トレントでダウンロードしたら逮捕される?専門弁護士が解説!

最終更新日: 2022年06月28日

トレントでダウンロードしたら逮捕される?専門弁護士が解説!

  • トレントを使ったら逮捕されるの?
  • トレントで発信者情報開示請求をされたら逮捕される?
  • トレントで逮捕されたらどうなるの?

近時、トレントを使ったところ訴えられたり、逮捕されるケースが増えています。そのため、トレントのユーザーとしては上記のような不安を覚える方も多いことでしょう。

今回は、トレントを使って逮捕される条件や逮捕された場合の流れについて、専門弁護士が解説します。

この記事を監修したのは

春田 藤麿
代表弁護士春田 藤麿
愛知県弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
慶應義塾大学法科大学院卒業
都内総合法律事務所勤務
春田法律事務所開設

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トレントを使って逮捕されるのはなぜ?

トレントを使った場合に逮捕される理由を理解するために、まずはトレントの仕組みを簡単に確認し、どのような場合に違法行為となるのかご説明します。

トレントの仕組み

トレント(Bit Torrent)は、P2P方式によってユーザー間で直接、データを送受信することができるクライアントソフトです。他にも、Bit Cometなど様々なクライアントソフトがあります。

トレントを使ってあるファイルをダウンロードする場合、そのファイルをもっている他のユーザーたちから、それぞれそのファイルの一部を送ってもらうことで、最終的にそのファイルの100%のデータを取得することになります。

このようにしてダウンロードをさせてもらったユーザーは、今度は、自分自身も自動的にアップロードの主体となり、そのファイルをダウンロードしたいユーザーから求めがあれば、持っているファイルの全部又は一部を自動的にいつでもアップロードすることになります。

このようにダウンロードしたら、アップロードの主体にもなることを明示的に説明しているクライアントソフトもありますが、多くのユーザーは読み飛ばしてしまっています。そのため、ダウンロードはしたがアップロードした覚えはないという認識でいる方が非常に多いのです。

著作権法違反

トレント自体は何ら違法ではありませんが、著作権で保護された作品をダウンロード、アップロードすることが違法行為となります。

著作権者にはその作品を公衆に送信する権利、公衆送信権・送信可能化権がありますので、勝手に著作権で保護された作品をアップロードする行為はこのような著作権者の権利を侵害しており違法です。

この場合の違法というのは民事的に違法、つまり損害賠償責任を負うということだけでなく、刑事的に違法、つまり逮捕、起訴され前科が付くということも意味します。

刑事罰は重く、10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金又はこれの併科です(著作権法第119条1項)。

トレントで逮捕される条件とは?

それでは、トレントを利用して違法行為をしたら必ず逮捕されるのでしょうか。逮捕される条件、どのような場合に逮捕されるのかについて見ていきましょう。

  • まずは犯人の特定
  • 親告罪なので告訴が必要
  • 罪証隠滅・逃亡の恐れ

まずは犯人の特定

逮捕するにはまずは、トレントで違法に作品がアップロードされている事実を認知され、犯人が誰なのか特定される必要があります。

警察のサイバーパトロールで著作権侵害の事実が認知されることもあれば、著作権者側が独自に調査をして著作権侵害の事実を認知されることもあります。

トレントではIPアドレスが公開されているため、違法にアップロードしているIPアドレスを容易に特定することができます。そして、当該IPアドレスをもつプロバイダに対して発信者情報の開示を求めることで犯人を特定することができるのです。

親告罪なので告訴が必要

こうして犯人が特定されたとしても、必ず逮捕されるわけではありません。

著作権侵害は親告罪(著作権法第123条1項)です。親告罪とは被害者が告訴をしなければ起訴することができない、つまり刑事罰を科すことができない犯罪です。したがって、告訴がなければ、あるいは後に告訴を得られる見込みが高くなければ、警察が犯人を逮捕することはありません。

犯行を認知したのが権利者であっても、例えば、犯人と示談をすれば告訴をすることは通常ありません。また警察が認知した場合であっても、権利者が告訴は求めないこともあります。

罪証隠滅・逃亡の恐れ

次に、被害者の告訴がある場合であっても、必ず逮捕されるわけではありません。

そもそも、なぜ警察が犯人を逮捕するかといえば、身柄拘束をしなければ犯人が罪証隠滅に及んだり、逃亡をしたりする恐れがあるからです。そのため、これらの可能性が乏しいと判断されれば、逮捕はされません。

組織的犯行や、共犯者がいるようなケースでは逮捕しなければ口裏合わせをするなどして捜査の支障となる可能性があるため、逮捕はされやすいといえます。

また、被害額が高額である場合や、多くの人にダウンロードしてもらうために最初にトレントに作品をアップロードした人(シーダー)には厳罰が予想され、その厳罰を避けるために証拠隠滅や逃亡に及ぶ可能性がありますので、逮捕はされやすいといえます。

とはいえ、実際は、裁判官に逮捕状を発布してもらうハードルは比較的低く、逃亡や罪証隠滅の可能性が低くても逮捕されるケースは多くあります。例えば、ただお金を節約して作品を楽しみたかったという動機で違法にダウンロードしていたという人が見せしめ的に逮捕され、報道されることがしばしばあります。

トレントで逮捕されたらどうなる?

以上のとおり、刑事告訴をされると逮捕されやすいケースもありますし、さほど逮捕の必要性が高くないケースでも逮捕されることがあります。

それでは、もし逮捕されてしまった場合、その後、どのような流れになるのか最後に確認しておきましょう。

逮捕から勾留

警察に逮捕されると48時間以内に検察庁へ事件が送致されます。そして、そこから24時間以内に裁判官に勾留を請求します。

そして、勾留請求を受けた裁判官は勾留するかしないかを判断し、勾留を決定したときは検察官が勾留請求をした日からカウントして10日勾留されることになります。勾留される場所は通常は、警察署の留置施設です。

この勾留期間中、警察や検察から取り調べなどの捜査を受け、さらに捜査が必要な場合には最長で10日間、勾留期間が延長されます。

起訴

通常、最長20日間の勾留期間の最終日に起訴するか不起訴とするか検察官が判断します。
不起訴となった場合には、釈放され、そこで事件終結となります。

起訴には略式起訴と正式裁判(公判)があり、略式起訴であれば罰金を納付して釈放され、それで事件終結となります。一方、公判の場合は保釈されなければそのまま勾留が続き、身柄拘束されたまま裁判を受けることとなります。

まとめ

以上、トレントを使って逮捕される条件や逮捕された場合の流れについて、専門弁護士が解説しました。

予め弁護士と自首をすることによって逮捕を回避できる場合がありますし、逮捕された場合であっても弁護士の弁護活動によって2,3日で釈放される場合もあります。

また、プロバイダから意見照会書が届いたタイミングであれば、早急に権利者と示談をすることによって刑事告訴をしない確約を得て刑事事件化することを回避できる場合もあります。

逮捕を回避する、長期の勾留を回避するためには、できる限り早期の段階で専門弁護士に相談することが重要です。

最後までお読みいただきありがとうございました。ご不明な点があるときやもっと詳しく知りたいときは、下にあるLINEの友達追加ボタンを押していただき、メッセージをお送りください。弁護士が無料でご相談をお受けします。

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春田 藤麿
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愛知県弁護士会 所属
経歴
慶應義塾大学法学部卒業
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