不倫の慰謝料請求に弁護士は必要か?費用・相場・手続きを解説

2026年06月04日

不倫の慰謝料請求に弁護士は必要か?費用・相場・手続きを解説

不倫(不貞行為)が発覚した場合、被害者側は配偶者や不貞相手に対して慰謝料を請求できます。

しかし「どれくらいの金額を請求できるのか」「証拠はどこまで必要か」「弁護士に頼まないと損をするのか」という疑問をお持ちの方は多いです。

一方、請求を受けた側も「本当に払わなければならない金額なのか」「減額できないのか」と不安を抱えています。

不倫の慰謝料問題は、双方に法的な知識が必要で、感情的な交渉になりやすいテーマです。

本記事では、慰謝料の相場・算定要素・弁護士を使うメリット・手続きの流れを、請求する側・される側それぞれの視点から解説します。

  • 不倫慰謝料の相場は50万〜300万円。ただし状況次第で大きく変わる
  • 請求する側は証拠の有無、される側は減額事由の確認が重要
  • 弁護士に依頼することで、交渉の主導権を持ちつつ感情的対立を回避できる

この記事を監修したのは

代表弁護士 春田 藤麿
代表弁護士 春田 藤麿
第一東京弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内法律事務所勤務
当事務所開設
資格
宅地建物取引士
情報処理安全確保支援士

「不倫慰謝料を請求したい」「不倫慰謝料を請求された」両方の立場から、400件以上の不倫問題のご相談に対応してきました。(※2026年3月時点)これまでの実務経験をもとに、法律のポイントを分かりやすく解説しています。

詳しくはこちら

職員が丁寧にお話を伺います初回無料

不倫慰謝料の基本:誰に・いくら請求できるか

不倫(法律上の「不貞行為」)とは、配偶者ある者が自己の意思に基づいて他の異性と性的関係を持つことをいいます。不貞行為があった場合、被害配偶者は不貞を行った配偶者と不貞相手の両方に対して損害賠償(慰謝料)を請求できます。

慰謝料を請求できる相手

慰謝料の請求先は、不貞を行った配偶者(夫または妻)と、不貞相手の両方です。

ただし、不貞相手が「相手に配偶者がいることを知らなかった」「配偶者がいることを知る可能性がなかった」(善意無過失)場合には、不貞相手への請求は認められません。

また、配偶者と不貞相手はそれぞれに慰謝料の全額請求できますが、二重取りはできず、いずれか一方から慰謝料の支払いを受けたときは、他方に請求できるのは、限度額から既に支払を受けた金額を差し引いた金額になります。

(例 慰謝料を200万円とした場合、一方から50万円の支払いを受けたときは、他方に請求できるのは150万円になります。)

慰謝料の相場と算定に影響する要因

不倫慰謝料の相場は、50万〜300万円程度とされています。ただし、この幅は非常に広く、以下の要因によって大きく変動します。

  • 婚姻期間の長さ(長いほど高くなる傾向)
  • 不貞行為の期間・頻度・悪質性
  • 子どもの有無
  • 不倫によって離婚に至ったかどうか(離婚すると高くなる)
  • 被害者の精神的苦痛の程度(うつ病・PTSDなどの診断がある場合)

これまでの裁判所の判決例では、婚姻10年以上・子どもあり・離婚に至ったケースで200〜300万円が認められたこともあります。

不倫慰謝料の示談金の相場や算定のポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

不倫の示談金相場や請求方法のポイントを専門弁護士が解説

コラム

2021/09/30

不倫の示談金相場や請求方法のポイントを専門弁護士が解説

慰謝料が認められない・減額されるケース

以下のケースでは慰謝料請求が認められないか、大幅に減額されます。

  • 婚姻関係がすでに破綻していた場合(別居中・離婚協議中など)
  • 不貞行為の証拠がない・不十分な場合
  • 時効(不貞を知った日から3年、または不貞行為から20年)が経過している場合
  • 不貞相手が相手の既婚者であることを知らなかった場合(善意無過失
  • すでに片方の配偶者から慰謝料を受け取っている場合

請求する前に、自分のケースが該当しないかを弁護士に確認することが重要です。

慰謝料の減額交渉の具体的な方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

不倫の示談金(慰謝料)は減額可能?高すぎる場合の対処法と交渉ポイント

コラム

2025/11/10

不倫の示談金(慰謝料)は減額可能?高すぎる場合の対処法と交渉ポイント

弁護士に依頼するメリット:請求する側・される側それぞれの視点

請求する側:適正額での示談と精神的負担の軽減

不倫の慰謝料交渉を本人が直接行う場合、感情的な対立に陥りやすく、相手に低い金額を提示されても適切に反論できないケースがあります。

弁護士に依頼することで、証拠の評価・慰謝料の適正額の算出・内容証明郵便の送付・示談書の作成まで一括して対応できます。

また、交渉を弁護士に任せることで、直接の接触を避けながらも主導権を持った交渉が可能です。示談が成立した場合、守秘義務条項・清算条項・接触禁止条項なども示談書に盛り込むことで、後のトラブルを防げます。

請求される側:減額交渉と不当請求への対応

相手から高額な慰謝料を請求されたからといって、その金額が法的に妥当とは限りません。

弁護士に相談することで、以下が可能です。

  • 請求額が相場と比べて妥当かどうかの判断
  • 婚姻破綻・善意無過失などの減額事由の確認
  • 証拠の有無と証明力の評価
  • 交渉または調停・裁判への対応方針の検討

特に、内容証明郵便や訴状が届いた場合は、対応期限があるため早急に弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士なしの交渉のリスク

弁護士なしで直接交渉を行うリスクとして、以下が挙げられます。

  • 感情的な発言が相手に録音され証拠として使われるリスク
  • 不利な内容で合意してしまうリスク
  • 合意書(示談書)の不備によって後から追加請求されるリスク

慰謝料の問題は一度合意すると「清算条項」によってその後の請求が封じられますが、不備のある合意書では追加請求される可能性が残ります。適切な示談書の作成のためにも、弁護士のサポートを受けることをおすすめします。

示談交渉の進め方や示談書の確認ポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

不倫の示談とは?示談書の作り方・金額・弁護士に頼む流れを解説

コラム

2021/09/29

不倫の示談とは?示談書の作り方・金額・弁護士に頼む流れを解説

不倫慰謝料請求の手続きと流れ

証拠収集と内容証明郵便の送付

不倫慰謝料請求の第一歩は、証拠の収集です。有効な証拠としては、以下が代表的です。

  • 2人でホテルや自宅に出入りしている写真・動画
  • LINEやメールのやり取り(性的な内容を含むもの
  • 探偵(調査会社)の調査報告書

証拠が整ったら、弁護士が内容証明郵便(慰謝料請求書)を相手に送付します。内容証明は証拠として機能し、相手が「知らなかった」と言い逃れることを防ぎます。

示談交渉・調停・訴訟の選択

請求後の交渉が進んで双方が合意できれば示談成立です。

示談が成立しない場合には、家庭裁判所での調停や地方裁判所または簡易裁判所へ提訴という流れになります。弁護士がいれば、状況に応じて最も有利な手続きを選択できます。

訴訟では証拠の有無・証明力が判決を左右するため、証拠収集の段階から弁護士のサポートを受けることが重要です。

弁護士費用の一般的な相場

不倫慰謝料に関する弁護士費用は事務所によって異なります。以下は一般的な目安です。

依頼前に必ず各事務所の費用体系を確認してください。

依頼内容一般的な相場
初回相談無料〜1万円程度(事務所による)
着手金10万〜30万円程度
成功報酬(請求側)回収額の15〜25%程度
成功報酬(請求された側)減額分の15〜25%程度
訴訟に移行した場合着手金が追加または増額になるケースが多い

※上記はあくまで一般的な目安です。春田法律事務所の費用については費用ページをご確認ください。

不倫問題で弁護士に依頼するメリットについては、こちらで詳しく解説しています。

不倫問題で弁護士に相談したらいくらかかる?費用相場とメリットを徹底解説

コラム

2021/08/18

不倫問題で弁護士に相談したらいくらかかる?費用相場とメリットを徹底解説

よくある質問(FAQ)

Q 不倫相手だけに慰謝料を請求できますか?

A はい、可能です。配偶者は離婚後も生計を共にする場合があるなどの事情から、不貞相手のみに請求するケースもあります。

ただし、不貞相手が相手に配偶者がいることを知らなかった(善意無過失)場合は請求が認められません。

Q 証拠がない状態でも相談できますか?

A はい、証拠がない段階でも相談を受け付けています。弁護士が証拠の有無・収集方法・証明力についてアドバイスします。

探偵・調査会社の利用が有効な場合もあり、弁護士と連携しながら証拠収集の方針を立てることができます。

Q 不倫慰謝料の時効はいつですか?

A 不法行為の損害賠償請求権は、不倫相手へ請求する場合、損害および加害者を知った時から3年、または不法行為の時から20年で時効消滅します。

不倫の場合、「不倫の事実と相手の身元を知った時」から3年が起算点となります。時効が迫っている場合は早急に弁護士にご相談ください。

Q LINEのスクリーンショットは証拠になりますか?

A LINEのやり取りは証拠として使えますが、改ざんのリスクがあるため証明力は単独では不十分な場合があります。

ホテルへの出入り写真・探偵の調査報告書など複数の証拠と組み合わせることで、より強固な証拠となります。

Q 相手が慰謝料を払えないと言っている場合はどうすればよいですか?

A 資力がない場合でも、分割払いの示談を行うことが可能です。また、将来の財産(給与・保険解約金など)への強制執行を可能にする公正証書の作成も有効です。

一方、資力が全くない場合は回収が困難になることもあるため、弁護士と費用対効果を踏まえた方針を検討することをおすすめします。

Q 不倫がバレても離婚しない場合、慰謝料は請求できますか?

A はい、離婚しない場合でも慰謝料の請求は可能です。

ただし、婚姻を継続する場合は「夫婦の一方から受け取った慰謝料は夫婦共同の財産になる」という側面もあり、実質的に自分の財産が減ることになりかねません。

離婚しない場合は不貞相手のみへの請求が現実的なケースもあるため、弁護士に相談した上で方針を決めることをおすすめします。

まとめ

不倫慰謝料の問題は、感情的になりやすく、かつ法的な判断が必要な複雑なテーマです。

請求する側は証拠の確保・適正額の算出・示談書の作成まで、される側は減額事由の確認・交渉対応まで、いずれも弁護士のサポートが有効です。

当事務所では初回相談は無料ですので、まずは現状をご相談ください。

  • 請求する場合:証拠を集めた上で弁護士に相談し、内容証明送付・示談交渉を一括依頼する
  • 請求される場合:まず相場・減額事由を弁護士に確認し、安易な合意をしない
  • どちらの立場でも:感情的な直接交渉を避け、弁護士を通じた解決を目指す

不倫のコラムをもっと読む

※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。

職員が丁寧にお話を伺います初回無料

不倫・離婚などの実績

相談 85,000件 解決 4,400件
※全て2026年2月時点の数値