盗撮で後日逮捕される可能性は?逮捕されないための対策を解説

最終更新日: 2025年07月08日

盗撮で後日逮捕される可能性は?逮捕されないための対策を解説

盗撮をしてしまったが今は発覚していない——そんな状況でも、後日逮捕される可能性は十分にあります

目撃情報や防犯カメラ、被害者の通報などから、数日から数週間、場合によっては数ヶ月後に警察が動き出すケースもあります。

本記事では、盗撮で後日逮捕される典型的なパターンや期間、逮捕回避の可能性、そして弁護士に早期相談することの重要性について解説します。

不安で眠れない日々を過ごしている方に向けて、具体的な事例や対処法を交えながら、今取るべき現実的な行動をご紹介します。

最も重要なのは、黙って待つことではなく、専門家に相談することです。

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この記事を監修したのは

代表弁護士 春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
第一東京弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内総合法律事務所勤務
春田法律事務所開設

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盗撮で後日逮捕される可能性はある?

盗撮は現行犯で逮捕されるイメージが強いかもしれませんが、実際には後日逮捕されるケースも多く存在します

たとえば、犯行の現場に設置された防犯カメラに映っていたり、目撃者の証言により特定されたり、SNSなどに情報が拡散されたりと、証拠が後から集まることもあります

被害者が当日は動揺して何もできなかったとしても、数日経って冷静になってから警察に相談するケースも多く、そこから本格的な捜査が始まることがあります。

また、警察が証拠を集めている段階では何の連絡もないため、「何も起きていないから大丈夫」と思っていても、実は捜査が進行中ということもあるのです

ある日突然、自宅や職場に警察が訪れるという事例も実際にあります。

後日逮捕されるまでの期間と流れ

後日逮捕までの期間は状況により異なりますが、数日〜数ヶ月後に及ぶこともあります

たとえば、現場に防犯カメラがあり、すぐに個人が特定された場合は、1週間以内に任意同行や家宅捜索が行われ、場合によっては逮捕がなされることもあります。

一方で、捜査に時間がかかるケースでは、数ヶ月経ってから突然警察が訪問してくることも。
とくに、複数件の被害が結び付けられたり、SNSで情報が拡散された場合などは、証拠を慎重に積み重ねてから動く傾向があります。

逮捕に至るまでの一般的な流れは以下のとおりです:

  • 被害者からの申告や目撃者による通報
  • 捜査(防犯カメラ映像・駅の改札記録・聞き込みなど)
  • 特定と証拠の裏付け
  • 逮捕状の請求、身柄拘束

だからこそ、何も起きていない「今」のうちに、冷静な対応を準備しておく必要があります。

逮捕を回避するためにできること

盗撮をしてしまったことが事実である場合でも、必ずしも逮捕されるとは限りません
しかし、何も対応せず黙って待っていれば、逮捕・勾留・起訴という最悪の流れになってしまうこともあります。

このような状況では、できるだけ早い段階で弁護士に相談することが重要です

弁護士が警察とコンタクトを取って事情を説明し、任意出頭を申し出るなど誠実な対応を示すことで、逮捕を回避できるケースもあります

また、以下のような対応も効果的です:

  • 被害者との示談交渉:示談が成立すれば、不起訴となる可能性が高くなります。
  • 取調べへの備え:弁護士が同行またはアドバイスを行うことで、不利な供述を避けることができます。
  • 家宅捜索や任意同行への対応指導:突然の訪問にも冷静に対処する準備が整います。

これらの対応は、一人で行うには精神的・法律的にも非常に難しいため、第三者としての弁護士の存在が心強い味方となります

盗撮の刑罰と処分の種類

盗撮行為は「性的姿態等撮影罪」として処罰されます。
刑罰としては、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金です。

さらに、盗撮した影像を不特定多数の者に送信することは、「性的姿態等影像送信罪」として処罰されることになります。
その刑罰としては5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金と、通常の盗撮行為よりも重い処罰が課せられることになります。

事件化した場合の処分には次の3パターンがあります:

  • 不起訴処分(前科がつかない)
  • 略式起訴(書面審理のみの簡易的な裁判手続。罰金刑)
  • 正式起訴(正式な刑事裁判。懲役・執行猶予など)

弁護士が介入し、示談成立や反省の態度を示すことで、不起訴や軽い処分を得られる可能性が高くなります。

よくある状況と対応例

駅構内で盗撮をしてしまい警察から連絡が入ったケース

会社帰りに駅構内で女性のスカート内をスマートフォンで盗撮してしまったAさん。

犯行の瞬間は誰にも見られていないと思っていたものの、数日後に警察から「任意でお話を伺いたい」と自宅に連絡が入り、強い不安を感じて弁護士に相談しました。

弁護士はすぐに事実関係を整理し、警察での取り調べの対応方法についてアドバイスをしました。

その結果、Aさんは当日の取り調べに落ち着いて対応し、不利な供述を取られずに済みました

Aさんの反省と再犯防止の取り組みを示したうえで、被害者に連絡を試みたところ、当初は怒り心頭だった被害者も、Aさんの反省と謝罪の意思を丁寧にお伝えすることで理解をいただき、無事示談に応じていただけました。

結果的にAさんは不起訴処分となり、逮捕や勾留を回避。職場や家族にも知られることなく、平穏な生活を取り戻すことができました。

満員電車で盗撮をしてしまい警察が動く前に出頭したケース

満員電車で盗撮してしまったBさんは、「バレているかもしれない」と不安に駆られ、数日後に弁護士へ相談しました。

弁護士は警察が動く前の対応が重要だと判断し、任意出頭の段取りを調整。
相談を受けた日の夕方にはBさんと一緒に警察署へ出頭しました。

警察では、弁護士から事件の経緯やBさんの家族構成、職業などについて説明し、Bさんには逃亡や証拠隠滅のおそれがなく、逮捕の必要性がないことを具体的に説明しました。

さらに、弁護士がBさんの身柄引受人となり、家族や会社へは警察からの連絡を控えて欲しいこと、用件があれば弁護士に連絡が欲しい旨を説明しました。

その結果、Bさんについては逮捕をせずに在宅捜査として進めていただけることになりました。

さらに、後日連絡のとれた被害者の方にも、Bさんが自ら出頭したことを反省材料として汲んでいただき、無事示談をしていただけることになりました。

最終的に、Bさんは逮捕や勾留を一度もされることなく不起訴処分に。家族や職場には一切知られずに解決できました。

弁護士に相談するメリットとは

盗撮に関する問題では、早めの行動がその後の処分を大きく左右します

逮捕の有無、前科の有無、社会的信用の喪失など、すべてが今の対応にかかっているのです。

弁護士に相談することで、以下のようなサポートが受けられます:

  • 警察対応の窓口となり、連絡・説明を代行してくれる
  • 任意同行や取調べへの対策を一緒に考えてくれる
  • 被害者との示談交渉を代理で行ってくれる
  • 起訴回避のための法的主張をしてくれる

精神的な負担を減らす意味でも、弁護士の存在は非常に心強い支えになります。

 

 

よくあるご質問(FAQ)

Q:盗撮後、何も起きていませんが警察は動いているのでしょうか?

表面上は静かでも、水面下で証拠収集が進んでいる可能性があります。

特に、防犯カメラなどの捜査には時間がかかることが多いので、しばらく連絡がないからといって油断せずに備えることが重要です。

Q: 警察から連絡が来たら、すぐに弁護士に相談すべきですか?

はい。初動を誤ると逮捕や不利な供述につながります。

特に、一度してしまった供述を撤回することは難しいです。

弁護士には早めに相談しましょう。

Q:示談が成立すれば、必ず不起訴になりますか?

必ずとは言えませんが、示談は不起訴の可能性を大きく高める重要な要素であり、必須の条件です。

示談をせずに不起訴になる可能性は極めて低いものとお考え下さい。

Q:初犯であれば刑罰は軽くなりますか?

初犯は情状として考慮されますが、悪質なケースでは執行猶予なしの判決もあり得ます。

そのため、初犯だからといって油断しないことが重要です。

Q:家族や会社にバレずに済ませる方法はありますか?

弁護士が交渉し、逮捕や報道を回避できれば周囲に知られるリスクを下げることが可能です。

さらに、弁護士が身柄引受人となることで、家族や会社へ警察からの連絡がいくことを避けられることもあります。

まとめ:早期相談で最悪の事態を回避できる

盗撮は一瞬の行為でも、その後の人生に大きな影響を与える可能性があります
しかし、正しい対応と専門家のサポートがあれば、逮捕や起訴を回避できる可能性も十分あります

「誰にも知られずに終わるかもしれない」と期待するよりも、
「何かあったときに備えて動いておく」方が、後悔のない選択です。
一人で抱え込まず、まずは弁護士に相談してみてください。無料相談を行っている事務所もあります。

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