児童買春で示談したい方へ|流れ・相場・弁護士選びを解説
最終更新日: 2026年04月08日

「児童買春をしてしまったかもしれない…」
「警察から連絡が来て、逮捕されるのではないかと不安で眠れない」
このような状況に置かれ、将来への計り知れない恐怖を感じているのではないでしょうか。
児童買春は極めて重大な犯罪であり、厳しい刑事罰が科される可能性があります。
しかし、適切な対応を迅速に行うことで、逮捕を回避したり、前科がつくのを防いだりできる可能性も残されています。
その鍵となるのが、被害児童の保護者との「示談」です。
この記事では、児童買春事件で示談を考えている方のために、示談の重要性から具体的な流れ、示談金の相場、そして何よりも大切な弁護士の選び方まで、網羅的に解説します。
一人で抱え込まず、まずはこの記事を読んで正しい知識を身につけ、次の一歩を踏み出す準備をしてください。
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児童買春とは?問われる罪と刑事罰の重さ
まず、ご自身の行為がどのような罪に問われる可能性があるのか、その重さとともに正確に理解することが重要です。
児童買春罪の定義と成立要件
児童買春は、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(通称:児童買春・児童ポルノ禁止法)」によって厳しく罰せられます。
この法律における児童買春罪は、以下の要件を満たすことで成立します。
- 相手が18歳に満たない児童であることの認識
相手が18歳未満であることを知っている、または少し考えれば分かる状況であったにもかかわらず行為に及んだ場合に成立します。 - 対償の供与またはその約束
金銭や物品の提供、食事の奢り、借金の肩代わりなど、何らかの経済的な利益(対償)を渡す、または渡す約束をすることが要件です。 - 性交または性交類似行為
相手と性交(性器の挿入)や、それに類似する行為(口腔、肛門などへの性器の挿入など)を行うことが必要です。
これらの要件が揃うと、児童買春罪として捜査の対象となります。
関連する犯罪(青少年健全育成条例違反、児童ポルノ禁止法違反など)
児童買春事件では、児童買春罪だけでなく、他の犯罪も同時に成立しているケースが少なくありません。
- 青少年健全育成条例違反(淫行条例違反)
各都道府県が定める条例で、18歳未満の青少年との「淫らな行為」を禁止しています。
児童買春罪と異なり、対償の約束がなくても、相手が18歳未満と知りながら性交などを行えば成立します。
罰則は都道府県によって異なりますが、懲役刑や罰金刑が定められています。 - 児童ポルノ禁止法違反
児童買春の過程で、相手の裸の写真を撮影したり、動画を撮ったりした場合、児童ポルノ製造罪に問われます。
また、その画像や動画を所持しているだけでも児童ポルノ所持罪が成立する可能性があります。
このように、一つの行為が複数の犯罪に該当し、併合罪としてより重い罪に問われる可能性があることを認識しておく必要があります。
児童買春の刑罰は?初犯でも逮捕・実刑の可能性
児童買春罪の法定刑は「5年以下の懲役または300万円以下の罰金」と定められています。
「初犯だから罰金で済むだろう」「逮捕まではされないだろう」といった安易な考えは非常に危険です。
被害児童の年齢が低い、行為が複数回にわたる、口止めをしようとしたなど、事案が悪質だと判断されれば、初犯であっても逮捕・勾留され、裁判で実刑判決(刑務所に収監されること)が下される可能性は十分にあります。
児童買春で示談する5つのメリット
厳しい刑事罰が科される可能性のある児童買春事件において、示談の成立は、加害者にとって極めて大きな意味を持ちます。
ここでは、示談を成立させることの5つのメリットを解説します。
メリット1:逮捕・勾留の回避
警察が事件を認知した後、被疑者に「逃亡のおそれ」や「証拠隠滅のおそれ」があると判断した場合、逮捕に踏み切ります。
しかし、事件発覚後、速やかに弁護士を通じて被害者側と示談を成立させることができれば、これらの「おそれ」がないと判断されやすくなります。
結果として、逮捕されずに在宅事件として捜査が進められたり、すでに逮捕されていても早期に釈放されたりする可能性が高まります。
メリット2:不起訴処分を獲得できる可能性が高まる
示談が成立しているという事実は、検察官が起訴・不起訴を判断する上で最も重視する事情の一つです。
特に、被害者側から「加害者の処罰を望まない」という意思(宥恕)を得られた場合、検察官は「当事者間で解決が図られ、被害者の処罰感情も和らいでいる」と判断し、不起訴処分とする可能性が格段に高まります。
不起訴処分となれば、刑事裁判は開かれず、前科もつきません。
メリット3:起訴されても刑が軽くなる可能性がある
残念ながら起訴されてしまった場合でも、示談の成立は無駄にはなりません。
刑事裁判において、示談が成立していることは、加害者が真摯に反省し、被害回復に努めた証拠として、裁判官に有利な情状として考慮されます。
これにより、懲役刑ではなく罰金刑になったり、懲役刑でも執行猶予が付されたりするなど、刑が軽くなる可能性が高まります。
メリット4:職場や家族への発覚リスクを抑えられる
逮捕・勾留されると、長期間身柄を拘束されるため、会社を無断欠勤することになり、事件が発覚するリスクが非常に高まります。
早期の示談によって逮捕を回避し、在宅事件として手続きが進めば、普段通りの社会生活を送りながら捜査に対応できるため、職場や家族に知られずに事件を解決できる可能性が上がります。
メリット5:民事上の賠償問題を一括で解決できる
児童買春は、刑事事件であると同時に、被害者の心身を深く傷つける不法行為でもあります。
そのため、加害者は被害者に対して損害賠償を支払う民事上の責任も負います。
示談交渉では、この損害賠償(示談金)についても話し合います。
示談書に「本件に関する紛争はすべて解決済みとし、今後一切の民事上・刑事上の請求をしない」という清算条項を盛り込むことで、将来的に被害者側から損害賠償請求訴訟を起こされるリスクをなくすことができます。
児童買春の示談の流れを4ステップで解説
では、実際に示談はどのように進められるのでしょうか。
一般的な流れを4つのステップで解説します。重要なのは、加害者本人が直接動くのではなく、必ず弁護士を介して進めることです。
ステップ1:弁護士への相談・依頼
児童買春事件が発覚した、あるいは発覚しそうな状況になったら、何よりもまず弁護士に相談・依頼してください。
自分一人で解決しようとすることは、事態をさらに悪化させる危険が極めて高いです。
弁護士は、今後の見通しや取るべき対応について的確なアドバイスをしてくれます。
ステップ2:弁護士から被害児童の保護者へ連絡・謝罪
加害者本人が被害者やその保護者に直接連絡を取ることは絶対に避けるべきです。
感情を逆撫でし、交渉が決裂する原因になります。弁護士は、検察官や警察官を通じて、保護者の連絡先を入手し、弁護士が代理人として慎重にコンタクトを取ります
その際、まずは加害者の代理人として、真摯な謝罪の意を伝えます。
ステップ3:示談条件(示談金額など)の交渉
保護者が話し合いに応じてくれた場合、弁護士が示談条件の交渉に入ります。
中心となるのは示談金の金額ですが、その他にも「加害者は二度と被害者に接触しない」といった約束事(接触禁止条項)なども話し合います。
弁護士は、加害者の反省の気持ちや経済状況を伝えつつ、被害者側の感情にも最大限配慮しながら、双方が納得できる着地点を探ります。
ステップ4:示談書の作成・締結と示談金の支払い
示談条件がまとまったら、その内容を法的に有効な書面である「示談書」にまとめます。
示談書には、合意した示談金の額、支払い方法、宥恕の意思表示(宥恕条項)、今後の請求を行わないこと(清算条項)などを正確に記載します。
加害者が示談書に署名・捺印し、示談金を支払った後、保護者からも署名・捺印をもらい、示談が正式に成立します。
成立した示談書の写しは、弁護士が検察官や裁判所に提出し、加害者にとって有利な証拠として活用します。
児童買春の示談金の相場は?金額を決める要素も解説
示談を検討する上で、最も気になるのが示談金の金額でしょう。
ここでは相場と、金額が変動する要素について解説します。
示談金の相場は30万円~100万円程度
児童買春事件における示談金の相場は、一般的に30万円~100万円程度と言われています。
ただし、これはあくまで目安であり、個別の事案によって金額は大きく変動します。
性交の有無や行為の態様によっては、100万円を大幅に超えるケースも少なくありません。
示談金額に影響する要素(行為の悪質性、被害者の年齢、前科の有無など)
示談金の額は、主に以下のような要素を総合的に考慮して決まります。
- 行為の態様・悪質性
性交の有無、行為の回数や期間、暴力や脅迫の有無、対償の金額など。
行為が悪質であるほど、被害者の精神的苦痛は大きいと判断され、示談金は高額になる傾向があります。 - 被害児童の年齢
被害者の年齢が低ければ低いほど、心身への悪影響が大きいとされ、示談金は高額になります。 - 加害者の資力や社会的地位
加害者の支払い能力も考慮されます。資力がある場合は、
相場よりも高い金額を提示することで、より深い反省の意を示すことにつながります。 - 加害者の前科・前歴の有無
同種の犯罪による前科がある場合、反省の態度を示すために、相場より高額な示談金が必要になることがあります。 - 被害者側の処罰感情
被害児童や保護者の怒りや悲しみが大きい場合、高額な示談金を求められたり、そもそも示談交渉自体が難航したりすることがあります。
児童買春の示談交渉で注意すべきポイント
示談を成功させ、不起訴処分などの有利な結果を得るためには、いくつかの重要な注意点があります。
被害者本人や保護者に直接連絡しない
これは最も重要な鉄則です。加害者から直接連絡が来ることは、被害者側にとっては恐怖でしかありません。
「脅されている」「口止めしようとしている」と受け取られ、被害感情を著しく悪化させます。
その結果、示談交渉は決裂し、警察への通報や処罰感情の強化につながり、事態は最悪の方向へ進みます。
示談交渉は、必ず第三者である弁護士に任せてください。
示談書には「宥恕条項」と「清算条項」を盛り込む
示談書を作成する際には、以下の2つの条項を盛り込むことが極めて重要です。
- 宥恕条項(ゆうじょじょうこう)
「加害者を許し、刑事処罰を望まない」という被害者の意思を示す条項です。この一文があるかないかで、検察官の判断は大きく変わります。
不起訴処分を獲得するための最も重要な条項と言えます。 - 清算条項
「本示談書に定める内容をもって、本件に関する紛争はすべて解決したものとし、今後、当事者間には何らの債権債務がないことを確認する」といった内容の条項です。
これにより、後日、追加で損害賠償請求をされるといったトラブルを防ぎます。
これらの専門的な条項を適切に盛り込むためにも、法律の専門家である弁護士による示談書の作成が不可欠です。
余罪がある場合はすべての事件で示談成立を目指す
捜査の過程で、他にも児童買春の余罪(別の被害者との事件)が発覚することがあります。
一つの事件について示談が成立しても、他の事件で示談ができていなければ、その事件で起訴されてしまう可能性があります。
もし余罪があるのであれば、発覚しているすべての被害者との間で示談を成立させることを目指す必要があります。
児童買春事件を依頼する弁護士の選び方
示談交渉の成否は、依頼する弁護士の能力と経験に大きく左右されます。
ここでは、信頼できる弁護士を選ぶための4つのポイントをご紹介します。
刑事事件の解決実績が豊富か
弁護士にはそれぞれ得意分野があります。児童買春事件を依頼するなら、民事事件が専門の弁護士ではなく、「刑事事件」の弁護活動や示談交渉の経験が豊富な弁護士を選ぶべきです。
性犯罪特有の被害者感情への配慮や、捜査機関との折衝ノウハウを持っているかどうかが、結果を大きく左右します。
迅速な対応(即日接見など)が可能か
刑事事件はスピードが命です。
特に逮捕されてしまった場合、逮捕後72時間以内の初期対応がその後の流れを決定づけます。
依頼後すぐに逮捕されている警察署へ面会(接見)に行ってくれるなど、フットワークが軽く、迅速に対応してくれる弁護士を選びましょう。
費用体系が明確で分かりやすいか
弁護士費用は、相談料、着手金、成功報酬、日当などから構成されます。
契約前に、何にいくらかかるのか、総額でどのくらいの費用が見込まれるのかを、明確に説明してくれる弁護士事務所を選びましょう。
複数の事務所から見積もりを取って比較検討するのも一つの方法です。
プライバシー保護を徹底しているか
「家族や会社には絶対に知られたくない」というご要望は当然のものです。弁
護士には守秘義務がありますが、それに加えて、連絡は個人の携帯電話に限定する、郵便物は事務所名ではなく個人名で送付するなど、プライバシー保護に最大限配慮してくれるかどうかも重要な選択基準です。
初回の相談時に確認しておきましょう。
児童買春の示談に関するよくある質問
最後に、児童買春の示談に関して多く寄せられる質問にお答えします。
示談すれば必ず不起訴になりますか?
必ず不起訴になるわけではありません。
示談は不起訴処分の可能性を格段に高める非常に重要な要素ですが、最終的な判断は検察官が行います。
行為態様が極めて悪質であったり、被害者の処罰感情が依然として強かったりする場合には、示談が成立していても起訴される可能性は残ります。
相手が示談交渉に応じてくれません。どうすればよいですか?
保護者の処罰感情が強く、示談交渉に一切応じてもらえないケースもあります。
このような場合でも、弁護士を通じて謝罪の意を伝え続けることが基本です。
どうしても示談が難しい場合は、示談金に相当する金銭を法務局に預ける「供託」という手続きや、反省文を作成して検察官に提出するなど、反省の態度を別の形で示す方法があります。
弁護士と相談しながら最善策を検討しましょう。
家族や会社に知られずに解決することは可能ですか?
可能性はあります。
早期に弁護士に依頼し、逮捕・勾留を回避して在宅事件として捜査が進み、最終的に不起訴処分を獲得できれば、誰にも知られることなく事件を解決できる可能性は高まります。
しかし、これを100%保証することはできません。まずは知られずに解決する可能性を少しでも高めるため、一刻も早く弁護士に相談することが重要です。
警察に発覚する前に自首するべきですか?
自首は刑法上の減軽事由であり、反省の態度を示すものとして有利に働く可能性があります。
一方で、自首したからといって必ず逮捕されないという保証はなく、かえって捜査が開始されるきっかけにもなり得ます。
自首するかどうかは、メリット・デメリットを慎重に比較検討する必要があります。
まずは弁護士に現在の状況を正直に話し、自首すべきかどうかを含めて、最適な方針を一緒に決めることを強くお勧めします。
まとめ
児童買春は、被害者の心に深い傷を残す、決して許されない重大な犯罪です。
もしあなたが一時の過ちでこの罪を犯してしまったのであれば、まずはその事実を真摯に受け止め、深く反省することが第一歩です。
その上で、あなたの将来への影響を最小限に抑えるためには、被害者側との「示談」が極めて重要になります。
- 示談が成立すれば、逮捕の回避や不起訴処分の獲得につながる可能性が高まる。
- 示談交渉は、加害者本人が行うのではなく、必ず弁護士に依頼しなければならない。
- 示談金の相場は存在するが、個別の事案によって大きく変動する。
- 弁護士を選ぶ際は、「刑事事件・性犯罪の実績」と「迅速な対応」が鍵となる。
計り知れない不安の中でこの記事を読まれていることと思います。
しかし、一人で悩み続けても事態は好転しません。未来を少しでも良い方向に導くためには、今すぐ行動を起こすことが不可欠です。
まずは勇気を出して、刑事事件に実績のある法律事務所の無料相談などを利用し、専門家にあなたの状況を話してみてください。それが、解決への最も確実な第一歩となるはずです。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。
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