薬物で逮捕されたら懲役何年?初犯・再犯別の刑期と家族ができること
最終更新日: 2026年04月20日

「家族が薬物事件で逮捕されてしまった」
「自分自身が警察の取り調べを受けており、実刑になるのか不安だ」
など、薬物犯罪に関するトラブルで悩んでいませんか。
薬物事件を起こしてしまった際、最も気になるのが「薬物で逮捕されたら何年くらい刑務所に入らなければならないのか」ということでしょう。
実際の刑期は、初犯か再犯か、また所持していた薬物の種類や量、営利目的の有無によって大きく変わります。
状況によっては、初犯であっても厳しい実刑判決が下されることもあれば、適切な弁護活動によって執行猶予を獲得し、刑務所行きを回避できるケースもあります。
この記事では、薬物で逮捕された場合の刑期の目安や、逮捕後の手続きの流れ、実刑を回避するためのポイントについて詳しく解説します。
大切な家族が逮捕されてしまった際に、すぐに行うべき具体的なアクションについても紹介していますので、不安な状況を乗り越えるための参考にしてください。
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薬物犯罪の刑期は初犯・再犯でどう変わる?
薬物事件で逮捕された場合、「実刑になって何年も刑務所に入らなければならないのか」と不安になる方は多いでしょう。
薬物犯罪の刑期は、初犯か再犯か、また所持していた薬物の種類や量、営利目的があったかどうかによって大きく変わります。
初犯の場合の刑期の目安
初犯で単なる自己使用や所持の場合、言い渡される刑期は1年〜2年程度になることが一般的です。
ただし、後述するように初犯であれば執行猶予がつく可能性が高く、すぐに刑務所に収監されるケースは決して多くありません。
しかし、営利目的(密売など)や大量の薬物を所持していた場合は、初犯であっても実刑判決となり、数年以上の重い刑期が科されることがあります。
再犯の場合は刑期が重くなる傾向
薬物犯罪は再犯率が非常に高いという特徴があります。
再犯の場合、過去の犯罪に対する反省がないとみなされ、初犯時よりも刑期が長くなる傾向があります。
具体的には、2年〜3年以上の実刑判決が下されることが多くなります。
また、前回の判決でついた執行猶予期間中に再び薬物事件を起こした場合、原則として今回の刑期に前回の刑期が上乗せされるため、非常に厳しい結果となります。
初犯なら執行猶予がつく可能性は?
初犯で自己使用や少量の所持であり、営利目的がない場合は、執行猶予がつく可能性が十分にあります。
執行猶予がつけば、言い渡された期間(通常は3年程度)に新たな罪を犯さなければ、刑務所に入る必要はありません。
ただし、執行猶予を獲得するためには、本人の深い反省に加え、家族の監督や医療機関での治療など、二度と薬物に手を出さないための具体的な環境調整を裁判官に示すことが重要です。
【薬物の種類別】主な薬物犯罪の法定刑
薬物犯罪は、対象となる薬物の種類によって適用される法律や法定刑が異なります。
ここでは代表的な薬物の法定刑について解説します。
覚醒剤(覚醒剤取締法違反)
覚醒剤は依存性が極めて高く、法律でも厳しく処罰されます。
自己使用や所持、譲渡・譲受の場合、10年以下の懲役が科されます。
もし営利目的があった場合は、1年以上の有期懲役(最長20年)に加え、500万円以下の罰金が併科されるなど、非常に重い刑罰が規定されています。
大麻(大麻取締法違反)
大麻の所持や譲渡・譲受の場合、5年以下の懲役が科されます。
営利目的の場合は、7年以下の懲役および200万円以下の罰金となります。
近年は大麻取締法が改正され、使用についての罰則も導入されるなど、取り締まりが強化されている点に注意が必要です。
麻薬・向精神薬(麻薬及び向精神薬取締法違反)
コカインやヘロイン、MDMAなどの麻薬や向精神薬も厳しく規制されています。
ヘロイン(ジアセチルモルヒネ)の所持や使用は10年以下の懲役、その他の麻薬(コカインなど)は7年以下の懲役と規定されています。
営利目的の場合はさらに重い刑が科されます。
その他の薬物(あへん法・薬機法など)
あへんの所持や吸食は、あへん法により7年以下の懲役が科されます。
また、危険ドラッグなどは「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」によって規制されており、指定薬物の所持や使用に対して3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、またはその両方が科されます。
薬物で逮捕された後の手続きの流れ
薬物事件で逮捕されると、身柄を拘束されたまま厳格な手続きが進められます。
刑事手続きの流れを把握しておくことは、迅速な対応のために不可欠です。
①逮捕〜送検(最大72時間)
警察に逮捕されると、まずは警察署の留置場に入れられ、取り調べを受けます。
警察は逮捕から48時間以内に、事件を検察官に引き継ぐ(送検)かどうかを決定します。
送検後、検察官は24時間以内に勾留(引き続き身柄を拘束すること)を裁判所に請求するかどうかを判断します。
この最大72時間は、家族であっても面会することはできません。
②勾留(最大20日間)
裁判所が勾留を認めると、原則として10日間の身柄拘束が続きます。
薬物事件の場合、入手ルートの解明や証拠隠滅を防ぐ目的で、さらに最長10日間の勾留延長が認められることが多く、合計で最大20日間の拘束となるのが一般的です。
③起訴・不起訴の決定
勾留期間の満了までに、検察官は被疑者を刑事裁判にかける(起訴)、または裁判にかけない(不起訴)決定を下します。
薬物事件の場合、尿検査などで客観的な証拠が揃いやすいため、嫌疑不十分での不起訴は難しく、起訴される確率が高い傾向にあります。
④刑事裁判
起訴されると「被告人」となり、約1〜2ヶ月後に刑事裁判が開かれます。
裁判では、検察官による証拠の提示や、弁護士による情状酌量の主張が行われ、最終的に裁判官から判決(懲役何年、執行猶予の有無など)が言い渡されます。
家族が薬物で逮捕されたらすぐにやるべき3つのこと
大切な家族が薬物事件で逮捕された場合、パニックになるかもしれませんが、早期の対応がその後の結果を大きく左右します。
逮捕された場所(警察署)を確認する
まずは、本人がどこの警察署に留置されているのかを確認してください。
逮捕直後は外部との連絡が絶たれるため、警察からの連絡や本人の知人からの情報をもとに、正確な居場所を把握することが第一歩です。
速やかに弁護士に接見を依頼する
逮捕直後の最大72時間は家族でも面会できませんが、弁護士であればいつでも接見(面会)が可能です。
早い段階で刑事事件に詳しい弁護士に依頼し、本人に今後の見通しや取り調べでのアドバイスを伝えてもらうことが、不利な供述を防ぐために極めて重要です。
更生に向けたサポート体制を整える
薬物犯罪は「依存症」という病気の側面が強いため、本人の意志だけでやめるのは困難です。
家族として、専門の医療機関やダルク(DARC)などの回復支援施設と連携し、社会復帰後に再犯を防ぐための具体的な環境づくりを始めることが、裁判での有利な事情(情状)にもつながります。
実刑を回避するために|不起訴や執行猶予を目指す弁護活動
薬物事件で逮捕されても、必ずしも実刑になり長期間刑務所に入るわけではありません。
弁護士による適切な活動が重要になります。
早期の身柄解放を目指す
長期間の身柄拘束は、仕事や学校の継続を困難にします。
弁護士は、逃亡や証拠隠滅の恐れがないことを客観的な資料とともに主張し、勾留の阻止や、起訴後の保釈請求を行い、少しでも早い身柄の解放を目指します。
不起訴処分の獲得を目指す
薬物事件での不起訴はハードルが高いですが、所持量が極めて微量であった場合や、違法な取り調べ・所持品検査があった場合など、証拠能力に問題があることを弁護士が指摘することで、不起訴を獲得できるケースもあります。
執行猶予付き判決の獲得を目指す
起訴された場合でも、初犯であれば執行猶予付き判決を獲得することが最大の目標となります。
弁護士は、本人が深く反省していること、家族の強力な監督機能があること、医療機関での治療計画が整っていることなどを裁判官に示し、実刑を回避するための情状弁護を尽くします。
薬物事件で逮捕された場合の社会的影響
薬物事件による逮捕は、刑事罰だけでなく、その後の人生に深刻な社会的ダメージをもたらします。
会社を解雇されるリスク
長期間の身柄拘束によって無断欠勤が続いたり、逮捕の事実が会社に知られたりした場合、就業規則に基づいて懲戒解雇されるリスクが非常に高くなります。
職を失うことは、更生への道のりをさらに険しくします。
学校を退学になるリスク
学生の場合も同様に、長期間の欠席や事件の発覚により、退学処分となる可能性が高いです。
将来のキャリアや進学に致命的な影響を与えてしまいます。
実名報道で社会的信用を失う
薬物事件はニュースや新聞で実名報道されることが多く、インターネット上に記事が半永久的に残るデジタルタトゥーとなる恐れがあります。
これにより、再就職が困難になったり、結婚や住居の賃貸契約などで不利益を被ったりと、社会的信用を著しく失うことになります。
FAQ(よくある質問)
薬物で逮捕されたら、初犯でも必ず刑務所に入りますか?
初犯で単なる自己使用や少量の所持であり、反省や更生の環境が整っていると認められれば、執行猶予がつく可能性が高いです。
執行猶予がつけば、言い渡された期間中に新たな罪を犯さない限り刑務所に入る必要はありません。
ただし、密売などの営利目的があったり、大量の薬物を所持していたりした場合は、初犯でも数年間の実刑判決となり刑務所に入ることになります。
家族が薬物で逮捕された場合、面会はいつからできますか?
逮捕直後から送検されるまでの最大72時間は、たとえ家族であっても面会することはできません。
面会が可能になるのは、原則として裁判所が勾留を決定した後からです。
しかし、薬物事件の場合は共犯者との口裏合わせを防ぐため「接見禁止」がつくことが多く、その場合は勾留後も家族は面会できません。
一方、弁護士であれば逮捕直後からいつでも面会(接見)が可能ですので、まずは弁護士に依頼することをおすすめします。
薬物事件で実刑になった場合、何年くらい刑務所に入ることになりますか?
刑期は初犯か再犯か、また薬物の種類や量によって異なります。
単なる使用や所持の場合、初犯であれば1年〜2年程度、再犯であれば2年〜3年以上の懲役刑になることが目安となります。
しかし、営利目的の場合は非常に重く処罰され、覚醒剤の密売などであれば最長で20年の有期懲役になる可能性もあります。
自首をすれば刑期は短くなりますか?
薬物事件において、警察に発覚する前に自ら申告する「自首」が成立すれば、刑が減軽される可能性があります。
実刑が避けられないようなケースでも刑期が何年か短縮されたり、初犯であれば執行猶予を獲得しやすくなったりするなど、有利な事情として考慮されます。
自首を検討している場合は、事前に弁護士に相談し、同行してもらうことでスムーズに手続きを進めることができます。
まとめ
薬物事件で逮捕されると、初犯の自己使用であれば1〜2年程度の懲役で執行猶予がつく可能性がありますが、再犯や営利目的の場合は長期間の実刑判決が免れません。逮捕による社会的影響も計り知れないため、いかに早く適切な対応をとるかが鍵となります。
家族が逮捕された場合は、一人で抱え込まず、速やかに刑事事件に精通した弁護士に相談し、早期の身柄解放と適切な更生環境の構築に向けて動き出すことが、ご本人の未来を守るための最善の選択です。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。
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