家賃滞納で退去させるには|督促状・内容証明から強制執行までの手順

最終更新日: 2026年06月29日

立ち退きの強制執行とは?流れ・必要書類・回避策を徹底解説!

家賃の滞納が続いているが、どう対応すればよいかわからない——そのような貸主の方に向けて、督促状の送付から内容証明郵便による催告、契約解除、明け渡し請求訴訟、強制執行まで、各段階の手続きと注意点を解説します。

家賃を滞納されても、ただちに退去を求めることはできません。借地借家法は賃借人を保護しており、一般に3か月以上の滞納で「信頼関係の破壊」が認められて初めて、法的な退去請求が可能になります。

また、鍵の交換や荷物の持ち出しといった実力行使は禁じられており、誤ると賃貸人側が損害賠償を求められる立場になりかねません。

適切な督促の記録を積み重ねることが、スムーズな解決への近道です。督促状・催告書の文例、費用の目安、弁護士に依頼すべきタイミングまで、実務に沿った内容でまとめています。

この記事を監修したのは

代表弁護士 春田 藤麿
代表弁護士 春田 藤麿
第一東京弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内法律事務所勤務
当事務所開設
資格
宅地建物取引士
情報処理安全確保支援士
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目次

家賃滞納で退去させられる条件

家賃の滞納があっても、ただちに退去を求められるわけではありません。

借地借家法は賃借人を保護しており、退去が認められるには一定の条件を満たす必要があります。

3か月以上の滞納が一つの目安

裁判で明け渡しが認められるかどうかは、滞納の期間が一つの目安になります。

一般に、3か月以上の滞納が続いている場合は、退去を求める根拠として認められやすくなります。

一方、1〜2か月程度の滞納では、まだ退去までは認められにくいのが実情です。

信頼関係の破壊

退去が認められるかどうかの本質的な基準は、賃貸人と賃借人の「信頼関係が破壊されたといえるか」という点にあります。

単に支払いが遅れたという事実だけでなく、督促への対応、滞納の経緯、過去の支払状況などを総合的に考慮して判断されます。

そのため、3か月未満の滞納でも、督促にまったく応じないなど誠実さを欠く対応が続けば信頼関係の破壊が認められることがあります。

逆に、長期の滞納でも、賃借人が誠実に対応し分割で支払う意思を示している場合には、退去が認められないこともあります。

退去させられないケース

次のような場合は、滞納があっても退去を求めることが難しくなります。

  • 滞納が3か月未満で、信頼関係が破壊されたとまではいえない場合
  • 入院や失業など、一時的なやむを得ない事情で支払いが滞っている場合
  • 賃貸人が裁判所の手続きを経ずに実力で退去させようとした場合(自力救済)

入院や失業といった事情があるときは、支払いの猶予や分割について話し合う余地を残すことが、かえって円滑な解決につながることがあります。

なお、家賃滞納ではなく契約期間満了を機に退去を求める場合は、正当事由の要件が問われる別の手続きになります。

更新拒絶の要件と進め方については、こちらの記事で解説しています。

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滞納が発生したらまず督促を行う

家賃の滞納が発生しても、いきなり契約解除や明け渡しを求めることはできません。

まずは段階的に督促を行い、その記録を残していくことが、後の手続きを有利に進める前提になります。

督促状を送る前の連絡

入居者が単に支払いを忘れているだけのケースも少なくありません。

督促状という形式的な書面を送る前に、まずは電話・メール・SMS・郵送などで支払いを確認する連絡を入れます。

この段階で支払われれば、関係を損なわずに解決できます。

督促状の書き方

連絡しても入金が確認できない場合は、書面で督促状を送付します。

督促状は、滞納の事実を相手に伝えるとともに、督促を行った記録として残す役割があります。

滞納期間に応じて、1回目と2回目以降で書き方を変えます。

 

1回目の督促状(文例)

 

毎月の賃料のお支払い、いつもお世話になっております。

〇〇様に入居いただいている、〇〇〇号室の賃料についてご連絡させていただきます。

毎月の賃料は口座振替(または引落等)でお支払いいただいておりますが、〇月分のお支払いの確認ができませんでした。

大変お手数ではありますが、内容をご確認いただき下記の振込先へ入金をお願いいたします。

なお、本状と行き違いになっておりましたら、ご容赦くださいませ。

ご不明な点がございましたら、貸主〇〇までご連絡をお願いいたします。

 

 

1回目は支払いの失念を想定し、丁寧な確認の文面とします。

 

2回目以降の督促状(文例)

 

〇〇様へ賃料のお支払いを以前ご連絡しましたが、〇〇〇号室の賃料が滞納となっており、現在ご入金の確認ができておりません。

何卒、〇月〇日までに下記の振込先へご入金をよろしくお願いいたします。

なお、期日までにご入金が確認できない場合、連帯保証人(または家賃保証会社)様に連絡させていただきますので、ご了承ください。

 

2回目以降は支払期日を明示し、期日までに入金がない場合は連帯保証人や家賃保証会社へ連絡する旨を伝えます。

連帯保証人・家賃保証会社への連絡

入居者本人からの入金が見込めない場合は、連帯保証人や家賃保証会社へ連絡します。

連帯保証人は親族であることが多く、本人への支払いを促す効果も期待できます。

督促時の注意点

督促にあたっては、次の点に注意します。

  • 送付先は入居者本人と契約上の連帯保証人に限る(その他の家族へ送らない)
  • 過度な言動は避ける(脅迫と受け取られる行為は脅迫罪・不法行為責任のおそれ)
  • 早朝・深夜など非常識な時間帯の連絡は避ける

督促状自体に法的な強制力はありませんが、督促を尽くした記録は後の訴訟で証拠となります。

内容証明郵便による催告

任意の督促で支払われない場合は、内容証明郵便で催告書を送付します。

内容証明郵便が効果的な理由

内容証明郵便は、いつ・誰が・どのような内容の文書を送ったかを郵便局が証明する制度です。それ自体に強制力はありませんが、次の2つの効果があります。

  • 督促を行った事実が証拠として残り、明け渡し請求訴訟で証拠として用いることができる
  • 法的措置に移行する意思を相手に伝え、心理的なはたらきかけとなる

催告書の書き方

催告書には、滞納している家賃の金額、支払期日、支払方法、期日までに支払いがない場合は契約を解除し法的措置をとる旨を記載します。

 

催告書(文例)

 

       催告書

 

住所 東京都〇〇区〇〇 〇〇ハイツ〇〇号室

氏名 〇〇〇〇様

 

〇〇ハイツ〇〇号室の家賃についてご連絡いたします。

毎月の家賃を口座振替でお支払いいただいております。

しかし〇〜〇月分の家賃のお支払いが確認できませんでした。

滞納分家賃〇〇円の催告を致します。

令和〇年〇月〇日までに下記振込先にお支払いください。

 

振込先    〇〇銀行〇〇支店

普通預金口座 〇〇〇〇〇〇

口座名義   〇〇〇〇

 

期日までに支払われなければ、賃貸借契約を解除します。

賃貸借契約を解除後、法的措置をとらせていただきます。

 

                  以上

 

令和〇年〇月〇日

          東京都〇〇区〇〇

         (賃貸人)〇〇〇〇

 

 

なお「期日までに支払いがなければ、あらためて通知することなく契約を解除する」という無催告解除の意思表示を併せて記載しておくと、期日経過後に別途解除通知を送る手間を省くことができます。

内容証明郵便の書式と費用

内容証明郵便には、1行あたりの文字数と1枚あたりの行数に決まりがあります。

  • 縦書き:1行20字以内、1枚26行以内
  • 横書き:「20字×26行」「13字×40行」「26字×20行」のいずれか

催告書は同じものを3部(相手方用・差出人控え・郵便局保管用)用意します。

内容証明加算料は1枚440円(2枚目以降260円)で、郵便料金・書留・配達証明を合わせた総額は1,420円程度からとなります。

契約解除と法的措置の種類

催告しても支払いがない場合は、契約を解除したうえで法的措置に移ります。

家賃滞納で用いる主な法的手続きには、次のものがあります。

建物明渡請求訴訟

退去を求める基本となる手続きです。判決を得たうえで、相手が退去しなければ強制執行に進みます。

詳しい流れは後述します。

少額訴訟

滞納額が60万円以下の場合は、少額訴訟を利用できます。簡易裁判所で行われ、原則として1回の期日で審理を終え、その日のうちに判決が出ます。

手続きが簡易で費用も抑えられますが、証拠が多く争いが複雑な事案には向きません。

なお、少額訴訟は滞納家賃の支払いを求める手続きであり、建物の明け渡しを求めることはできない点に注意が必要です。

占有移転禁止の仮処分

訴訟の途中で、賃借人が別の人に物件を又貸ししたり占有者を入れ替えたりすると、せっかく判決を得ても明け渡しを実現できなくなることがあります。

これを防ぐため、占有者を固定する占有移転禁止の仮処分を申し立てておく方法があります。

申立てには、家賃の3〜6か月分程度の保証金を納める必要があります。

滞納以外で退去を求められる事由

退去を求められるのは家賃滞納だけではありません。

契約違反が信頼関係を破壊する程度に至っている場合には、滞納がなくても退去を求められることがあります。

主な契約違反

  • 無断での増改築
  • 又貸し、契約人数を超える居住
  • 騒音などの迷惑行為
  • ペット禁止物件での飼育、無断駐車などの契約違反

騒音・迷惑行為の判断基準

騒音は受け取り方に個人差があるため、客観的な基準で判断されます。

一般的な生活音は40〜60デシベル程度とされ、これを大きく超える70デシベル程度(セミの鳴き声に近い大きさ)の音が継続する場合は、契約違反と評価されやすくなります。

深夜の楽器演奏やカラオケなど、時間帯と程度によって判断されます。

入居者が自己破産した場合

入居者が自己破産したこと自体は、退去を求める理由にはなりません。

ただし、破産前から家賃を滞納し信頼関係が破壊されている場合には、その滞納を理由に解除できる余地があります。

入居者が退去に抵抗する場合

判決を得ても入居者が退去しないときは、強制執行に進みます。

執行の際は、明け渡しの催告を経て、執行官の立会いのもとで断行されます。

抵抗が予想される場合には、警察の協力を得て行われることもあります。

事業用テナントの家賃滞納

店舗や事務所などの事業用物件でも、家賃滞納を理由とする退去請求の基本的な流れは居住用と変わりません。

ただし、事業用ならではの注意点があります。

管轄と契約の基本

訴訟になった場合の管轄は、原則として店舗の所在地を管轄する裁判所です。

また、契約期間の途中で賃貸人から一方的に解約することはできず、更新を拒絶する場合は満了の1年前から6か月前までに通知が必要です。

家賃滞納による解除は、この原則の例外として、信頼関係が破壊されたといえる場合に認められます。

賃貸人側に落ち度がある場合は注意

たとえば賃貸人側の管理不備(漏水を放置したなど)によって賃借人が営業できなかった事情があると、滞納があっても明け渡しが認められにくくなり、かえって賃貸人側が責任を問われることがあります。

滞納の経緯を確認することが重要です。

滞納分の免除と立退料による合意退去

事業用テナントの強制執行は費用が高額になりやすく、総額が100万円を超えることもあります。

そこで、滞納している家賃を免除し、引越し費用程度の少額の立退料を提示することで、任意の退去について合意するという選択肢があります。

訴訟・強制執行の費用と時間を考えれば、結果的に損失を抑えられる場合があります。

立退料の相場は物件の立地・規模・用途によって大きく異なります。店舗・事務所における立退料の算定基準については、こちらの記事をご覧ください。

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合意書に記載する項目

任意退去で合意する場合は、後のトラブルを防ぐため、次の項目を記載した合意書を作成します。

  • 当事者の氏名・住所
  • 合意の日付
  • 未払い家賃の取扱い(免除する場合はその旨)
  • 立退料の金額
  • 退去の期日
  • 合意に違反した場合の契約終了

やってはいけないNG行動(自力救済の禁止)

家賃滞納が続くと、実力で退去させたくなることがありますが、裁判所の手続きを経ずに賃貸人が自ら退去を実現する行為(自力救済)は固く禁じられています。

禁止される3つの行為と法的責任

次のような行為は、たとえ家賃を滞納している相手に対してであっても違法となります。

  • 入居者に無断で鍵を交換し、締め出す
  • 無断で室内に立ち入り、荷物を運び出す
  • 「出て行かないと追い出す」などと告げて退去を迫る

これらは、住居侵入罪・器物損壊罪・脅迫罪などに問われるおそれがあるほか、入居者から損害賠償を請求されるリスクもあります。

滞納している側が、かえって賠償を受け取る立場になりかねません。

明け渡しと滞納家賃の回収は別の手続き

明け渡しの訴訟で勝訴しても、それだけで滞納家賃が回収できるわけではありません。

滞納分を回収するには、給与や預金の差押えといった別の手続きが必要です。

入居者の所在や財産が不明な場合は、回収が難しくなることもあります。

督促・交渉の記録を残す

電話の履歴、督促状の控え、LINEやSMSのやり取りなどは保存しておきます。

これらは「督促を尽くした」ことを示す証拠となり、訴訟で信頼関係の破壊を主張する際の裏付けになります。

裁判のリスクと回収可能性

訴訟は有効な手段ですが、起こす前に知っておくべきリスクがあります。

勝訴しても回収できないことがある

明け渡しの訴訟で勝訴しても、滞納家賃を実際に回収できるとは限りません。

相手に資力がなければ、判決を得ても支払いを受けられないことがあります。

明け渡しと金銭の回収は別の問題であると理解しておく必要があります。

相手の財産状況の把握には限界がある

回収の見込みを立てるには相手の財産状況を知ることが重要ですが、賃貸人が相手の同意なく預金や収入を調査することはできません。

回収可能性を見極めたうえで、訴訟に進むか、任意の話し合いで解決を図るかを判断します。

自分で訴訟を起こす場合の費用

弁護士に依頼せず自分で手続きを行うこともできます。その場合の費用の目安は次のとおりです。

  • 内容証明郵便:約1,500円
  • 裁判所の印紙代:物件評価額400万円程度で約15,000円
  • 予納郵券:6,000円程度
  • 強制執行の予納金:約65,000円
  • 強制執行の実費:約300,000円

合計でおおむね40万円程度が目安です。

ただし、書類の作成や期日対応には専門的な知識と時間を要するため、滞納額や事案の複雑さに応じて弁護士への依頼を検討します。

弁護士に相談すべきケースと費用

家賃滞納の対応は自分で進めることもできますが、状況によっては弁護士に依頼したほうが結果的に負担を抑えられます。

弁護士に依頼すべきケース

次のような場合は、弁護士への依頼を検討します。

  • 督促しても支払われず、自力での回収が難しい場合
  • 対応が長期化し、賃料収入の見込みが立たない場合
  • 入居者との関係が悪化し、直接のやり取りが難しい場合
  • 強制退去まで視野に入れて手続きを進めたい場合

弁護士に依頼すると、督促・内容証明の作成、契約解除の通知、明け渡し請求訴訟、強制執行までを一貫して任せられます。

賃貸人が直接対応することで生じがちな感情的な対立を避け、手続きを適切かつ迅速に進められます。

弁護士費用の目安

家賃滞納問題を弁護士に依頼する場合の費用は、おおむね次のとおりです。

  • 相談料:30分5,500円程度(初回無料の事務所もあります)
  • 着手金:22万円〜33万円程度(依頼時に支払うもので、結果にかかわらず返還されません)
  • 成功報酬:22万円〜55万円程度(解決したときに発生します。経済的利益の割合で定める事務所もあります)
  • 実費:裁判所に納める印紙代・予納金・郵券代、書類の取得費用など

費用について依頼前に確認しておきたいのは、成功報酬がどのような場合に発生するか(明け渡しの実現か、滞納家賃の回収か)と、追加費用が生じる可能性の2点です。

家賃滞納と詐欺罪

支払う意思がないにもかかわらず物件を借り続けた場合、家賃滞納が詐欺罪(刑法第246条)にあたる可能性も指摘されます。

もっとも、欺く意図があったことの立証は容易でなく、実務上は刑事ではなく民事的な解決を図るのが現実的です。

よくある質問

Q.家賃を滞納されたら、すぐに退去させられますか。

すぐには退去させられません。

一般に3か月以上の滞納で信頼関係が破壊されたといえる場合に、督促・契約解除・訴訟・強制執行という手続きを経て初めて退去が実現します。

Q.滞納している入居者の部屋の鍵を、勝手に交換してもよいですか。

できません。裁判所の手続きを経ずに鍵を交換して締め出す行為は自力救済として禁じられており、住居侵入罪や器物損壊罪に問われるおそれがあります。

かえって入居者から損害賠償を請求されることもあります。

Q.連帯保証人には、いつ連絡すればよいですか。

入居者本人への督促で支払いが見込めない段階で連絡します。

連帯保証人や家賃保証会社への連絡は、回収の手段であると同時に、本人へ支払いを促す効果も期待できます。

Q.裁判所が明け渡しを命じても入居者が退去しない場合は、どうすればよいですか。

判決などの債務名義に基づいて、強制執行を申し立てます。

明け渡しの催告を経て、執行官の立会いのもとで明け渡しが断行されます。

Q.強制執行まで進むと、費用はどのくらいかかりますか。

物件の規模や残置物の量によりますが、強制執行の実費だけでマンションで40〜60万円程度、一軒家で100万円程度かかることがあり、弁護士費用や裁判費用を含めると総額100万円を超える場合があります。

費用と時間を考え、任意の退去について話し合う選択肢も検討します。

Q.立ち退きを求められた借主側ですが、強制的な退去だけは避けたいです。

滞納の経緯や事情によっては、支払いの猶予や分割、退去時期の調整について話し合いの余地があります。

一方的な要求と感じる場合も含め、早めに弁護士に相談することをお勧めします。

まとめ

家賃の滞納が始まってから強制執行に至るまでには、督促・催告(内容証明)・契約解除・明け渡し訴訟・強制執行という段階があり、各段階で適切な対応と記録の積み重ねが求められます。

対応のポイントを整理します。

退去できる条件を把握する

一般に3か月以上の滞納が続き、「信頼関係が破壊された」と認められる状況に至って初めて、退去請求の法的根拠が生じます。

1〜2か月程度の滞納では退去まで認められないケースが多く、まずは督促を重ねながら状況を記録することが重要です。

各段階で記録を残す

電話・メール・督促状・内容証明郵便のやり取りはすべて保存しておきます。

「督促を尽くした」ことを示す記録は、訴訟で信頼関係の破壊を主張する際の裏付けになります。

内容証明郵便は、督促の事実を郵便局が証明するため、催告の段階では必ず活用してください。

自力救済は行わない

滞納が続いていても、鍵の交換・荷物の持ち出し・退去を迫る言動は違法です。

裁判所の手続きを経ずに実力で退去させようとすると、賃貸人側が損害賠償を求められる立場になりかねません。

必ず法的な手順を踏んでください。

費用と回収可能性を事前に見極める

明け渡しの訴訟と滞納家賃の回収は別の手続きです。相手に資力がなければ、判決を得ても滞納分を回収できないことがあります。

強制執行まで進むと費用が100万円を超えるケースもあるため、状況によっては滞納分の免除と引き換えに任意退去を求める交渉も選択肢になります。

対応に迷ったら早めに弁護士に相談する

督促しても状況が改善しない、対応が長期化している、直接のやり取りが難しくなってきた——そのような場合は、弁護士への相談を検討してください。

督促・催告・訴訟・強制執行まで一貫して対応できるため、手続きの抜け漏れを防ぎ、解決までの期間を短縮できます。

春田法律事務所では、家賃滞納・建物明け渡しに関するご相談を承っています。

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