家賃滞納で立ち退きを求める手順|交渉から強制執行まで【オーナー向け】
2026年04月21日

家賃滞納は、賃貸物件のオーナーにとって大きな悩みの種です。
滞納が続くと、物件の収益に深刻な影響を及ぼすだけでなく、借主との交渉や法的手続きによる精神的・時間的負担も一層増加します。
しかし、滞納が発生したからといって、すぐに立ち退きを求めたり、契約を解除することはできません。
日本の法律では借主の権利が強く保護されており、慎重で適切な手続きが求められるからです。
本記事では、家賃滞納を理由に立ち退きを求める際の具体的な手順や注意点、裁判や強制退去にかかる費用の相場について詳しく解説します。
さらに、トラブルを未然に防ぐための対策や弁護士への相談の重要性についても触れています。
家賃滞納問題に直面したオーナーの方々が、正しい判断と行動を取れるようお手伝いします。
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家賃滞納を理由に立ち退きは要求できる?
賃貸物件のオーナー様が家賃滞納という問題に直面した場合、入居者に対して賃貸借契約を解除し、物件からの立ち退きを要求することは、法的に認められている行為です。
しかし、日本の法律、特に借地借家法では、入居者(借主)の居住権が非常に強く保護されており、単に家賃滞納があったからといって、どんなケースでも立ち退きが認められるわけではありません。
契約解除が正当であると裁判所などに判断されるためには、家賃滞納という事実が「貸主と借主との間の信頼関係を破壊するに至った」と客観的に認められる必要があります。
これは、単なる契約違反にとどまらず、両者の間で築かれていた信頼関係が根本から損なわれたと評価されるかどうかが重要なポイントとなります。
この「信頼関係の破壊」が具体的にどのような状況を指すのかについては、次の見出しで詳しく解説していきます。
立ち退き要求が認められる条件
裁判所は、単に家賃が支払われていないという事実だけでなく、滞納の期間、滞納額、入居者様のこれまでの対応(例えば、支払いの意思や交渉態度)といった複数の要素を総合的に考慮して判断を下します。
決して一律の基準があるわけではありませんが、実務上、特に重要視されるポイントがいくつか存在します。
これから続く項目では、その判断基準の中でも特に重要な「3ヶ月以上の家賃滞納」と、この「信頼関係の破壊」という法的な概念について、より詳しく掘り下げて解説していきます。
3ヶ月以上の家賃滞納
家賃滞納を理由とする立ち退き要求が認められるかどうかにおいて、裁判実務上、最も重要な判断基準の一つが「3ヶ月以上の家賃滞納」です。
これは、単なる一時的な支払い遅れとは異なり、入居者様の支払い能力や、家賃を支払う意思に重大な問題があると判断されやすいため、信頼関係が破壊されたと見なされる有力な目安となります。
例えば、1ヶ月や2ヶ月の滞納の場合、すぐさま契約解除や立ち退きが認められるケースは稀です。
入居者様が一時的に経済的な困難に陥っている可能性も考慮されるため、まずは督促によって支払いを促すことが一般的です。
しかし、たとえ短期間の滞納であっても、滞納が発生した初期の段階から、オーナー様が督促の連絡を入れた事実やその内容を詳細に記録しておくことが非常に重要です。
この記録は、万が一、裁判手続きに移行した場合に「督促を尽くした」証拠として提出でき、オーナー様側の正当性を裏付ける強力な材料となりますので、徹底して行ってください。
貸主と借主の信頼関係の破壊
「信頼関係の破壊」とは、貸主と借主の間の賃貸借契約の継続を困難にするほど、関係性が著しく損なわれた状態を指す法的な概念です。
3ヶ月以上の家賃滞納は、この信頼関係が破壊されたと判断される上で非常に強力な根拠となりますが、それが全てではありません。
たとえば、滞納期間が3ヶ月未満であっても、入居者様がオーナー様からの連絡を意図的に無視したり、支払いの相談に応じようとせず、虚偽の弁明を繰り返したりするなど、著しく不誠実な対応が見られる場合には、信頼関係の破壊が認められる可能性があります。
これは、単なる支払いの遅れではなく、契約に対する姿勢そのものが問題視されるためです。
逆に、滞納期間が長期間に及んでいたとしても、入居者様が誠実にオーナー様へ連絡を取り、支払いの意思を示し、具体的な返済計画について相談しようと努めているようなケースでは、裁判所が「信頼関係はまだ完全に破壊されていない」と判断し、立ち退きが認められないこともあります。
このように、立ち退きの可否は、家賃滞納の事実だけでなく、その背景にある両者の関係性や対応状況を総合的に考慮して判断されるため、一律の基準で機械的に決まるものではないことをご理解ください。
立ち退き料は原則不要
家賃滞納という問題に直面したオーナー様が特に懸念される点の一つに、「立ち退き料の支払い」があるかと思います。
結論から申し上げますと、家賃滞納のように入居者様側の契約違反(債務不履行)が原因で賃貸借契約を解除し、物件からの立ち退きを求める場合、オーナー様が立ち退き料を支払う法的な義務は「原則としてありません」。
立ち退き料が発生するのは、建物の老朽化による建て替えや、オーナー様ご自身の居住を目的とする場合など、貸主側の都合で契約の更新を拒絶したり、解約を申し入れたりするケースです。
この場合、オーナー様に「正当事由」があることを補完するために、入居者様への金銭的な補償として立ち退き料が支払われることがあります。
しかし、家賃滞納は、入居者様が契約上の最も基本的な義務を履行しないという、明確な契約違反です。そのため、法的な性質が全く異なり、オーナー様側に立ち退き料の支払い義務は生じないのです。
ただし、実務上、訴訟による解決を避け、入居者様との任意での交渉を円滑に進めるための戦略として、解決金や引っ越し費用の一部負担といった名目で金銭的な譲歩を提示することが有効な場面も存在します。
これは法的な義務ではなく、あくまで早期解決に向けた交渉手段の一つとして検討されるものです。
家賃滞納者に対する立ち退き要求から強制退去までの流れ
家賃滞納が発生し、入居者との任意交渉がうまくいかない場合、最終的には法的手続きによって物件の明け渡しを実現することになります。
このプロセスはいくつかの段階を経て進行し、決して一足飛びに強制退去に至るわけではありません。
ここでは、家賃滞納発生から最終的な物件の明け渡し完了までの一連のプロセスを、オーナー様が全体像を把握しやすいように大きく3つのステップに分けて解説します。
ステップ1:任意での交渉・督促
家賃滞納が発生した際、いきなり法的手続きに入るのではなく、まずは当事者間で話し合い、解決を目指す「任意交渉」が非常に重要です。
裁判は時間も費用もかかるため、できる限りこの段階で解決を図ることが、オーナー様にとって最も負担の少ない方法となります。
この段階の主な目的は、単に滞納家賃の支払いを促すだけでなく、場合によっては入居者の方に自主的な退去を促し、穏便な解決を目指すことにあります。
具体的には、電話や書面での催促、連帯保証人や家賃保証会社への連絡、そして最終手段としての内容証明郵便による催告といったアクションを順に進めていきます。
電話や書面による支払い催促
家賃滞納が確認されたら、まず最初に行うべきは入居者への連絡です。
この段階では、家賃の支払いをうっかり忘れている可能性も考慮し、高圧的な態度ではなく、あくまで事実確認として穏やかに電話や普通郵便で連絡を取り、支払いを促しましょう。
例えば、「〇月分の家賃がまだ入金されていないようですが、ご確認いただけますでしょうか」といった具体的な内容で、丁寧な言葉遣いを心がけることが大切です。
この初期段階での連絡は、後のトラブルを防ぐ上で非常に重要となります。
いつ、誰が、どのような内容で連絡したのか、入居者からの返答はどうだったのかといった詳細を、必ずメモや記録として残しておいてください。
これらの記録は、万が一交渉がまとまらず裁判に発展した場合に、「オーナーとしてきちんと督促を尽くした」という証拠となり、訴訟を有利に進めるための強力な根拠となります。
連帯保証人・家賃保証会社への連絡
入居者本人への督促で改善が見られない場合、次の段階として連帯保証人や家賃保証会社へ連絡することになります。
連帯保証人がいる場合、その方には入居者本人と同等の支払い義務があるため、滞納の事実を伝え、滞納家賃の支払いを請求することができます。
保証人への連絡は、入居者本人にとって心理的なプレッシャーとなり、速やかな解決につながるケースも少なくありません。
また、家賃保証会社と契約している場合は、速やかに保証会社へ連絡し、契約内容に従って家賃の代位弁済を請求する手続きを進めましょう。
内容証明郵便による催告と契約解除通知
電話や通常の書面による督促、保証人への連絡でも状況が改善しない場合、法的手続きへ移行する前の最終段階として「内容証明郵便」を送付します。
これは、法的に「この家賃滞納問題に真剣に取り組む」というオーナー様の意思を示す、いわば最後通牒であり、通常、家賃滞納が2〜3ヶ月に及んだタイミングで送付するのが一般的です。
内容証明郵便には、「〇月〇日までに滞納家賃全額を支払うよう催告する」旨と、「期日までに支払いが確認できない場合は、改めて通知することなく賃貸借契約を解除する」という明確な意思表示を記載します。
この「無催告解除の意思表示付き催告」は、後の裁判で契約解除の有効性を主張する上で非常に重要な文言となります。
内容証明郵便は、郵便局が「誰が、いつ、どのような内容の文書を、誰に差し出したか」を公的に証明してくれるため、後に訴訟となった場合の強力な証拠となります。
さらに、配達証明を付加することで、相手がその文書を受け取った事実も証明できるため、必ず利用しましょう。
ステップ2:建物明渡請求訴訟(裁判)の提起
任意での交渉や内容証明郵便による催告にもかかわらず、家賃の支払いや自主的な退去が実現しない場合、法的な手続きへと移行する最終段階として「建物明渡請求訴訟」を管轄の裁判所に提起することになります。
この訴訟の目的は、単に物件を明け渡してもらうことだけではありません。
同時に、未払いの滞納家賃についても支払いを命じる判決を得ることを目指します。
裁判手続きは、法的な知識や専門的な書類作成が求められるため、オーナー様ご自身で進めることは非常に困難です。
そのため、通常はこの段階で立退き問題に詳しい弁護士に依頼し、手続きを代理してもらうのが一般的です。
弁護士に依頼することで、手続きがスムーズに進むだけでなく、オーナー様の精神的な負担も大きく軽減されます。
訴訟提起から判決までの流れ
建物明渡請求訴訟を提起してから裁判所の判決が下されるまでには、いくつかの段階があります。
まず、オーナー様(原告)側が裁判所に「訴状」を提出することで訴訟が始まります。
訴状が受理されると、裁判所は入居者(被告)に対して、第1回口頭弁論期日を記載した「呼出状」と訴状の写しを送達(郵送)します。
被告はこれに対し、「答弁書」を提出して反論します。
その後、複数回の「口頭弁論期日」が設けられ、双方の主張や証拠が審理されます。
被告が入居を争わない姿勢であれば2〜3ヶ月程度で判決に至ることもありますが、争う姿勢を見せたり、審理が複雑になったりした場合は、半年以上の期間を要することもあります。
この一連の流れを経て、最終的に裁判所が判決を下し、物件の明け渡しや滞納家賃の支払いを命じることになります。
和解交渉
訴訟手続きは判決を待つだけが解決策ではありません。
裁判の途中でも、裁判官から「和解」を勧められるケースが非常に多くあります。
和解とは、裁判官の仲介のもと、原告と被告の双方が譲歩し合い、合意によって紛争を解決する手続きのことです。
和解の内容としては、例えば、入居者が「〇月〇日までに物件を明け渡すことを約束すれば、滞納家賃の一部を免除する」といった条件が提示されたり、滞納家賃を分割で支払う計画を立てたりすることなどが考えられます。
和解が成立すれば、判決を待つよりも早期に解決できる可能性が高まり、さらに、その後の強制執行という手間と費用のかかる手続きを回避できるという大きなメリットがあります。
オーナー様にとっても、不確実な判決を待つよりも、合意によって確実に解決できる点は大きな安心材料となるでしょう。
ステップ3:強制執行による明け渡し
訴訟で勝訴判決を得たにもかかわらず、入居者が立ち退かない場合、最終手段として「強制執行」による明け渡しが行われます。
強制執行とは、個人の力ではなく、国の権力(裁判所の執行官)によって、強制的に入居者を物件から退去させ、オーナー様が物件の占有を取り戻す法的な手続きです。
この手続きは、オーナー様の権利を実現するための最終的なセーフティネットですが、相応の費用と複雑な手続きが必要になります。
ここからは、強制執行に至るまでの具体的なステップについて詳しく解説していきます。
強制執行の申し立て
強制執行を開始するには、まず管轄の地方裁判所の「執行官」に対し、申し立てを行う必要があります。
この際、訴訟で得た勝訴判決の正本(債務名義)や、判決が相手に送達されたことを証明する送達証明書など、複数の必要書類を揃えて提出します。
申し立て時には、執行手続きにかかる費用として「予納金」を裁判所に納める必要があります。
この予納金は、執行官の活動経費などに充てられます。
もし、この段階で弁護士に依頼されている場合は、これらの煩雑な手続きは全て弁護士が代理で行ってくれますのでご安心ください。
明け渡しの催告
強制執行の申し立てが受理されると、すぐに強制退去が実行されるわけではありません。
その前段階として、「明け渡しの催告」というステップが設けられています。
これは、執行官がオーナー様(または代理人弁護士)の立ち会いのもと現地を訪れ、入居者に対して「指定された期日までに自主的に退去しなければ、強制的に明け渡しを断行する」旨を告げる手続きです。
この際、断行予定日を記載した「公示書」という書面が、室内の目立つ場所に貼り付けられます。
この催告は、入居者に自主的な退去を促す最後の機会を与えるものであり、この段階で退去するケースも少なくありません。
明け渡しの断行(強制退去)
明け渡しの催告期日を過ぎても入居者が退去しない場合、最終的に「明け渡しの断行」が行われます。
断行日当日には、執行官、オーナー様側の関係者、そして鍵の専門家である錠前師、室内の荷物を運び出す運送業者などが現場に集結します。
入居者が室内にいても不在であっても、執行官の権限で鍵を開けて室内に立ち入り、入居者を強制的に退去させます。
室内に残された家財道具などの残置物は、執行業者がすべて運び出し、指定された倉庫などで一定期間保管されることになります。
この一連の流れは非常に厳格に進められ、オーナー様の物件占有が最終的に回復されます。
強制執行について、詳しくはこちらの記事でも解説しています。
家賃滞納による立ち退き交渉で注意すべきこと
家賃滞納という問題に直面すると、オーナー様としては感情的になったり、早く解決したいと焦ったりするお気持ちになるのは当然のことでしょう。
しかし、その気持ちが先行して法的に不適切な対応をしてしまうと、かえって事態が悪化し、オーナー様自身が不利な状況に陥るリスクがあります。
このセクションでは、家賃滞納者への対応において、冷静かつ法に則った対応がいかに重要であるかを解説します。
やってはいけないNG行動(自力救済の禁止)
オーナー様が家賃滞納問題で絶対に手を出してはいけない行為、それが「自力救済」です。
日本の法制度では、たとえオーナー様に正当な権利(滞納家賃の回収や物件の明け渡し)があったとしても、裁判所の手続きを経ずに、ご自身の力で実力行使によってその権利を実現することは固く禁じられています。
具体的なNG行動としては、以下のようなものがあります。
- 入居者の同意なく勝手に鍵を交換し、部屋から締め出す行為
- 入居者の許可なく部屋に侵入し、荷物を運び出す行為
- 「家賃を支払わなければすぐに追い出すぞ」といった、入居者を脅迫するような言動
これらの行為は、単に契約違反となるだけでなく、住居侵入罪や器物損壊罪、脅迫罪といった刑事罰の対象となる可能性があり、非常に危険です。
最悪の場合、入居者から逆に損害賠償請求訴訟を起こされ、オーナー様が賠償金を支払う事態に発展する重大なリスクがあるため、いかなる理由があっても自力救済は絶対に行わないでください。
滞納家賃の回収は別途手続きが必要
多くのオーナー様が混同しがちですが、「物件の明け渡し」と「滞納家賃の回収」は、法的には全く別の問題として扱われます。
たとえ裁判を経て強制執行によって物件を取り戻すことができたとしても、それだけで滞納された家賃が自動的に支払われるわけではないことに注意が必要です。
建物明渡請求訴訟において、物件の明け渡しだけでなく滞納家賃の支払いも請求し、その両方について勝訴判決を得ていた場合は、その判決が「債務名義」となります。
この債務名義があれば、別途「債権執行」という手続きを行い、入居者の給与や預金口座などを差し押さえることで滞納家賃の回収を目指すことが可能になります。
しかし、現実には、すでに物件を明け渡した入居者に支払い能力がなかったり、所在が不明になってしまったりした場合は、債権執行を行ったとしても事実上、滞納家賃の全額回収が極めて困難になるという厳しい現実も存在します。
交渉や督促の記録を残しておく
家賃滞納トラブルが発生した初期の段階から、入居者との全てのやり取りを客観的な証拠として記録・保管しておくことは、オーナー様にとって極めて重要です。
これらの記録は、将来的に交渉がこじれたり、裁判に発展したりした場合に、オーナー様が誠実に対応してきたことや、逆に入居者側の不誠実な対応を証明するための決定的な証拠となります。
具体的には、以下のような情報を時系列で整理し、ファイリングしておくことを強くお勧めします。
- 電話での会話内容(日時、相手の氏名、会話の要点、対応者の氏名など)
- 入居者へ送付した督促状や通知書などの書面(コピーを必ず保管)
- メールやショートメッセージ、LINEなどのやり取り(スクリーンショットなどで保存)
これらの記録がなければ、いざ裁判となった際に「督促を尽くした」という事実を立証することが難しくなり、手続きが長期化したり、不利な判決につながったりする可能性もあります。
家賃滞納の立ち退き問題は弁護士への相談がおすすめ
家賃滞納の問題に直面したオーナー様にとって、立ち退き要求は最終的な解決策の一つですが、その手続きは非常に複雑で、法律の専門知識が不可欠です。
オーナー様ご自身で対応しようとすると、多大な時間と労力を要するだけでなく、法的な誤対応によって問題がさらにこじれたり、かえってオーナー様自身がリスクを負ったりする可能性もあります。
弁護士に依頼するメリット
弁護士への依頼を検討される際、費用面でのご心配は当然のことでしょう。
しかし、専門家である弁護士に依頼することには、費用を上回る大きなメリットが数多く存在します。
精神的・時間的負担を軽減できる
家賃を滞納している入居者との直接のやり取りは、オーナー様にとって計り知れないほどのストレスと精神的負担を伴います。
督促の連絡、交渉、感情的な対立など、これらは本業を持つオーナー様にとって大きな重荷となり、時間も精神力も消耗してしまいます。
弁護士に依頼すれば、弁護士がオーナー様の代理人として、入居者とのすべての交渉窓口となります。
これにより、オーナー様は滞納者と直接対峙する必要がなくなり、この心理的なストレスから解放されます。
さらに、複雑な書面作成や平日の裁判所への出廷といった、多くの時間を要する法的手続きもすべて弁護士が代行します。
これにより、本業に集中できるだけでなく、精神的なゆとりを取り戻し、安心して問題解決を進めることができます。
法的に適切な手続きで迅速に解決できる
家賃滞納問題の解決には、法律に基づいた正確な手続きが求められます。
弁護士は、過去の豊富な経験と専門知識に基づき、オーナー様の個別の状況に応じた最適な解決策を的確に判断できます。
例えば、任意交渉での適切な落としどころを見極めたり、訴訟へ移行する最適なタイミングを判断したりすることが可能です。
オーナー様自身が法的手続きを誤って「自力救済」を行ってしまうリスクも排除できます。
法に則った正攻法で着実に物件の明け渡しを実現するため、結果としてオーナー様が個人で手探りしながら対応するよりも、はるかに早く、そして確実に問題を解決できる可能性が高まります。
滞納家賃の回収まで任せられる
弁護士への依頼は、物件の明け渡しが実現すれば終わりではありません。
物件の明け渡しと並行して、あるいは明け渡し後に発生する「滞納家賃の回収」という重要な課題も、ワンストップで任せられるのが弁護士依頼の大きなメリットです。
弁護士は、建物明渡請求訴訟で得られた家賃支払い判決(債務名義)に基づき、弁護士会照会などの制度を利用して相手の財産(勤務先や預金口座など)を効果的に調査します。
その上で、給与差押えや預金差押えといった強制執行手続きをスムーズに進めることが可能です。
個人ではハードルの高い債権回収の実効性を高め、オーナー様の経済的損失を最小限に抑えるための支援を受けられます。
弁護士に相談すべきタイミング
家賃滞納問題で「いつ弁護士に相談すれば良いのか」という疑問は、多くのオーナー様が抱かれることでしょう。
結論から言えば、「早すぎるということはありません」。問題がこじれてしまってからでは、解決にかかる時間も費用も増大する傾向にあります。
具体的な相談のタイミングとしては、家賃滞納が2ヶ月目に突入した時点、電話や手紙での督促に応じず入居者と連絡が取れなくなった時点、あるいは内容証明郵便の送付を検討している時点などが挙げられます。
最終的には、オーナー様ご自身が「このままでは解決が難しいかもしれない」と少しでも不安を感じた時が、専門家である弁護士に相談する最適なタイミングと言えるでしょう。
立ち退き問題の弁護士費用についてはこちらの記事で解説しています。
まとめ
これまで家賃滞納が発生した際の初期対応から、交渉、裁判、そして最終手段である強制執行に至るまでの一連の法的手順を解説してきました。
家賃滞納による立ち退き要求は法的に可能ですが、督促から交渉、訴訟、強制執行といった厳格な手順を踏む必要があります。
これらの手続きには相応の費用と時間がかかります。
特に重要な点として、オーナー様ご自身での「自力救済」は避けるべき行為です。
勝手に鍵を交換する、荷物を運び出すといった行為は、オーナー様自身が法的な責任を問われるリスクがあるため、決して行わないでください。
安定した賃貸経営を続けるためには、家賃保証会社の利用や入居審査の厳格化といった予防策が何よりも重要です。
しかし、万が一トラブルが発生してしまった場合は、損失の拡大を防ぐために一人で抱え込まず、できるだけ早い段階で弁護士などの専門家に相談することが、賢明な解決策となります。
専門家に依頼することで、精神的・時間的な負担が軽減され、法的に適切な手続きで迅速かつ確実に問題を解決できる可能性が高まります。
この情報がオーナー様の安定した賃貸経営の一助となれば幸いです。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。
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