養育費の増額、弁護士なしでできる?手続きの流れと費用を解説
最終更新日: 2026年04月16日

「養育費の増額は自分でもできるのかな?」と悩んでいませんか?
子どもの成長や生活環境の変化に伴い、離婚時に決めた養育費では足りなくなることは珍しくありません。
本記事では、弁護士なしで養育費の増額手続きを行う手順や、認められるケース、メリット・デメリットについて詳しく解説します。
この記事を監修したのは
職員が丁寧にお話を伺います初回無料
まずは確認!養育費の増額が認められるケースとは?
養育費の増額請求はいつでも無条件に認められるわけではありません。
原則として、離婚時には予測できなかった事情の変化があることが求められます。
離婚時に予測できなかった「事情の変更」があった
養育費の金額は、取り決め当時の双方の収入などをベースに算出されています。
そのため、その後生じた「事情の変更」がポイントになります。
支払う側(義務者)の収入が大幅に増加した
元配偶者が昇進したり、事業が成功したりして収入が大幅に増加した場合、それに合わせて養育費の増額が認められる可能性があります。
受け取る側(権利者)の収入が大幅に減少した
あなた自身がリストラや病気などで働き方を制限され、収入が大幅に減少した場合、不足分を補うための増額が認められることがあります。
子どもの進学や病気などで支出が増加した
子どもが私立学校へ進学したり、大きな怪我や病気で継続的な医療費が必要になったりした場合など、離婚時には予期できなかった多額の費用がかかるケースでは増額が認められやすくなります。
養育費の増額が認められない可能性が高いケース
単に「今の金額では生活が苦しい」「相手が再婚したらしいから」といった理由や、離婚時にすでに予測できた範囲での出費(公立中学校への進学など)では、増額が認められない可能性が高いです。
【あわせて読みたい関連記事】
離婚後の養育費はどう決める?相場・計算方法・注意点をわかりやすく解説
弁護士なしで養育費を増額する3つのステップ
弁護士に依頼せず、自分で養育費の増額手続きを進めるための具体的なステップをご紹介します。
【ステップ1】相手方との直接交渉
まずは元配偶者に連絡を取り、話し合い(協議)を行います。お互いが合意すれば、それだけで増額は成立します。
後々のトラブルを防ぐため、合意内容は必ず「公正証書」として残しておきましょう。
【ステップ2】家庭裁判所での養育費増額調停
相手が話し合いに応じてくれない、または金額に折り合いがつかない場合は、家庭裁判所に「養育費増額調停」を申し立てます。
調停委員が間に入り、双方の意見を調整してくれます。
調停申し立ての手順と必要書類
相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てを行います。
申立書、子どもの戸籍謄本、申立人の収入証明資料(源泉徴収票など)が必要です。
調停にかかる費用
子ども1人につき収入印紙1,200円分と、裁判所からの連絡用郵便切手(数千円程度)が必要となります。
弁護士なしであれば、実費のみで済みます。
調停当日の流れとポイント
当日は待合室が別々に設けられ、相手と直接顔を合わせることなく調停委員と交互に話し合います。
なぜ増額が必要なのか、具体的な証拠(学費の請求書など)を持参し、論理的に説明することが大切です。
【ステップ3】審判への移行
調停でもお互いが合意できず「不成立」となった場合、自動的に「審判」へと移行します。
審判では、裁判官が双方の事情や証拠を考慮し、養育費の増額の可否や金額を決定します。
弁護士なしで手続きするメリット・デメリット
自分で手続きを進めることには、良い面と悪い面があります。
メリット:費用を大幅に抑えられる
弁護士費用(数十万円程度)がかからないため、経済的な負担を最小限に抑えられます。
デメリット1:手間と時間がかかる
書類の作成や証拠集め、平日の日中に裁判所へ足を運ぶなど、多くの時間と労力がかかります。
デメリット2:精神的な負担が大きい
元配偶者と直接交渉したり、裁判所の手続きを一人で進めたりすることは、大きな精神的ストレスになります。
デメリット3:適正な増額分を獲得できない可能性がある
法的な知識や交渉力が不足していると、本来もらえるはずの正当な金額よりも低い額で合意してしまうリスクがあります。
こんな場合は弁護士への相談がおすすめ
状況によっては、無理に自力で進めず弁護士に頼るべきケースもあります。
相手が話し合いに応じてくれない
電話やメールを無視されるなど、そもそも交渉のテーブルにつけない場合は、弁護士からの連絡で相手の態度が軟化することがあります。
相手の収入がわからない
調停や審判では相手の収入を把握する必要があります。
弁護士であれば、職権証拠調べなどの法的な手段で相手の収入や財産を調査できる可能性があります。
自分で手続きを進める時間や自信がない
仕事や育児で忙しく裁判所に行く暇がない、法的な主張をまとめる自信がないという方は、専門家である弁護士に任せたほうが安心です。
【あわせて読みたい関連記事】
離婚で弁護士を立てるタイミングはいつ?後悔しないための判断基準とメリットを徹底解説
弁護士に依頼した場合の費用相場と抑える方法
弁護士に依頼する際の費用について解説します。
弁護士費用の内訳(相談料・着手金・報酬金)
一般的に、相談料は30分5,000円程度、着手金は10万〜20万円、報酬金は獲得した増額分の数年分(10〜20%程度)が相場となります。
費用を抑えるには?法テラスの利用も検討
収入が一定の基準以下の場合、「法テラス(日本司法支援センター)」の民事法律扶助制度を利用することで、弁護士費用の立替払いや費用の減額を受けられる可能性があります。
【あわせて読みたい関連記事】
離婚で弁護士に依頼すると費用はいくら?内訳・相場・抑えるコツをわかりやすく解説
養育費増額に関するよくある質問
増額された養育費はいつから受け取れますか?過去に遡れますか?
原則として、増額が認められるのは「請求した時点(調停を申し立てた月など)」からです。
過去に遡っての請求は通常認められません。
子どもが15歳になったら自動的に増額されますか?
自動的には増額されません。
ただし、裁判所の「養育費算定表」では15歳以上の子どもは生活費が多くかかると想定されているため、これを理由に協議や調停で増額を求めることは可能です。
離婚時に「今後増減額は請求しない」と約束していても増額できますか?
原則として約束は有効ですが、離婚時に全く予測できなかった大きな事情の変更(重病など)が生じた場合は、例外的に増額請求が認められるケースもあります。
相手が調停を無視したらどうなりますか?
相手が正当な理由なく調停を欠席し続けると、調停は不成立となり審判へ移行します。
審判では相手が反論しないまま、提出された証拠をもとに裁判官が決定を下すことになります。
まとめ
養育費の増額は、弁護士なしでも当事者間の合意や調停手続きを通じて行うことが可能です。
費用を抑えられるメリットがある反面、労力や精神的な負担は大きくなります。
事情の変更が明確な場合は早めに手続きを開始し、もし相手が応じない場合や手続きに不安がある場合は、弁護士への相談も積極的に検討してみましょう。
子どもへの適切なサポートを確保するためにも、一歩を踏み出すことが大切です。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。
職員が丁寧にお話を伺います初回無料





