口コミ削除を成功させるためのステップと費用相場を弁護士が解説
2024年11月27日
- 口コミを削除してほしいが、弁護士に依頼したらどのようなことをしてもらえる?
- どのような口コミであれば、削除してもらえる可能性が高い?
- 口コミ削除について弁護士に依頼するときは、どのような点に注意すればいい?
インターネット上で、自社へのネガティブな口コミを見つけたら、削除してほしいと考えることもあるでしょう。そのときは、弁護士に依頼することがおすすめです。
そこで今回は、インターネット上のトラブルに詳しい専門弁護士が、口コミ削除で弁護士に依頼するステップや弁護士の選び方等を詳しく解説します。
本記事のポイントは以下です。お悩みの方は詳細を弁護士と無料相談することが可能です。
- 名誉毀損や営業妨害などが認められれば、口コミ削除が認められる可能性が高い
- 口コミ削除以外の対策も視野に入れる
- 実績や交渉力、依頼者への応対から弁護士を選ぶ
悪質な口コミは弁護士に相談して削除可能
口コミ削除に関してお困りの方は、弁護士に相談しましょう。弁護士は、さまざまな対応を行います。
▼弁護士が行う業務の例
- 口コミ削除の可否判断
- 費用見積もり
- 内容証明作成
- 証拠保全
- 発信者特定、情報開示
- サイト運営者への削除依頼:
- 損害賠償請求
- 和解交渉
- 刑事告訴
- 社内説明、メディア対応
- リスクマネジメント
弁護士に依頼する口コミ削除の方法と流れ
ここでは、弁護士に依頼する口コミ削除の方法と流れを5つ解説します。
- 弁護士に相談する
- 証拠の収集
- 運営会社への削除申請
- 審査と対応
- 次の対応策を検討
では、1つずつ解説します。
弁護士に相談する
弁護士に依頼する口コミ削除の方法と流れ、1つ目は弁護士に相談することです。
口コミ削除について専門性があり、実績も豊富な弁護士に相談しましょう。口コミの内容を詳細に分析し、法的観点から問題点を洗い出します。これらの内容を、依頼者にわかりやすく説明した上で、最適な解決策を提案します。
▼弁護士と相談してわかる内容の例
- 口コミ内容が法律違反に該当するか
- 口コミ削除が認められる可能性はどの程度か
- 口コミ削除に必要な手続き
- 口コミ削除や弁護費用
証拠の収集
弁護士に依頼する口コミ削除の方法と流れ、2つ目は証拠の収集です。
弁護士よりアドバイスをもらいつつ、口コミ削除に必要な証拠を収集します。有効な証拠の例は、以下のとおりです。
▼有効な証拠の例
口コミのスクショ | いつ誰がどのような口コミを投稿したのかを明確に |
口コミが投稿されたサイトのURL | どのサイトに口コミが投稿されているか特定 |
損害額の証明 | 口コミによる損害額を証明 |
虚偽性の証明 | 口コミの内容が虚偽であることを証明 |
運営会社への削除申請
弁護士に依頼する口コミ削除の方法と流れ、3つ目は運営会社への削除申請です。
弁護士は集めた証拠を基に、口コミ掲載をしているサイトの運営会社に対し正式な削除申請を行います。
そのとき、各サイトの利用規約やガイドラインに沿って申請書を作成します。
▼申請書に含まれる内容
- 削除を求める理由
- 証拠資料
- 法的根拠
審査と対応
弁護士に依頼する口コミ削除の方法と流れ、4つ目は審査と対応です。
運営会社は、弁護士からの削除申請を審査して、削除の可否を一定期間後に回答します。審査基準は各プラットフォームによって異なりますが、一般的な削除基準は以下のとおりです。
▼一般的な削除基準
- 虚偽の情報であること
- プライバシーを侵害していること
- 違法な内容であること
- ヘイトスピーチに該当する可能性があること
次の対応策を検討
弁護士に依頼する口コミ削除の方法と流れ、5つ目は次の対応策を検討することです。
口コミ削除が拒否された場合、弁護士と相談して次の対応策を検討しましょう。弁護士に依頼することで、法的知識や交渉力を用いてさまざまな対応策を提案します。
▼対応策の例
再申請 | より詳細な証拠を添えて再度削除申請 |
発信者情報の開示請求 | 裁判所に申し立て、口コミ投稿者の情報を特定して直接交渉 |
仮処分申請 | 裁判所に仮処分を申し立て、口コミの表示を差し止め |
損害賠償請求 | 損害が発生している場合は、損害賠償請求 |
Googleの口コミを弁護士に依頼して削除するときの注意点
Googleの口コミ削除を依頼するには、名誉毀損やプライバシー侵害などの証拠が必要です。
しかし、Googleの審査基準は厳しいため、必ずしも削除依頼が認められるとは限りません。弁護士に相談することで信頼性を増大させ、必要に応じて仮処分命令など法的手段も検討しましょう。
また、口コミ削除が認められないケースも視野に入れ、削除以外の対策も弁護士と相談して立案することをすすめます。
たとえば、よい口コミを増やすことや自ら事実を積極的に配信するなどの対策がありえるでしょう。
どのような口コミなら弁護士に依頼して削除できるのか
ここでは、どのような口コミなら弁護士に依頼して削除できるのか解説します。
- 削除が認められやすい口コミ
- 削除が認められにくい口コミ
では、1つずつ解説します。
削除が認められやすい口コミ
1つ目は、削除が認められやすい口コミです。ここでは5つ解説します。
- 名誉毀損・誹謗中傷が含まれるもの
- プライバシーの侵害があるもの
- 営業妨害の意図があるもの
- 著作権侵害や差別発言など
- 虚偽・事実誤認が明白な内容
では、1つずつ解説します。
1.名誉毀損・誹謗中傷が含まれるもの
削除が認められやすい口コミ、1つ目は名誉毀損・誹謗中傷が含まれるものです。
虚偽情報や悪意ある誹謗中傷で、個人や企業の名誉を著しく傷つけられていると認められれば、口コミ削除が認められる可能性が高いでしょう。
具体的には、事実無根の悪評や根拠なき批判、さらには競合他社による誹謗中傷などが該当します。
2.プライバシーの侵害があるもの
削除が認められやすい口コミ、2つ目はプライバシーの侵害があるものです。
個人のプライバシーを侵害するような内容が含まれている場合は、口コミ削除が認められやすいとされています。
たとえば、無断で他人の住所・電話番号・メールアドレスなどを公開しているケースや、個人的な行動を公にすると、プライバシー侵害とみなされるケースがあるでしょう。
3. 営業妨害の意図があるもの
削除が認められやすい口コミ、3つ目は営業妨害の意図があるものです。
競合他社や悪意ある第三者が、意図的に営業妨害目的で口コミを投稿した場合も、削除が認められるケースが多く存在します。
「この店には行くな」「商品に害がある」など、虚偽情報の流布や不当な評価、さらには脅迫が疑われる投稿があれば、営業妨害目的の口コミかもしれません。
4.著作権侵害や差別発言など
削除が認められやすい口コミ、4つ目は著作権侵害や差別発言などです。
著作権侵害や差別発言は、法律に違反する内容であるため、削除が認められやすいと考えましょう。具体的には、許可なく投稿された画像や特定の人種・性別を侮辱する内容、さらには公序良俗に反するわいせつな表現の口コミは削除対象になりやすいと言えます。
5.虚偽・事実誤認が明白な内容
削除が認められやすい口コミ、5つ目は虚偽・事実誤認が明白な内容です。
口コミの内容が事実と異なる場合は証拠を提示すれば削除が認められやすいと考えましょう。
たとえば、実際には食中毒が発生していないにもかかわらず「食中毒を起こした」と口コミがなされているケースが該当します。
また、安全性が確認されている化学物質しか使っていないにもかかわらず「有害な化学物質が使われている」と口コミがなされたケースも同様です。
削除が認められにくい口コミ
2つ目は、削除が認められにくい口コミです。ここでは5つ解説します。
- 事実を含む批判や不満
- 表現の自由が認められる内容
- 一般的な悪いレビュー
- 評価や好みが分かれる主観的な表現
- 真実性の検証が困難な内容
では、1つずつ解説します。
1.事実を含む批判や不満
削除が認められにくい口コミ、1つ目は事実を含む批判や不満です。
事実に基づく批判や不満は、名誉毀損や営業妨害には該当しません。そのため、もし否定的な内容でも削除は難しいと考えましょう。
「接客態度が悪い」「味はいまいち」など個人の体験に基づく事実ベースの意見であれば、事実に基づく批判や不満とみなされます。
2.表現の自由が認められる内容
削除が認められにくい口コミ、2つ目は表現の自由が認められる内容です。
個人の意見や感想は、表現の自由の範囲内で保護されています。それが否定的な意見であっても、客観的な事実の歪曲や他人への誹謗中傷がない限りは削除されにくいものです。
たとえば、「期待はずれ」「二度と行かない」などの主観的感想や意見は、否定的なものでも、削除の対象になりにくいと考えましょう。
3.一般的な悪いレビュー
削除が認められにくい口コミ、3つ目は一般的な悪いレビューです。
商品やサービスに対する一般的な不満や批判も、削除が難しいケースが多いと考えましょう。たとえば、「待ち時間が長い」「品質が低い」など多くの消費者が共感しうる意見では、法律違反でない限り削除の対象にならないことが一般的です。
4.評価や好みが分かれる主観的な表現
削除が認められにくい口コミ、4つ目は評価や好みが分かれる主観的な表現です。
人それぞれの感覚や価値観が異なるため、主観的な表現で評価や好みが分かれるものでは削除が認められにくいと考えましょう。
「高い」、「味が薄い」など受け手により感じ方が違う表現がそれに該当します。これらは客観的事実でなく、あくまでも個人的意見にすぎません。
5.真実性の検証が困難な内容
削除が認められにくい口コミ、5つ目は真実性の検証が困難な内容です。
口コミの内容が真実か客観的に判断しにくい投稿も、削除が困難です。たとえば、「店員の態度が悪かった」「不衛生な環境だった」など主観的な要素が強く客観的な証拠もない投稿は、削除が認められない可能性が高いと考えましょう。
内容を客観的に証明することが難しいと、削除の要件を満たさないと考えられるため削除が認められません。
口コミの削除にかかる弁護士の費用相場
弁護士に口コミ削除を依頼する場合、費用は法律事務所によってまちまちですが、費用の構成とそれぞれの相場は以下のとおりと考えておきましょう。
▼費用の構成と相場
費用の内訳 | 内容 | 相場 |
相談料 | 初めて相談するときにかかる費用 | 30分5千円~1万円(税別)程度 |
着手金 | 案件を引き受けるときに支払う費用 | 15万円~20万円(税別)程度 |
成功報酬金 | 依頼内容が達成されたときに支払う費用 | 15万円~20万円(税別)程度 |
ただし、これらの費用はあくまで目安にすぎず、案件の難易度や法律事務所の規模によって変動します。詳細な費用については、各法律事務所に直接問い合わせましょう。
口コミ削除の弁護士依頼にあたって知っておきたい注意点
ここでは、口コミ削除の弁護士依頼にあたって知っておきたい注意点を4つ解説します。
- 必ず削除できるとは限らない
- 投稿者とのトラブルが発生するリスクがある
- 削除以外の対策も考慮する
- すぐに削除されない場合がある
では、1つずつ解説します。
必ず削除できるとは限らない
口コミ削除の弁護士依頼にあたって知っておきたい注意点、1つ目は必ず削除できるとは限らないことです。
弁護士依頼をしても、口コミが必ずしも削除されるとは限りません。特に、Googleなどの大手プラットフォームでは、削除基準が厳しく設定されているため、削除が認められないケースも多いと考えましょう。
▼削除が難しいケース
- 事実を基にした意見や感想
- 表現の自由と認められる範囲内の意見
- 一般的な意見や評価
弁護士に依頼する前には、削除できる可能性について事前に相談して、現実的な見通しを立てておくことが必要です。
投稿者とのトラブルが発生するリスクがある
口コミ削除の弁護士依頼にあたって知っておきたい注意点、2つ目は投稿者とのトラブルが発生するリスクがあることです。
投稿者が口コミの削除申請を知り、怒ってさらに悪質な口コミの書き込みや、訴訟を起こすケースもあるでしょう。
このように、口コミ削除でトラブルがエスカレートするリスクも想定されるため、弁護士と連携して適切に対応することが欠かせません。
大切なことは、トラブルの証拠を確実に残しつつ、こちらも感情的に対応してさらにトラブルを大きくしないことです。
削除以外の対策も考慮する
口コミ削除の弁護士依頼にあたって知っておきたい注意点、3つ目は削除以外の対策も考慮することです。
口コミが削除できない場合でも、さまざまな対策を取れます。弁護士と相談し、他の対策を検討してみましょう。
▼削除以外の対策例
- ポジティブな口コミ
- 事実と異なる内容の訂正を求めるコメント
- 自社サイトやSNSからの情報発信
- 顧客対応改善
- 新規顧客獲得の施策実行
すぐに削除されない場合がある
口コミ削除の弁護士依頼にあたって知っておきたい注意点、4つ目はすぐに削除されない場合があることです。
口コミ削除の手続きにかかる時間は、プラットフォームのポリシーや口コミの内容によって変わってきます。
審査に時間がかかると、削除を申請してから数日から数週間かけて審査が行われるケースもあるため、即効性を期待せず余裕をもって削除依頼すべきと考えておきましょう。
口コミ削除に強い弁護士の選び方とポイント
ここでは、口コミ削除に強い弁護士の選び方とポイントを3つ解説します。
- 実績が豊富か
- 交渉力の高さ
- 親身な対応か
では、1つずつ解説します。
実績が豊富か
口コミ削除に強い弁護士の選び方とポイント、1つ目は実績が豊富かどうかです。
口コミ削除の実績が豊富な弁護士であれば、過去の経験より適切な対応を知っている可能性が高いでしょう。そのため、手続きをスムーズに解決へ導くことが可能です。
実績は、弁護士のホームページや口コミサイトなどを参考に判断しましょう。特に、口コミ削除に強みがある弁護士であれば一層期待できます。
交渉力の高さ
口コミ削除に強い弁護士の選び方とポイント、2つ目は交渉力の高さです。
口コミ削除には、プラットフォーム運営者などと交渉が必要なケースがあります。そのため、円滑な解決を望むのであれば、交渉力が高い弁護士に依頼することがおすすめです。
交渉力の高さは、実績だけでなく話し方や専門分野などのファクターも考慮して判断しましょう。特に、インターネット周りの知識や口コミ削除に関する実績の有無は、交渉力を判断するために参考になります。
親身な対応か
口コミ削除に強い弁護士の選び方とポイント、3つ目は親身な対応かどうかです。
口コミの削除を行うときには、依頼者にとって大きな不安が伴う場合があります。そのため、依頼者の感情や要望に寄り添って、親身な対応の弁護士であれば信頼構築をしやすくおすすめです。
親身な対応かどうかは、初回相談で見極めましょう。相談や質問がしやすいか、自分と相性がいいかなどを総合的に判断すれば、依頼すべきか見えてきます。
口コミの削除でお悩みの方は弁護士相談を
今回は、インターネット上のトラブルに詳しい専門弁護士が、口コミ削除で弁護士に依頼するステップや弁護士の選び方等を詳しく解説しました。
春田法律事務所では初回相談無料ですので、まずは口コミ削除についてお気軽に相談して、対応方法について弁護士と協議してみましょう。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。