児童ポルノの示談|逮捕前に弁護士へ。家族に知られず解決へ

最終更新日: 2026年04月13日

児童ポルノ関連の罪と示談とは?弁護士に示談を依頼するメリットも解説

児童ポルノ事件は、インターネットの普及により誰にでも起こり得る身近なリスクとなりました。

しかし、ひとたび警察の捜査対象となれば、実名報道や逮捕、さらには会社や学校を追われるなど、これまでの生活が一瞬で崩壊しかねません。

最悪の事態を回避するための鍵を握るのが「被害者との示談」です。

本記事では、児童ポルノ禁止法の内容や罰則から、逮捕を防ぐための示談のメリット、示談金の相場、そしてなぜ弁護士への依頼が不可欠なのかを詳しく解説します。

家族や職場に知られず、社会復帰を目指すための道筋を正しく理解しましょう。

この記事を監修したのは

代表弁護士 春田 藤麿
代表弁護士 春田 藤麿
第一東京弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内法律事務所勤務
当事務所開設
資格
宅地建物取引士
情報処理安全確保支援士

「家族が逮捕された」「示談したい」など、300件以上の刑事事件のご相談に対応してきました。(※2026年3月時点)これまでの実務経験をもとに、法律のポイントを分かりやすく解説しています。

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目次

児童ポルノ事件は示談できる?逮捕前に解決する重要性

児童ポルノ事件において、被害者が特定されている場合は示談が可能です。

被害者との示談が成立すれば、逮捕や起訴のリスクを大幅に下げることができます。

特に、警察に発覚する前や逮捕される前に示談交渉を開始し、事件を早期に解決することが非常に重要です。

逮捕されてしまうと、長期間の身柄拘束や実名報道のリスクが生じ、社会生活に多大な悪影響を及ぼします。

児童ポルノで問われる罪と罰則|児童ポルノ禁止法とは

児童ポルノ事件は「児童買春・児童ポルノ禁止法」によって厳しく処罰されます。

具体的な行為によって罰則の重さが異なります。

単純所持罪

自己の性的好奇心を満たす目的で、18歳未満の児童のポルノ画像や動画を所持・保管した場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。

スマートフォンやパソコンへの保存、クラウド上での保管も対象となります。

提供・製造罪

児童ポルノを他人に提供したり、製造(撮影など)したりした場合はさらに重い罪となります。

提供した場合は3年以下の懲役または300万円以下の罰金、製造した場合は3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科せられます。

不特定多数への提供・公然陳列罪

インターネット上の掲示板やSNS、ファイル共有ソフトなどを利用して、不特定多数の人に向けて児童ポルノを提供したり、閲覧可能な状態(公然陳列)にしたりした場合、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科せられます。

拡散性が高いため、非常に悪質な行為とみなされます。

児童ポルノ事件で示談をする4つのメリット

被害者と示談を成立させることには、加害者側にとって大きなメリットがあります。

メリット①:逮捕・勾留を回避できる可能性

被害者との間で示談が成立し、被害届の提出を取りやめてもらえれば、警察が事件を認知しないまま解決する可能性があります。

また、すでに警察が介入している場合でも、示談が成立していれば逃亡や証拠隠滅の恐れがないと判断され、逮捕や勾留を回避できる可能性が高まります。

メリット②:不起訴処分で前科がつくのを防げる可能性

日本の刑事手続きにおいて、示談の成立は検察官が起訴・不起訴を判断する上で非常に重要な要素です。

示談が成立し、被害者が処罰を望んでいない(宥恕条項がある)場合、不起訴処分となる可能性が高くなり、前科がつくことを防ぐことができます。

メリット③:家族や会社に知られるリスクを低減できる

逮捕され身柄を拘束されると、無断欠勤などを理由に会社に知られるリスクが高まります。

また、警察からの連絡によって家族にも発覚します。

示談によって逮捕を回避し、在宅事件として扱われたり不起訴となったりすれば、周囲に知られずに事件を解決できる可能性が高くなります。

メリット④:起訴されても刑が軽くなる可能性

万が一起訴されて裁判になった場合でも、示談が成立していれば「被害回復が図られている」「反省している」と評価され、執行猶予がつくなど刑が軽くなる(減刑される)可能性が高まります。

児童ポルノの示談金相場と示談交渉の流れ

示談交渉において最も気になるのが示談金の金額と手続きの流れです。

示談金の相場は30万円~100万円が目安

児童ポルノ事件における示談金の相場は、おおよそ30万円から100万円程度とされています。

ただし、これはあくまで目安であり、事件の悪質性や被害者の精神的苦痛の度合いによって金額は大きく変動します。

示談金の金額を左右する要素

示談金を左右する要素には、被害者の年齢、画像や動画の過激さ、拡散の有無、被害者の処罰感情の強さなどがあります。

インターネット上に拡散されてしまった場合、被害の回復が極めて困難になるため、示談金が高額になる傾向があります。

示談交渉の一般的な流れ

まず、弁護士を通じて被害者またはその保護者に連絡を取ります。

被害者が交渉に応じる意思を示した場合、示談金の額や条件(接触禁止など)について話し合います。

双方が合意に至れば、示談書を作成し、示談金を支払うことで成立となります。

なぜ児童ポルノの示談は弁護士に依頼すべきなのか

加害者本人が直接被害者と示談交渉を行うことは、極めて困難です。

必ず弁護士に依頼すべき理由を解説します。

被害者の連絡先を知らなくても交渉を始められる

警察は、加害者本人に被害者の連絡先を教えることはありません。

しかし、弁護士であれば、守秘義務を前提として警察や検察から被害者の連絡先を聴取し、交渉を開始できる可能性があります。

被害者感情に配慮し、冷静な交渉が期待できる

被害者やその家族は加害者に対して強い処罰感情を抱いており、直接の連絡は火に油を注ぐ結果になりかねません。

第三者である弁護士が間に入ることで、被害者感情に配慮しつつ、冷静かつ円滑な交渉が可能になります。

適切な内容の示談書を作成し、後のトラブルを防ぐ

示談書には、示談金の金額だけでなく、被害届の取り下げや今後の接触禁止、口外禁止などの法的に有効な条項を正確に盛り込む必要があります。

弁護士に依頼することで、後々のトラブルを防ぐ適切な示談書を作成できます。

警察への自首に同行し、逮捕リスクを低減できる

まだ警察に発覚していない段階で自首を検討する場合、弁護士が同行することで、逃亡や証拠隠滅の恐れがないことを警察に論理的に説明でき、逮捕を回避して在宅捜査になる可能性を高めることができます。

万が一、児童ポルノ事件で逮捕された後の流れ

示談が間に合わず逮捕されてしまった場合、以下のような厳しい刑事手続きが進みます。

警察での取調べ(~48時間)

逮捕後、まずは警察の留置施設に収容され、最大48時間の取調べを受けます。

この間は外部との連絡が絶たれ、家族であっても面会することはできません(弁護士のみ面会可能です)。

検察への送致(~24時間)

警察は48時間以内に、事件の記録と身柄を検察官に送ります(送検)。

検察官は24時間以内に、引き続き身柄を拘束する「勾留」が必要かどうかを判断し、裁判所に請求します。

勾留・勾留延長(~20日間)

裁判所が勾留を認めると、原則10日間、延長されると最大20日間の身柄拘束が続きます。

この長期間の拘束が、会社や学校の解雇・退学に直結する大きな要因となります。

起訴・不起訴の決定

勾留期間の満了までに、検察官は起訴するか不起訴にするかを決定します。

起訴されれば刑事裁判となり、有罪率が極めて高いため、前科がつくことになります。

児童ポルノの示談に関するよくある質問

児童ポルノ事件に関して寄せられる代表的な疑問にお答えします。

相手が18歳未満と知らなかった場合も罪になりますか?

児童ポルノ禁止法は、相手が18歳未満であることを知っていた(故意があった)場合に成立します。

年齢を偽られており、客観的にも18歳未満と認識できなかった場合は罪に問われない可能性がありますが、警察の捜査対象にはなるため、早急な対応が必要です。

データを消去すれば逮捕されませんか?

データを自ら消去しても、すでに警察がサイバーパトロールやプロバイダからの情報提供で証拠を掴んでいる場合、逮捕される可能性はあります。

また、消去行為が証拠隠滅とみなされ、逮捕の理由になる危険性もあります。

家族や会社に内緒で示談を進めることは可能ですか?

逮捕される前に弁護士に依頼し、迅速に示談を成立させることができれば、警察の介入を防ぎ、家族や会社に知られずに解決できる可能性は十分にあります。

示談が成立すれば、絶対に不起訴になりますか?

示談が成立すれば不起訴になる可能性は飛躍的に高まりますが、「絶対」ではありません。

事件の悪質性や同種前科の有無などによっては、示談が成立していても起訴されるケースは存在します。

まとめ:児童ポルノの示談は逮捕前の迅速な弁護士相談が解決の鍵

児童ポルノ事件は、放置すれば逮捕、勾留、起訴、前科という最悪の事態を招きます。被害者との示談は、これらのリスクを最小限に抑え、社会生活を守るための最も有効な手段です。

警察が動く前、あるいは逮捕される前に、弁護士に早く相談することが、事件解決への最大の鍵となります。

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