刑事事件の示談とは?示談金の相場・成立メリット・弁護士の役割を解説
2026年06月10日

「逮捕されてしまった。示談をすれば不起訴になれるのか?」
「示談金はいくら払えばいい?」
刑事事件における示談は、被害者との合意によって事件を円満に解決するための重要な手続きです。示談が成立すると、不起訴・軽い量刑など大きなメリットがあります。
この記事では、刑事事件の示談の意味・成立のメリット・示談金の相場・弁護士に依頼すべき理由を詳しく解説します。
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刑事事件の示談とは何か?
示談の意味
刑事事件の示談とは、被疑者(加害者)と被害者が合意し、金銭的補償(示談金)と引き換えに「処罰を求めない」「今後一切の請求を行わない」などを約束することで事件を解決する手続きです。
示談は民事上の和解と似ていますが、刑事事件においては検察官の起訴猶予判断・裁判所の量刑に大きく影響します。
示談書の内容
示談書には通常、以下の内容が盛り込まれます。
- 事件の概要・発生日時
- 被疑者が謝罪する旨
- 示談金の金額と支払日
- 被害者が「処罰を求めない(宥恕条項)」旨
- 被害者が「民事上の請求を今後一切行わない」旨
- 秘密保持条項(事件内容を第三者に漏らさない)
示談が成立するメリット
不起訴になる可能性が高まる
検察官は示談成立を重要な考慮要素として扱います。特に起訴猶予の判断では、示談の有無が大きな差を生みます。
不起訴を獲得するための条件や弁護士に依頼する効果については、こちらの記事で詳しく解説しています。
軽い量刑が期待できる
起訴された後も、示談成立は被告人に有利な情状として裁判官が評価します。執行猶予取得・刑期の短縮に貢献します。
執行猶予が認められる条件や期間・取り消しリスクについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
民事賠償の解決も同時にできる
示談書に民事的な請求の放棄を盛り込むことで、後から損害賠償請求訴訟を起こされるリスクを回避できます。
刑事事件と民事事件の違いや、1つの事件が両方に発展するケースについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
被害者への誠意を示せる
弁護士を通じた丁寧な示談交渉は、被害者に対して「誠実に向き合っている」というメッセージになります。
示談金の相場はいくら?
| 事件の種類 | 示談金の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 痴漢(電車内) | 30〜100万円 | 被害の程度・場所・回数による |
| 不同意わいせつ・不同意性交 | 50~500万円 | 被害の程度・場所・回数による |
| 傷害(暴行) | 30〜200万円 | 怪我の程度・治療費による |
| 万引き・窃盗 | 被害額の数倍〜数十倍 | 初犯・被害額が小さければ低め |
| 盗撮 | 30〜100万円 | 被害の程度・場所・回数による |
| 詐欺 | 被害額全額+迷惑料(数万円~数十万円) | 被害額による |
| 交通事故(業過) | 自賠責保険の保険金額+α | 保険で対応する場合が多い |
示談金の決め方
示談金に法律上の定めはありません。被害の程度・精神的苦痛・事件の重大性・双方の交渉状況によって決まります。
弁護士に交渉を依頼することで、「不当に高額な要求」や「被害者への二次的なトラブル」を避けながら適正な示談金で合意できます。
示談交渉は弁護士に頼む必要があるか?
本人が直接交渉することのリスク
被疑者本人または家族が被害者に直接連絡することは、以下のリスクがあります。
- そもそも被害者の連絡先を教えてもらえない可能性が高い
- 「証拠隠滅・接触禁止」に違反したとみなされる場合がある
- 感情的になり、交渉が決裂する可能性が高い
- 被害者を再び傷つけ、心理的被害を悪化させることがある
- 示談書の記載に不備があり、後で争いになる可能性がある
弁護士が交渉することの利点
弁護士が代理人として交渉することで次のメリットがあります。
- 弁護士であればと安心して連絡先を開示してもらえる
- 被害者が「弁護士が来たなら誠意があると感じた」と受け取ることが多い
- 法的に有効な示談書を作成できる
- 適正な示談金の範囲内で合意できる
刑事事件で弁護士に相談・依頼するメリットや費用については、こちらの記事で詳しく解説しています。
示談が成立しない場合どうなるか
被害者が示談を拒否するケース
被害者が示談を拒否することは珍しくありません。特に性犯罪・暴力犯罪では被害者感情が強く、示談に応じないケースが多いです。
示談なしでの不起訴・軽い量刑を目指す
示談が成立しなくても、次のような弁護活動で有利な結果を目指すことができます。
- 供託(示談金相当額を法務局に供託):弁償の意思を形として示す
- 贖罪寄付(犯罪被害者支援団体への寄付)
- 深い反省文・更生プログラムの受講
よくある状況と対応例
ケース①:示談交渉を弁護士に依頼し不起訴になったケース
▶ 状況
電車内の痴漢事件で逮捕された40代男性。被害者が激怒しており示談に応じないと言われていた。家族が弁護士に依頼。
▶ 対応
弁護士が被害者側弁護士と複数回交渉。謝罪の手紙・示談金100万円・今後一切の接触禁止を条件に示談成立。示談書に宥恕条項を盛り込んだ。
→ 結果:不起訴(起訴猶予)。前科なし。会社には事件が知られなかった。
※こちらはあくまで参考であり、実際の案件とは異なります。
ケース②:示談金の高額要求に対して適正額で合意したケース
▶ 状況
傷害事件で相手から「1,000万円払え」と要求された。本人が「そんなに払えない」と困惑し弁護士に相談。
▶ 対応
弁護士が怪我の内容・治療費・後遺症の有無を確認。適正な慰謝料の範囲を説明し、相手側と交渉。複数回の交渉の末、200万円で合意。
→ 結果:示談成立。起訴されたが示談を情状として執行猶予付き判決。
※こちらはあくまで参考であり、実際の案件とは異なります。
ケース③:複数被害者との示談を全件成立させたケース
▶ 状況
詐欺事件。被害者が5名。全員と示談しなければ実刑になる可能性が高い状況で弁護士に依頼。
▶ 対応
弁護士が5名の被害者それぞれと個別交渉。被害額全額の弁償+慰謝料を支払い、全員との示談書を締結。
→ 結果:全件示談成立が最大の情状となり、懲役2年・執行猶予4年の判決。
※こちらはあくまで参考であり、実際の案件とは異なります。
示談に関するよくある質問(FAQ)
Q. 示談が成立すれば必ず不起訴になりますか?
A. 示談成立は不起訴の重要な要素ですが、必ずしも不起訴になるとは限りません。
特に強盗・不同意性交等など重大事件では示談が成立しても起訴されることがあります。
Q. 示談金はどのように支払いますか?
A. 示談書に記載した方法(振込・現金など)で支払います。
通常は示談書締結と同時か、直後に支払います。弁護士が振込先・方法を調整します。
Q. 示談後に被害者から追加で請求されることはありますか?
A. 示談書に「今後一切の請求を行わない」旨を明記することで、原則として追加請求はできません。
ただし示談書の記載が不十分な場合は後々争いになることがあります。弁護士が作成した示談書は法的に有効な内容になっています。
Q. 示談書は公正証書にしないといけませんか?
A. 示談書は公正証書にしなくても有効です。
ただし金銭支払いを確実に担保したい場合は公正証書(執行認諾文言付き)にすることで後々の強制執行が可能になります。
まとめ:刑事事件の示談は弁護士に任せることが成功への近道
刑事事件の示談は、加害者の将来を大きく左右する重要な手続きです。
示談成功のポイントをまとめます。
- 弁護士に交渉を依頼する:本人・家族が直接連絡するのは危険
- 早期に動く:捜査段階での示談成立が不起訴につながりやすい
- 誠意ある謝罪を伝える:被害者の感情に配慮した交渉が大切
- 示談書の記載を確認:宥恕条項・民事の解決条項が入っているか確認
「示談を進めたい」「示談金の相場を知りたい」という方は、まず弁護士にご相談ください。
刑事事件の弁護士相談については、こちらもご覧ください。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。
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