振り込め詐欺の受け子で逮捕|弁護士が解説、ご家族がすべきこと
最終更新日: 2026年04月13日
「まさか自分の家族が……」
そんな思いも寄らない事態に、激しい動揺を感じていらっしゃることでしょう。
振り込め詐欺の「受け子」としての逮捕は、たとえ初犯であっても実刑(刑務所行き)になる可能性が極めて高い、非常に深刻な状況です。
逮捕から起訴が決まるまでの限られた時間の中で、いかに迅速に動けるかが、その後の人生を左右します。
本記事では、特殊詐欺事件で逮捕された際の流れや、なぜ「受け子」が重罪となるのか、そして今すぐご家族が取るべき行動について、弁護士が詳しく解説します。
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ご家族が振り込め詐欺の「受け子」で逮捕されたら、まず弁護士にご相談を
逮捕後72時間以内の弁護士の接見が重要
ご家族が振り込め詐欺の「受け子」として逮捕された場合、最も重要なのは「スピード」です。
逮捕されてからの72時間は、たとえご家族であっても面会することができません。
この孤独で不安な期間に、警察や検察による厳しい取り調べが行われます。
ここで不用意な供述をしてしまうと、後の裁判で圧倒的に不利になる可能性があります。
刑事事件に詳しい弁護士に依頼すれば、逮捕直後から本人と接見(面会)し、取り調べに対する正しい対応方法をアドバイスすることができます。
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接見禁止処分でも弁護士なら面会可能
振り込め詐欺などの特殊詐欺事件では、共犯者との口裏合わせや証拠隠滅を防ぐため、逮捕後に「接見禁止処分」がつくことがほとんどです。
この処分が下されると、勾留期間中もご家族は面会できません。
しかし、弁護士であれば接見禁止処分がついていても、立会人なしで自由に面会することが可能です。
本人の精神的な支えになるとともに、外部にいるご家族との重要な連絡役(伝言など)を果たすことができます。
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振り込め詐欺の「受け子」とは?なぜ重い罪になるのか
「受け子」の役割と特殊詐欺の仕組み
振り込め詐欺(特殊詐欺)は、複数の人間が役割分担をして行う組織的な犯罪です。
「かけ子」が被害者に電話をかけ、「受け子」が被害者の自宅などに直接赴いて現金やキャッシュカードを受け取り、「出し子」がATMでお金を引き出します。
受け子は被害者と直接接触するため逮捕されるリスクが最も高い役割ですが、組織の末端であり、SNSの「闇バイト」などで簡単に引き受けてしまう若者が後を絶ちません。
適用される罪名と刑罰(詐欺罪・窃盗罪)
受け子の行為には、主に「詐欺罪(刑法第246条)」または「窃盗罪(刑法第235条)」が適用されます。
- 現金やキャッシュカードを騙し取った場合(詐欺罪):10年以下の懲役に処されます。
- 警察官や銀行員を装ってキャッシュカードをすり替えた場合など(窃盗罪):10年以下の懲役または50万円以下の罰金となります。
特殊詐欺は社会問題化しており、裁判所の判断も非常に厳格化しています。
「知らなかった」は通用しない?初犯でも実刑判決の可能性
「荷物を受け取るだけのアルバイトだと思っていた」「詐欺とは知らなかった」という言い訳は、現在の実務ではほとんど通用しません。
報酬が高額であることや、指示の受け方が不自然であることから、「犯罪に加担しているかもしれない(未必の故意)」と認定されるケースがほとんどです。
特殊詐欺の場合、被害額が高額になりやすいため、たとえ初犯であっても、示談が成立しなければ実刑判決(刑務所に入る判決)が下される可能性が極めて高いのが現状です。
■逮捕されてから刑事裁判までの流れ
逮捕~送検(逮捕後72時間)
逮捕されると、警察の留置場で取り調べを受けます。
警察は逮捕から48時間以内に、事件を検察官に送るか(送検)を決定します。
送検後、検察官は24時間以内に、引き続き身柄を拘束する「勾留(こうりゅう)」が必要かどうかを裁判所に請求します。
勾留(原則10日間、最長20日間)
裁判所が勾留を認めると、原則として10日間の身柄拘束が続きます。
振り込め詐欺のような組織犯罪では、捜査が終わらないとしてさらに10日間の延長(最大20日間)が認められるのが一般的です。
この期間中、連日のように厳しい取り調べが行われます。
起訴・不起訴の決定
勾留期間の満了までに、検察官は本人を刑事裁判にかけるか(起訴)、裁判にかけないか(不起訴)を決定します。
起訴されると「被告人」となり、日本の刑事裁判における有罪率は99.9%と言われているため、起訴を避けるための活動が非常に重要になります。
刑事裁判と判決
起訴から約1〜2ヶ月後に第1回公判が開かれます。
裁判では、検察官と弁護士が証拠や情状を主張し合い、最終的に裁判官が判決(実刑か、執行猶予かなど)を下します。
ご家族がすべき3つのこと
刑事事件に詳しい弁護士に初回接見を依頼する
まずは、刑事事件の実績が豊富な弁護士に「初回接見(当番弁護士や私選弁護士による最初の面会)」を依頼してください。
弁護士が本人から事情を聴き、今後の見通しや黙秘権の使い方などをアドバイスすることで、不利な調書を作成されるのを防ぎます。
本人が事件と向き合えるようサポートする
逮捕された本人は、留置場で深い絶望と混乱の中にいます。
弁護士を通じてご家族からの手紙や差し入れを届け、「見捨てていない」「一緒に更生に向けて頑張ろう」というメッセージを伝えることが、本人が事件の重大さと向き合い、反省する第一歩となります。
示談や被害弁償の準備をする
振り込め詐欺事件で刑を軽くするため(不起訴や執行猶予を獲得するため)には、被害者への被害弁償と示談の成立が不可欠です。
被害額を返還するためのお金を準備できるかご家族で話し合い、弁護士と連携して示談交渉を進める準備を始めてください。
弁護士が行う弁護活動|早期釈放と執行猶予を目指す
取り調べに対する適切なアドバイス
警察や検察は、他の余罪や組織の上層部を突き止めるため、厳しい取り調べを行います。
弁護士は、供述すべきことと黙秘すべきことを明確にアドバイスし、誘導尋問に乗って事実と異なる供述調書にサインさせられないよう本人を守ります。
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早期の身柄解放(勾留阻止・保釈請求)
身柄拘束が長引けば、退学や解雇のリスクが高まります。
弁護士は、証拠隠滅や逃亡の恐れがないことを客観的な証拠とともに裁判官に主張し、勾留の阻止や短縮を目指します。
起訴された後には、速やかに保釈請求を行い、一時的な身柄解放を目指します。
被害者との示談交渉
振り込め詐欺の被害者は強い処罰感情を持っていることが多く、加害者本人やご家族が直接謝罪や示談交渉を行うことは不可能です。
弁護士が第三者として間に入り、誠意をもって謝罪と被害弁償を行うことで、示談を成立させるよう尽力します。
示談が成立すれば、不起訴処分や執行猶予の可能性が大幅に高まります。
執行猶予付き判決を獲得するための法廷弁護
起訴されてしまった場合、実刑を回避して執行猶予付き判決を獲得することが最大の目標となります。
弁護士は、本人が組織の末端で指示に従ったに過ぎないこと、被害弁償が済んでいること、ご家族の監督環境が整っていることなどを法廷で主張し、裁判官に寛大な処分を求めます。
振り込め詐欺の受け子に関するよくあるご質問
Q. 示談金の相場はいくらですか?払えない場合はどうなりますか?
A. 振り込め詐欺の示談金は「被害に遭った金額(実被害額)」に、精神的苦痛に対する慰謝料を加えた金額が相場となります。
数百万円に上るケースも少なくありません。全額を一括で払えない場合、弁護士が被害者と交渉し、分割払いや、準備できる金額での一部示談を打診することになります。
示談が全くできない場合、実刑判決となるリスクが非常に高くなります。
Q. 弁護士費用はどれくらいかかりますか?
A. 事務所によって異なりますが、着手金として30万円〜60万円程度、さらに示談成立や執行猶予獲得などの結果に応じた報酬金(30万円〜)が発生するのが一般的です。
接見費用や実費もかかりますので、無料相談の際に明確な見積もりを出してもらうことをお勧めします。
Q. 少年(未成年)が逮捕された場合の流れはどうなりますか?
A. 20歳未満の少年が逮捕された場合、成人の刑事手続きとは異なり、全件が家庭裁判所に送致されます(少年事件)。
その後、少年鑑別所に収容され、少年審判によって保護観察や少年院送致などの処分が決定されます。
ただし、18歳・19歳(特定少年)で重大な犯罪とみなされた場合や、悪質性が高いと判断された場合は、成人と同じ刑事裁判(逆送)にかけられることもあります。
Q. 逮捕されたことは会社や学校に知られてしまいますか?
A. 警察から直接、勤務先や学校に連絡がいくことは原則としてありません。
しかし、逮捕・勾留による無断欠勤(欠席)が続いたり、事件が実名でニュース報道されたりすることで発覚するケースが多いです。
早期に弁護士が介入し、身柄解放を実現できれば、周囲に知られるリスクを最小限に抑えることが可能です。
まとめ
振り込め詐欺の「受け子」は、安易な気持ちで始めてしまう若者が多い反面、逮捕されれば詐欺罪や窃盗罪という重罪に問われ、初犯でも実刑判決となる可能性が高い極めて深刻な事態です。
逮捕直後から厳しい取り調べが始まり、長期間の身柄拘束が続くため、ご家族の迅速な対応が本人の今後の人生を大きく左右します。
もしご家族が逮捕されたと連絡を受けたら、パニックにならず、速やかに刑事事件に詳しい弁護士にご相談ください。
弁護士がいち早く接見に向かい、示談交渉から法廷弁護まで、最善の解決に向けて全力でサポートいたします。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。
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