【弁護士監修】詐欺で逮捕|連絡を受けたら見るべき完全ガイド

最終更新日: 2026年03月30日

詐欺罪での逮捕の種類やその後の流れを専門弁護士が解説

この記事でわかること

  • 家族が詐欺で逮捕された直後にやるべきこと
  • 逮捕後72時間の流れと重要性
  • 詐欺罪の成立要件と刑罰
  • 逮捕されるケース・されないケースの違い
  • 逮捕による社会生活への影響
  • 弁護士に依頼するメリットと費用相場

ある日突然、ご家族が詐欺の容疑で逮捕されたという連絡を受け、激しい動揺と不安に包まれていらっしゃるかもしれません。

何をどうすれば良いのかわからず、混乱している方も少なくないでしょう。

しかし、逮捕直後の行動は、その後のご家族の運命を大きく左右します。

特に、逮捕から72時間以内という時間は、長期の身体拘束を避けるため、また不利な状況に陥らないために極めて重要です。

この記事は、ご家族が詐欺容疑で逮捕された方に向けて、連絡を受けた直後から取るべき具体的な初動、法的な手続きの流れ、そして解決までの道筋を詳細に解説する完全ガイドです。

弁護士への早期相談がいかに重要か、そして弁護士がどのように状況を好転させる手助けができるのかを具体的に示します。

この情報が、冷静さを取り戻し、ご家族のために次の一歩を踏み出すための確かな指針となることを願っています。

この記事を監修したのは

代表弁護士 春田 藤麿
代表弁護士 春田 藤麿
第一東京弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内法律事務所勤務
当事務所開設
資格
宅地建物取引士
情報処理安全確保支援士

「家族が逮捕された」「示談したい」など、300件以上の刑事事件のご相談に対応してきました。(※2026年3月時点)これまでの実務経験をもとに、法律のポイントを分かりやすく解説しています。

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目次

家族が詐欺で逮捕された!連絡を受けたら今すぐやるべき3つのこと

最優先でやること

  • 1. 事実確認をする
  • 2. すぐに弁護士へ連絡する
  • 3. 初回接見を依頼する

ご家族が詐欺容疑で逮捕されたという突然の知らせに、大変な混乱と不安を抱かれていることと存じます。

しかし、逮捕直後の行動がその後の結果を大きく左右します。

特に逮捕から最初の72時間は、長期の身体拘束を回避し、最善の解決策を見つけるために極めて重要な期間です。

この限られた時間の中で、ご家族の状況を正確に把握し、法的なサポートを速やかに手配することが何よりも優先されます。

このセクションでは、連絡を受けた直後にやるべき3つの具体的な行動、「事実確認」「弁護士への速やかな連絡」「初回接見の依頼」について詳しくご説明します。

これらは、不確かな情報に惑わされず、冷静かつ効率的に状況を打開するための第一歩となります。

これらのステップを踏むことで、ご家族の不安を少しでも軽減し、今後の見通しを立てるための確かな土台を築きましょう。

1. まずは落ち着いて事実確認を行う

ご家族が逮捕されたという連絡を受けたら、まず冷静になり、正確な事実を確認することが重要です。

パニック状態で誤った情報を伝えたり、不確かな憶測で行動したりすることは、事態をさらに複雑にする可能性があります。

警察からの連絡では、以下の点を必ず確認してください。

  • 逮捕された警察署の正式名称と所在地
  • ご家族が問われている罪名(例:詐欺罪、特殊詐欺など)
  • 担当部署または担当者の氏名と連絡先
  • 逮捕の詳しい日時と状況(もし分かれば)

また、ご家族を名乗る不審な連絡があった場合、それが本当に警察からのものかを確認することも非常に重要です。

近年、警察官を装った詐欺事件も増加しており、

  • 「犯罪に関わっている疑いがある」
  • 「マネーロンダリングの疑いを晴らすため」

などと偽って、金銭を要求する手口が確認されています。

警察がお金を要求することは絶対にありません。

少しでも不審に感じたら、必ず自分で警察署の代表電話番号を調べて連絡を取り、事実を確認するようにしてください。

不確かな情報に惑わされず、正確な状況把握こそが、今後の初動対応の基礎となります。

2. すぐに弁護士へ連絡する(当番弁護士・私選弁護人)

ここが重要

72時間のうちに弁護士が動けるかどうかで、その後が大きく変わります。

事実確認ができた後は、一刻も早く弁護士に連絡することが最も重要です。

逮捕直後から勾留請求がされるまでの72時間は、弁護士による接見を通じて、ご家族に今後の取調べへの適切なアドバイスを伝え、長期の身体拘束を回避するための弁護活動を開始できる唯一の期間です。

弁護士に依頼する方法としては、

  • 「当番弁護士制度」を利用する
  • 「私選弁護人」を選任する

という二つがあります。

当番弁護士制度とは、逮捕された人が無料で一度だけ弁護士と接見できる制度です。

これは身柄拘束されている人が誰でも利用でき、警察官に「当番弁護士を呼んでほしい」と伝えれば手配してもらえます。

初めて刑事事件に関わる方にとっては、弁護士と接点を持つ第一歩として有効です。

しかし、当番弁護士はあくまで一度きりの接見であり、その後の継続的な弁護活動までは行いません。

特に詐欺事件は、その手口や共犯関係の有無、被害規模などによって非常に複雑な事案が多く、専門的な知識と迅速な対応が求められます。

そのため、刑事事件、特に詐欺事件の対応実績が豊富な「私選弁護人」を早期に選任することをおすすめします。

私選弁護人は、ご自身で選んで契約する弁護士であり、逮捕直後から示談交渉、早期釈放のための弁護活動、そして最終的な不起訴処分や執行猶予付き判決の獲得まで、一貫してご家族をサポートしてくれます。

私選弁護人を探す際には、

  • 「刑事事件専門」
  • 「即日対応可能」
  • 「詐欺事件の実績が豊富」

といった点を重視して選ぶと良いでしょう。

インターネットで検索したり、知人の紹介を受けたりして、信頼できる弁護士を見つけたら、すぐに連絡を取り、状況を説明してください。

弁護士への早期の相談と依頼が、ご家族の今後の運命を大きく左右すると言っても過言ではありません。

3. 初回接見を依頼し、状況を把握する

弁護士を選任したら、最初の具体的なアクションとして、逮捕されたご本人との「初回接見」を依頼してください。

逮捕直後は、ご家族であっても面会が制限されることがほとんどですが、弁護士は警察官の立ち会いなしに、いつでも自由に接見することができます。

この初回接見を通じて、弁護士は以下の重要な情報を収集し、ご本人に法的なアドバイスを提供します。

  • 逮捕の経緯
  • 取調べの様子
  • 捜査機関がどのような証拠を握っているか
  • ご本人の認否(容疑を認めているか否か)

また、ご本人は逮捕による精神的な動揺や不安から、誤った供述をしてしまうリスクがあります。

弁護士は、

  • 黙秘権の行使
  • 不利益な供述調書への署名・押印を拒否する権利

など、取調べにおけるご本人の権利を説明し、今後の取調べに対する適切な対応方法について具体的にアドバイスします。

これにより、ご本人が不利益な状況に陥ることを未然に防ぎ、精神的な不安を軽減する効果も期待できます。

初回接見は、長期の身体拘束を避けるための弁護活動の第一歩であり、ご家族が置かれている状況を正確に把握し、今後の戦略を立てる上で不可欠なステップです。

弁護士を通じて、ご本人の声を外部へ届け、ご本人に法的な支えがあることを伝えることで、孤立感を和らげ、最善の解決を目指すための基盤を築きましょう。

詐欺で逮捕された後の流れ【72時間が重要】

逮捕後の流れ

  • ① 逮捕~警察での取調べ:48時間以内
  • ② 検察への送致:24時間以内
  • ③ 勾留・勾留延長:最大20日間
  • ④ 起訴・不起訴の決定

ご家族が詐欺の容疑で逮捕されてしまった場合、逮捕から起訴・不起訴が決定されるまでの法的な手続きは非常に複雑で、時間との勝負になります。

特に、逮捕後72時間以内の初動対応は、その後の身体拘束の期間だけでなく、最終的な処分にも大きな影響を与える「最初の分かれ道」と言えるでしょう。

このセクションでは、逮捕後の手続きがどのように進むのかを時系列で解説し、それぞれの段階で何をすべきか、そして弁護士がどのようにサポートできるのかを具体的に説明します。

この全体像を把握することで、ご家族が置かれている状況と、弁護士がどのような弁護活動を行うのかを深く理解できるようになります。

警察での取り調べから検察への送致、そして勾留決定に至るまで、各ステップに設けられた時間制限を認識することは極めて重要です。

ご家族がこの厳しい状況を乗り越えるために、一刻も早い適切な対応が求められます。

① 逮捕~警察での取調べ(48時間以内)

ご家族が逮捕された直後の最初の48時間は、警察による取り調べが行われる重要な期間です。

この段階で、警察は事件の真相を明らかにするため、被疑者からの供述を得ようとします。

ここで作成される「供述調書」は、後の裁判において非常に重要な証拠として扱われるため、その内容には細心の注意が必要です。

逮捕された方は、精神的に動揺しており、疲労困憊の状態にあります。

そのような中で行われる取り調べでは、意図せず事実と異なる供述をしてしまったり、不利な内容を認めてしまったりするリスクが常に伴います。

ご本人が「早くここから出たい」という一心で、警察官の誘導に乗り、不正確な供述調書に署名・押印してしまうケースも少なくありません。

このような事態を避けるためにも、弁護士による早期の接見とアドバイスが不可欠です。

弁護士は逮捕後すぐに本人と面会し、取り調べに対する適切な対応方法、例えば黙秘権の行使や供述調書の内容確認の重要性などを具体的に伝えます。

これにより、ご本人が不利な状況に陥ることを防ぎ、今後の弁護活動の基礎を築くことができるのです。

② 検察への送致(24時間以内)

警察での最大48時間の取り調べが終わると、事件と被疑者の身柄は検察官に引き継がれます。

これを「送致(送検)」と呼びます。

送致を受けた検察官は、さらに24時間以内に、被疑者の身柄を拘束し続けるかどうかを判断しなければなりません。

具体的には、裁判所に対し「勾留」を請求するか、あるいは身柄を解放(釈放)するかを決定します。

この検察官による24時間の判断期間は、長期の身体拘束を回避できるかどうかの重要な局面となります。

特に詐欺事件では、証拠隠滅や逃亡のおそれがあると判断されやすく、勾留が請求されるケースが多く見られます。

もし勾留が決定されてしまえば、身体拘束がさらに長期間に及ぶことになります。

弁護士は、この重要な24時間において、検察官に対して勾留請求をしないよう積極的に働きかける活動を行います。

具体的には、被疑者に逃亡のおそれがないことや証拠隠滅の可能性が低いことを示す意見書を提出したり、検察官と面談して直接説得を試みたりします。

こうした弁護活動が功を奏し、勾留を回避して早期釈放が実現する可能性もあるのです。

③ 勾留・勾留延長(最大20日間)

検察官が勾留を請求し、裁判官がそれを認めた場合、被疑者の身体拘束は継続されます。

まず原則として10日間の勾留が決定され、この期間中に捜査が進められます。

しかし、詐欺事件のような複雑な事案では、捜査が10日間で完了しないことも多く、検察官の請求によりさらに10日間の勾留延長が認められる可能性があります。

これにより、逮捕から最大で23日間(逮捕後72時間+勾留10日間+勾留延長10日間)もの間、社会から隔離された状態で取り調べが続くことになります。

詐欺事件の場合、組織的な犯行が疑われたり、被害額が高額であったりすると、証拠隠滅や逃亡のおそれが高いと判断されやすく、勾留が決定されやすい傾向にあります。

勾留が決定されると、警察署の留置施設や拘置所で生活することになり、ご家族との面会も制限されることがほとんどです。

しかし、勾留が決定されたからといって諦める必要はありません。

弁護士は、この勾留決定に対しても不服を申し立てる「準抗告」という手続きを行うことができます。

準抗告が認められれば、勾留決定が取り消され、早期釈放につながる可能性もあります。

また、勾留期間中も継続して弁護活動を行い、ご家族の精神的な支えとなることで、この厳しい期間を乗り越える手助けをします。

④ 起訴・不起訴の決定

最重要ポイント

不起訴になれば前科はつきません。

最大20日間に及ぶ勾留期間の満期までに、検察官は被疑者を「起訴」するか、「不起訴」とするかを最終的に判断します。

この起訴・不起訴の決定は、ご家族の人生にとって極めて重大な意味を持ちます。

なぜなら、日本の刑事裁判における有罪率は99.9%と非常に高く、一度起訴されてしまえば、ほぼ確実に有罪判決(前科)がつくことになるからです。

前科がつくことは、その後の社会生活に多大な影響を及ぼします。

そのため、弁護活動の最大の目標の一つは、この「不起訴処分の獲得」にあります。

不起訴処分となれば、前科がつくことなく、事件は終了し、社会生活への影響を最小限に抑えることができます。

検察官が起訴・不起訴を判断する際には、

  • 被害者との示談の成否
  • 被疑者の反省の度合い
  • 家族による監督体制の整備
  • 証拠の有無や内容

など、様々な事情を総合的に考慮します。

特に、被害者との示談が成立しているかどうかは、不起訴の判断に大きく影響する要素の一つです。

弁護士は、これらの有利な事情を積極的に検察官に伝え、不起訴処分となるよう最大限の弁護活動を行います。

詐欺罪とは?問われる刑罰と成立する要件

この章の要点

  • 詐欺罪の刑罰は10年以下の懲役
  • 罰金刑の選択肢はない
  • 成立には4つの要件が必要
  • 特殊詐欺では受け子・出し子・かけ子も厳しく追及される

ご家族が詐欺の容疑で逮捕されてしまった場合、まず「詐欺罪」とはどのような犯罪で、どのような状況で成立するのかを正しく理解することが極めて重要です。

この知識は、今後の弁護方針を理解し、冷静に対応するために不可欠となります。

ここでは、詐欺罪が具体的にどのような行為を指し、どのような刑罰が科されるのか、そして成立するための法的要件を詳しくご説明します。

詐欺罪の全体像を把握することで、弁護士がどのようにしてご家族の状況を好転させようと努めるのか、その戦略をより深く理解できるようになるでしょう。

詐欺罪は、単に金銭をだまし取る行為だけでなく、幅広い形態の行為が該当し得ます。

近年増加している特殊詐欺のように、巧妙な手口を用いるケースも少なくありません。

ご家族がどのような状況で関与してしまったのか、警察がどのような点で詐欺罪の成立を主張しているのかを理解することは、弁護活動の第一歩となります。

この基礎知識を持つことで、弁護士との面談時にも具体的な質問ができ、より的確なアドバイスを受けることにもつながります。

詐欺罪の刑罰は「10年以下の懲役」

詐欺罪の法定刑は「10年以下の懲役」と刑法に定められています。

これは非常に重い刑罰であり、罰金刑の選択肢がありません。

つまり、詐欺罪で有罪判決を受けた場合、懲役刑が科されることになります。

たとえ初犯であっても、被害額の大きさや犯行の悪質性、計画性、組織性によっては、執行猶予が付かずに刑務所に収監される「実刑判決」が言い渡される可能性も十分にあります。

この事実は、詐欺罪が社会的に極めて悪質な犯罪と見なされていることを示しており、安易な考えで関わってしまわないよう、また、もし関与してしまった場合には、その重大性を認識して真摯に対応することが求められます。

懲役刑は、ご本人の自由を奪うだけでなく、社会生活にも長期にわたる深刻な影響を及ぼします。

職を失ったり、社会的な信用を失ったりするだけでなく、ご家族にも多大な精神的、経済的負担がかかることになります。

そのため、逮捕された段階から、少しでも刑を軽くするため、あるいは不起訴処分を目指すための弁護活動が不可欠となるのです。

弁護士は、こうした厳しい現実を踏まえ、ご本人にとって最善の結果が得られるよう、あらゆる手段を尽くして弁護活動を進めます。

詐欺罪が成立する4つの要件

詐欺罪は、単に相手をだましただけでは成立せず、刑法上、以下の4つの要件すべてが満たされた場合に成立します。

弁護士は、これらの要件の一つでも欠けていることを主張することで、詐欺罪の成立を争う、あるいは罪が軽くなるように弁護活動を行います。

  • 欺罔行為(ぎもうこうい):相手をだます行為のことです。例えば、「投資すれば必ず儲かる」と嘘をついたり、支払う意思がないのに飲食店の代金を支払うふりをしたりする行為などがこれにあたります。
  • 錯誤(さくご):欺罔行為によって、相手がだまされた状態に陥ることです。だまされた結果、「儲かるなら投資しよう」「代金を支払ってくれるならサービスを提供しよう」と誤解した状態を指します。
  • 処分行為(しょぶんこうい):錯誤に陥った相手が、だまされた結果として、自らの財産を犯人や第三者に引き渡す、あるいは財産上の不利益な処分を行う行為です。例えば、お金を振り込んだり、商品を引き渡したり、借用書にサインしたりする行為が該当します。
  • 財産の移転:処分行為によって、だました側(または第三者)に財産が移転することです。金銭が振り込まれたり、商品が手に入ったり、財産上の利益を得たりする状態を指します。

これら4つの要件がすべて揃って初めて詐欺罪が成立します。

例えば、無銭飲食のケースを考えると、

  • 飲食代を支払う意思がないのに注文する(欺罔行為)
  • 店側が代金は支払われると誤信する(錯誤)
  • 飲食物を提供する(処分行為)
  • 代金を支払わずに飲食物を得る(財産の移転)

という流れで詐欺罪が成立します。

弁護士は、これらの要件のうち一つでも欠けていることを客観的な証拠に基づいて主張し、詐欺罪の成立を否定したり、別のより軽い罪の適用を求めたりすることで、ご家族の状況を改善しようと努めます。

近年増加する特殊詐欺の種類(受け子・出し子・かけ子など)

近年、特に社会問題となっているのが「特殊詐欺」です。

これは、組織的かつ巧妙な手口で不特定多数の人々から金銭などをだまし取る詐欺の総称で、

  • オレオレ詐欺
  • 還付金詐欺
  • 架空請求詐欺

など、様々な類型が存在します。

特殊詐欺の大きな特徴は、役割が細分化されており、末端の実行役として「受け子」「出し子」「かけ子」といった役割を担わされた若者が逮捕されるケースが急増している点です。

  • 受け子:被害者から直接現金やキャッシュカードなどを受け取る役割
  • 出し子:だまし取ったキャッシュカードを使ってATMから現金を引き出す役割
  • かけ子:被害者に電話をかけてだます役割

ご子息がもし、これらの役割を意図せず担ってしまっていた場合、「詐欺とは知らなかった」「指示されただけだ」と弁解したい気持ちは強いでしょう。

しかし、たとえ直接的にだます意図がなかったとしても、高額な報酬の割に簡単な仕事であることから、客観的に見て「詐欺に加担しているかもしれない」と薄々気づいていたと判断されれば、「未必の故意」として詐欺罪の成立が認められる可能性が高いのが現実です。

警察や検察は、こうした組織的な犯罪において、末端の加担者であっても厳しく追及する傾向にあります。

そのため、ご子息がどのような役割を担い、どの程度の認識があったのかを正確に把握し、弁護士と綿密な対策を立てることが不可欠です。

詐欺事件で逮捕されるケースと逮捕されないケース

逮捕されやすい要素

  • 組織的な特殊詐欺への関与
  • 被害額が高額
  • 余罪が多数ある
  • 示談が進んでいない
  • 定職がなく身元が不安定

家族が詐欺の疑いで捜査を受けていると知ったとき、逮捕されるのか、それとも逮捕されずに捜査が進むのかは大きな不安要素になるでしょう。

逮捕されるかどうかは、今後の捜査の見通しを立て、適切な弁護活動を進める上で非常に重要なポイントです。

このセクションでは、詐欺事件においてどのような場合に逮捕される可能性が高く、どのような場合に逮捕を避けられるのかについて、その判断基準と背景を詳しく解説していきます。

逮捕には、

  • 「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」
  • 「逮捕の必要性(逃亡や証拠隠滅のおそれ)」

という2つの法律上の要件が必ず求められます。

詐欺事件の場合、この「逮捕の必要性」が特に厳しく問われる傾向にあります。

具体的なケースを対比させながら、逮捕の有無を分ける要因を理解することで、家族が置かれている状況をより客観的に把握し、適切な行動をとるための指針としてください。

逮捕される可能性が高いケース

詐欺事件では、逮捕に至る可能性が高い特定のケースがあります。

まず、組織的な特殊詐欺事件への関与が疑われる場合です。

例えば、受け子、出し子、かけ子といった役割であっても、組織の一員として活動していたと見なされると、逃亡や証拠隠滅のおそれが高いと判断され、逮捕される可能性が著しく高まります。

次に、被害額が高額である場合や、余罪が多数疑われるケースも逮捕の可能性が高まります。

被害額が大きいほど社会的な影響も大きく、また余罪がある場合は常習性や反省の態度が薄いと見なされやすいため、やはり逃亡や証拠隠滅のおそれが高いと判断されがちです。

さらに、被害者との示談交渉が全く進んでいない場合も、逮捕の可能性を高める要因となります。

被害感情が強いままだと、捜査機関は再犯のおそれや被害回復への誠意がないと判断し、逮捕の必要性を認める傾向にあるのです。

また、定職に就いておらず、身元が不安定であると判断される場合も、逃亡のおそれが高いと見なされ、逮捕に至ることが多くなります。

職や住居が定まっていないと、所在不明になる可能性を捜査機関が懸念するためです。

これらの要素が複数重なる場合は、さらに逮捕の可能性が高まるため、早急に弁護士に相談し、適切な対応を検討する必要があります。

逮捕を回避するためにできること

警察がすでに捜査を開始しているものの、まだ逮捕されていない段階であれば、逮捕という最悪の事態を回避するための行動をとることが可能です。

早期の対応によって、「逮捕の必要性」がないと捜査機関に判断させることが重要となります。

具体的には、「自首」と「被害者との示談交渉」が逮捕回避のために非常に有効な手段として挙げられます。

これらの行動は、逃亡や証拠隠滅のおそれがないことを示す強い意思表示となり、警察や検察の判断に大きな影響を与える可能性があります。

次のセクションで、それぞれの行動がどのように逮捕回避につながるのかを詳しく見ていきましょう。

自首する

逮捕を回避するための有効な手段の一つが「自首」です。

自首とは、捜査機関がまだ事件や犯人を特定していない段階で、自ら警察に出頭し、自身の犯行を申告することです。

捜査機関側から見れば、自ら出頭する行為は、逃亡や証拠隠滅のおそれが低いと判断する大きな材料となります。

自首によって逮捕を回避できる可能性が高まるだけでなく、その後の刑事処分においても有利に働くことが多いです。

起訴・不起訴の判断や、もし起訴された場合の量刑判断においても、反省の態度として評価され、刑が軽くなる可能性があります。

ただし、自首は一人で行うと、適切な対応ができずに不利な供述をしてしまったり、かえって逮捕されてしまったりするリスクも伴います。

そのため、必ず事前に弁護士に相談し、自首の同行を依頼することが極めて重要です。

弁護士は、出頭時の対応や供述の仕方について適切なアドバイスを与え、あなたの権利を守りながら手続きを進めてくれます。

被害者との示談交渉を進める

逮捕回避のもう一つの重要な策は、被害者との示談交渉を進めることです。

詐欺事件において、被害者への謝罪と被害弁償を行い、示談を成立させることは、逮捕の必要性を低下させる上で非常に効果的です。

示談が成立し、被害が回復されれば、被害者の処罰感情が和らぎ、当事者間で事件が解決したと捜査機関に評価されやすくなります。

これにより、身柄拘束の必要はないと判断される可能性が高まります。

特に、逮捕前に示談が成立すれば、被害届の取り下げや告訴の取り下げにつながり、そもそも事件化自体を防げる可能性もあります。

詐欺事件は被害者の存在が不可欠な犯罪であるため、被害者が被害を訴えない意向を示せば、捜査が進展しないことも考えられます。

しかし、加害者側が直接被害者と交渉しようとすると、被害者の感情を逆なでしてしまったり、適切な示談金額の提示ができなかったりして、かえって交渉が難航するリスクがあります。

そのため、示談交渉は弁護士を介して行うのが一般的です。

弁護士は、被害者の心情に配慮しつつ、冷静かつ法的な観点から交渉を進め、妥当な示談金額で合意形成を図ることができます。

また、示談成立の事実を捜査機関に伝え、逮捕の回避や有利な処分獲得のための重要な証拠とすることも可能です。

詐欺で逮捕された場合のリスク

主なリスク

  • 長期間の身体拘束
  • 会社や学校に知られる
  • 解雇・退学の可能性
  • 実名報道
  • 前科による将来への影響

ご家族が詐欺の容疑で逮捕されてしまった場合、身体の拘束だけでなく、その後の生活や社会的な評価にも深刻な影響が及ぶ可能性があります。

このセクションでは、逮捕によって生じる具体的な不利益についてご説明します。

これらのリスクを事前に理解しておくことは、早期に弁護士へ相談し、適切な弁護活動を開始することの重要性を認識する上で不可欠です。

弁護士は、これらのリスクを最大限軽減するために活動いたします。

詐欺事件の場合、社会的信用を大きく損なうだけでなく、ご本人の将来にわたる影響も避けられないかもしれません。

ご家族の不安を少しでも和らげ、冷静に状況と向き合うためにも、どのようなリスクがあるのか、そして弁護士がどのようにそのリスク軽減に貢献できるのかを具体的に把握しておきましょう。

長期間の身体拘束

ご家族が詐欺事件で逮捕された場合、最も懸念されるリスクの一つが「長期間の身体拘束」です。

逮捕直後から、ご本人は警察署内の留置施設に収容され、社会から隔離された状態となります。

この期間中、会社や学校へ行くことはもちろん、ご家族であっても自由に面会することはできません。

精神的な動揺が大きい中で、外部との連絡が遮断されることは、ご本人にとって計り知れない苦痛となるでしょう。

身体拘束は、逮捕から最長で23日間続く可能性があります。

この長期にわたる拘束は、ご本人の生活に深刻な影響を与えます。

例えば、会社への無断欠勤が続くことで解雇につながったり、学生であれば退学処分を受けたりする可能性も否定できません。

このよう社会生活上の重大な不利益を避けるためにも、弁護士による早期の釈放活動が非常に重要となります。

会社や学校に知られ、解雇・退学になる可能性

長期にわたる身体拘束は、ご本人が所属する会社や学校に逮捕の事実が知られるリスクを必然的に高めます。

特に、逮捕から勾留、そして起訴に至るまでの最大23日間という期間、ご本人が連絡もなく会社や学校を欠席し続けることになれば、会社や学校からご家族への問い合わせが入ることがほとんどです。

このような形で逮捕の事実が発覚するケースが非常に多く見られます。

勤務先の就業規則や学校の学則によっては、逮捕・勾留されたこと自体が懲戒事由となり、懲戒解雇や退学処分に発展する可能性があります。

特に課長職のような管理職であれば、その社会的責任の大きさから、会社側の処分も厳しくなる傾向にあります。

ご家族の社会的信用や将来に深刻な影響を及ぼす可能性を考えますと、早期の段階で弁護士に相談し、身体拘束の回避や期間短縮に向けた弁護活動を行うことが、これらのリスクを軽減するために極めて重要となります。

実名報道される可能性

詐欺事件、特に社会的な関心が高い特殊詐欺事件や大規模な被害をもたらした事件の場合、逮捕された際に実名や顔写真がニュースやインターネット上で報道されるリスクがあります。

一度実名報道されてしまうと、その情報はデジタルタトゥーとしてインターネット上に半永久的に残り続け、ご本人だけでなくご家族の生活にも甚大な影響を及ぼすことになります。

近所の方や職場の人に知られてしまい、生活の平穏が脅かされることも少なくありません。

一般的に、

  • 組織的な詐欺事件
  • 被害額が高額な事件
  • 世間の注目を集めやすい事件

などは報道の対象となりやすい傾向があります。

報道を完全に防ぐことは非常に難しいですが、弁護士は報道機関に対して意見書を提出するなど、できる限りの方法で報道リスクを低減するための活動を行う場合があります。

ご家族のプライバシーと今後の生活を守るためにも、この点も念頭に置く必要があります。

前科がつくことによる将来への影響

もしご家族が起訴され、裁判で有罪判決を受けた場合、その事実は「前科」として記録されます。

前科は、今後のご本人の人生において様々な場面で深刻な影響を及ぼす可能性があります。

例えば、

  • 特定の職業(士業や公務員など)への就職が制限される
  • 現在就いている職業の資格が剥奪される
  • 海外渡航時のビザ審査で不利に扱われる

など、国際的な活動にも支障が生じることもあります。

ご家族の将来を案じるお気持ちは当然のことでしょう。

前科がつくことの重みを具体的に理解しておくことで、弁護活動の最終目標の一つである「不起訴処分」の獲得がいかに重要であるかが明確になります。

不起訴処分を獲得できれば前科はつきません。

弁護士は、示談交渉の成立やご本人の反省の情を示すことで、この不起訴処分を目指し、ご家族の将来を守るために全力を尽くします。

詐欺事件を弁護士に依頼するメリット

弁護士に依頼する主なメリット

  • 逮捕直後から接見できる
  • 早期釈放を目指せる
  • 示談交渉を代行してもらえる
  • 不起訴や執行猶予を目指せる
  • 取り調べ対応の助言を受けられる

ご家族が詐欺事件で逮捕されてしまったという状況は、突然のことであり、大きな動揺と不安を感じられていることと存じます。

しかし、このような複雑な刑事事件において、専門家である弁護士に依頼することは、ご家族の状況を好転させるための最も効果的な一手となります。

弁護士は、法的な知識と経験を活かし、身体拘束からの早期解放、不利な供述調書の作成防止、そして不起訴処分の獲得など、逮捕されたご本人とご家族が直面する様々なリスクを軽減するために尽力いたします。

また、弁護士は、事件の複雑な状況を整理し、今後の見通しを明確に伝えることで、ご家族の精神的な負担を和らげる役割も担います。

ここでは、弁護士に依頼することで得られる具体的なメリットを詳しく解説し、弁護士費用を支払ってでも依頼する価値があることをご理解いただければ幸いです。

逮捕直後から接見(面会)が可能になる

ご家族が逮捕された際、弁護士に依頼する最大のメリットの一つは、逮捕直後から本人と「接見(面会)」できる点にあります。

通常、逮捕されてしまうと、ご家族であっても警察や検察の捜査中は面会が制限され、特に詐欺事件のように共犯者との口裏合わせや証拠隠滅のおそれが疑われる事案では、「接見禁止」の決定がなされ、起訴されるまで一切面会ができないというケースが少なくありません。

この間、ご本人は孤立無援の状況に置かれ、精神的な苦痛だけでなく、適切な対応ができないまま取り調べが進んでしまうリスクがあります。

しかし、弁護士は法律によって「接見交通権」が保障されており、接見禁止の対象外となります。

そのため、警察官の立ち会いなく、いつでも自由に、時間を気にせずご本人と面会することが可能です。

弁護士は、ご本人の精神的な支えとなるだけでなく、取り調べで何を聞かれているのか、どのような供述をしてしまったのかといった事件の状況を正確に把握し、今後の取り調べに対する具体的なアドバイスを直接伝えることができます。

さらに、外部のご家族との連絡役を担うことで、ご本人とご家族の橋渡し役となり、精神的な負担を軽減することにもつながります。

早期釈放(勾留阻止)に向けた弁護活動

詐欺事件で逮捕された場合、最長で23日間の長期にわたる身体拘束を受けるリスクがあります。

この長期間の身体拘束は、ご本人の心身に大きな負担をかけるだけでなく、会社を解雇されたり、学校を退学になったりするなど、その後の社会生活に深刻な影響を及しかねません。

弁護士は、この身体拘束からの早期解放、つまり「勾留阻止」を目指して、逮捕直後から迅速かつ積極的に弁護活動を行います。

具体的には、逮捕後72時間という限られた時間の中で、検察官や裁判官に対し、ご本人が逃亡や証拠隠滅のおそれがないことを示す意見書を提出したり、直接面談を行って釈放を働きかけたりします。

仮に勾留が決定されてしまった場合でも、弁護士は、勾留決定に対する不服を申し立てる「準抗告」や「勾留取消請求」といった法的な手続きを通じて、勾留の必要性がないことを主張し、早期の釈放を目指します。

こうした弁護活動により早期釈放が実現すれば、ご家族が最も懸念されているであろう会社や学校への影響を最小限に抑え、通常の社会生活への復帰を早めることが期待できます。

被害者との示談交渉を代行してもらえる

詐欺事件において、不起訴処分や刑の減軽を獲得するために最も重要な要素の一つが「被害者との示談交渉」です。

しかし、加害者側のご本人やご家族が直接被害者と接触することは、被害者の感情を逆なでしてしまい、かえって交渉を難航させてしまうリスクが高いのが実情です。

被害者は精神的、経済的な被害を受けているため、加害者側との直接交渉には強い抵抗感を持つことがほとんどです。

このような状況において、弁護士はご本人の代理人として、被害者の感情に最大限配慮しつつ、冷静かつ法的な視点から示談交渉を進めることができます。

被害者の連絡先が不明な場合でも、弁護士照会制度などを利用して被害者の連絡先を特定し、適正な示談金の額や支払い方法について交渉を行います。

示談が成立し、被害が回復されれば、検察官や裁判官はご本人の処分を検討する際に、その事情を非常に有利な情状として評価します。

特に、逮捕前に示談が成立すれば、被害届の取り下げや告訴の取り下げにつながり、事件化自体を防げる可能性もあります。

弁護士の介入によって、被害者との間に信頼関係を築き、円滑な示談成立を目指すことが、ご本人の不利益を最小限に抑えるための重要な一歩となります。

不起訴処分や執行猶予の獲得を目指せる

刑事事件における弁護活動の最終目標の一つは、前科がつくことを回避する「不起訴処分」の獲得、あるいは、やむを得ず有罪となった場合でも、刑務所への収監を避ける「執行猶予付き判決」の獲得です。

日本の刑事裁判は起訴されると有罪率が非常に高いため、いかに起訴を避けるか、あるいは実刑判決を避けるかが極めて重要となります。

弁護士は、示談の成立だけでなく、ご本人の反省の情、家族による今後の監督体制の整備、再犯防止に向けた具体的な取り組みなど、ご本人にとって有利な情状を多角的に収集し、検察官や裁判官に対して説得的に主張します。

詐欺事件は、その手口や組織性、被害の規模などによって複雑な事実関係を伴うことが多いため、弁護士はこれらの事実関係を詳細に分析し、ご本人に有利な証拠を収集・提出することで、不起訴処分や執行猶予付き判決という最善の結果を導き出すための戦略的な弁護活動を展開します。

この活動が、ご家族の将来や社会的立場を守る上で決定的な意味を持ちます。

取り調べへの適切なアドバイスをもらえる

逮捕されたご本人にとって、警察や検察による「取り調べ」は最も大きな精神的負担であり、今後の刑事手続きの結果を左右する重要な局面となります。

精神的に動揺している中で行われる取り調べでは、意図せず不利な供述をしてしまったり、事実と異なる内容の供述調書に署名・押印してしまったりするリスクが常に伴います。

一度作成された供述調書は、後の裁判で重要な証拠として扱われるため、その内容がご本人にとって不利なものであれば、取り返しがつかない事態にもなりかねません。

弁護士は、接見を通じてご本人に対し、取り調べにおける具体的な対応方法について専門的なアドバイスを行います。

例えば、

  • 「黙秘権」の適切な行使の仕方
  • 曖昧な質問に対しては安易に答えないこと
  • 作成された供述調書の内容をしっかりと確認すること
  • 事実と異なる点や納得できない点があれば安易に署名・押印を拒否すべきこと

など、ご本人を不利益から守るための具体的な指導を行います。

このアドバイスがあるかないかで、ご本人が不利益な状況に陥るリスクは大きく軽減されます。

弁護士による適切なアドバイスは、ご本人が不本意な形で不利な立場に立たされることを防ぎ、公正な刑事手続きが進行するための重要な支援となります。

詐欺事件の弁護士費用相場

費用の主な内訳

  • 相談料
  • 着手金
  • 成功報酬

ご家族が詐欺事件で逮捕された際、直面する大きな不安の一つに弁護士費用があるでしょう。

弁護士に依頼する場合の費用は、主に「相談料」「着手金」「成功報酬」の3つの要素で構成されます。

法律事務所によって料金体系は異なりますが、事前にこれらの費用の内訳と一般的な相場を把握しておくことで、費用に対する不安を軽減し、冷静な判断を下せるようになります。

弁護士費用の透明性は、信頼できる弁護士を選ぶ上でも重要な判断基準となりますので、依頼前には必ず詳細な見積もりを確認しましょう。

相談料

弁護士に正式な弁護活動を依頼する前段階として、事件に関する相談を行う際に発生するのが「相談料」です。

一般的な相場としては、30分から1時間の相談で5,000円から1万円程度が目安となります。

しかし、最近では、多くの法律事務所が初回相談を無料としています。

これは、突然の逮捕で混乱しているご家族が、費用の心配なく専門的なアドバイスを受けられるよう配慮しているためです。

まずは無料相談を活用し、現在の状況や今後の見通しについて気軽に弁護士に話を聞いてみることをおすすめします。

着手金

着手金とは、弁護士に事件の弁護を正式に依頼する際に、最初に支払う費用です。

これは弁護活動を開始するための費用であり、たとえ最終的な事件の結果がどうなったとしても、原則として依頼者に返還されることはありません。

詐欺事件における着手金の相場は、事案の複雑さや被疑者の状況(勾留されているか、在宅捜査かなど)によって変動しますが、一般的には30万円から50万円程度からとなることが多いです。

また、身体拘束からの早期解放(勾留阻止活動や準抗告の申し立てなど)を依頼する場合には、別途追加の着手金が必要となるケースもあります。

弁護士と契約を結ぶ際には、着手金の金額だけでなく、その内訳についても十分に確認しておくことが重要です。

成功報酬

成功報酬とは、事件が解決した際に、その成果に応じて弁護士に支払う費用です。

この報酬は、弁護活動によって得られた結果、例えば

  • 不起訴処分を獲得できた
  • 執行猶予付き判決を得られた
  • 求刑よりも大幅に刑が減軽された

といった具体的な成果に基づいて設定されます。

成功報酬の相場は、着手金と同様に30万円から50万円程度からとなることが多いですが、被害回復額など経済的利益の〇%といった形で算出されるケースもあります。

例えば、詐欺被害の賠償請求において、請求額を大幅に減額できた場合、その減額できた金額の一定割合を成功報酬とする、といった形です。

成功報酬の具体的な計算方法や上限額についても、契約前に弁護士から詳細な説明を受け、納得した上で依頼することが大切です。

詐欺での逮捕に関するよくある質問

よくある質問

  • 詐欺と知らずに加担した場合も逮捕される?
  • 初犯でも実刑になる?
  • 示談金の相場はいくら?
  • 家族はいつから面会できる?

ご家族が詐欺の容疑で逮捕されたという状況で、多くの不安や疑問を抱えていることと思います。

このセクションでは、これまでの解説を踏まえ、多くの方が共通して抱かれる疑問に対し、簡潔かつ明確な回答をまとめました。

これらのQ&Aを通じて、読者の皆様が抱える最後の不安を解消し、次のステップへと進むための具体的な指針となれば幸いです。

詐欺と知らずに加担した場合も逮捕されますか?

詐欺事件において、「詐欺と知らなかった」という主張が通用するかどうかは、非常に重要なポイントです。

刑法上、詐欺罪が成立するためには「故意」が必要です。

つまり、相手をだまして財産を奪う意思があったと認定されなければ、原則として罪には問われません。

しかし、実際には「知らなかった」という弁解が認められるケースは決して多くありません。

たとえば、

  • 高額な報酬の割に簡単な仕事
  • 具体的な仕事内容を説明してもらえない
  • 現金を受け取る場所が頻繁に変わる

といった状況は、客観的に見て詐欺行為であることを疑うべきだと判断されやすくなります。

このような場合、「薄々気づいていたはずだ」と判断され、「未必の故意」があったとして有罪となる可能性が十分にあります。

特に近年増加している特殊詐欺、たとえば「受け子」や「出し子」といった末端の実行役は、詐欺であることを認識していなかったと主張しても、状況証拠から詐欺への加担を認識していたと判断されやすい厳しい現実があることを認識しておくべきでしょう。

初犯でも実刑になりますか?

「初犯だから大丈夫」「初犯なら執行猶予がつくだろう」と考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、詐欺事件において、初犯であっても必ず執行猶予が付くとは限りません。

被害額の大きさ、犯行態様の悪質性、組織的な犯行への関与の度合い、そして最も重要なのが被害者との示談の成否など、さまざまな要素が判決に影響します。

特に、被害額が高額である場合や、計画的・組織的な犯行である場合、あるいは被害者との示談が全く進まない場合は、初犯であっても実刑判決、つまり刑務所に収監される可能性が十分にあります。

執行猶予の獲得を目指すためには、弁護士を通じて被害者との示談を成立させ、反省の意を具体的に示すことが極めて重要になります。

安易な考えはせず、専門家である弁護士に早急に相談し、最善の弁護活動を行うことが大切です。

示談金の相場はいくらですか?

詐欺事件における示談金の額に、一律の「相場」というものはありません。

基本的には、被害者が被った「実害額」、つまりだまし取った金額の全額を弁償することが示談の原則となります。

しかし、それだけでは示談が成立しないケースも少なくありません。

被害者は金銭的な損害だけでなく、精神的な苦痛や手間、時間などの負担も負っています。

そのため、実害額に加えて、被害者の精神的苦痛に対する慰謝料や、迷惑料といった要素を加味した金額を支払うことで、より示談が成立しやすくなる場合があります。

最終的な示談金額は、被害者の感情や被害状況、加害者側の経済状況などによって交渉で決まるため、弁護士を介して被害者の意向を確認し、適切な金額を見積もることが重要になります。

弁護士は、過去の事例や裁判例も踏まえ、現実的かつ妥当な示談金額について助言し、被害者との交渉を円滑に進めることができます。

家族はいつから面会できますか?

ご家族が逮捕された場合、最も心配されることの一つが「いつ本人に会えるのか」ということだと思います。

しかし、逮捕直後はたとえご家族であっても、原則として本人と面会することはできません。

唯一、弁護士だけが、逮捕直後から時間や回数の制限なく、警察官の立ち会いなしで本人と面会できる権利(接見交通権)を持っています。

詐欺事件の場合、共犯者との口裏合わせや証拠隠滅を防ぐ目的で「接見禁止」という措置が取られることが非常に多くあります。

接見禁止決定が出されると、ご家族は勾留期間中はもちろんのこと、起訴されるまで一切面会できない状態が続く可能性があります。

このような場合でも、弁護士は接見禁止の対象外であるため、引き続き本人と面会し、外部との連絡役を果たすことができます。

また、弁護士が裁判所に対して「接見禁止の一部解除」を申し立てることで、ご家族との面会が許可される可能性もありますので、まずは弁護士に相談することが重要です。

まとめ|詐欺事件はスピード対応が重要!まずは弁護士へ相談を

まとめ

  • 逮捕直後72時間が重要
  • 最初にやることは事実確認・弁護士連絡・初回接見依頼
  • 詐欺事件は長期拘束・解雇・報道・前科のリスクが大きい
  • 弁護士の早期介入で勾留回避・示談・不起訴を目指せる
  • 迷ったらすぐ弁護士に相談することが最善策

ご家族が詐欺事件で逮捕されたという連絡は、筆舌に尽くしがたい衝撃と不安をもたらすことでしょう。

しかし、この一大事において最も重要なのは、混乱の中でも冷静さを保ち、一刻も早く適切な行動を起こすことです。

この記事を通じてお伝えしたように、逮捕直後の72時間は、その後のご家族の人生を大きく左右する極めて重要な時間となります。

この限られた時間内に、警察署から正確な情報を得て、すぐに弁護士に連絡し、初回接見を依頼することが、長期の身体拘束や不利な供述調書の作成を防ぐための最善策です。

詐欺事件は、その刑罰の重さや社会的な影響の大きさから、非常にデリケートな対応が求められます。

弁護士は、逮捕されたご本人との唯一の接点となり、取り調べに対する具体的なアドバイスや、被害者との示談交渉の代行、そして何よりも「不起訴処分」や「執行猶予」といったご家族の将来を守るための弁護活動を速やかに開始します。

この困難な状況を乗り越えるために、信頼できる弁護士のサポートを得ることは、ご家族の精神的な負担を軽減し、最善の結果を導くための不可欠な一歩です。

まずは、今すぐ弁護士にご相談ください。

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