プライバシーの侵害に関するトラブルの解決を弁護士に依頼するメリットや費用などを解説

2024年11月27日

プライバシーの侵害に関するトラブルの解決を弁護士に依頼するメリットや費用などを解説

  • プライバシーの侵害が発生した場合、どう対処すればよい?
  • プライバシーの侵害が発生したら、弁護士に依頼すべき理由は?
  • プライバシーの侵害で弁護士を雇いたいが、どのように選べばよい?

インターネットの普及で便利になりましたが、プライバシーの侵害が問題になるケースも増えました。プライバシーの侵害が発生したら、弁護士に解決を依頼すると早く確実に問題を解決できるでしょう。

そこで今回は、プライバシーの侵害に対して豊富な知見を有する専門弁護士が、被害者が取るべき対処方法や弁護士の選び方等を詳しく解説します。

本記事のポイントは以下です。お悩みの方は詳細を弁護士と無料相談することが可能です。

  • 弁護士に依頼すれば、プライバシーの侵害について慰謝料請求をしやすくなる
  • 専門知識や交渉力のある弁護士に依頼すれば、交渉や裁判を有利にしやすい
  • 弁護士を選ぶときには、専門性や実績、費用体系などを確認する

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この記事を監修したのは

代表弁護士 春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
第一東京弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内総合法律事務所勤務
春田法律事務所開設

詳しくはこちら

プライバシーの侵害に関する基礎知識を弁護士が解説

ここでは、プライバシーの侵害に関する基礎知識を3つ解説します。

  • プライバシーの侵害とは
  • 名誉毀損との違い
  • 代表的なプライバシーの侵害

では、1つずつ解説します。

プライバシーの侵害とは

プライバシーの侵害に関する基礎知識、1つ目はプライバシーの侵害の意味です。

プライバシー権は、個人の姿や情報など私生活に関わる事柄を守る権利で、日本国憲法第十三条で保障される基本的人権の一内容と解釈できます。

第十三条

すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

※日本国憲法より抜粋

顔写真や犯罪歴、指紋データなどがプライバシー情報に該当します。以下の基準と照らし合わせて、自分の許可なく情報が公開された場合はプライバシー侵害の可能性があるでしょう。

▼プライバシー侵害の判断基準

1

私生活に関わる情報

趣味や家族構成など

2

一般的に公開したくない情報

多くの人が知られたくないと考える情報

3

まだ世間に知られていない情報

公ではなく新しく知られることで不利益を被る可能性のある情報

出典:憲法 | e-Gov法令検索

名誉毀損との違い

プライバシーの侵害に関する基礎知識、2つ目は名誉毀損との違いです。

前述のとおり、プライバシーの侵害は個人に関する情報が、本人の同意なしに外部に漏らされることを意味します。

一方、名誉毀損は、他人の名誉を傷つける不法行為や犯罪行為を行うことです。事実の有無は関係なく情報を広めることで、特定人物の誹謗中傷や社会的評価の低下を引き起こしたら名誉毀損が疑われます。

プライバシーの侵害はそれ自体は犯罪ではないのに対し、名誉毀損は刑法230条に基づく犯罪である点が、両者の大きな違いです。

そのため、名誉毀損では逮捕や罰金などの刑罰が発生しますが、プライバシーの侵害だけでは刑罰の発生はありません。

しかし、プライバシーの侵害でも民事裁判で慰謝料請求が発生する可能性があります。また、プライバシー侵害の投稿が、同時に名誉毀損に該当するケースも珍しくありません。

出典:刑法|e-GOV法令検索|法務省

代表的なプライバシーの侵害

プライバシーの侵害に関する基礎知識3つ目は代表的なプライバシーの侵害です。ここでは、3つ解説します。

  • 個人情報
  • 知られたくない過去
  • 手紙やDMなどのやりとり

では、1つずつ解説します。

個人情報

代表的なプライバシーの侵害、1つ目は個人情報です。

個人情報が拡散されると、場合によっては犯罪に巻き込まれるリスクを高める要因になりかねません。そのため、相手の許可なく個人情報をインターネット上で公開すると、プライバシーの侵害になる恐れがあります。

▼個人情報の例

  • 運転免許証の画像
  • 自動車ナンバー
  • 顔写真
  • 裁判の判決文
  • 住所
  • 氏名

知られたくない過去

代表的なプライバシーの侵害、2つ目は知られたくない過去です。

知られたくない過去も、SNSなどで暴露されるケースがあります。これもプライバシーの侵害と認められるケースがあるでしょう。

▼知られたくない過去の例

  • コンプレックスとなっていた身体的特徴
  • 前科、犯罪歴
  • 持病
  • 病歴
  • 離婚の経緯

手紙やDMなどのやりとり

代表的なプライバシーの侵害、3つ目は手紙やDMなどのやりとりです。

友人や家族とやり取りしている手紙やDMの内容は、あくまでも私人間のやり取りにすぎません。そのため、相手の許可を得ずにSNSなどにアップすると、私事性・秘密性・非公知性を満たす内容のやりとりであれば、プライバシーの侵害と認められる可能性があります。

プライバシーの侵害が発生したときに弁護士と協力してできること

ここでは、プライバシーの侵害が発生したときに弁護士と協力してできることを2つ解説します。

  • 削除依頼
  • 慰謝料請求

では、1つずつ解説します。

削除依頼

プライバシーの侵害が発生したときに弁護士と協力してできること1つ目は削除依頼です。

インターネット上でプライバシー侵害を放置していると、情報が拡散されて問題が大きくなる可能性が否めません。 

被害に気づいたら、すぐに証拠を残した上でサイトやSNSの運営会社に削除を依頼しましょう。

多くのサイトでは、プライバシーに関する情報の投稿を禁止しており、依頼が認められて問題の投稿が削除される可能性があります。

削除依頼は、サイトの規約を確認した上で問い合わせフォームなどから適切に手続きを行います。 

ただし、削除されるかはサイトの判断や規約次第です。事前に、削除基準や権利侵害性の主張方法などを調べておきましょう。

慰謝料請求

プライバシーの侵害が発生したときに弁護士と協力してできること、2つ目は慰謝料請求です。

プライバシーの侵害が原因で、刑事罰が直接適用されることは基本的にありません。しかし、民法第709条の不法行為を根拠に損害賠償請求は可能です。

(不法行為による損害賠償)

第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

※民法より抜粋

他にも、問題となっている投稿の差し止めを請求することも考えられます。ただ、インターネット上での投稿は匿名であることが多いため、情報開示請求で発信者を特定することが必要になるケースがほとんどです。

また、脅迫的な文言が投稿されていれば脅迫罪などに該当するケースもあるので、慰謝料請求と併せて刑事裁判が可能か検討しましょう。

出典:民法|e-GOV法令検索|法務省

プライバシーの侵害で弁護士に依頼するメリット

ここでは、プライバシーの侵害で弁護士に依頼するメリットを3つ解説します。

  • 任意の削除・開示請求が通りやすくなる
  • 損害賠償請求・刑事告訴まで対応できる
  • 交渉や裁判を有利にしやすい

では、1つずつ解説します。

任意の削除・開示請求が通りやすくなる

プライバシーの侵害で弁護士に依頼するメリット、1つ目は任意の削除・開示請求が通りやすくなることです。

プライバシーの侵害が疑われる投稿を発見し、個人で投稿削除や発信者情報開示請求を行っても応じてもらえない可能性があります。しかし、弁護士に依頼すれば専門知識や交渉力を活かして対応するので、請求が通りやすくなります。

損害賠償請求・刑事告訴まで対応できる

プライバシーの侵害で弁護士に依頼するメリット、2つ目は損害賠償請求・刑事告訴まで対応できることです。

個人では、任意の削除請求や発信者情報開示請求が限界ですが、弁護士がいれば損害賠償請求や刑事告訴など、高度な法的知識や交渉力が必要な対応も可能になります。自分にとってよりよい解決を望むのであれば、弁護士の力をかりましょう。

交渉や裁判を有利にしやすい

プライバシーの侵害で弁護士に依頼するメリット、3つ目は交渉や裁判を有利にしやすいことです。

弁護士は、専門的な知識と経験に基づいて相手方との交渉を有利に進めるため、よりよい解決策を提示できます。また、裁判になった場合でも、法的根拠に基づいた主張を展開し、有利な判決へと導きます。

プライバシーの侵害で依頼する弁護士の選び方

ここでは、プライバシーの侵害で依頼する弁護士の選び方を4つ解説します。

  • インターネット周りの知識が十分か
  • 依頼人が望む解決方法に導く実行力
  • 弁護士の実績
  • 費用体系

では、1つずつ解説します。

インターネット周りの知識が十分か

プライバシーの侵害で依頼する弁護士の選び方、1つ目はインターネット周りの知識が十分かどうかです。

プライバシーの侵害などネットトラブルに対応するには、プロバイダ・IPアドレスなどインターネット周りの知識が欠かせません。

弁護士の中でも、そのような知識を有する弁護士であれば加害者やプロバイダなどに対しても、適切に交渉できるでしょう。

また、SNSなどインターネット上では、大元の投稿を削除しても、問題の投稿が別サイトで発見されることが多々あります。

このようなインターネット上ならではの問題にも理解があり、的確な対応が取れる弁護士がいれば安心です。

依頼人が望む解決方法に導く実行力

プライバシーの侵害で依頼する弁護士の選び方、2つ目は依頼人が望む解決方法に導く実行力です。

プライバシーの侵害について解決するには、慰謝料請求や刑事告訴など複数の解決方法が考えられます。

依頼人が考えている解決方法や希望を聞き取った上で、現実的にどのような対応を取りうるか、的確に依頼人に伝えられる弁護士が理想的です。

また、弁護士によって民事裁判と刑事裁判のどちらが強いか異なります。そのことも、実行力を見極めるときは参考にしましょう。

弁護士の実績

プライバシーの侵害で依頼する弁護士の選び方、3つ目は弁護士の実績です。

弁護士によって得意分野は異なるため、実績を参考に得意分野を見極めましょう。プライバシーの侵害であれば、インターネット問題の解決実績が多ければ安心です。

自分が抱えている問題に近い事例の実績があれば、一層期待できます。また、IT企業出身のメンバーがいると心強い存在になるでしょう。

費用体系

プライバシーの侵害で依頼する弁護士の選び方、4つ目は費用体系です。

弁護士費用は安くないため、費用体系についてもしっかりと確認しておきましょう。弁護士費用は、一般的に着手金・報酬金・実費などから構成されます。これらの費用体系について、詳細を説明してくれる弁護士であれば安心です。

▼費用体系について弁護士に確認したい内容の例

  • 契約内容の範囲
  • 報酬金の発生基準
  • 実費の目安

プライバシーの侵害を弁護士が解決するまでの流れ

ここでは、プライバシーの侵害を弁護士が解決するまでの流れを5つ解説します。

  • 証拠の保存
  • 削除依頼
  • 犯人の特定
  • 慰謝料請求
  • 裁判にかかる期間

では、1つずつ解説します。

証拠の保存

プライバシーの侵害を弁護士が解決するまでの流れ、1つ目は証拠の保存です。

インターネット上でプライバシーの侵害があったことを示せるよう、速やかに証拠を保存しておきましょう。犯人特定のため発信者情報開示請求を申し立てるときには、証拠の提示は欠かせません。

▼プライバシーの侵害を示す証拠の例

  • 投稿内容のスクショ
  • 犯人のID控えやスクショ
  • 犯人のIPアドレス
  • 投稿日時
  • サイトURLや投稿URL

削除依頼

プライバシーの侵害を弁護士が解決するまでの流れ、2つ目は削除依頼です。

問題の投稿がされているサイトやSNSの管理者に、投稿を削除してもらうよう、専用の問い合わせフォームなどで依頼しましょう。

ただ、投稿の削除に応じてくれるとは限りません。そのときは、裁判所からサイトやSNSの管理者に、投稿削除の仮処分命令を発してもらう必要があります。

犯人の特定

プライバシーの侵害を弁護士が解決するまでの流れ、3つ目は犯人の特定です。

犯人を特定するためには開示請求が必要で、「発信者情報開示仮処分命令申立」が認められれば、裁判所から情報開示を命令してもらえます。

そのときには、Webサービス管理者とプロバイダ両方から開示請求をしてもらうことが欠かせません。なぜなら、まずはWebサービス管理者への開示請求でIPアドレスなどを特定し、次にIPアドレスより判明したプロバイダへの開示請求で利用者が判明するためです。

ただし、IPアドレスは永久に保存されているわけではなく、3か月〜半年程度が相場とされています。そのため、犯人の特定は時間との勝負と考えましょう。

慰謝料請求

プライバシーの侵害を弁護士が解決するまでの流れ、4つ目は慰謝料請求です。

犯人が特定できたら、刑事告訴や民事訴訟・損害賠償請求を実施できます。損害賠償を請求したい場合には、以下の方法が考えられます。いずれの方法も、法的専門知識や交渉力がないと有利に進められないので、弁護士への依頼がおすすめです。

▼損害賠償を請求する方法

示談交渉

訴訟や支払い催促に進まない代わりに、加害者から示談金の支払いや謝罪を受ける。

支払督促

裁判所から加害者に、金銭の支払いを命じてもらう。加害者が拒否した場合は訴訟に移行する。

訴訟

裁判所が加害者に損害賠償を命じるよう、判決を求める。

裁判にかかる期間

プライバシーの侵害を弁護士が解決するまでの流れ5つ目は裁判にかかる期間です。

プライバシーの侵害で裁判を起こすには、IPアドレスの開示請求や個人情報開示請求など、複数の手続きが必要になります。通常、判決が出るまで裁判を2〜3回程度行うため、犯人特定や慰謝料請求などまで考えると、合計1年程度かかることを覚悟しましょう。

▼参考:犯人特定までの目安

IPアドレスの開示請求(仮処分)

2か月前後

個人情報開示請求(裁判)

6か月前後

プライバシーの侵害を弁護士が解決!費用と依頼の流れ

ここでは、春田法律事務所にプライバシーの侵害について解決依頼する費用と流れを解説します。

春田法律事務所の費用

春田法律事務所の費用は、以下のとおりです。

電話相談

無料

来所相談

初回無料

削除請求

着手金

5万円(税込 5万5千円)

成功報酬

10万円(税込 11万円)

発信者情報開示請求

着手金

20万円~30万円(税込 22万円~33万円)

成功報酬

20万円~30万円(税込 22万円~33万円)

顧問契約

月額3万円~(税込 3万3千円~)

依頼の流れ

無料相談から弁護活動開始までの依頼の流れは、以下のとおりです。

1

無料相談

お電話・LINE・メールなどご都合のよい方法で無料相談をご予約(土日祝日も24時間受付)

2

面談

無料相談後、ご希望に応じ来所またはWEBで面談(初回面談無料)

3

ご依頼

ご依頼の場合は委任契約書を作成(オンラインでも契約可能)

4

弁護活動開始

弁護活動開始後は、随時お客様へ報告・相談を行いつつ丁寧に対応

プライバシーの侵害について被害を受けたら春田法律事務所の弁護士に相談を

今回は、プライバシーの侵害に対して豊富な知見を有する専門弁護士が、被害者が取るべき対処方法や弁護士の選び方等を詳しく解説しました。

春田法律事務所では、初回相談を無料で実施しています。まずはプライバシーの侵害について、お悩みの内容をご相談ください。

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