強盗で逮捕されたら?家族ができること・弁護士依頼の知識
最終更新日: 2026年04月21日

家族が突然、強盗事件で逮捕されたという知らせを受けたとき、気が動転して何をすべきか分からなくなるのは当然のことです。
しかし、強盗罪は非常に重い犯罪であり、初期対応の遅れが今後の人生を大きく左右する可能性があります。
ここでは、家族が強盗で逮捕された際にとるべき行動や、問われる罪の重さ、手続きの流れ、そして弁護士の必要性について詳しく解説します。
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家族が強盗で逮捕されたら|まずやるべき3つのこと
①速やかに弁護士に接見を依頼する
家族が逮捕された直後、最も優先すべきは弁護士に「接見(面会)」を依頼することです。
逮捕後最大72時間は、家族であっても面会が許可されません。
この孤独で不安な期間に、唯一本人と面会し、法的アドバイスや取り調べに対する心構えを伝えられるのが弁護士です。
不利な供述を避けるためにも、一刻も早く弁護士を派遣しましょう。
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②事件の概要を把握する
警察から逮捕の連絡を受けた際は、落ち着いて「誰が、いつ、どこで、どのような事件を起こして逮捕されたのか」、そして「現在はどこの警察署に留置されているのか」を確認してください。
詳細を教えてもらえない場合もありますが、把握できた情報はすべてメモに残し、弁護士へ相談する際の重要な資料とします。
③今後の手続きの流れを理解する
逮捕後の刑事手続きがどのように進むのかを理解しておくことで、家族としての不安を少しでも軽減できます。
逮捕から起訴・不起訴の決定、そして裁判に至るまでのタイムリミットや流れを把握し、どのタイミングで示談交渉や弁護活動が必要になるかを知っておくことが重要です。
強盗罪とは?問われる罪の種類と刑罰の重さ
強盗罪(1項強盗)
暴行や脅迫を用いて他人の財物を奪う犯罪です。
刑法第236条に規定されており、法定刑は「5年以上の有期懲役」と非常に重く設定されています。
罰金刑はないため、有罪になれば必ず懲役刑が科されます。
事後強盗罪
窃盗を行った者が、財物を取り返されるのを防ぐため、または逮捕を免れるために暴行や脅迫を加える犯罪です。
万引きを見つかって店員を突き飛ばした場合などがこれに該当し、通常の強盗罪と同じく「5年以上の有期懲役」に処されます。
昏睡強盗罪
睡眠薬やアルコールなどを飲ませて人の意識を失わせ、その隙に財物を奪う犯罪です。
直接的な暴行がなくても、抵抗できない状態に陥れて金品を奪うため、通常の強盗罪と同様に重く罰せられます。
強盗致傷罪・強盗致死罪
強盗の際に被害者にケガをさせた場合は「強盗致傷罪(無期または6年以上の懲役)」、被害者を死亡させた場合は「強盗致死罪(死刑または無期懲役)」となります。
殺意がなくても、結果として死傷させてしまえば極めて重い刑罰が科されます。
強盗予備罪・強盗未遂罪
強盗を実行する目的で準備をした段階で「強盗予備罪(2年以下の懲役)」に問われます。
また、強盗に着手したものの金品を奪えなかった場合は「強盗未遂罪」となり、未遂であっても処罰の対象となります。
【注意】窃盗罪や恐喝罪との違い
「窃盗罪」は暴行や脅迫を伴わずに金品を盗む罪であり、「恐喝罪」は相手を脅して金品を交付させる罪です。
強盗罪は「相手の反抗を抑圧するに足りる程度の暴行・脅迫」があったかどうかが焦点となり、窃盗や恐喝よりもはるかに重い罪に問われます。
強盗事件で逮捕されてから判決までの流れ
逮捕~送検(逮捕後72時間)|家族が面会できない期間
逮捕されると、警察の取り調べを受けた後、48時間以内に検察へ送致(送検)されます。
検察官は24時間以内に勾留請求するかどうかを判断します。
この合計72時間は、家族でも面会できず、弁護士のみが接見可能です。
勾留請求~勾留決定(最大20日間)|長期化する身柄拘束
検察官が勾留を請求し、裁判官が認めると、原則10日間、延長されると最大20日間の身柄拘束(勾留)が続きます。
強盗事件は重大犯罪であるため、逃亡や証拠隠滅の恐れがあると判断されやすく、勾留が長引く傾向にあります。
起訴・不起訴の決定|示談交渉が分かれ道に
勾留期間の満了までに、検察官は起訴(裁判にかける)か不起訴(裁判にかけない)かを決定します。
不起訴になれば前科はつかず釈放されます。強盗事件で不起訴を獲得するのは困難ですが、被害者との示談が成立しているかどうかが、検察官の判断に大きな影響を与えます。
刑事裁判|執行猶予付き判決を目指す弁護活動
起訴されると刑事裁判が始まります。強盗罪は最低でも5年の懲役刑ですが、裁判で酌量減軽が認められれば、刑期が3年以下となり執行猶予がつく可能性があります。
弁護士は、示談の成立や本人の深い反省、家族のサポート体制などを主張し、少しでも軽い判決を目指します。
強盗事件で家族ができること・すべきでないこと
【できること】弁護士への相談・依頼
家族にできる最大の支援は、刑事事件に強い弁護士を私選で選任することです。
国選弁護人を待つよりも早く動き出し、示談交渉や身柄解放に向けた弁護活動を早期にスタートさせることができます。
【できること】本人との面会(接見)・差し入れ
勾留が決定し、接見禁止がついていなければ、家族も面会が可能になります。
着替えや現金、書籍などを差し入れ、精神的に追い詰められている本人を励まし、サポートする姿勢を示しましょう。
【できること】示談金の準備と反省を示す手紙の作成
被害者との示談にはまとまったお金が必要です。家族は示談金の工面など、環境を整えることができます。
また、監督者として裁判官に提出する上申書や、本人が被害者に宛てた謝罪文の準備をサポートすることも有効です。
【すべきでないこと】被害者への直接の連絡・謝罪
家族が直接被害者に連絡を取ったり、押しかけて謝罪したりすることは絶対にやめてください。
被害者感情を逆撫でし、警察から証拠隠滅や脅迫とみなされる恐れがあります。
謝罪や示談交渉は必ず弁護士を介して行いましょう。
なぜ弁護士が必要?強盗事件を弁護士に依頼する4つのメリット
- 逮捕直後から本人に接見し、的確なアドバイスができる
逮捕直後の密室での取り調べは、精神的なプレッシャーが大きく、意図せず不利な供述をしてしまうリスクがあります。
弁護士はすぐに接見へ向かい、黙秘権の行使や供述のポイントについて法的なアドバイスを提供し、本人の権利を守ります。 - 被害者との示談交渉を円滑に進めてくれる
強盗事件では被害者の処罰感情が強烈です。
加害者側には連絡先すら教えられないことがほとんどですが、弁護士であれば守秘義務を前提に連絡先を入手し、冷静かつ誠実に示談交渉を進めることができます。 - 早期の身柄解放(釈放)の可能性が高まる
長期間の拘束は、仕事や学校など社会生活に致命的な影響を与えます。
弁護士は、逃亡や証拠隠滅の恐れがないことを客観的な証拠とともに主張し、勾留の阻止や保釈請求を通じて、早期の身柄解放を目指します。 - 不起訴や執行猶予付き判決など、有利な処分獲得が期待できる
強盗罪のような重罪でも、事案の悪質性が低い場合や、被害者との示談が成立し被害届が取り下げられている場合、弁護士の交渉次第で不起訴処分や、裁判での執行猶予付き判決を獲得できる可能性が高まります。
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強盗事件に関するよくある質問
Q. 強盗で逮捕されたら会社や学校に知られますか?解雇・退学になりますか?
逮捕された事実が直ちに会社や学校に連絡されるわけではありません。
しかし、身柄拘束が長引けば無断欠席が続き、結果的に発覚するリスクが高まります。
発覚した場合、就業規則や学則によっては解雇・退学の処分を受ける可能性があります。
早期釈放が鍵となります。
Q. 初犯でも実刑になりますか?執行猶予は付きますか?
強盗罪は法定刑が5年以上の懲役であり、原則として執行猶予(3年以下の懲役にのみ付く)の対象外です。
しかし、初犯であり、示談が成立しているなどの事情があれば、裁判で「酌量減軽」が適用されて刑期が短縮され、執行猶予がつくケースもあります。
Q. 強盗事件の示談金の相場はいくらですか?
強盗事件の示談金に明確な相場はありません。
奪った被害額(実害)の弁償に加えて、被害者が受けた精神的苦痛(慰謝料)やケガの治療費などを考慮して決まります。
数十万円から、場合によっては数百万円に上ることもあります。
Q. 国選弁護人と私選弁護人の違いは何ですか?どちらを選ぶべきですか?
国選弁護人は費用を国が負担してくれますが、勾留決定後でなければ選任できず、自分で弁護士を選ぶこともできません。
私選弁護人は費用がかかりますが、逮捕直後から依頼でき、刑事事件に特化した実績のある弁護士を家族が自由に選べるという大きなメリットがあります。
初期対応の重要性を考えると、私選弁護人の選任を強くおすすめします。
まとめ|家族が逮捕されたら、早い段階で弁護士に相談を
強盗罪は非常に刑罰が重く、逮捕後の初期対応が事件の結末を大きく左右します。
家族が強盗で逮捕されてしまった場合、一人で悩まず、まずは速やかに刑事事件の実績が豊富な弁護士に相談してください。
早期の接見によるアドバイスと、迅速な示談交渉が、本人の未来を守るための第一歩となります。
※内容によってはご相談をお受けできない場合がありますので、ご了承ください。
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