YouTubeの荒らしコメントは特定できる?法的手段を取るためのポイントと注意点

最終更新日: 2024年11月30日

YouTubeの荒らしコメントは特定できる?法的手段を取るためのポイントと注意点

  • 投稿しているYouTube動画のコメント欄を荒らされた
  • 誹謗中傷コメントに対して法的手続きを取りたいがYouTubeでも相手の特定はできるの?
  • YouTubeでコメントをした人を特定するためのポイントや注意点を知りたい

YouTubeチャンネルを開設して動画をアップロードしたり、ストリーミング配信をしていると、コメント欄でいわゆる荒らし行為をされる場合があります。

インターネット掲示板やSNSでの名誉毀損、誹謗中傷を内容とする投稿がされた場合のようにYouTubeで荒らしコメントをした人も特定可能です。

本記事では、YouTubeの荒らしコメントをしている人の特定と、法的手段について専門弁護士が解説します。

本記事のポイントは以下の通りです。お悩みの方は詳細を弁護士と無料相談することが可能です。

  • YouTubeで荒らしコメントをした人の特定の可否
  • 荒らしコメントをした人に対して法的手段を取るためのステップ
  • YouTubeの悪質コメントから身を守る方法

発信者情報開示・削除に強い弁護士はこちら

この記事を監修したのは

代表弁護士 春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
第一東京弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内総合法律事務所勤務
春田法律事務所開設

詳しくはこちら

YouTubeの荒らしコメントは特定できる?

YouTubeのコメントもYouTube側でIPアドレスを管理しています。IPアドレスを取得した後は、プロバイダに発信者の氏名・住所などの開示を求めることが可能です。

ただし、YouTubeに対する開示請求が認められるケースと認められないケースがあります。

開示請求が認められるケース

開示請求によって特定ができるケースとしては次のものが挙げられます。

動画投稿者の権利・利益を侵害するコメント

  • 名誉毀損や侮辱を内容とするもの
  • プライバシー権を侵害するもの
  • 脅迫を内容とするもの

業務妨害となるコメント

  • 意味もない単語や動画に関係ないことを膨大に書き込むなど

開示請求が認められないケース

一方で次のような場合には開示は認められず特定ができません。

  • 権利侵害といえないもの
  • 投稿が削除されてデータがない
  • YouTubeがすでにIPアドレスを保管していない

これらの場合には、YouTubeでコメントをした人に対する損害賠償などの手続きを行えません。

YouTubeの悪質なコメントを特定して法的手段を取るためのステップ

YouTubeで悪質なコメントをした人を特定して、法的手続きを取るためのステップを確認しましょう。

証拠を収集する

発信者の開示請求が認められるためには、権利侵害があったことを被害者が証明する必要があります。あとから消去されてしまう可能性もあるため、速やかに証拠を収集しましょう。

YouTube動画のコメントは、スクリーンショットやURLを保存し、日時や内容がわかるように記録します。

これらの悪質なコメントの内容がどのような加害行為をしているのかを、(例:精神的苦痛や名誉毀損など)も明記しておくとよいでしょう。

弁護士に相談する

適切な手続きを踏まずにYouTubeにIPアドレスの開示請求をしても、情報を受け取れません。

弁護士に相談すれば、コメントが誹謗中傷や権利侵害に当たるかどうかを確認し、開示請求ができる状況かどうかを判断でき、スムーズに手続きを進められます。

YouTubeへの情報開示請求を行う

YouTubeに対して発信者のIPアドレスについての開示請求をします。

IPアドレスについてはYouTubeで保管している期間は3か月~6か月程度であり、裁判をしていると開示が間に合わない可能性が高くなります。

このような場合には、民事保全法に基づく仮処分の手続きによって、IPアドレスの開示を求めます。

インターネットプロバイダへの情報開示請求をする

YouTubeからIPアドレスの開示を受けたのち、プロバイダに対して発信者情報の開示請求をします。そして、プロバイダから氏名や住所などの個人情報を取得することができます。

投稿者への法的措置を取る

プロバイダの開示によりコメントの投稿者の氏名や住所が特定されれば、発信者に対して損害賠償請求を行います。

また、コメントが名誉毀損罪や侮辱罪・脅迫罪などの犯罪に該当する場合には、刑事告訴や被害届の提出を行います。

YouTubeの悪質なコメントから身を守る方法

YouTubeの悪質なコメントから身を守る方法として次の4つの方法があります。

  • コメントを削除する
  • 動画へのコメントを許可制にする
  • 特定のユーザーを非表示にする
  • コメントフィルターを利用する

コメントを削除する

YouTubeにアップロードした動画に寄せられたコメントを削除できます。

また、単に削除するだけではなく、コメントをスパムとして報告することもできます。ただし、コメントを削除すると復元できなくなるので注意が必要です。

動画へのコメント機能を無効にする

動画へのコメント機能を無効にすれば、外部からのコメントが一切できなくなります。荒らしコメントに悩む必要がなくなり、YouTubeチャンネルを安心して運営することができます。

特定のユーザーを非表示にする

悪質な荒らしコメントをするユーザーを非表示にして、コメントをしても見られなくすることができます。

悪質な荒らしコメントを繰り返す人がいる場合、そのユーザーのコメントについてはユーザーを非表示にすることで、ストレスを減らすことが可能です。

コメントフィルターを利用する

コメントフィルターとは、あらかじめ定めた用語が入ったコメントについて非表示にする機能のことをいいます。

荒らしコメントをする人が特定の語句をいつもコメントしている場合などに、特定の語句をコメントフィルタに設定しておけば、それを含むコメントは表示されません。

YouTubeのコメント投稿者の特定で悩んだら弁護士に相談を

本記事では、YouTubeのコメントの投稿者の特定について解説しました。インターネット掲示板やSNSでのコメントと同じように、YouTubeのコメントについても投稿者の特定ができる場合があります。

発信者の特定は、厳格な手続きが必要で、権利侵害を証明する必要があるなど、容易ではありません。また、IPアドレスには保存期間があるため、手続きを迅速に行う必要があります。

春田法律事務所はインターネットトラブルに対する対応実績を多数保有しており、無料相談ができるので、YouTubeのコメントでお悩みの方はご相談ください。

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