離婚裁判の費用と抑えるコツを解説!弁護士が教えるコスト削減術
最終更新日: 2024年11月08日
- 離婚裁判にかかる費用を知りたい
- 離婚裁判を弁護士に依頼するメリットを教えて欲しい
- 離婚裁判の費用を少なくするために何をすべきだろう
これから離婚裁判をする方は、費用がどれくらいかかるか気になる方もいるでしょう。離婚裁判にかかる費用の種類や弁護士に依頼するメリットなどをしっかりと把握しておくことで、金額が妥当か、また減額の方法を知ることも可能です。
そこで本記事では、離婚裁判の費用について、離婚に詳しい専門弁護士が、費用の種類と金額の相場・弁護士に相談するメリット・費用を抑える方法について詳しく解説します。
本記事のポイントは以下です。お悩みの方は詳細を弁護士と無料相談することが可能です。
- 離婚裁判にかかる費用の主な種類には、裁判費用・弁護士費用の2種類がある
- 離婚裁判を弁護士に依頼するメリットは、「法的知識」「依頼者の負担軽減」などがある
- 離婚裁判の費用を少なくするためには、弁護士に無料相談・見積依頼して、何を依頼すべきか明確にすること
離婚裁判にかかる主な費用の種類と相場
離婚裁判には何の費用がかかるのでしょうか?ここでは、離婚裁判にかかる主な2種類の費用を説明していきます。
- 裁判費用
- 弁護士費用
裁判費用
1つ目は、裁判にかかる費用です。
裁判でかかる費用とは、離婚裁判を起こすために必要な費用です。訴訟費用とも呼ばれています。
訴訟費用には、訴状やその他の申立書に収入印紙を貼付して支払われる手数料の他、書類を送るための郵便料及び証人の旅費日当等があります。
ここでいう訴訟費用は、訴訟を追行するのに必要なすべての費用を含むわけではないため、弁護士費用等は訴訟費用に含まれません。
出典:訴訟費用|裁判所
弁護士費用
2つ目は、弁護士費用です。
弁護士費用は、法律相談料・日当・着手金・成功報酬金から構成されます。離婚について、初回の相談料を無料としている法律事務所もあります。
日当とは、裁判に弁護士が出廷するごとに発生する費用のことです。(約3万円程度)
ただし、日当を設けていない法律事務所もあります。
着手金とは、弁護士依頼のときに支払うものです。(相場は20万円程度)
成功報酬金とは、離婚が成立した場合や慰謝料を獲得した場合などに発生するものです。獲得した内容によって異なります。(10万円〜、または獲得金額の18%程度)
離婚裁判の費用がない場合に利用すべき制度
お金がなければ「裁判を諦めてしまおうか」と考えるかもしれません。しかし、経済的に余裕がない人を対象とした救済制度があります。
経済的に余裕がなくとも、事前にあなたが利用できる制度を確認しておきましょう。
訴訟救助制度
「訴訟上の救助」を裁判所に申立てすることができます。
訴訟費用を支払う余裕がない人でも、安心して訴えの提起ができる権利を保障するために、訴訟費用の支払いが猶予される制度です。 申立てをするときは、訴訟費用の支払いが難しいほど経済的に困窮している事実を証明する必要があります。そのため、収入や資産等に関する資料を裁判所へ提示しなければなりません。
ただし、申立ての内容等から、裁判で勝つ見込みがないと判断された場合は、本制度が利用できないこともあります。
法テラスの立替制度
法テラス(日本司法支援センター)に「民事法律扶助」制度があります。
法テラスとは、国が設立した法的トラブル解決の総合案内所で、経済的に余裕がない人を対象に無料法律相談、弁護士費用等の立替えを民事法律扶助業務として行っています。
弁護士・司法書士の費用等の立替えサービスとして、代理援助・書類作成援助が利用可能です。費用等の立替え後、利用者は原則として月額約5,000円〜10,000円を分割で返済していきます。民事法律扶助制度を利用する場合、所得制限があるので注意しましょう。
離婚裁判の費用を抑える4つのポイント
離婚裁判にはどの程度の費用がかかるのでしょうか?ここでは、裁判の費用を抑えるためにすべきことについて、以下の4点を説明します。
- 弁護士に無料相談
- 見積依頼
- 委任契約書の内容確認
- 依頼すべき内容の確定
弁護士に無料相談
1つ目は、弁護士に無料相談することです。
弁護士に依頼すると費用がかかると思われがちですが、離婚事案に関して初回は無料で相談に応じている法律事務所もあります。
LINEやメールにも対応している事務所もあるため、電話だとハードルが高いと感じている場合にも、気軽に相談できるでしょう。
離婚裁判で費用を抑えたい場合は、まずは弁護士に無料相談することをおすすめします。
見積依頼
2つ目は、見積依頼です。
離婚裁判について、どれくらいの弁護士費用がかかるのかを把握するために、見積依頼をしましょう。
弁護士費用には、法律相談料・日当・着手金・成功報酬金などが含まれています。Webサイトに参考金額が書かれている法律事務所も多いです。自分のケースではどれくらいなのかを細かく把握しておきたいのであれば、見積依頼をしてみることをおすすめします。
委任契約書の内容確認
3つ目は、委任契約書の内容確認です。
弁護士に無料相談した後、離婚事案を依頼することを決めた場合、依頼者は弁護士と委任契約を締結して「委任契約書」を作成します。
弁護士から提示される委任契約書には、一般に以下の内容が書かれています。
- 弁護士への依頼内容
- 弁護士費用(着手金・成功報酬など)
- 支払いに関する取り決め
- その他
費用を抑えたいのであれば、示された委任契約書の内容をよく確認しましょう。依頼内容の範囲が適切に書かれていることや、自分にとって不要な項目がないかなどを、隅々までチェックすることが大切です。
依頼すべき内容の確定
4つ目は、依頼すべき内容の確定です。
弁護士から提示された「委任契約書」の内容をよく読み、自分が弁護士に依頼すべき内容を確認していきます。
書かれている内容をすべて依頼することもできますし、内容が依頼内容と多少なりとも異なる場合は、契約書の内容の変更・見積もりの再作成を弁護士に求めることも可能です。
離婚裁判における費用の注意点
離婚裁判はケースによって長期化するおそれもあります。その分、弁護士費用が高額化しないか、不安を感じる人も多いでしょう。
弁護士費用の算定方法は法律事務所が自由に設定できます。主に次のような場合に、費用の増加があり得ます。
- 相手との離婚の交渉が不成立となり、離婚訴訟に移行する場合
- 離婚の調停・裁判の期日に、弁護士が家庭裁判所へ足を運ぶごとに、日当が加算される場合
法律事務所で相談するときは、どのようなケースで費用が追加されるのかをよく聞いてから、納得のうえで弁護士に依頼しましょう。
離婚裁判を弁護士に相談するメリット
離婚裁判を弁護士に相談すれば、依頼者にどのような利点をもたらしてくれるのでしょうか。ここでは以下3つのメリットについて説明していきます。
- 法的知識を持たなくてもよい
- 裁判所へ出向かなくても済む
- 書類を作成しなくてもよい
法的知識を持たなくてもよい
1つ目のメリットは、法的知識を持たなくてもよいことです。
あなたに法律の知識がなくても、弁護士に依頼することで、弁護士の持つ法律的知識・経験があなたの強い味方になります。
特に、離婚で裁判に勝つためには、法律的知識と経験が大変重要です。事実主張の仕方・証明方法・証拠・相手の主張への対応など、一つひとつの対応が見られるため、あなたの言動が自分自身を不利な状況に追い込む可能性も考えらえます。
離婚裁判に強い弁護士は、法的知識を元に、依頼者が不利になる状況を回避し、あなたの要望を満たした解決に向けて主体的に行動します。
裁判所へ出向かなくても済む
2つ目のメリットは、裁判所へ出向かなくてもよいことです。
離婚に精通した弁護士に依頼すれば、あなたの訴訟代理人として裁判所に行くことが可能です。あなたの代わりに、あなたが伝えたいことを主張してくれるでしょう。本人は行かなくても、行ってもよいともされています。
特に、裁判は平日の昼間に行われることが多く、仕事や子育ての調整が必要になることもあります。裁判は1回で終わりではなく、事案によっては1年以上続くこともあり、長期間仕事や家庭を調整し続けることは、精神的なストレスも大きいでしょう。
本人のみで対応しようとすると負担が大きくなる可能性も高いです。離婚裁判は、離婚事案に強い弁護士に依頼してスムーズに進めることで、あなたのストレスを減らすことにもなります。
書類を作成しなくてもよい
3つ目のメリットは、書類を作成しなくてもよいことです。
訴訟のときには、以下のように法的な書類作成が必要になります。
- 訴状
- 準備書面
裁判を起こす前に、上記書類を裁判所に提出する必要があります。的確な書面を作成するためには非常に高度な法律的知識が必要なため、一から本人が作成することは極めて難しく、相当な労力を要するでしょう。
上記の書類作成・対応に慣れている弁護士に依頼すれば、本人の書類作成への負担をなくす利点があります。
離婚裁判に強い弁護士の特徴
ここまで、離婚裁判にかかる費用の種類と金額と相場・弁護士に依頼するメリット・費用をおさえるためにすべきことを解説しました。それでは、離婚裁判ではどのような弁護士に依頼すればよいのでしょうか。ここからは、離婚裁判に強い弁護士の特徴として、以下2点を説明していきます。
- 離婚事案の実績が豊富
- 主体となった対応
離婚事案の実績が豊富
1つ目の特徴は、離婚事案の実績が豊富なことです。
離婚裁判で弁護士を立てる場合、離婚に精通した弁護士を選ぶことで、離婚を有利に進められるでしょう。
弁護士は、法廷であなたが言いたいことを整理して、わかりやすく主張してくれます。また、相手の主張をしっかりと聞き、相手に納得してもらえるように反論することも可能です。
離婚事案の実績が豊富な弁護士であれば、慰謝料や財産分与の金額の取り決め、金額の回収の仕方についても適切な助言を行います。
離婚裁判をお考えの場合、離婚裁判への実績が豊富な弁護士への相談がおすすめです。
主体となった対応
2つ目の特徴は、主体となった対応をしてくれることです。
離婚では慰謝料請求なども必要になるケースが多く、法律事務所の中には、事件処理の大部分を事務員が担当して、流れ作業のように処理していくところも存在しています。
そのため、主体となって依頼者からの相談を親身に対応してくれる弁護士、どのような状況下であっても決して諦めず、妥協しない姿勢を保つ法律事務所へ相談しましょう。
また、依頼者の期待に応えるだけでなく、上回る結果を目指してくれることも大切です。
離婚裁判の費用でお困りなら弁護士に無料相談を
本記事では、離婚裁判の費用の種類と金額の相場・弁護士に相談するメリット・費用を抑える方法・離婚裁判に強い弁護士の特徴について解説しました。
これから離婚裁判を控えていて、裁判を有利に進めたい、慰謝料など適正額を相手に請求したいとお考えの場合は、離婚に強い弁護士への相談をおすすめします。
あなたの悩みに寄り添って、親身になって対応してくれる弁護士が、あなたの力強い味方になることは間違いありません。依頼者の期待を上回る本当の問題解決を目指し、不利な状況であっても、決して諦めない精神を持つ法律事務所への相談が大切です。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。