の費用を安く抑えるためには、探偵に依頼する前のご自身での調査が重要です。LINEでの不倫相手とのやり取り、車に録音機を設置して不倫相手との会話を記録するなどして、二人が会う日をできる限り特定するようにします。

間違いないなくこの日に二人は会うという日を特定できれば、6時間以内の調査で足り調査費用は20万円以下に収まる可能性があります。

1回の証拠では不十分?

ラブホテルへ出入りする証拠が取れたけれども、調査員から1回だけでは不倫を証明できない、不十分だと言われたので更に調査を続けてもらったというお話をよく聞きます。

しかし、ラブホテルに入って数時間後に出てきた場合、性交渉はなかったと反論しても、裁判所は不倫を認定します。ですから不倫の証拠は1回だけで十分なのです。同様の証拠が2回分、3回分あったとしても不倫の証明の程度や慰謝料金額にはほとんど影響しません。

例えば、数か月後に2回目の証拠を取ったという場合には、その数か月間、不倫が続いていたことの証拠となりますので、この場合は、2回目の不倫調査に意義はあります。

必ず不倫調査の費用と慰謝料金額を比較しましょう!

必ず不倫調査の費用と慰謝料金額を比較しましょう!

不倫調査を依頼するのはもちろん不倫の証拠を得るためですが、ほとんどの場合、不倫の証拠を得た後に、配偶者や不倫相手に対して慰謝料を請求することが目的のはずです。

そうすると、慰謝料よりも不倫調査の費用の方が高くなってしまっては本末転倒です。そのため、不倫調査を依頼する前にどれくらいの慰謝料がとれるのかを確認し、それとの比較で不倫調査にどれくらいの費用をかけられるのか検討しておくべきです。

以下そのような検討の考え方についてご説明します。

慰謝料はどれくらいとれる?

慰謝料の基本的な相場についてご説明しますと、不倫の結果離婚しない場合は100万円、離婚する場合は200万円です。そこから婚姻期間や不倫期間の長さ、子の有無、不倫関係の悪質性など諸々の事情を考慮して金額が増減します。

どれくらい増減するかについてはケースによって異なり一概には言えませんので、弁護士にご相談ください。

よく慰謝料相場は100万円から300万円だという非常にざっくりとした相場を目にしますので、それくらい取れるのだと考えていると思わぬ結果となります。

不倫調査の費用を100万円以上かけると赤字になる可能性が高くなり、200万円以上かけるとほとんどの場合に赤字となるでしょう。

求償権も考慮しましょう

もう一つ考慮しなければならないのが求償請求、求償権です。

法律上、不倫をした当事者二名の連帯責任として慰謝料を支払うことになっています。連帯責任とは、例えば、一方が慰謝料100万円を支払った場合、支払った方は他方の不倫当事者に対して、支払った慰謝料金額の半額から6割を請求することができます。

これを求償請求、求償権といいます。

そのため、不倫相手から慰謝料100万円を支払ってもらっても、不倫相手は不倫をした配偶者に対して50万円から60万円を請求することができます。つまり家計単位で考えると家計に残る慰謝料は50万円から40万円になってしまうのです。

このように考えると、離婚せず慰謝料が100万円ほどになってしまうケースでは調査費用を支出すると慰謝料と調査費用でプラスマイナスゼロになる可能性が高く、慰謝料請求のために弁護士を依頼するとほぼ確実にマイナスになってしまうのです。

不倫調査の費用についてよくある質問

不倫の調査費用についてよくある質問

以上、不倫の調査費用について見てきましたが、最後にここまでにご説明でなかった不倫の調査費用についてよくある質問について回答いたします。

慰謝料と別に請求できる?

不倫調査の費用は数十万円、場合によっては200万円前後かかることがあります。不倫さえなければこのような出費をする必要はありませんでした。そのため、支出した不倫調査の費用相当額のお金を不倫相手に請求したいと考えるのは当然でしょう。

しかし、結論としては、支出した金額の全額を不倫相手に賠償させることはできません。探偵に依頼をせずとも自力で不倫の証拠を得ることは不可能ではなく、また調査には空振りがあったりと不倫の証拠に直接結びつかない内容もあります。

もちろん、交渉で不倫相手が調査費用を全額支払うと言うのであれば問題ありません。しかし、不倫相手ができる限り減額を交渉してくるのであれば調査費用を支払わせることは難しいです。

裁判所も調査費用の賠償を認めることには消極的で、100万円以上も支出しているのに10万円から30万円ほどしか調査費用の賠償を認めてくれません。

したがって、調査費用を慰謝料と別に請求することはできますが、その全額を賠償させられるとは限らないということになります。

家計から支出してもいいの?

不倫調査の費用を夫婦の共有財産である家計の預貯金から支出する方も多くみられます。離婚をしないのであれば大きな問題にはならないでしょう。

しかし、離婚する場合には財産分与で問題となります。

財産分与とは結婚時から別居時(又は離婚時)までの築かれた夫婦の財産を原則として半分ずつに分配するものです。預貯金であれば、別居時(又は離婚時)の残高を半分ずつにします。

不倫調査の費用は夫婦の共同生活のために支出されたものではなく、不倫調査を依頼した配偶者の個人的な支出とみなされます。そのため、個人的な支出のために夫婦の共有財産を減らしていますから、不倫調査の費用分だけ財産分与額が減らされてしまうのです。

したがって、不倫調査の費用を家計から支出することは問題ありませんが、もし離婚する場合にはこのように自腹になってしまうことは承知しておく必要があります。

まとめ

まとめ

以上、不倫調査の費用や不倫調査の依頼方法についてご説明しました。

これから不倫調査を依頼しようと考えているかた、今まさに不倫調査を依頼していて更なる追加が必要か悩んでいるかた、不倫調査で証拠が取れたのでできる限り調査費用を取り返したいかたは、不倫問題専門の弁護士にご相談ください。

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